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○予算委員長 原口一博君。
○原口委員 民主党の原口一博でございます。
総理並びに関係大臣に幾つかの点についてお尋ねをしたいと思います。
まず、委員長のお許しをいただいて、資料をお配りさせていただきたいと思います。
○予算委員長 どうぞ。
○原口委員 近年、無抵抗な者に対する加虐あるいは犯罪、継続的な加虐、こういったものについて大変多くの人たちが胸を痛めています。今お手元にお配りしたのは、この十年間で命を失った子供たちの顔であります。少子・高齢化社会が進む中で、子育ての親の立場からすると、私もあと一カ月後ぐらいには第三子が生まれます、小渕総理にやっとそこだけは追いつくかなと思いますが、子育ての親からすると、本当に無抵抗な子供たちがこんなにも無残に命を失い、そしてある場合には親からも加虐を受けている。こういったものに対して、行政あるいは私たち立法府は、きちっとした意思を示していく必要があるのではないか。
ナンバーツーの資料を一枚めくっていただきたいと思います。この資料はフランスの刑法でございます。
フランスの刑法の中には、無抵抗な人間に対して継続的に行う加虐あるいは虐待、野蛮行為については、厳しくその国の法律、国家意思として取り締まるんだということが高々ど掲げてあります。
第222−3条。15歳未満の未成年者、あるいは年齢、疾病、身体障害、精神的な疾患、欠陥あるいは妊娠によって脆弱な状態にあることが明白である者、そういう人に対してはきっちりと守らなければいけないというこどがここにうたわれておるわけでございます。
総理にお伺いいたしますが、私たちは今、社会の規範が大きく変化している時代に生きています。
ぜひ、子供たちの命を守る、あるいは子供たちの人権を守るということから、強い決意を持って子供たちに対する犯罪あるいは加虐行為について防止をしていく、その決意を総理からまずお伺いしたいというふうに思います。
○内閣総理大臣 少子時代を迎えるということではありませんで、子供の人格といいますか、子供さんが立脈に育っていくということは、これは国にとりましては最も大切なことだろうと思います。そういう中で、原口委員御指摘のように、幼児、そうした者に対する虐待の問題が我が国におきましても惹起されてきておる、あるいは従前からあったかもしれませんけれども、そうしたことが世の目に触れて問題視しなければならない時代になったということを考えると、まことに重要なことだと認識しております。
我々も、CNNとか外国の報道を聞いておりますと、時々この幼児虐待の話がかなり大きなテーマになりまして報道されておるのを見まして、今委員からフランスにおける法的整備のことが御紹介ありまして、私も今知ったところでございますが、外国におけるそうした問題が社会の大きな問題になり、かつ我が国におきましてもそのような事態が起こっておるということはまことに注目すべきことでありまして、政府といたしましては、こうしたことが起こることのないようにいろいろな角度から対処していかなきやならぬ、このように認識をいたしております。
○原口委員 嬰児やあるいは幼児、毎年百人近い子供たちの命が失われています。これは数は減っていない。また、子供の虐待の実態は、平成2年度1100人であった。これは児童相談所に持ち込まれたケースでございますが、それがもう7年度には2722になっている。これはますますふえている。今総理がお話しになったように、国を挙げて子供たちを守っていかなければならないというふうに思います。
さて、パネルをきょうは用意してきました。昨日、「不況の環を断つ」ということで、経済企画庁長官から大変立派な絵が示されました。私は、「不況の環を断つ」というよりもやはり「不況の元を断つ」、一体、不況のもとは何だったのだ、そこがここで議論をされなければならないというふうに思います。
去年の財政構造改革法のときに、小渕総理は外務大臣でありました。私は、橋本前総理がおやめになって、それで責任をとられたから、それでおしまいだというのはとても橋本総理にお気の毒ではないか。去年の10月に、私は橋本総理に、海外の状況をごらんいただきたい、アジアで始まった、あれは4月の未にタイのバーツの下落が始まって、そして、6月3日の閣議決定のときはわからなかったかもわからないが、7月、8月については顕在化していました。ですから、今財政構造改革をやってしまうと大変なことになってしまう、9兆円の負担増に伴い、それにデフレ予算を組んでしまうと、日本経済にもう決定的なダメージを与えてしまうというお話をいたしました。
そのとおりになってしまった。私は、ここの「政策不況」、ここに本を持ってきていますが、何も自分の本を宣伝するつもりはありませんが、ここにいらっしゃる自由党の鈴木先生の御指導をいただきながら、私たちは、日本経済が実際にどれぐらいの力を持っているのか、その力をそがないようにするためには何が必要かということを議論したわけであります。
