2009年11月08日(日)
地域主権改革とは主権者自らの選択の改革を意味する

 
 中央集権的枠組みを前提に、それをどう地方に分けるかという地方分権の末路は無残な結果に終わりました。三位一体改革は、まさに中央政府の財政の論理が中心にきたために地方は疲弊し、かえって中央への依存は高まりました。

 地域主権ということは中央集権をやめるということです。民主主義の基本を堅持して、主権者自らがその権利を行使し、責任を負うシステムにもう一度、変革するということです。

 地域主権になればどんな良いことがあるのか?それで何が変わったのか?どんな良いことをしてくれるのかという人がいますが、その発想そのものが違います。

 地域主権という時に、政府が何をしてくれるかという発想ではなく、政府に対して行動することによって政府自体も変えて、地域自体も変えるという積極的な考え方です。

 憲法で国民は主権者とはっきりと定められています。しかし、その主権者の権利は、本当に守られていきたのでしょうか?
 主権在民。民主主義を構築する上での基礎となる主権者の権利は、中央集権的官僚体制に実質的に奪われてきたのではないかと私は危惧しています。

 
 主権者が主権を行使するための「国のかたち」自体の改革の一つの方策を私たちは「地域主権改革」という言葉で表現しています。地域主権改革は、官僚依存の中央集権体制の打破と表裏一体の関係にあることになります。

 「中央集権へのお任せ主義」では、地域のコミュニティも滅んでしまいます。どこか遠い誰かが何とかしてくれるだろうという発想からは豊かな未来も、暖かな絆も生まれてきません。
地域主権とは自治のあり方を自分で選ぶということです。この国の将来を誰が責任を持つのか。選択が迫られています。