2011年02月19日(土)
日ロ関係の改善に努力を

 
 ペレストロイカが始まってから最も難しい関係にあるのではないかと思われる日ロ関係。エリツィン大統領の五段階論の逆を行くかのようなロシア政府の姿勢。これまでのお互いに日ロの友好関係を築くために努力を重ねてきた立場からしても大きな懸念を抱かずにはいられません。
 
 この事態は、自民党政権の末期から続いているものでありますが、溜まり続けた水が終に溢れ出したかのような悪化の背景と対策についてプレーンと電話会談を行いました。

 
 脅威とは、意志と能力の総体を言います。日本は、恒久平和の理想を持ちどの国に対しても侵略の意志を持ちません。自衛隊の能力は高く世界有数の「軍事力」を持つ国と認識されています。実際に日本は国内の一部で言われるような弱い国でも小さな国でもありません。

 世界の中でも「強大な国」の中に分類されるという自己認識が極めて大事です。

 
 その国の最高責任者と笑顔で握手した数ヶ月後に、その当人から「許されざる暴挙」と名指しで非難されれば、防衛を強化するのが通常の反応です。外交で使う用語を逸脱した言葉は、危険で有害です。

 日本とロシアは歴史的に見ても地政学的に見ても、WIN・WINの関係にあり、友好発展こそがお互いの利益になります。領土問題についてもこれまで積み上げてきた先人の努力と合意を大事にすべきです。
 「北方領土の帰属の問題を解決して」平和条約を築くという大きな合意に変更があってはなりません。
外相の訪ロなどで一定の改善の方向が見えても来ましたが、まだまだ多くの努力が必要です。