災害対策特別委員会

平成11年5月28日(金曜日)

○災害対策特別委員長 これより会議を開きます。
災害対策に関する件について調査を進めます。
本日は、特にコンピュータ西暦二〇〇〇年問題について調査を進めます。
原口一博君。

○原口委員
 民主党の原口一博でございます。
 二〇〇〇年問題に関する対応について、その基本的な問題点を指摘させていただき、その前に、中村委員長を初め与野党の理事の皆さん、委員の皆さんが、災害特という場を通してこの問題を真っ正面から掲げて議論をする場をつくっていただきましたことに、深甚なる敬意を表したいと思います。
 先ほど達増委員がお話しになりましたように、この委員会として取り上げる、これは大変時宜を得たものであります。ただ、私たち、新進党の時代からこの問題については適宜指摘をしてきました。そういう観点からすると、やはり政府の取り組み、これは遅きに失したと指摘せざるを得ないというふうに思います。
 二〇〇〇年問題の本質は、この問題による被害というのは天災や突発事故ではないということであります。例えば、九九年の八月二十二日にはGPSの日付管理がゼロに戻るというふうにされていますし、九九年の九月九日、九九九九というのはプログラムの強制終了コードとして頻繁に使用されていますから、ここで何らかの問題が起こる危険性がある。二〇〇〇年の一月一日や二月二十九日、そういう問題ではなくて、たくさんの日付が危険であるということを指摘する専門家がいます。つまり、いつ発生するかということがあらかじめ予測できる問題であり、危機管理の効果というのは事前の対策次第であるということであります。
 今、行政改革を私たちは国会で審議をしていますが、例えば中央省庁の改革の基本方針の中で、中央省庁改革基本法の第四条には、国民的視野に立ち、その政策評価、内外の情勢を踏まえた客観的な評価機能を強化しなさいということが書いてある。今、中央省庁を中心に、この二〇〇〇年問題に対して官民を挙げて取り組んでいますが、このことについても、きっちりとした政策評価の基準、客観的な数字、これが必要であるというふうに思います。そして、その責任の所在、これは政治の責任であり政府の責任である、そのことを私たちは明確にしなければならないというふうに思います。
 また、日本の世界の中における立場としては、地理的な原因から不利な立場にございます。日本は、ニュージーランドやオーストラリアと並んで、世界じゅうで最も早く日付が変わる国であります。欧米諸国が日本の状況に着目し、わずかの時間でありますが、さらなる危機管理対策ができることに対して、日本は他国の被害を参考にすることが不可能であります。とすれば、周到なる準備、被害を最小限に抑えるには、事前の十分な危機管理計画が不可欠であります。
 そこで、委員長のお許しをいただいて、資料を委員の皆様に御配付させていただきたいと思います。

○災害対策特別委員長
 はい、結構です。どうぞ。

○原口委員
 ありがとうございます。
その一枚目は赤十字のペーパーでございます。アメリカの赤十字社のチェックリスト、二〇〇〇年問題で起こる不慮の災害に対して、家庭の皆さんはどういうことを、一般市民の皆さんはどういうことに気をつければいいかという十一項目であります。私は、この問題について大事なことは、情報を積極的に開示して、そして多くの皆さんにきっちりと正しい情報を伝え、そして備えをしていただくことであるというふうに思いますが、その問題について、担当の基本的な認識をお尋ねしたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○内閣内政審議室長
 私ども、いわゆるY2K問題、これに対して第一義的に責任を持つべき者は、そのシステムを管理運営している者であるというふうに考えております。それは中央政府であれ、地方公共団体であれ、民間であれ、それぞれにおいてシステムを管理運営している者が第一義的な責任を持つべきである。それからさらに、ベンダー、ユーザーの問題がございますけれども、当然ベンダーとしてやるべきことはあると思っております。
 それから一方、そのユーザーも、当然これだけの問題が、私ども及ばずながらPRをし、問題の所在も言っているわけでございますので、使っている方々においても、当然問題意識を持って、修正すべきものは修正する、対応すべきものは対応するということでございまして、第一義的な責任はそれぞれにあるということが大前提だと思っております。
 しかしながら、政府といたしましては、一方でそれぞれの業界を監督指導するという立場にもございますので、政府の対応といたしましては、自分自身が持っているシステムをきちんと修正する、さらには模擬テストもする、危機管理計画もつくるということは当然でございますが、それに加えまして、各省庁横断的にかかわる問題でございますので、先ほど御報告申し上げましたようなことで、政府部内で、一つは事務次官レベルの会議も持っておりますし、さらには各界の有識者から成る顧問会議も持っております。それらを束ねまして、総理を本部長とする本部ということで万般の政策を講じているわけでございまして、やるべきことについては、先ほど申し上げた行動計画にそれらをまたすべて盛り込んでやっておるというふうに考えております。
 いずれにいたしましても、今までは、特に六月末までに模擬テストを終了するようにということでやっておりまして、ここが事前の準備としての正念場だと思っております。その結果は、七月に入りましてから集計をいたしまして、また御報告をいたしたいと思いますが、それ以降、年末までにかけて、できるだけ早い段階で危機管理計画というものの具体的な策定をきちんとしなければいかぬ。それから、年末年始における要員の配置等も含めました体制づくりということも、きちんとしなければいかぬというふうに考えているところでございます。