そのときの外務大臣が総理にきっちりとした情報を上げておられれば、橋本総理はまっしぐらにあのデフレ予算を遂行することはなかったのではないか。私は、総理のお口から、このことについてどう思っておられるのか。
また、あわせてお尋ねをしたいのは、本会議で藤井議員の方からこういう御質問がありました。「政府が平成9年度に国民に9兆円もの負担を求める政策をとったため、日本経済はマイナス成長となりました。景気の悪化に伴う金融機関の財務内容の悪化、それに伴う貸し渋りと資金回収の激化、これによる景気のさらなる悪化と、日本経済はとどまることのないマイナスのサイクルに陥っております。」自由党の藤井議員も、ここが、政策不況が今の景気の悪化のもとなんだということをおっしゃっています。自自連立を組むという報道がありますが、その中でこの認識を共有されるのか、お尋ねをしたいというふうに思います。
○内閣総理大臣 橋本政権時代に、私も閣員として内閣の主要な地位を占めておりましたことにつき、内閣の行ってまいりましたことの責任は同じ気持ちで責任を感じております。しかし、私自身も新しい内閣を組閣することに相なりましたので、ぜひ、こうしたもろもろの状況の変化の中で、日本経済が陥ってまいりましたこうした不況の状況を乗り越えるために何をなすべきかということでいま一度真剣に考えました結果、現下行っておりますような諸政策を講じてまいっておるわけでございまして、その過程におきまして本院でもいろいろと御議論のあったことも十分承知をいたしております。そうした御議論を踏まえながら、私といたしましては各種の政策を遂行いたしておる、また、ぜひこれを具現化し実現することによりまして、この現下の状況を脱却していかなきやならない。今、強い決意でおるわけでございますので、ぜひこの点につきましては御理解いただきたいと思います。
○原口委員 決意については私も理解をいたします。
しかし、後段御質問させていただきました、今の経済不況あるいは国民生活の圧迫や実体経済の悪化をもたらしているそのもとについて、それが何なのかということが政権の中で共有されなければ、また同じ過ちが起こってしまうのではないでしょうか。
先ほど私が読み上げました藤井議員の質問と同じ認識を総理はお持ちになるのでしょうか。そのことについてはお答えなかったので、委員長、よろしくお願いいたします。
○内閣総理大臣 現下、藤井議員といたしましてもどのようなお考えにありますが、この点につきましては、ともに政権を担当するということになってまいりますので、両党間におきまして、貴重な御意見として承りながら、これをいかに考えていくかということにつきましては、両党間で十分慎重に、かつその御意思も含めて勉強させていただきたい、このように思っております。
○原口委員 両党間でお話をされるということでありますが、ここはもう最低のところだというふうに思います。
あの橋本内閣が退陣をされてそこで不況が終わったんだったら、縞本総理が責任をとられてそして退陣をされて、そのすべては橋本総理がかぶるということでいいかもわからない。しかし、その後も、きょう朝発表された経企庁の月例報告、この中を見ると、ほとんどがマイナス、そして、今大変な苦しみの中にいる日本の国民の皆さんからすると、今の答弁ではなかなか納得がいかないのではないかというふうに思います。
この間、どれぐらい財政赤字がふえたのか。その次のページを、ナンバー4を大蔵省からいただいています。「国債残高及び国民一人当たり負担額の増大について」ということで資料をいただいたのですが、9年度の当初は、国民一人当たりにすると負担額は約202万円だった、それがこの10年度の第3次補正後は237万円になっている。実に国民一人当たり35万円の負担をこの間お願いをする。
これは、去年の財革法でも総理がお話しになっていましたとおり、だれかが払わなければいけないお金であります。政権がかわったからといって、責任をだれがとるのか、そこをあいまいにしてはならないというふうに思います。
私は、大蔵省に次の要求をいたしました。それは、去年の財革法のときに出してこられたのが、この絵でございます、要調整額の推移、中期の財政見通しでございました。ですから、この中期の財政見通しが今どうなったんですかということを大蔵省に伺いました。去年のときも出しました。
そして、6月にも大蔵省から出ました。しかし、今度は出せません。どうして出せないのか、その理由をお尋ねしたいというふうに思います。総理、どうして、事務方でも結構です、それは。
○大蔵省主計局長 お答え申し上げます。
先生御案内のとおり、毎年度、当初予算の編成後におきまして、その当初予算を出発点としまして、以後数年間にわたる財政の中期的な見通しについて試算を行っているところでございます。本年5月におきまして第1次補正、それにあわせて、と同時に、財革法につきましても弾力条項のための修正をお願いしたところでございますが、その際に試算を改定して出したところでございます。
