2011年06月09日(木)
和をもって貴しとなす
拓殖大学桂太郎塾で講演させていただきました。塾生の皆様と意見交換させていただきました。素晴らしい学生さんたちでした。教育のもつ力を確信しました。丹羽文生先生が「為政者の器」というご著書をくださいました。
丹羽先生は聖徳太子の17条憲法を引いて「和」は日本人特有の精神である。先祖、親、家族を敬い、隣人、友人を慕いながら、互いの存在価値を理解し助け合うという日本人の社会規範の根幹であるとされています。日本維新の会の発会においても「和」を行動の根幹に置くことを述べました。
一曰。以和為貴。無忤為宗。人皆有黨。亦少達者。是以或不順君父。乍違于隣里。然上和下睦。諧於論事。則事理自通。何事不成。
あまりにも有名な言葉です。まさに私たちの日々のこころがけについてをも示唆する大切な原理を示しています。和の根源は、感謝と尊敬にあると私は考えています。
人皆有黨。亦少達者。
の部分にも注目しています。
「人には皆黨(仲間、党、共通の利益集団)がいるが。達者(道理に通じている人)は少ない。それで天子や父に従わない者があり。たちまち隣り里へ立ち去る。
和による調和、上和下睦によって自然に人々の心が一つになり事の道理にも自然に行き渡る。できないことなどない。
国家の統治、徳治についても深く考えさせられる言葉です。