2009年07月22日(水)
佐賀県公立学校施設整備期成会定期総会

 
佐賀県公立学校施設整備期成会定期総会が自治会館で開催され、私は来賓の前衆議院議員としてお招きをいただきました。本人出席は私と大串前代議士でした。大串前代議士も気合の入ったいい挨拶をされました。

 来られているお顔をみると県の教育委員会や各市町村の教育長さん、
若い武廣町長のお顔もありました。

 最初に、期成会を代表して会長である横尾多久市長が挨拶されました。
特に耐震化対策については、目標をきちんと決めて市町村ごとに開示してきたことを強調されました。
 
 県内の耐震化率67.7%で全国平均67.0%をわずかに上回る程度です。
市町村別の整備率を見ても、さらなる整備、耐震化対策の必要性を感じます。(多久市内は100%の整備に)

 学校関係施設に関して新しいニューディール政策についても言及されました。グリーン・ニューディール政策・21世紀にふさわしい学校にどう整えるかということと、ICTを利用して教育の機会を高めていこうという方向性は正しいと思います。
 
 私は会長の挨拶を受けて、次のような挨拶をさせていただきました。

 県内の教育の振興、施設整備にご尽力されている皆様に心から敬意と感謝をささげたいと考えます。私は民主党の次の内閣で総務担当をしておりますので、その立場からお話をさせていただきたいと思います。

 横尾会長が3つの観点をお話されました。まさにおっしゃるとおりだと思います。そこでこの3つの観点から私たち民主党の政権政策を踏まえて、学校施設の整備充実に向けての決意を述べさせていただきたいと思います。

 まずは校舎の耐震化等の整備についてであります。
教育の責任は国にあります。施設整備は、国の責任で行うべきです。しかし、三位一体改革で地方の財政は非常に厳しい状態です。平成11年から17年の間だけで11・7兆円削減されていて、特に財政規模の小さなところこそより厳しい結果になっています。国のほうで景気対策と称して様々な事業がつくられました。

 しかし、これを地方が拒否することは難しく、用意されたメニューに従い負担も分担させられる、いわゆる「強制された乗客の悲劇」が起きています。バスに乗る乗客は行き先も運賃も知らされているから安心できるのですが、国と地方との関係はそうなっていません。

 従って、私たちは、今の補助金を廃止して一括交付金という形で、地方が自らの意思と選択によって事業を選べるようにしたいと考えています。横尾会長がおっしゃった耐震強度の問題はまさに命にかかわる安全そのものの問題で、何よりも優先しなければならないと考えます。直轄事業負担金などの負担金についても多くの見直しが必要ですし、地方分権改革推進委員会が3次勧告で盛り込まれるとされる、より一層の「義務付け・枠付け」廃止についても積極的に行っていきたいと考えています。


 いわゆるグリーン・ニューディール、私たちは緑の分権改革と呼んでいますが、エネルギーに関するお金の流れそのものも変えていきたいと考えています。佐賀県はご存知のように太陽光発電設置率が日本一の県です。太陽光で発電された「きれいなエネルギー」ふさわしい価格がつくことが大事です。佐賀県は太陽光発電で得られた電力について1年だけですが予算措置をしています。これをもっと、伸ばして20年間、自家消費分と売電分に価格のプレミアを予算措置すべきだと考えます。いわゆるアーヘン・モデル、固定価格買取制度の導入を私たち民主党はマニュフェストに盛り込んでいます。そうなると学校施設は有力なきれいなエネルギーの生産施設として、環境に寄与するだけでなく、そこから得られた財を教育に再投資することが可能になります。学校の緑化とともにクリーンエネルギー生産施設化が進むことにより自前の財源の一部を確保できるとすれば、こんなに巣晴らしいことはありません。

 教育のICT化も横尾会長がおっしゃったとおりです。
 ICTの積極活用により、ともに学び共に協力する新しい教育を拓くことができます。既に実験的な試みがいくつもなされていて、ICTを通してイマジネーションやクリエーションをともに広げていく授業や、ともに解決方法を考える事業など、「協働の学び」が広がっています。○×式だけの競争の教育では、他者の失敗に不寛容で、自らの失敗についても臆病な子どもにしてしまいがちです。本来、教育とは生きる力を育むものであるという観点からすれば、ともに学び、ともに解決方法を探る教育を目指さなければならないと考えます。協働の学びは人の失敗を論わず、挑戦を恐れません。

 国の政策資源を教育に、人づくりに多く振り向けていきたいと思います。
教育によって成し遂げられる価値は、まさに無限です。子どもたちの無限の可能性を拓くためにも、皆様の一層のご活躍とご支援をお願いいたします。


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 今日は公立学校の問題についての期成会でしたが、公私の格差も開いています。私学の支援も大きな課題だと思います。