○原口委員
 製造物の責任がございますから、第一義的にそれぞれのつくったメーカーあるいはソフトウエアの業者に責任がある、それはそのとおりであるというふうに思います。
 しかし、国家として、例えばこのコンピュータの問題は、たとえ九九%のネットワークがこの問題について対応済みであっても、一%の未対応が不測の事態を起こします。あるいは、日本の国内においては対応ができていても、先ほどガートナー社のお話を金融監督庁がされましたけれども、お隣の国やあるいは世界の各国がそうであるとは限らない。原子力発電所やあるいは核のミサイル、それもやはりコンピュータによって制御をされている。こういうことを考えると、国家的な危機管理、これを政府が責任とそして決意を持って進めていく、こういう考えが必要だというふうに思いますが、国務大臣として、大臣のお考えをまずお尋ねしたい。そして、決意をお伺いしたいというふうに思います。

○国土庁長官
 委員御指摘のように、かつての阪神・淡路大震災の教訓を受けまして、いわゆる防災体制の強化あるいは初動体制の充実ということは、国を挙げて努力をしているのは事実でございます。
 それで、政府として、そういう一般的な災害から述べさせていただきますれば、何といいましても迅速な情報収集、伝達というのが重要でございまして、内閣情報集約センターや国土庁などにおいてそういう情報収集の体制を常につくっておるというようなこと、それから内閣総理大臣等への迅速な情報の連絡、あるいは緊急に関係の者が集まって、そのチームによります情報の収集等々など努力をしておるところでございます。
 それから、災害対策基本法を改正いたしまして、緊急災害対策本部を速やかに設置するための本部の設置要件を緩和いたしましたし、体制強化のため、本部員に全閣僚を充てるとか、そういうようなことをやっております。
 さらに、これは先生の今の二〇〇〇年問題のことではございませんが、一般の災害のことで述べさせていただいておるわけでございますが、その他、関係省庁が緊急に対処をするような方策も進めておるということであるわけでございまして、先生の今の御質問の二〇〇〇年問題に対します国の責任ということ、これは先ほど竹島さんが述べられましたし、先生も御指摘ありましたように、いろいろ個々のものに対する責任というのは、もちろん第一歩はその方々ではあろうと思いますが、やはりこういうような国際的にも関連をする問題に対しては、何といいましても、やはり政府がその対策を今から講じておくというようなことが必要であろうと私は認識をいたしております。
 したがいまして、本日のこの委員会の開催でるる御審議をいただいておるということは、先ほど達増先生もおっしゃっておられましたが、私は本当に時宜を得た重要な会議だと思っております。
 したがいまして、この問題につきましては、まず、最終的にすべてのことは国が責任を持って対処をするという姿勢でなければならないと考えております。

○原口委員
 大臣から、国の責任ということを明確に答弁をいただきました。
 そこで、通産省にお尋ねをしますが、アメリカではこの三月にピーチボトム原子力発電所、このことでトラブルが起こっています。このトラブルはどういうトラブルですか。

