2009年08月17日(月)
希望の国
希望の国
彼は砂漠の大地に
立っていた
まっすぐに遠くをみつめた瞳が
静かな意志を放っていた
自らを滅ぼす
愚かさよ
集合意識は
ますます
そのどす黒さを増して
怖れは大きな怖れの塊を呼んでいた
それでも
彼は砂漠の大地に
まっすぐに立っていた
ものと情報が溢れる島は
巨大な洗脳装置を外せば
あわれなほど惨めな島で
買えないものは何もない島は
巨大な洗脳装置の外からみれば
醜いだけの欲望の島で
黒い胆汁に
毒されたものたちの犯罪で溢れ返っていた
自らの醜さを隠すために
首相が美しいことを
押し付けるのだが
根源から腐ったものを
隠せるはずもなく
権力は敵を探すことに
やっきになった
それでも彼は
砂漠の大地に
しっかりと立っていた
希望の国が
彼には見えていた
まっすぐに遠くをみつめた瞳が
静かな意志を放っていた