2009年10月06日(火)
政治資金収支報告書誤記載問題のお詫びとその後のコンプライアンスの徹底について

 
政治資金収支報告書誤記載問題のお詫びとその後のコンプライアンスの徹底について

 今回の政治資金収支報告書の誤記載問題は、政治改革を強く訴え、政治資金の透明化を強調してきた政治家としても、恥ずべき問題でありました。私の事務所は、イントラネットを使い毎日の事務連絡をウェブ上で行っています。会計についてもウェブ上で情報共有・報告を受け、正確を期すようにしております。
 
政治資金収支報告書は、12月に締めた毎年1月から12月までの収支を報告・公開し、もって政治資金の透明性をはかるものでございます。もとよりその政治資金収支の中身については、私が代表をつとめている民主党佐賀県第一区総支部においても契約を結んでいる税理士の方に会計帳簿や通帳まで一切をチェックしていただき、さらに外部の監査をしていただくことになっております。今回、問題となった08年度の政治資金についても税理士のチェックも監査も適正に行われておりました。

 会計原簿の写しをウェブ上で閲覧できるようになっており、幾人もの目がチェックするという形をとっています。しかし、今回は、会計帳簿を元に政治資金収支報告書の紙面に書き写す作業のところで錯誤によるミスが生じています。通帳にも会計帳簿にも適正に記載されておりました。記載どおりに正しく転記していれば、何も問題がないものを単純なミスが生じて、団体名を取り違えています。 1+1=2 と書いてあるものを1+1=0と書いたような単純なミスですが、どんなに悔やんでもミスを覆すことはできません。
ご不信とご迷惑をおかけしたことは、誠に申し訳なく断腸の思いでございます。

 「1円からの領収書」という新しい決まりにより、事務作業が莫大になったとは言え、私自身も会計帳簿に目を通しており、政治資金収支報告書についても転記ミスがあるとは考えてもいませんでした。公設秘書が読みあわせを行い、最終のチェックは政策秘書が行うこととなっておりましたが、そこではチェックが行われていなかったことも判明しました。これまで政治資金規正法の生き字引といわれるような政策秘書に長い間、頼りきっており、間違いは起こらないことが当たり前だと慢心していたことも大きな反省材料です。いざその秘書が変わると、どんなに牢固な信頼の砦もあえなく崩れ去ることを経験いたしました。
人は城、人は砦と申しますが、まさに人材育成と日ごろの研鑽こそが、コンプライアンスを実現する一番肝要なことだということを学びました。

政治資金規正法を所管する大臣としても猛省をするものであり、国民の皆様に重ねて深くお詫びを申し上げます。

今回の件では、代償は大きく失われた信頼を回復するためにも、大きな努力を必要とします。しかし、大変貴重な反省を頂きました。
私のように、企業献金もほとんどなく、収入も少ない政治家は政治資金規正法の問題な
ど起こりようがないと思っていたことそのものが、甘く間違いでございました。故意や悪意が秘書の側になくても、こういうミスが起き得るということを私自身も肝に銘じました。
 また、今回、休日にも関わらず、緊急調査に応じてくれた弁護士さんはじめ関係者の皆さんには本当に心からの感謝を申し上げたいと思います。誤りの疑いが発見されて、その日のうちに、コンプライアンスの専門家の方のアドバイスをいただき、調査に応じてくださいました。どんな言葉で感謝を述べても足りないほどです。
ミスを取り返すことはできません。しかし、自ら襟を正し、自主的に事実を明らかにするコンプライアンスを徹底して行えば、必ず国民の皆さんにもご理解していただけるものだということがわかりました。
 改めてコンプライアンスの大切さを勉強させて頂いた次第でございます。
今回の教訓を、同僚議員、後輩議員などにも、しっかり伝えていきたいし、政治資金規
正法の制度や運用を考える面でも参考にしていきたいと考えます。

電子媒体から紙媒体への転記で起きた事故でもありました。
しかし、それも通常の3重のチェック体制があれば、見逃すはずのない事故であります。総支部の事務局体制の見直しや会計処理の欠陥の洗い出しなど、さらなるコンプライアンスの徹底に向けた検討と実践に努めたいと思います。
半年を目途に全ての政治資金収支のネット上での公開。さらなる説明責任の徹底につとめていきたいと考えます。重ねて今回のミスについてのお詫びを申し上げ、さらなるご支援・ご指導をお願い申し上げます。