○沖縄及び北方問題に関する特別委員長 原口一博君。
○原口委員 民主党の原口一博でございます。
関係大臣に、北方領土の問題そして沖縄の振興策についてお尋ねをしたいと思います。
まず、先ほどの上原委員の質問に関連してでございますが、二隻の不審船、この意図についてはわからない、あるいは船籍が確定できない、ただ、日の丸を掲げて公海上あるいは他の国の領域をいまだに移動をしている、拿捕するに至らなかったということでございますが、先ほど沖縄開発庁長官がお話しになりましたように、海上保安庁の船が追いつけなかったことを反省している、また、それで自衛隊法八十二条を発動する、追跡の限度を超えたからという御答弁がございました。
八十二条を発動するに至ったその理由それから、国籍不明ということでありますが、一応日本の日の丸を掲げて走っている限りは、他国は我が国の船というふうに見るだろう。関係各国への協力要請をどのようになさり、またどのような回答が来ているのか、現時点でわかる範囲でお尋ねをしたいというふうに思います。
○外務大臣 私からは関係各国にどういう連絡をとったかという話をさせていただきますが、外務省といたしましては、本件事案が発生した以降、周辺国、米、ロ、韓、中に対し、海上における警備行動の発令を含め、事実関係の概要を説明してきたわけであります。その中で、ロシアからは、自分の方から協力をしたいという申し出がありましたので、それはぜひお願いしたい、こういうことを申し上げました。
先ほども御答弁いたしましたように、北朝鮮の方向に向かっているということでありますので、もちろん現時点でこの船が北朝鮮のものであると断定することはできないわけでありますが、我が国領海内において不法行為を行った疑いのある船舶が北朝鮮の水域に入る可能性があり、その場合、当該船舶を捕獲し我が方に引き渡すよう申し入れるということを指示したところでございます。
それで、既に申し上げたかどうかはまだ確認をしておりませんが、そう簡単に接触できないということもありますので、今そうしようとしているところであります。
○沖縄開発庁長官 先ほども御答弁を申し上げておりますように、二隻の不審船を追跡をいたしましたけれども、海上保安庁の追跡船の速度がこれに追いつくことができない状態になりましたので、残念ながら、政府といたしましては、海上における人命もしくは財産の保護または治安の維持の特別の必要があると考えまして、所要の手続を経まして、自衛隊法八十二条に基づきまして海上におきます警備行動の措置をとった次第でございます。しかし、結果的にこれも、またどの国の領域に入ったということではございませんけれども、これ以上行うことが非常に危険な状態のところで、一応推移を見守っておるというところでございます。
○原口委員 追いつけなかった理由が船の性能にあるのか、それとも、一部報道されておりますように、途中で海保の燃料が切れたというようなことであれば、今回、政府の対応は随分早く、そしてまた節度を持ったものだというふうに私は思いますが、しかし、八十二条の発動に至る経緯が、もし、海保の船は追跡の能力は持ってはいるが燃料切れなんということで追っかけることができなかったとすれば、それはむしろ、抑止力というよりも、逆にまた日本の近海で、どういう活動をしていたのかわかりませんが、同じようなことが起こる。沖縄の問題を話すに至りましても、不審船が随分今ふえている、そういう中で不安を感じながら、沖縄の県民やあるいは国民が暮らしておられる。そういったことについて、私たちとしても真撃な態度で解決策を出していかなければいけない。
何でこんな話をするかというと、きょうは、政府のアメリカ軍からの有償援助調達について、少し沖縄開発庁あるいは外務省の御意見を伺っておきたいというふうに思うわけでございます。
先ほど各委員がお話しになりましたように、大変な基地の重圧の中で暮らしておられる沖縄県、七五%という基地が集中をする。それは、沖縄県民にとっては、日米安保条約、日本の安全を守るということで、政府の方から御理解を求めるそういうメッセージが数多く出てきたわけでありますが、その一方で、私どもの自衛隊はどういう形になっているのか。
今、委員長のお許しをいただいて、お手元に平成九年度の会計検査院の決算検査報告というのを出させていただきたいと思います。
お手元に行っておると思いますが、この中で、実に、五十四年度から平成九年度までの間に支払った前払い金の総額は一兆四千六百五十一億円余に達する、その中で未精算額が三千三百四十五億円余の多額に上っていると。右の方に、ではどういうものが、実際にお金は前払いで払ったけれども来ていないのか。例えば、携帯式地対空誘導弾装置、携帯SAM、こういったものについては、予定の納期を平均二十一カ月または三十六カ月おくれている、味方識別装置の二種類の構成品については、二十一カ月、三十六カ月おくれている。これが、会計検査院が指摘をしているこのとおりとすれば、実際に我が国の自衛隊が味方を識別することができない、こんな中で実際の任務に当たっている。
