2010年11月22日(月)
自然とかけ離れることへの怖れ

 
 「子どもの頃、怖くて嫌いだったもの…今の役所近辺にあった巨大な黒いガスタンク…祖父のところにあった業務用モーターの唸り声。大きなエネルギーに対する不信?爆発のイメージ…?

 今も嫌いなもの…休みなく動いている強制排気の音…エレベーター…。高い住居…。自然と離れ、自然に逆らった生活様式に潜む危険。」


 巨大なエネルギーに出会うときに、人には、怖れが生じます。
それが図りしれないほど大きくなった時に、その怖れが逆転して「憬れ」になることも。巨大な水爆実験に立ち会った人たちの興奮を見ていると、人智を超えたとも言える強いものに対する称賛に出会います。

 自然と離れすぎたものは、大きなリスクを伴うことさえも忘れてしまうような興奮と高揚。
人を人でなくしてしまう力は、そこにも潜んでいます。北朝鮮の濃縮施設の脅威が、再び浮かび上がってきました。破壊で得られる秩序はありません。いかなる核も廃絶されるべきであり、恐怖を呼び起こし何かを起こそうとしても世界の平和を脅かし、人々の潜在意識にも大きなダメージを与えるだけです。

 
 高度に複雑化した社会。日進月歩の科学技術。私たちも自分の感覚を麻痺させないように気をつけなければなりません。