○財政構造に関する特別委員長 原口一博君。
○原口委員 私は、民主党を代表し、内閣提出の財政構造改革の推進に関する特別措置法の停止に関する法律案及び共産党提出の修正案につきまして反対、民主党提出の財政様造改革の推進に関する特別措置法の停止に関する法律案につきまして、賛成の立場から討論を行います。
二十一世紀を目前にして、我が国の財政・経済はともに危機的な状況にあります。政府が過去何度も大型の景気対策を打ってきたにもかかわらず、景気は低迷、借金はふえ続ける一方です。九八年度末の国の長期債務は、第三次補正予算が成立すると四百十二兆円、国と地方を合わせた長期債務残高は五百六十兆円になる見込みでございます。五百六十兆円という数字を夫婦子供二人のいわゆる標準世帯に換算すれば、一世帯当たり千七百九十万円という途方もない金額です。
財政構造改革法は、橋本前総理が掲げた六大改革の一つとして華々しく打ち出されたものの、時既に我が国は深刻な不況に沈んでいくさなかでありました。危機のシグナルが幾つも出ていたのに、経済再建なくして財政再建なしという我々の声をあえて無視して成立を強行したのです。この結果、過去最大の企業倒産、失業、貸し渋り、国民生活の不安、そして財政赤字のさらなる拡大を招きました。この事態を招いたことを政府は率直に反省し、国民に謝罪すべきであります。
以下、内閣提出の財政構造改革の推進に関する特別措置法の停止に関する法律案について、具体的に反対する理由を申し上げます。
内閣の法案は、そもそもが構造改革の名に値しない財政構造改革法を、期限を定めずにそのままの状態で凍結するものであります。財政構造改革で目指すべきものは、納税者の利益とかけ離れた歳出の抜本的改革であり、不透明な政府歳出の排除であります。政府の財政構造改革法は、社会保障費等の重要な歳出を一律に削減する一方、特別会計、財投については抜け穴で、歳入面の改革については何も触れておりません。当初予算で削られた社会保障費が顧みられていないのも、財政構造改革法が本質的に欠陥を抱えていることのあかしであります。
なお、共産党提出の修正案は、財政構造改革法そのものを廃止するという内容ですが、財政構造改革の必要性は変わるものではないことから、我々としては廃止ではなく凍結を主張しており、賛成できかねます。
これに対し、民主党提出の財政構造改革の推進に関する特別措置法の停止に関する法律案は、政府案と異なり、単にその施行を停止するだけでなく、現行法の問題点に大きく抜本的見直しを行うことを定めています。当面は景気回復に全力を挙げるとともに、停止期間中、財政構造改革のあり方について議論を深め、景気回復後はしっかりとしたビジョンを持って財政の健全化を進める、それが責任ある政治家としての責務であると考えます。
そして、民主党の主張どおり改正することが、真の構造改革につながる唯一の道だと信じます。
なお、本法案は、ことし五月、民主党、平和・改革及び自由党の三会派が提出した法案を改めて提出するものでありますことを付言し、私の討論を終わります。 |