2009年07月22日(水)
原口一博国会通信2009年66号☆ 2009年7月22日

「澄んだ瞳に託したい」
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 今期、最後の総務・年金合同部門会議~年金運用の責任不在

 この衆議院の任期で最後の総務・年金厚生労働合同部門会議を開催しました。
解散の当日もなお部門会議を開いて追及するのは、消えた年金の問題も年金運用も待ったなしの問題だからです。
25年年金を支払っているのに、無年金にされている人たちが、どれくらいいらっしゃるかの推計も新たな事実がこ
の会議で判明しました。国民年金・厚生年金の年金運用損が9.6兆円(▲7.6%)にもなるのに対して公務員共済の
運用損は、3350億円(▲3.89%)で大きな開きがあります。予定利率を4.1とおいているのに、どうしてこんなに
巨額の年金運用損が生まれるのか?納得のいく説明は厚生労働省からありません。これまで118回にわたりこの部
門をひらいてきました。今日、開かなければわからなかった事実がわかりました。地道に愚直に追求を続けて年金
の信頼回復に結び付けていきます。

 厚生年金・国民年金のポートフォリオ策定のプロセス、厚生年金・国民年金と国共済、地共済のポートフォリオ、
運用実績と株式比率の推移について、それぞれ厚生労働省、財務省、総務省から説明を受けました。

 特に大きな運用損を出しているのが厚生労働省が運用している厚生年金・国民年金です。
自分のお金ならばこんなことはしないだろうと思わざるを得ません。長期的に見た高い収益率と足元のバランスを
取っていくことが大事といい、国内債権なみのリスクでやっていくという説明ですが、本当にこんな運用でいいの
でしょうか?

=====年金運用の比較=====
厚生年金・国民年金(資産規模118兆円)
マイナス7.6%
マイナス9.4兆円
期待収益率 3.37%

国共済(資産規模8.6兆円)
マイナス 3.89%
3350億円
期待収益率 2.5%

地共済(40兆円)
マイナス6.1%
マイナス2兆7千500億円
期待収益率 3.25%
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期待収益率が違うということはリスクも違うので問題ない、単にリスクとリターンの触れ幅が大きいか小さいかの違
いだという説明は無責任です。運用で大事なポートフォリオを固定化するリスクがヘッジできないではないといわざ
るを得ません。国内債権なみのリスクと言いますが、このリスクは高まっていくのではないかと質問をしました。

 成熟度とポートフォリオの関係について文書で提示をしていましたが、出ていません。どの国のどの株を買うか基
準を文書で出すように要請もしていましたが、それも出ていません。ポートフォリオの作成にモルガンスタンレー・キ
ャピタル社のベンチマークを使っているということですが、その理由は、代表的指標だということだけでは説得力があ
りません。
 厚生年金・国民年金のポートフォリオ策定のプロセスについて追及しました。
目標達成のためになるべくリスクをとらないという決定をするといいますが、誰がこれを責任を持って決めるのでしょ
うか?GPIFの経済の専門家とは誰か開示を求めました。このポートフォリオを決める運用委員会の委員は、なんと非常
勤で、1回2万円の謝金が支払われているだけだということもわかりました。100兆円を越える資金の運用にこれで責任
が持てるのでしょうか?
 年金運用に成功している国は、それなりのお金を人材に支払って運用に当たっています。シンガポールのテマセック
などは、確かな運用で有名です。一人2億円を超える報酬を得ても文句を言う人はいません。確かな運用が国民の利益
につながることを知っているからです。
 自家運用もたったの3人がやっていることが判明しました。3人で10兆円を運用している計算になっているのです。
謝金が2万円ということは、年間12回会議が開催されるとしたらその12倍で24万円の報酬ということになります。そのよ
うな貧弱な体制で、果たして118兆円を越える資金運用のポートフォリオを決めることができるのでしょうか?
社会保障審議会資金運用分科会(平成17年3月)の結果を受けて18年4月運用委員会で決めているということですが、その
議事録を提示すように要請しました。


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 無年金者のサンプル調査結果についても社会保険庁よりヒアリングをしました。
これは、私たち民主党の再三再四にわたる要請に社会保険庁が折れる形で、無年金とされている150万人の中からサンプル
を4000件抽出して調査をしたものです。ところが、その中でも勝手に25年以下と以上で分けて、無年金の方の数字を低
く見せようとしたとしか思えない調査を私たちに提出していました。
 これまで社会保険庁が調査をして無年金だとした数字は、62歳以上70歳未満の年金受給していない方でしかも25年以下
がの方だけのサンプル調査でした。
 私たちのは無年金者全体のサンプル調査を要請しているのに、なぜ25年で切ってしまったのか合点がいきません。
25年以上の受給資格を持ちながら2400人も年金をもらっていないということを、この報告書から落としているのはおかし
いではないかと指摘をして出てきたのが今日の数字です。

 実に70歳以上の方2416件のうち84人が年金が支払われていないことがわかりました。
母数150万人ですから、この数字を単純に当てはめれば、その3.5%が25年以上払っていて権利があるのに無年金になってい
たということになり、単純に計算すれば約3万人が年金が支払われていなかったことになっています。
 責任を逃れるために、不都合な真実を小さく見せようとする姑息な態度は改めるべきです。政権をとって、根本から年金
の建て直しをしていきたいと思います。


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