2010年04月18日(日)
大忍
「大忍」・・・師・松下幸之助氏から直接、いただいた言葉です。多くのことを変えようとする時。人の心の中に生じるのは、希望だけではありません。古い考え方に染まっていれば、怖れをいだきます。
昭和34年。当時の松下電器は、コンピュータ部門からの徹底を決めます。昭和59年。電器屋さんで「丁稚奉公」していた私は、松下さんに撤退の理由を質問しました。1時間以上、かけて私に説明した鍵となる言葉が「新しいものと古いものは半々やで」との言葉でした。
「全部、新しければ、不具合が生じる。当時の松下にとって、コンピュータは、そのような存在だった。変えるときには、変わらないものを同時に示さなければならない。」
「新しいものと古いものは、半々や。」と松下氏。歴史や伝統を踏まえれば、怖れも薄まります。