○資源エネルギー庁長官
 御指摘のありましたピーチボトムの原子力発電所の件でございますが、非常に概括的に申し上げまして、二〇〇〇年対応実施後の確認の際に、二つの特異な事象が生じて全体がとまったということでございます。
 一つ目の特異な事象というのは、二〇〇〇年対応実施済みの制御系のコンピュータに、二〇〇〇年対応をまだ実施していない監視系のコンピュータをつないで運転をした。したがって、そこに先生のおっしゃっておられますクリティカルデータをいろいろ入れますと、全体がとまるということでございまして、運転中に実施済みと未実施のものを混同して使ったというのが第一点でございます。
 それから、第二点の特異な事象は、原子力発電所の場合に、常にコンピュータは二系列を持っておりまして、一系列で異常な事象が生じますと自動的に予備の系列にスイッチされるわけですが、このピーチボトムの場合においても、そこにスイッチをされましたけれども、スイッチされた監視系のコンピュータにまた同じクリティカルデータを入れてとめてしまった、こういうことでございます。
 翻って我が国を見ますと、日本の原子力発電所の対応のやり方は、プロセス計算機などの改修工事は専ら定期検査中に行っでございます。したがいまして、アメリカのわだちを踏むということは我が国にはないものと考えでございます。

○原口委員
 なぜ私がこのトラブルを申し上げたかと申しますと、アメリカの上院の二〇〇〇年問題特別委員会が指摘しているとおり、原発も二〇〇〇年問題の影響を受けることがはっきりしたとアメリカの上院は言っているわけですが、日本の原発については、今資源エネルギー庁がお話しになったように、日付で制御しているものはない、あるいは定期点検のときにやる、ですから安全性は確保されているというふうに思いますが、何が申し上げたいかというと、もう今既に二〇〇〇年問題は始まっているということであります。そして、六月をめどに徹底的にこれに各省庁で対応するんだということでありますが、それに漏れてくるものがある。
 例えば、今の原発でいうと、先ほどの御説明にもありましたように、電力分野の制御系システムについては六月までに九八%完了するんだ、ところが、一〇〇%達成するのは十一月なんだということを言われている。電力については安全かもわからないが、先ほど申し上げましたように、ほかに八月や九月といったときもクリティカルな日があるということをしっかりと指摘しておかなければいけないと思いますが、内政審議室長の基本認識をお伺いしたいというふうに思います。

○内閣内政審議室長
 おっしゃるとおり、クリティカルデートは幾つかあるわけでございまして、それらも含めて注意を促しているわけでございますし、それぞれの専門家がチェックをしているということでございます。
 いずれにいたしましても、先ほど申し上げたようなことで、六月末が模擬テストの終了という原則の期限になっておりまして、その時点で、ふぐあいとかいろいろなことがわかってくるだろうと思います。七月にそれを集計いたします。それで、九月九日も含めまして、いろいろな問題についてさらに具体的な情毅も入ってくると思いますので、私ども、それぞれ的確に対応してまいりたいというふうに思っております。

○原口委員
 今、審議室長がお話しになりましたように、二〇〇〇年問題というのは二〇〇〇年だけの問題ではないのだ。もう既に私たちは、アメリカがそれこそ非常事態について話し合おうと言っているように、ある意味では危機管理を真っ正面に据えて議論をしなければいけない、そういうときに来ているということを御指摘申し上げたいと思います。
 次に、厚生省にお伺いをいたします。
 医療機関に対しても、厚生省から対応の徹底を通知していて、特に即刻命にかかわる優先医療器具などについて、その改善、早急な対応を求めています。先ほどいただいた厚生省の実態調査によると、重篤な健康被害が生じるおそれはこの優先医療器具についてはもうない、一個だけあったけれども、それはソフトウエアをかえて、そのおそれもなくなったということであります。
 御報告のとおりであれば、これにまさるものはないというふうに思いますが、事故がもし起こったとき、私たちは、それこそ自分でプログラムを言いた人にはおわかりになると思いますが、人のつくったプログラムの修正を全然別の人問がやる、何百行、何億行というものを修正する、これはほとんど不可能に近い作業であるというふうに思います。
 事故が起こったとき、その責任の所在というのはどこに求められるのか。医療メーカーに求められるのか、あるいは医療機関に求められるのか、あるいは監督官庁の責任はどう扱われるのか。
 そしてさらに、時間がございませんのでまとめて四点目もお伺いしますが、医療機関ないし医療機器の製造会社が隠ぺいしようと思えば、専門委員をおつくりになってチェックをされていますよ、六人ぐらいですか、しかし、それで果たしてチェックができるのだろうか。現状では、医療機関ないし医療機器の製造会社が隠ぺいしようとすれば、できる体制にあるのではないか。
 事は命にかかわる問題ですから、本来であれば、さっき達増委員が御指摘をされていたように、この分野についても法整備が必要なんだというふうに思います。いかがな御認識でしょうか。
 四点についてお伺いします。