これはどうしてかと申し上げますと、5月ということで、年度の初めということでございましたので、平成10年度の当初予算を出発点として、第1次補正に伴う公債の増発、あるいは政策減税も行われたものですから、11年度以降の影響分を修正してお出ししたところでございます。
現段階で出せないかというお話でございますが、現在、まさに11年度予算編成を行っているところでございます。歳出それから税制につきましても大幅な税制改革が行われるということでございますので、11年度予算の編成が終わった後に、それを出発点として財政の中期見通しを作成して、来年の通常国会に提出したいということで考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。
○原口委員 やはり理解できないのですね。
何回もこの汚いグラフを使うのですけれども、これは去年の11月に皆さんがお出しになった資料ですよ。では、今どうなっているのか。今、財革法を凍結して、そしてこの歳入歳出ギャップがどれぐらいあって、そして自分たちは、この24兆円にも及ぶ景気対策がどんな効果を及ぼすのか、それを審議する。果たしてこのとおりになったのか、平成10年で77兆という出発点になっているのかどうか。
こうなっていないのですよ。今どうなっているかというと、歳入は約10兆滅っている、そして歳出はもう88兆までいっている。ですから、その当時政府がお話しになったのは、大体2003年でも5兆円ぐらいの歳入歳出ギャップですねという話でした。しかし、ことしは、このグラフでいくと歳入はもうこの下に来ている、歳出はもうこの一番上に来ている。それぐらいのべらぼうな財政赤字を抱えている。
こういうことを続けていいのか。そして、来年がどういうふうになるのか、その見通しもなくて、どうやってここで議論ができるのですか。この24兆円が本当に妥当なのか、国の財政をしっかり健全化しながら内需主導の経済回復をするために妥当なのかどうか、そういう材料がないじゃないですか。なぜ出せないのですか。ぜひ出していただきたい。やれると思うのです。大蔵大臣、いかがですか。
○大蔵大臣 実は、その資料でございますが、長いこと予算委員会に提出を申し上げておりまして、本当に長いこと提出しておりますが、経済の変動が非常に激しいものでございますから、一種の仮置きの数字といいますか、計画の数字と実態とが大変に離れてきてしまっておって、御審議をいただくのにも余り便利な資料ではない、私なんかは実はそういう感じを持っておりますが、しかし、毎年御提出をしております。
今委員のようにおっしゃいますと、それは今でも御提出できないわけではないのでして、主計局長が申し上げておりますことは、今ここで来年度の予算編成をいたしますので、その数字を入れてお目にかけた方が現実の値に近いものをお目にかけられると申し上げておるわけなんです。
ですが、それはそれで、今の状況の数字は当然あるではないかとおっしゃれば、それはもうございます。その作業がどのぐらい今日的意味を持つものかは別といたしまして、原口委員のように基本から問題を取り上げようとされれば、それは今の資料がどうなっているのかということは、これはつくってつくれないことはない。ただまあ、局長が申し上げておりますのは、どうせ来年度予算をすぐいたしますから、その後のアップデートな数字を差し上げた方が御便利なのではないか、有意義なのではないかというふうに申し上げておるわけでございます。
○原口委員 大蔵大臣から、基礎的な資料は今でもできるということでございますから、なぜこれを言うかというと、来年度の予算の出発点が、果たして88兆から出発するのか、それともことしの77兆から出発するのか、それによって随分違います。また、税収の弾性値をどれぐらい置くのか。こういうことぐらい私たちが議論していないで、ただただ、景気が悪いから財政を膨らませればいい、これでは議論にならないから申し上げておるわけでございまして、委員長におかれましては、今の大蔵大臣の御答弁を踏まえて、資料を速やかに提出していただきたい。
そして、それは今まさに第3次補正、これは大変大事な補正をやっている、しかも財革法は凍結をした方がいいと、私たち民主党も、私たちの党の案に沿って、しばらく凍結して、そして2年後にもう一回見直した方がいいということを言っておるわけでございまして、その材料を示してくださいというお願いでございます。
