2009年04月01日(水)
消えた年金問題・総務部門会議原口ネクスト挨拶(案 一部修正)
【消えた年金問題】
今年4月から過去の標準報酬月額(月給水準)を記載したねんきん定期便が誕生月に送付されます。
オレンジ色の封筒で届いた方は特に誤りのある可能性が高く要注意です。
(年金名寄せ特別便で未回答の方や「訂正なし」とご回答された方で、標準報酬月額に誤りのある可能性のある方です。)
消えた年金問題は、厚生労働省・社会保険庁の責任が明確にならないこともあり解決には程遠い状態です。5千万件の消えた年金問題の発覚からでさえ2年以上の月日が経過しましたが、社会保険庁が私たちの提案を「嫌々ながら」受け入れて公的年金受給者と加入者に送った「ねんきん特別便」は、まだ全体の3分の 1以上が未回答のままです。わかりにくい不親切な内容を何回もこれではいけないと注意しましたが、聞く耳を持ちませんでした。
年金記録の消えた部分を発見して訂正を申し出てからも、1年半以上回復までに時間がかかるなど、その後の対応も国民から多くの不満が出ています。消えた年金・消された年金には、理由があるはずです。私たち民主党は、サンプル調査を行って消えた年金・消された年金のパターンを解析して国民にお知らせするように、何回も求めていますが、責任追及を恐れてか昨日の大臣答弁も「必要ない」でした。
年金への信頼は国家への信頼そのものです。まともに保険料を納めたのに給付されるべき年金が給付されないなどということがあってはなりません。
消えた年金の被害者を救済するための法案を民主党は国会に提出しています。「年金遅延加算金法案」も作成して国会に提出しました。消えた年金問題解決に向けた取り組みをさらに強化します。
【総務部門会議 原口ネクスト挨拶(案)】
原口ネクスト挨拶
参議院総務委員会で月曜日に行われたNHK予算の審議、とても素晴らしい審議をしていただきありがとうございました。今日は、民主党近藤昭一代議士に紹介していただいた鱗原理事長(人間中心設計推進機構)におみえいただいて海外の電子政府の事例と日本の電子政府の現状と題して議論を深めます。日本の電子政府の取り組みは大幅に遅れており、何をなせばいいか問題意識を共有したいと思います。
私たち民主党は2年前に救急制度改革法案を出していますが(廃案に)、今日は消防法の一部改正案についても総務省よりヒアリングを行います。昨年、全国で救急医療の現場で起きてはならない事件が起きました。政府与党が私たちの案を廃案にせずに真摯に受け止めていればという思いを拭えません。特に周産期救急医療や小児救急医療の分野でも待ったなしの事態が起きています。この問題については緊急性を要すること、多くの現場を抱え、自治体との連携や厚生労働など幅広い分野での意見聴取を必要とすることなどから今日のヒアリングに至りました。
明日、衆議院の総務委員会は理事懇談会を開き、いくつかの論点を議論いたします。日本郵政の平成21年度事業計画についても鳩山大臣がかんぽの宿等の条件付きで承認を与えた問題についても基本的な考えを整理したいと思います。また放送法に関わる一連の問題でも深刻な事態が起きています。公判前の被疑者の言葉をさも真実であるかのように公共の電波を使って放送することが許されていいのでしょうか?明らかに検察リークと思われる情報を元にしていると推察されるのに、法務省はこの問題を国会で質すと「検察リーク」は「ありえない」と答弁をします。しかし、検察リークはないものと思量すると答えても「ない」という答弁はしません。これは国会で虚偽の答弁をすることを恐れるからに他ならないのではないでしょうか?