○厚生省医薬安全局長
 厚生省におきましては、医療用具につきまして二〇〇〇年問題による事故等が生じることがないように、医療用具製造業者等に対しまして必要な指導を行うとともに、対応状況について実態調査を行い、さらにフォローアップ調査を実施してきているところでございます。それからあわせて、ユーザー、医療機関に対しましても、自主的な総点検の実施を要請するなどの措置を講じてきておるところでございます。
 先生おっしゃいます、万が一、二〇〇〇年問題による事故等が生じた場合における責任はどうかというお話でございますが、仮にそうした事態になった場合は、それぞれ個別のケースに応じて判断すべき話だと思います。
 基本的には、先ほど内政審議室長の方からもお話ございましたように、特に医療用具については、製造メーカー、人の命にかかわる製品を扱っておるメーカーでございますから、製造業者等が製造物責任法に基づく製造物責任を負うものであると考えております。自己の製品に支障が生じないかどうか確認し、支障が生じる可能性があるという場合は、納入先の医療機関に連絡し、その製品の回収、修理やプログラムの修正等の対応を行っていく必要があるというふうに認識をいたしております。
 そういったメーカーが情報を秘匿するようなことがあり得ないのか、こういうことでございますが、厚生省では、二〇〇〇年問題の発生のおそれがある製品について報告を求め、その結果をリストとして公表してきております。それからまた、報告がないものについては、さらに都道府県を通じ調査し、場合によっては立ち入りまで行う権限を持っておるわけでございまして、徹底して報告を求めチェックをしていくつもりでございますが、仮にそういった虚偽の報告がある場合は、薬事法に基づく虚偽の報告、あるいは死亡または障害につながるような症例等が発生する疑いを知った場合の報告義務違反として、それぞれ罰則が適用されるとともに、行政処分の対象となるものであることからしまして、虚偽の報告を行うことは通常考えがたいというふうに認識いたしております。

○原口委員
 今、最後に厚生省がお話しになったのは、薬事法の六十九条の二だと思うのですね。
 それに基づいてということであります。
 しかし、事が事だけに、だれも予測しなかったこと、あるいはネットワーク上で起こったこと、この間もある地域で起こった電話回線のトラブルが、即航空管制、全然離れたところの航空管制に行きます。私たちはそんなことは知らなかった、予見できなかったと言われたら、それはもうそれで終わりなわけです。つまり、私たち国会議員も政府も、国民の生命財産を守る大変重要な責務を負っています。
 資料の二枚目をごらんいただきたいと思います。これは、アメリカの二〇〇〇年問題をめぐる主な立法例です。
 今アメリカでは、二〇〇〇年問題から起きるさまざまな法務関連コストも莫大になるだろう、もう今現に九五年ぐらいから、さまざまな訴訟が我が国の企業に対しても行われています。無用な混乱を避け、そしてこういう莫大な法務コストを極小化する、こういうことも考えておかなければいけない。
 そのためには、この上から八番目ぐらいにあります、イヤー二〇〇〇・インフォメーション・アンド・レディネス・ディスクロージャー・アクト、こういった積極的に二〇〇〇年問題に対応する情報公開の法律、あるいは係争を未然に防ぐための法整備、こういったことが急がれる。
 今お話しになった、これはまた別の委員会でもやりますが、薬事法があるからそれについては何とかなると。それでは、ほかの問題についてはどうなのか。知りませんでした、よそのネットワークで起こったことだから自分たちは関係ありませんと逃げられたときに、またさまざまな被害あるいは係争が起こってくる、ここも指摘をしておかなければなりません。
 そこで、この二〇〇〇年問題、世界じゅうに数百億あるプログラムすべてや埋め込み型チップまで、修正と動作テストを期限内に一〇〇%完了させることはもはや不可能である。程度は不明だが、被害の発生はもう確実であります。
 また、先ほど申し上げましたように、コンピュータのネットワーク化が進んでいますから、九九%対応済みでも一%の対応未了のものが不測の事態を引き起こします。
 つまり、私たちが直面している問題は技術的な問題ではないのです。技術的な問題ではなくて、危機管理の問題だということを正面からとらえることが必要だと思います。
 私たち国会は、三つのレベルで政府の対応をチェックしていかなければいけない。一つは戦略レベルの政策評価、二つ目は政策レベルの政策評価、それから三番目はパフォーマンスレベル、これは一応六月に出ますね。皆さんがそれにどう対応されたか。この三つのステージにおいて、しっかりと対応を議論していかなければいけないというふうに思います。
 私は、ここにいらっしゃる関谷国土庁長官を初め、国会の中でこういうことをきっちり議論する場、それを強くお願いをしたい、そして、そのために行動をしていきたいというふうに思っています。
 さて、非常事態に備えた、より高いレベルでの危機管理計画と戦略が必要だというふうに思います。内政審議室で情報を取りまとめて修正作業を支援するだけでは、この危機に対応することはできません。パニックを防止し、被害を量小限にとどめるためには、何が必要と考えておられるのか、審議室長のお考えをお伺いしたいというふうに思います。

