2009年10月31日(土)
年越し派遣村の経験を生かす~ここにいけば何とかなるという安心を!
雇用状況は好転の兆しが見えると言っても厳しい状況に変わりはありません。
旧政権下で行われてきた社会福祉は雇用に依存している部分が大きく、一度、雇用を失えば様々な社会保障の支えさえ失う脆弱さを持っています。
職を失うと同時に家や保険までも失うということがあってはなりません。しかし、現実には社会保障制度を急に厚くできないほど、政策資源が枯渇しています。巨額の財政赤字は、これ以上の国債増発リスクを伴いますし、財政的逼迫は政策の選択肢を奪っています。
しかし、何ものにも変えられないのが命です。
昨年の年越し派遣村の経験を生かし、村長をされていた湯浅内閣参与と長妻大臣と話し合って都道府県に雇用を失った方々に対し、きめ細かな相談ができる「ワンストップ・サービス」窓口を設置することを決定しました。
国会内で共同記者会見したのも都道府県への協力を仰ぐとともに、多くの人に「ここにいけば何とかなる」という安心を感じていただくためです。
今回は新政権の緊急雇用対策に基づき、住宅支援や生活保護手続きなどがハローワーク1カ所で済む「ワンストップサービス」の試行を、東京、愛知、大阪などで11月30日に行うものです。
経済的理由で自殺をする人たちは後を絶ちません。しかし、自分ひとりで悩むのではなく、誰かに相談して荷物をほかの人が少し軽くしてくれれば死を選ぶ必要などないことを、ぜひわかっていただきたいと思います。
去年の年越し派遣村でも自殺をとどまったという方がおられました。
今年、湯浅さんのところにくる相談は去年の3倍になっているといいます。
年末に向けた試行的な部分もありますが、さらなる拡大につなげたいと思います。