民主党外交防衛部門会議　　　2009年5月28日

北朝鮮による核実験の実施についてヒアリング
（本日配布の資料は、5月26日部門配布資料をアップデートしたもの）

事実関係
（１）25日午前9時55分頃気象庁が北朝鮮において通常の波形とは異なる地震波を探知
（２）25日正午頃、北朝鮮は、朝鮮中央通信を通じ「地下核実験を成功させた」と報じた。
（３）25日正午前、官邸内に官邸対策室、外務省に外務大臣を本部長とする緊急本部を立ち上げた。

わが国の立場

外交的対応

各国の反応

国連安保理
　安保理決議を直ちに発するように協議
　27日時点　決議の要素について非公式に関係国で協議
　国際社会が一致団結して行動・強い決議を

質疑への答え
国連安保理における現在の状況については協議中でどういう形で何がはいるか差し控えたい。新しい要素が当然入ると思うが今は言えない。日本が発議するかアメリカが主導するかという話だがいろいろと各国が諸要素を持ち寄っている。
（総理は党首討論で日本が原案を作ると言ったが欺瞞の答えなのか）
（1718に日本の意思として何を加えるのか）
（電話会談についていつから使っているのか）

原口
第一回目の核実験についての対応とずいぶん異なるのは何故か？
米国等に事前通告をしているが、日本はいつ事態を認知したか
国民への警告は全くなかったが危機管理対応としてこれでいいのか
対策本部を立ち上げているのが正午前というのはどういうことか？

内閣官房安危担当審議官
「国民に対する周知が改善の余地があるかどうかはわからないが、気象庁が波を感知してから一連の流れは国会の対応大臣の日程などまあそこそこいったのではないかと思う。」

原口
　改善の余地があるかどうかわからないなどと無責任な答えはいかがなものか。
公の場所での議論をしている。官房審議官の態度は極めて遺憾だ。普通ならば核実験の前に対策本部を設置してしかるべき、それを２時間も経って設置しておいて、大臣等の日程もありうまくいったなど、どうして言えるのか？対策本部は正確には何時に設置したか？

　11時45分に設置した。

原口
アメリカからの連絡はいつ受け取ったのか

米国から情報は早く伝わっていたのは事実
時間は言えない。

　9時55分のかなり早く前にアメリカ側から日本側に通報を受けたと

原口　ということは核実験のかなり前に情報を知っていたということでいいか？

「・・・・・・。」

原口
日本国民の安全を守るために言っている。同盟国がいつ伝えたかさえ言えないというのはどういうことか。情報インテリジェンスというよりも対応のミスを隠すために言っているとしか思えない。地下核実験というが被害が外に及ばないという保証はない。日本海等を航行する船舶や航空機をはじめとして警告が場合によっては必要ではないのか。危機管理上の不備を問うている。国民の命と国家の安全を守る上で11時45分に対策本部をつくるなど対応そのものが間違っているではないか。
北朝鮮が核実験を強行する前にアメリカから情報がきたかどうかという確認は、日本の安全保障上も極めて重要な情報で隠す話ではない。来ていないとすれば、安全保障網の穴が確認されたことになるので、隠したくなるかもしれないが。

日米首脳会談について

　日本の安全に対する重大な脅威であり、北東アジア及び国際社会の平和と安全を脅かすものである。安保理を含む、国際社会によるこれまでの働きかけを無視し、今回北朝鮮が再び核実験を実施したことは深刻な事態であり、断じて容認できない旨述べた。

強力な安保理決議を迅速に採択して、国際社会の意思を明確にすることが不可欠である旨述べたのに対してオバマ大統領より、北朝鮮以外の６者会合メンバーで協議しつつ、迅速に強力な決議を採択する必要がある旨述べた。

オバマ大統領からは核の傘を含む米国の拡大抑止に関するコミットメントの表明が改めてあった

原口
今回の北朝鮮核実験はプルトニウム型かそれともウラン濃縮型か？
核爆発の規模をどうとらえているか
核の無能力化のプロセスを進める間にも核爆弾を北朝鮮が新たに生産したと考えるのか
答え
プルトニウム型と考えている
規模については正確に把握していない
地震波のマグニチュードを考えると０．４程度大きくなっている　前回よりも４倍

従来、プルトニウムを生産し核兵器を作ってきたという認識
無能力かが進められていたので、その前に作っていたと考えられるが
無能力のプロセスにおいて作っていたかどうかは検証が必要

核実験を受けて国際的枠組みの中で日本が何を行うか
テロ指定国家解除を見直すように政府に働きかけさせる法文がなければならない
周辺事態法を適応しないと現行では、船舶検査ができない
すかさず韓国がPSIに参加することを表明している