その後の対戦車ヘリコプターに装備する七十ミリロケット弾、これについてはもっと時間がかかってしまっている。ここの表三にございますが、七年以上八年未満、こういう遅延を来している。
一方で、沖縄は日本の安全保障について大変重要な位置にあるから、皆さん、基地の負担を全国民で分かち合いましょう、そして振興策を一生懸命考えましょうと言いながら、片一方で、こういう事態がずっと私は、この沖縄北方の委員会の各議事録を昭和五十四年当時からずっとひもといてみました。昭和五十五年にも、きょう私が指摘するのと同じようなことが指摘をされています。ずっと指摘されているにもかかわらず、この未精算額というのは、例えば表の二の「調達品等の納入が遅延しているもの」ということで、上から五行目でございますが、四百六十一億円もある。この現状をどのようにお考えになっているのか、また、どのように対策をおとりになろうとしているのか。
沖縄開発庁長官は基地問題に対して並々ならぬ御努力をされてこられたわけでございますし、外務大臣も、さまざまなチャンネルを通じてアメリカ側に改善を外務省としても申し入れているということでございますが、まず、こういう事態についてどのような認識をお持ちなのか、お二人の大臣から御答弁をいただきたいというふうに思います。
○沖縄開発庁長官 委員が御指摘になりましたFMSは、米国によります有償援助でありまして、米国の対外軍事援助の一部として行われておるものでございます。調達の条件は米国がその政策目的に従って定めておりまして、購入国はその条件を受諾することにより必要な援助が受けられる。したがって、一般の国内契約とは本質的に異なっておりまして、契約価格や納期は見積もりや目標であるなどの特性を有しておるという基本的な面があるわけでございます。
我が国といたしましては、日本では開発されておらずに、米国政府から得られる装備品で我が国の安全保障上必要なものにつきまして、諸外国からも同様の条件によりまして購入をしておるのでございまして、この条件に従いましてFMSによります調達を行い、我が国の平和と安全を確保していかなければならないと考えておるわけでございます。
しかしながら、今委員から御指摘がございましたように、調達をした装備品の納入のおくれや精算のおくれがあるなどという問題は、国庫金の有効活用の点から考えて、まことに不適切なことであると認識をしておるわけでございまして、このことが明らかになりましたときに、私も閣議においても発言をいたしまして、装備品の出荷促進要請を米国に対して行うことを注意をした次第でありまして、今後も十分留意をしてまいりたいと考えております。
○外務大臣 今野中長官が答えられたとおりでありますが、FMS調達は、米国が武器輸出管理法に基づいて、適格国に対して装備品等を有償で提供する形で行われる政府間調達であり、日米間においては、日米相互防衛援助協定に基づいて行われているわけであります。
外務省といたしましても、FMS調達につき、未精算の案件、納入が遅延している案件等があることは承知しているわけでありまして、従来から可能な限り事態の改善を図るため、防衛庁など関係省庁とも協力しつつ、FMS調達に関する運用の改善につき、累次の機会をとらえ、しかるべく米側に申し入れてきているところでございます。
本件につきましては、今後とも適当な機会を利用して米側に申し入れていく考えでございます。
○原口委員 今答弁書をお読みいただきましたけれども、フォーリン・ミリタリー・セールスですから、これを有償援助と訳すこと自体が、本当に戦後すぐの日本が占領下にあったそのときをまだ色濃く引きずっている。また、契約価格及び履行期限は見積もりであって、米国政府はこれらに拘束されないということを防衛庁の方から資料としていただきましたけれども、では、この拘束されないというのはどこの条文によって読めるのか。
確かに、軍の大変な技術を結集したものですから、それは供給するアメリカ側の意思をがちがちに縛るものであってはならない、それは私も理解をするものであります。しかし、一たん外務省を通して契約をされたものが六年も七年も八年も来ない。その間の資金が利息も発生しないままアメリカ合衆国に滞留する。これは今、野中開発庁長官がお話しになったような国庫金の有効活用が全く図れない。それよりも何よりも、実際に昨日のような事態が起きたときに、敵も味方も識別できないようなそういった装備があるとすれば、それは日本の国の防衛について大変ゆゆしき事実であるというふうに思います。
今そうやって努力をするというふうにお話しになりましたが、昭和五十五年もこの委員会で同じような答弁であります。では、具体的にどこに問題があるのか。アメリカ側に問題があるのか、あるいは日本の調達のやり方に問題があるのか、それとも、この協約そのもの、協定そのものに問題があるのか。外務大臣、その辺はどのようにお考えなのか、さらにお聞かせいただきたいと思います。