また、私は経企庁長官にもお尋ねをしたいのは、さっきの環の話でございますが、やはり総需要政策だけではもう限界があるのではないか。公共事業やさまざまな事業が経済を押し上げる、そして地域を発展させる、このことは私たちも大変大きな意味を持つというふうに思いますが、総需要政策だけをやっていて、そして日本の企業の開廃率というのはアメリカの大体4分の1ぐらいでございます。ですから、今中小企業やさまざまな企業を見てみると、なかなか設備投資のスクラップ・アンド・ビルドができないでじっとこの不況の中に耐えている、そういう状況ではないか。総需要政策だけをやって、そして皆さんに需要を喚起してください、喚起してください、これも景気を下支えする意味では大変大事な政策でありますが、しかし、それだけではやはりだめなんではないか。実際に日本経済の供給側の足腰を強くすることが必要ではないかというふうに思いますが、経済企画庁長
官の基本認識をお伺いしたいというふうに思います。
○経済企画庁長官 委員御指摘のこと、全く同感する部分もたくさんございます。この平成不況のもとが、やはり金融問題から発生してこのバブル崩壊以来の問題があった、そこにタイミングの悪い政策があったということが事実でございまして、この絵にかいてあるほど政策不況が大きかったかどうかはともかくといたしまして、そういう部分があったことは私も事実だと、そういう意味では、失政だと申し上げたこと、そのとおりでございます。
それで、回復策でございますが、総需要政策だけではございません。私たちが今回の第3次補正で出しておりますものの中にも、未来型の21世紀を先導する新しいプロジェクト、これは小渕総理の御指導のもとに4つのプロジェクトを立てております。また、新規産業の育成のために特に今度基金をつくりまして、その法律も出させていただいております。
御指摘のように、日本は新しい企業の起こるのが非常に少のうございます。むしろ、自営業が減少している。農業以外の自営業が減少しているほどんど唯一の先進国でございますので、その点にも留意をいたしまして、今回の予算、そして平成11年度の予算でもそういったサプライサイドの政策にも力点を置く方針でございます。
○原口委員 そこで、私はやはり日本の国の力を過去余りにも低く言われ過ぎたのではないか。560兆の借金が一方である、それに対して資産は幾らあるか、大蔵省から資料をいただきましたら870兆の資産がある、こういう国はほかにはない。また、年金の改正の話をずっとやってきましたが、5年5カ月分も年金のお金を持っている国、こんな国はほかにないわけであります。私は、政府として、あるいは私たち国会議員もそうでありますが、日本の国民に対してしっかりと自信を持って、国力を正確に判断する、そういう材料を示していく、これが大事なんではないか。特に、国「地方が持っている財産のうちに私が大変重要視しているのは、知的な財産の部分であります。大蔵省の財務局から、知的な財産が幾らありますかという質問をいたしましたら、幾らあるというふうに言われたか。その額を聞いてびっくりしました。76億ですというオーダーであります。これだけ国立大学を持ち、そしてたくさんの研究機関を持っている我が国が、どうしてそういうオーダーなのか。知的財産が学校で眠ってしまっている、研究機関で眠ってしまっている。
これを活用すること、これが一つの大きな道だろう。
もう一つは、不安という中に、食に対する不安がございます。我が党の小平委員が農水委員会で質問をいたしましたが、実際に政府の言うことをしっかりと聞いて規模を拡大してきた農家の皆さんは、今自分たちの蓄えを削りながら生活をされている現状であります。UR対策、さまざまな対策が打たれてきましたが、しかし、それが本当に有効に機能をしているのか。あるいは、新農業基本法の話がありますが、その中で国はどれぐらいの食糧自給率を確保しようとしているのか。そして、関税化の問題についても、自分たちとは遠いところで決まってしまう。こういうことが農業、農村にも広がっています。知的な財産とともに、
自分たちの生活を支える、こういったことをしっかり総理が決断をされて、そして明確なメッセージを出される、これが大事ではないかというふうに思いますが、総理の御答弁を伺いたいというふうに思います。
○内閣総理大臣 まず第一点の知的財産、私も委員御指摘のように日本の持てる力というものは相当のものがあると認識をいたしておりまして、例えば特許関係におきましても、未利用特許情報のデータベースを今政府として整備しておりますが、現在1万5千件に上る情報を広く一般に公開いたしております。
また、本年成立した大学等技術移転促進法によりまして、大学の研究成果を特許化し企業にライセンスをする機関の整備を支援しておりまして、去る12月4日に最初の4機関の計画を承認したところでありますが、さらに科学技術振興事業団におきましても、これまで約千件に上る国等の研究成果について、その開発を企業等に委託するなど実施を促進いたしておるところでございまして、かねて私も非常に関心を持っておりまして、虎ノ門の特許庁にもこの前行きまして、日本の知的財産の問題につきましてもいろいろと勉強させていただきましたが、これを効率的、効果的に国のため、ひいては世界のために大いに有効活用していかなければならない。私は、必ず、こうした知的財産というものは日本における大きな財産の有力なものであるという認識に立って、これが蓄積のために、さらに勢力をしていかなければならぬという考え方に達しております。
