2009年04月12日(日)
原口一博国会通信2009年28号☆  2009年4月12日

「澄んだ瞳に託したい」
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【佐賀医療講演会に参加】
 ウィルス性肝炎と戦う皆さん、支援者の皆さんとお話させていただきました。
更なる活動に向けて決意を新たにしました。薬害肝炎原告団・B型肝炎訴訟原告
団、佐賀肝臓友の会の共催の医療講演会でした。私たち3人の民主党佐賀県連所
属国会議員もそれぞれ決意を述べました。 

 約200万人のC型肝炎感染者、約150万人のB型肝炎感染者とあわせて
約350万人もの患者がおられ、ウィルス性肝炎は国民病といわれています。
ウィルス性肝炎に関係する死亡者数年に約4万人で、肝がんの85% 肝硬変の
75%がウィルス性肝炎とされており、まさに待ったなしの状態です。
 しかし、政策の遅れから必要な医療措置を受けることができずに亡くなる方が
たくさんおられます。
 ウィルス性肝炎は血液でしか感染しない病気で、輸血・血液製剤・不潔な医療
器具から医療行為によって感染した医原性疾患です。これまで厚生労働省は自身
の責任を認めず、感染を把握していたいわゆる「命のリスト」さえないと虚偽を
報告していました。

 2年前にC型肝炎問題について謝罪し、各裁判でも国の責任が厳しく断罪されて
いるにもかかわらず未だに、国は自らの責任を認めていません。 私たち民主党
は一貫してこの問題を追及し続けて肝炎医療費助成法案もこの国会に提出してい
ます。
 国の責任を明確にすることを回避しているために医療支援についても極めて中
途半端です。インターフェロンの自己負担が高すぎるために120億円の予算を
つけ、10万人の対象者を予定しましたが5万人しか受けられず、予算を国庫に
返すという事態さえおこしています。インターフェロンの適用できる疾患につい
ての支援も不十分ですが、B型肝炎については抗ウィルス剤が有効なのに、助成
がないのが実態です。インターフェロン治療が効かないその他の方の医療費助成
についても法文に盛り込むように民主党は提案しています。

 感染者の死亡によって肝炎問題が解決されることは許されないことです。
B型肝炎国倍訴訟で不潔な医療器具からの感染において国の責任が断罪されたこと
を想起すべきです。日本での輸血感染、売血のみに頼る輸血、そして感染拡大。
かつては、輸血を受けた人に献血をする指導さえ行われていました。日本の血液
行政の誤りが原因となる病気です。

佐賀県基山町の女性の方が
「私は、B型肝炎のウィルスが自分にどうして入ってきたか知らずに過ごしてい
ました。
3人の子供がいますが、子供もキャリアになっています。医療費もかかり、仕事
も休まなければなりません。一方で肝炎はうつるのだという偏見とも戦わなけれ
ばなりません。性交渉により感染のリスクもありますが、正しい知識を得ていれ
ば薬によりリスクをなくすこともできます。悔やまれるのは子供に同じ荷物を背
負わせてしまったということです。
 実名を出してでも自分達がどんなに苦しんでいるかを国民の皆さんにわかって
もらいたいと思います。国にこんなに苦しんでいるB型・C型で苦しんでいる人た
ちのことをわかって欲しいと思います。私は原告になりましたが、裁判にもいけ
ない人たちもおられます。多くの悲痛な声なき声を聞いて欲しいと思います。」

 肝炎対策の現状は全く不十分です。平成20年度インターフェロンに対する助
成は1年に限ってしかも所得世帯に応じて1万円、3万円、5万円を超える額に
ついて助成されます。現状の治療体制は自治体任せですし、病状が重くもっとも
助けを要する肝硬変・肝がんの患者については身体障害者手帳の対象にもなって
いません。
 仕事を続けながら治療をすることにも多くの困難が存在します。
予算措置による場当たり的対策は許されません。法律に国の責任を明記し、支援
策の提供を法律で定めるべきです。私たちが提出した法案は否決をされています。
肝炎に対する法律の制定は放置されています。民主党は再度、この国会に特定肝
炎対策緊急支援法案を再提出しました。この法案を軸に肝炎対策基本法も含めて
今国会でなんとしてでも成立させたいと思います。          

 

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