放送側も確かな取材を元にと答えます。私たち民主党は放送の中立性・自由・公正性を守るために活動をしてきました。しかし、放送の自由を守ることは虚偽の報道を見逃すことを意味しません。番組編成権への介入問題とも無関係です。もしこのような報道を許すのであれば人権も守れませんし、そもそも裁判員制度自体が成り立ちません。衆議院と参議院で問題点を党派を超えた多くの議員が指摘をしているにもかかわらず、今に至るまでに訂正放送もありません。BPOへの審理の要請をも視野に検討を深めたいと考えます。
「国策捜査」「国策報道」に対する市民の意識は高まっています。一部権力と癒着したかのような報道については、あまりにも目に余るという声が高まっています。これまで与党支持だった方々にも、こんなことでいいのかという声が聞かれ始めていて、私たちのところにもたくさんの国民の声が届いています。民主主義の基盤を守り、放送の自由と公正を守る立場から活動を続けていきたいと思います。
昨年の10月 30日にやろうとしたように麻生政権は、補正対策案だけを出して、見せかけだけの政策と案だけで解散を打って出てくることも考えられます。私たち民主党は生活が第一という政策の基本理念を堅持して、今後とも古い依存と分配の政治、官僚支配の政治を打ち破るべく戦っていきます。総務部門の同志のいっそうのご奮闘と連帯をお願いして挨拶といたします。
___考察メモ・質疑非開示_____
海外の電子政府の事例と日本の電子政府の現状
電子申請の利用実態
166(年間10万件超の申請書)
約13000(申請書の総数)
ネットを通じた行政手続き 8割が1%未満
英国の事例
1999年 新しい旅券発行システムに
(しかし、学ぶ時間がなく約500旅程が間に合わず16万1千ポンド)の補償
顧客中心のサービスという考えがない
機能中心になってしまう
行政事務におけるサービスの共有
専門家の育成・活用
大きな反省から
三代目の市民向け政府ポータル
競争の結果「Directgov」に決まる
誰が使うのか
親の仕事として何をすればいいか
といえると短時間に効率よく辿り着ける
キーワード検索すればいいではないかという反論もあるが
言葉をしらなければ辿り着けない
約98%の地方自治体で行政サービスのオンライン化が完了
04-07年度までの3年間で2,225億円の節約が実現されると推計
韓国の事例
電子行政サービス1日の利用件数 10万件以上
12種の国税は電子的に通知・申告、納税され総合所得は81%が電子申告による
米国の事例
ウェブデザインーユーザー主導型の政府
連邦政府のウェブサイトはWeb2.0時代へ
市民・企業・団体・政府職員・外国からの訪問者の4種類の利用者に分類
日本
オンライン利用拡大計画
もとのつくりが悪いために目標が50%にしか設定されていない
ユーザビリティ・ガイドライン概要(分科会での活動)
電子政府ガイドライン作成検討会の開催(内閣官房情報通信技術担当室)
システム開発をするときに発注側がわかっていなければならないけど過去は全くわかっていなかった
利用者に対する効果・行政機関に対する効果等についての基本的考え
利用者の視点・日常のサービスの視点でシステム開発を
機能が中心ではない
作り手と使い手の意識のギャップを小さくする
目に映るデザインを扱う→目に見えない利用品質を扱う(ユーザビリティ)
デザイナー主体からユーザ主体へ
札幌市「複合窓口システム」
システムの概要把握
システムの利用状況調査の実施
調査結果の整理/分析
画面検討
ユーザビリティ評価
「ペルソナ」という概念
自治体Webサイトランキング 引越しサイト
全国の人口13万人以上の305サイトのユーザビリティ
1位 東京都品川区 2006年度 2007年度 川崎市麻生区 2008年度 兵庫県尼崎市
日本全国で50くらいのサイトしか実質的な利用ができるサイトがないともいえる
ねんきん特別便も出したのに見方がわからず余分なコスト
____ 消防法ヒアリング 考察メモ ___
消防法の一部を改正する法律案」について
消防庁株丹次長
救急搬送において搬送医療機関が決まらない事案があること
救急隊が現場に到着してから傷病者を病院に収容するまでの時間が延びている
平成9年19.9分 → 平成19年 26.4分
消防機関と医療機関の連携を推進するための仕組み及び救急搬送・受入れの円滑な
実施を図るためのルールが必要
協議会の設置
救急搬送・受入れの実施基準の策定
都道府県が傷病者の搬送・受入れの実施基準を策定し、公表すること
1 傷病者の状況に応じた適切な医療の提供が行われる医療機関のリスト
2 消防機関が1のリストの中から搬送先医療機関を選定するための基準
3 消防機関が医療機関に対し傷病者の状況を伝達するための基準
4 搬送先医療機関が速やかに決定しない場合において、傷病者を受入れる医療機関を確保するために、消防機関と医療機関との間で合意を形成するための基準