2009年10月28日(水)
存在するだけで~怖れを手放す

 
ミヒャエル・エンデの『モモ』という児童文学作品に平和学の礎となるものを感じます。

 この物語の中で、時間を奪われた人々は混乱し、心のゆとりを失ってしまいます。パニックはパニックを呼び、不安は人々に争いを起こします。

 怖れが怖れをよび、人は人を信じられなくなります。

 そんな中でもモモは友人の話に耳を傾け、自分自身をとりもどさせてくれます。モモは、いるだけで諍いを収めます。

 何ら行動することなく
一言も言葉を発することもなく
存在するだけで心を落ち着かせる不思議な力。



 この本に接してマザー・テレサの言葉を思い出しました。

「怖れ」を手放すこと。
それは自分自身を取り戻すことでもあります。