また、農業の問題につきまして触れられました。この問題について、自給率の問題も触れられましたが、全体的には御指摘のように担い手の減少とか高齢化とか食糧供給力の低下、国際化の進展に伴なう諭入農産物との競合等の厳しい状況にありますが、政府といたしましては、先般答申をいただきました食料・農業・農村基本問題調査会、これを踏まえまして、現在新たな基本法の制定を含む農政の抜本的改革の検討を進めているところでございまして、この中で、農家の方々の不安を払拭し、営農に当たりまして将来展望が開けるよう明確な農政を指示していく考え方でございますが、食糧につきましては、食糧安保という言葉がありますように、我が国におきまして、万が一のことも考慮いたしますれば、十分な食糧を確保していくということを考えないといけない。そのためには、食糧生産にいそしんでおられる方々の生活を安定させなければならぬということだろうと思います。御指摘の点、もっともだろうと思いますので、さらに政府といたしましても努力を重ねてまいりたいと思っております。
○原口委員 前向きの御管弁をいただいたというふうに思いますが、しかし、自給率についてはどこかに書き込まなければいかぬと思うんです。
これだけの国が−この間、大変な洪水のあった隣国を写した写真がございました。その写真には、本当に山の山まで田んぼがつくられていて、そして国民の飢えている様子、そういう絵がございました。それはよそごとではないんだ。
そして今、営農の意欲がなえてしまうと、それは一体だれがやるんだ、株式会社がやるんですか、あるいは営農法人がやるんですか、それが経営的に立ち行かなくなったときにはだれが自給するんですか、その問いにはだれも答えられない今の現状ではないかというふうに思います。
もう一度、お尋ねをしますが、自給率をどこかで明記する、そういうおつもりはございませんか。
○農林水産大臣 自給率については非常に大事なポイントでございまして、今総理から概括的なお話がありましたが、自給率についてお答えをさせていただきます。
平常時それから不測時に対応できる安定的な食糧供給という観点から自給率の目標を設定してまいりたいと考えております。具体的には、生産面で品目ごとに諸課題を明確にした上で、課題が解決した場合に到達可能な自給率を策定していくという努力目標を掲げていきたいと思います。
どのぐらいの自給率になるかということは、かなりいろいろなシミュレーション、またいろいろな議論が必要だと思いますし、地方の条件あるいは団体の協力等も必要だろうと考えております。
そういう前提に立ちまして、新たな基本法のもとで、自給率の目標について検討を現在深めております。自給率を掲げていくという方向で今議論をしておるところでございます。
ただ、基本法の中でそれをきちっと目標数値を策定していくということは、この自給率の数字そのものが諸情勢によって変化をするということもございますので、基本法の中に策定するということは適当ではないと考えております。しかし、基本法に基づく食料・農業基本計画というものが一体として策定をされますので、この基本計画の中で品目ごとの、また全体の自給率というものを明確にしていく方向で現在検討しているところでございます。
○原口委員 最後に、自自の連立協議についてお尋ねをしたいと思います。
きのうも法制局の皆さんといろいろ考えましたけれども、これが一体どういう法的な拘束力を持つのか。そして、先ほど上原委員が御質問になりましたけれども、すぐやる政策については、これは内閣総理大臣として署名をされていますから、本来であれば閣議決定をしてやらなければいけない、そういう問題であると思いますが、総理にその点の御所見をお伺いして、質問を終わりたいと思います。
○内閣総理大臣 小沢党首との合意の内容を子細に見ますると、総理としての権限にかかわるもの、すなわち連立政権を発足させる等と、自由民主党総裁としての権能にかかわるもの、選挙協力等に分けられますが、政党政治の立場に立脚する議院内閣制のもとで、私自身総理大臣かつ自由民主党総裁の責めにあるのでありまして、これは全体としてこの二つの肩書を用いたものでございまして、このことで閣議決定をして決定したということではありませんで、党首間における合意としてまとめたものでありますので、その内容につきましては今後両党間で話し合ってまいるということでございまして、我々としては、両党間の協力でより一層強固な政権を樹立していきたい、こういう念願のもとにいたしておるところでございます。
○原口委員 終わります。
○予算委員長 これにて原口君の質疑は終了いたしました。 |