2009年07月30日(木)
地方主権改革について 追加論点  (原口試案)

 
 マニュフェスト論点整理 原口試案


・三位一体改革による疲弊から、地方を立ち直らせる

 三位一体改革で疲弊した地方。拡大する公共サービス格差と貧困。緊急にセーフティネットをはる直すためには、まずは必要な財源措置の手当てが必要です。

 
具体策として
○ 三位一体改革で削減された地方交付税を復元するとともに、景気後退による地方税の減少に対応し、地方財政の運営に支障が生じることのないよう、国の責任で地方交付税を確保することが重要だと考えます。もちろん民主党は、一括交付金による抜本的改革を提案していますが、その間の国税5税の算定率を引き上げる法律も、前の国会で準備したところです。

【cf.民主党政策集INDEX2009 「新たな地方財政調整・財源保障制度の創設」】


.霞ヶ関を解体・再編し、地域主権を確立する

 地域主権改革は霞ヶ関の解体と表裏の関係にあります。肥大化した行政組織を分権化することにより、主権者の不断の監視の下で強固なガバナンスを再構築し、新しい公共の創出に努めます。これは、ある意味で革命に等しい改革ですから、中央組織だけでできる話ではなく明確な理念のもとに幅広い国民運動体を組織して、着実で明快な政策と、そしてそれを実行するためのプログラムが必要となります。

【具体策】
○ 自治体が住民のニーズに対応した行政サービスを展開できるようにするため、国が法令によって自治体を縛りつけている義務付け・枠付けについて、地方分権改革推進委員会の勧告で示された4076条項を廃止・縮減する。
【cf.民主党政策集INDEX2009 「法律や政省令による義務付け・枠付け等の見直し」】
○ 基礎的自治体への事務権限の移譲については、地方分権改革推進委員会の勧告通り、大幅な移譲を実施する(64法律359事務権限)。
【cf.民主党政策集INDEX2009 「地域主権の確立」】


以上のような改革を実行するためには税制の改革も同時に行われなければなりません。
 もちろん直ちに消費税を増税するという環境にはありません。無駄遣いを温存して増税ずれば、国民経済は疲弊する上にかえって財政赤字が膨らむ結果になります。しかし、霞ヶ関を解体して、ある一定程度、国の形が見えてきた時点では、安定的な税でサービス給付を着実に行う地方自治を構築することが必要不可欠です。


税制の抜本改革
【政策目的】
○ 地方税を基本として地方の自主財源を充実する。
【具体策】
○ 地方消費税の充実を図るなどにより、偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系を構築する。
○ 自動車関係諸税を含めた税制の見直しに伴い自治体に減収が生じる場合には、代替となる地方税財源を確保する。


地方は国の「奴隷」ではないという橋下知事の言葉通り、 国と地方の協議の場を法制化し、地方の声、現場の声を聞きながら国と地方の役割の見直しなどの地方分権施策を推進することが大事です。
その際、同意なくして政策なしの原則に立ち、一定の提案権を地方がもてるように検討を進めたいと思います。
【cf.民主党政策集INDEX2009 「国と地方の協議の制度化」】

その他

27.霞ヶ関を解体・再編し、地域主権を確立する」関係》
【具体策】
○ 人口30万人程度の基礎的自治体に対しては、現在の政令指定都市と同等レベルの事務権限を移譲する。
【cf.民主党政策集INDEX2009 「地域主権の確立」】
【具体策】
○ 住民と行政の距離を縮めるため、合併前の市町村などを単位とした域内分権の仕組みを構築する。
【cf.民主党政策集INDEX2009 「地域主権の確立」】