2011年04月19日(火)
パエトーンと黒い雲

 
 黒い雲が低く垂れこめて高層ビルの上半分をも隠しています。「パエトーン。」太陽の力を手に入れようとして燃え尽きた人間の物語。人の領域を踏み出して自然に対して傲慢になると生きられないのではないか?23歳の時に吉本隆明さんの元を訪問させていただいた時のことを思い出します。

 心理学の実験で次のような実験があることを当時、学びました。学習の実験。回転器を回したら餌をもらえることをねずみもすぐ覚えます。犬なら尚更です。しかし、犬がこのような自然と離れた摂食を長く続けると心に不調をきたして死んでしまうとのこと。

 野原を駆け回り、日の出とともに起きて日の出とともに眠る。
自然の一部である人間。自然そのものさえコントロールできると思いあがってはなりません。私たちは、あくまで自然の一部です。どこまで自然から離れることを許されているのかと言う問いそのものに潜む危険性を察知しなければなりません。