○防衛庁装備局長 先生の御指摘の点、一々ごもっともでございます。
私ども防衛庁といたしましては、本件、会計検査院等の指摘を受けるまでもなく、あらゆる機会をとらえてアメリカ側に折衝いたしまして、そして督促等を行っているところでございます。ただ、FMSにつきましては、各国一斉に調達をする中で、そしてそれぞれの国の納期等に合わせて努力がされることはされるわけでございますけれども、一国だけの契約ではございませんので、どうしてもその調整等の問題があるのではないかというふうに思っております。
さはさりながら、先ほど来、外務大臣、沖縄開発庁長官が御答弁申し上げましたとおり、本件、防衛庁として、大臣までコーエン長官との会談でお願いをするということを行いまして、現在、先生御指摘のございました百四十一件のうち、既に百二件、御指摘のありました携帯SAMに関する味方識別装置も含めまして既に納入済みでございます。残りの案件につきましても、その大半につきまして、大体大方の見通しをつけつつある、こういう状況でございます。
○原口委員 こういったことを会計検査院から指摘されて、百四十一件について解決済みだと。これは指摘されなければ、それこそ私たちは、識別もできないようなそういう装置、あるいは弾がないようなヘリコプター、そういったものを抑止力として言っていた。私は、これは、沖縄の県民性あるいは県民の思いについても、やはり真撃に反省して、改善方をお願いをしたい、そういう大きな問題であるというふうに思います。
時間が限られてきましたので、二点目、沖縄開発庁長官と官房長官の兼務について、これが一体どういう意味を持つのか。
私は、官邸にしっかりとした沖縄の意思を伝えるということで、最初、このことが決まったときに、特に野中官房長官が兼務をされる、これは大変結構なことだというふうに思いました。各省庁を横断的に総合調整をして、そして意思をきっちり伝える、あるいは決断を迅速にする、こういう意味で大変大事なことだというふうに思います。
しかし一方で、立法府との関係で、この委員会を開くのにも随分調整が要りました。そういう中で、頻繁に国会やあるいは国民の皆さんと意思を通じて、そして意思決定をしなければいけない。そういう中で、ぜひ私は官房長官に強く求めたいのでありますが、これは沖縄開発庁長官として求めたいと思うのでありますが、横断的な省庁の調整、これについてもしっかりとやってもらいたい。
介護の問題について、沖縄県の実態をるる見ていきますと、施設については一応のめどがついたかというふうに思いますが、しかし、マンパワーについては、離島部を抱えて本当にこれからだというふうに思いますし、ことしの十月からいよいよ認定が始まるわけでありますが、沖縄が抱えている問題は、本土のそれとは比較にならないぐらい、失業率やあるいは雇用の問題についても、それから高齢化の問題についても大きいわけでございます。
この辺について、沖縄開発庁長官が、横断的な振興策を総合調整する沖縄開発庁の長官と、それから官房長官を兼務されたその意義について、どのように思っておられるのか。また、そのことのメリットだけではない、注意すべき点についてどのようにお考えなのか、お尋ねをしたいというふうに思います。
○沖縄開発庁長官 先般の改造内閣によりまして、内閣官房長官のほかに、委員御指摘のように、沖縄開発庁長官を命ぜられたわけでございます。
官房長官といたしまして、沖縄担当大臣として基地問題や雇用、産業振興などについて幅広い観点から政府部内の調整に当たってきた私が沖縄開発庁長官に就任することによりまして、ある意味においては、社会資本の整備や特別自由貿易地域制度等の諸制度の活用や、基地の跡地利用などの振興開発施策の実施を政府の中心となって進めていくことができる立場を得たと思っておるわけでございますが、こうした調整、実施の両面にわたる任務を兼務をするということが、今日までやってまいりまして、大変また一方において過重なことであるということを身をもって体験をいたしながら、沖縄開発庁長官として、この内閣官房長官の多忙な任務の中から、ぜひ、いささかでも沖縄に対する問題が支障が生ずることのないように留意をして、誠心誠意取り組みますとともに、関係各方面との連携、県民の皆さんの期待にこたえられるように努力をしてまいりたいと思う次第でございます。
沖縄県におきます介護の問題は、本土以上により深刻な問題を抱えておりますことは私も認識をいたしております。今後、県並びに開発庁、そして関係市町村とともに、厚生省とも連携をとりながら、十分対応できるように努力をしてまいりたいと考えております。
○原口委員 北方領土問題について御質問する時間がなくなりましたが、国境画定方式、これにロシアがこの数カ月、川奈での提案あるいは昨年十一月の小渕総理との会談、このことについてまた違うメッセージがロシアから来ている。そのことについてはまた別の委員会でしっかりとただしていきたい、別の機会にただしていきたいということを申し上げまして、質問を終わります。
ありがとうございます。 |