2009年07月08日(水)
橋下知事と党本部で意見交換
 橋下徹大阪府知事と地域主権について意見交換。
改革派との連携の成否が、この改革の成否そのものにつながります。
勇気と情熱をもって、臨んでくださった橋下知事に心からの敬意と感謝を捧げたいと思います。

====
民主党HPから

原口一博『次の内閣』ネクスト総務大臣はじめ、逢坂誠二分権調査会事務局長、黄川田徹、加藤敏幸両ネクスト総務副大臣は8日午後、橋下大阪府知事を党本部に迎え、「地方分権改革」のあり方をめぐってそれぞれの基本認識を示し、懇談した。

 最初に挨拶に立った原口ネクスト総務相は、「私たちはしがらみを壊し、霞が関そのものを壊そうと思っている。そのなかで分権改革、地域主権改革を行っていく。この地域主権改革を行っていくということは革命に近い」と表明した。

 そのうえで原口ネクスト総務相は、民主党の考え方を説明。「地域主権を目指すうえでの地方での改革の旗手の皆さんとコラボレーション、協働していきたいと思っている」と述べ、分権についても地域主権についても「分権的手法で」やっていきたいと主張した。

 原口ネクスト総務相はまた、民主党は基礎自治体主義をとっているが、道州制についても「地域が選択するということになれば」トップダウンの道州制導入でなく地域から盛り上げられた道州制導入ということで推進することになると説明した。

 あわせて、小泉・竹中改革によって地方がだいぶ疲弊したと指摘。「税源・財源を移譲するなかで、どのような財源措置をしていくかについてもお話したい」と呼びかけた。平成の合併についてもそうだが、上からの合併で地方はずいぶん不満をもっているとの見方を原口ネクスト総務相は示し、「義務付け、枠付けも外して本当の意味での地域主権改革をやっていく。このことをご一緒できればと思う」と橋下知事に語った。

 それに対して橋下知事は「一介の地方の知事が国政を担当される政党の皆さんに意見を述べたいといったところ、さっそくこのような機会を設けてもらった」として、懇談の機会を得たことに謝意を表明。そのうえで、民主党の基本的な考え方について「いいたいことはありません」と述べた橋下知事は、さらに一歩踏み込んで、分権のため、本当に国と地方のあり方が根源的に変わる統治機構として、マニフェストに盛り込んでもらいたい点に関して意見陳述すると表明した。

 地方分権の捕らえ方について橋下知事は、全国知事会や市長会がこれまで主張してきた価値観には立っていないとして、地方自治体が権限と財源をくれと主張することは国民の目から見ると霞が関(国)と地方の縄張り争い・権限争いにしか映らないと指摘。「だからこそ地方分権(という流れ)に国民はついてきていない」と分析。同時に権限と財源が移譲された際に地方は行政運営ができるかというと「大阪府庁でさえ疑問だ」と語り、霞が関の改革と同時に同じくらい自治体の改革も強く打ち出す必要性があると言及した。

 「なぜ分権が進まないのか」の理由として橋下知事は、「ひとえに地方に政治パワーがない、地方に決定権がないことである」として、国の政策立案に対して地方が関与するシステムを何とか組み込んでほしいと要請。地方自治の分野に限定し、地方に負担を求められるものに関しては、「同意権なのか拒否権なのか、地方の権利をシステムのなかに組み込んでほしい」と語り、「僕の最終ゴールはそこだ」とも述べた。同時に、参議院に自治体の長の枠を設けることを挙げたが、「これは憲法改正の問題などいろいろあるので」として先の課題との認識を示した。

 原口ネクスト総務相は「まったく同じ認識をもっている」と表明。逢坂分権調査会事務局長は、「自治体のことは基本的に自治体で決めてもらおう。国がとやかく言う必要はない。自治体の形、あり方も自治体で決めるべき、仕事の内容、進め方も基本的に自治体が決めるのだというしくみを保障しなければ分権はあり得えない」とする民主党の分権政策について重ねて説明した。

 それぞれの、こうした基本認識の提示後に、約40分間にわたって意見を交わした。