2009年09月17日(木)
人を生かす国家経営を!
鳩山由起夫民主党代表が首班指名を受け第93代の総理大臣に就任しました。社民党・国民新党・民主党の3党の連立政権がスタートしました。
夢にまでみた政権交代。歴史の新しい扉が開いた瞬間です。震えるような感動を覚えました。
しかし、この喜びも瞬間に過ぎませんでした。雇用や医療、福祉や教育、中小企業や1次産業の現場の厳しい現状。貧困や飢餓、紛争の続く世界の情勢。一刻の猶予もありません。政治主導の政権運営を確立して、マニュフェストで国民と契約した政策を着実に実現していかなければなりません。
私は総務大臣に任命されました。
政権交代以前にも私はNC総務大臣として多くの同志と総務行政の改革に携わって参りました。国民の郵政事業における権利を保障する改革検討委員会を組織して「分社化ありきの民営化」の見直しを提案して参りました。地方主権改革についても改革派首長連合の皆さんらと連携しながらマニュフェストをまとめました。放送法や電波法改正においても当時の自公政権に修正案を提示してまとめてまいりました。強行採決が横行した自公政権の中でも私たちの総務委員会は、逆転国会の新しい試みと評価をいただきました。(当時の総務委員長や与党理事の度量と民主主義における良識に感謝をこめて讃えたいと思います。)
情報通信政策改革や行政改革、公務員制度改革も待ったなしです。
4人の秘書官と政調スタッフに方針を示し、政策として形にするように指示をしました。
政治主導と脱官僚依存
「依存と分配」の政治を「自立と創造」の政治に変えるために大きな変革がスタートしました。
地域主権担当も任じられました。国と地方のあり方そのものを変える変革は革命にも近い変革です。国民の皆さんの協力を仰ぎながら、一つ一つ実現していきたいと思います。
そのためにも国民の皆さんとの対話がとても大事です。
現地現場主義を貫き衆知を集めたいと思います。記者クラブ制度の問題についても様々な指摘がされてきましたが、大臣記者会見についてもセキュリティーの問題などを検討したうえで、よりオープンなものにするよう指示をしました。
昨晩、事務局が予定していた「初登庁」は、早い段階で今日に延期するように指示をしました。
私は公共サービス基本法の起案者としても働く人たちの労働環境の保障を提案しています。長時間の残業は、職務の質を低下させるだけでなく健康を害します。眠るリズムを崩すことは、様々な悪影響を及ぼします。生活や労働現場において心身の不調を訴える人が増加する現状はまさに危機です。
雇用や健康といった問題の所管は厚生労働省ですが、公務員制度改革等を担う総務相としても重大な事項です。専門の心理学を生かして問題解決の方策を練りたいと思います。
「できないことが問題なのでない。できることが大事だ。」
これはスウェーデンの「障がい者福祉企業体」サムハルでバリアを克服しながら仕事をする方からいただいた言葉です。
人にはそれぞれ得意・不得意があります。
それぞれの人が人としての尊厳を保障されながら人生を送ることができたらどんなに素晴らしいでしょう。
「人間としての尊重」・・・・人権保障
このあたり前のことが、様々な制約により果たされていません。人間の尊厳について、私たちはさらなる学びを進めなければなりません。
未来を見据えて明確な理念を提示して現実を変えることが私たちの使命です。
「人を生かす」国家経営を行い変革実現のために全力を尽くします。