○内閣内政審議室長
 おっしゃるとおり、マイクロチップのことまで考えますと、本当に二〇〇〇年を一〇〇%安心して迎えられるのかということについては、限界があるというのは御指摘のとおりだと思います。
 しかしながら、社会の重要なシステム、国民生活なり経済活動に重要な影響をもたらすシステムにつきましては、他のものと違って一段と厳しいチェックもし、第三者的なチェックも受けて、さらには、金融機関に見られるように国際的なチェックも受けながらやっているということでございまして、五つの重要分野ということを指定してやっておりますけれども、これらについてはとにかく万全を期して、二番目のグループでございますけれども、国際的にも評価を受けるような体制をとっておるということでございます。
 その上は、先ほどはクリティカルデートもございましたけれども、二〇〇〇年の一月、さらには二〇〇〇年におきましてはうるう年であるという特別な事情もありまして、ほっておくと二月二十九日を三月一日に間違う危険性もあるというような年でございますが、それらも含めまして、実際の時期に来たときにどういう体制をとるかということは、これから政府部内でも具体的に検討していきたいと思いますが、第一義的には、やはりこれはそれぞれのところできちんとした対応をとっていただく。これは、いたずらに中央で集めましても、一時期に集中して起こるとすれば起こる問題でございますので、あくまでも分権型の処理をする。それぞれがそのための要員なり指揮命令系統なりの対応をとっておく、それで臨むということにせざるを得ないと思っております。
 なお、責任の問題につきましては、これはアメリカのように、基本的に日本と違って訴訟社会でございまして、いろいろ今議員立法もなされているようでございます。損害が起きた場合の損害賠償の上限を制限するとか、いろいろな法案が今審議されているようでございますが、私どもは、このために特別の法律を用意するということを今現在は検討しておりません。
 それはやはり、起きた場合にはあくまでも、先ほど申し上げましたような、それぞれシステムを持っている者、それからそのシステムを持っている者がどれだけの準備をし、相手方にどれだけの情報を提供したのか、それに対して相手方はどれだけの対応をしたのかということが、残念ながら何か起きた場合、係争ということになった場合には問われるわけでございます。それに対して、そういう事態になりますよ、製造物責任という問題もありますよということはそれぞれ知らせてあるわけでありますので、そういう意味で、関係者は真剣に対応しているはずでございますし、それをさらに徹底していきたいというふうに考えております。

○原口委員
 私は、現場レベルで対応すればいいというような問題ではないというふうに思います。各省庁や自治体は、例えば自治省、消防庁、大変細かなマニュアルをつくって自治体を指導されています。しかし、自治体レベルにおいてもやはり認識の違いがある。
 各省庁や自治体がそれぞれ所管する分野について体制を整備し、システムの修正、模擬テスト、総点検を一生懸命やっている。しかし、その責任体制の確定、それからどこの省庁も担当していないという状況にありはしないか、だれも何もしないことによって生じた損害についてはだれが責任を負うのか。阪神・淡路大震災の教訓を生かした災害医療体制、あるいは初動体制、危機管理の戦略、こういったことを国会の中でもっともっと議論をしていかなければいけない。このことを指摘させていただきまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとございました。