予算委員会

平成12年2月25日(金曜日)

○島村委員長 これより会議を開きます。
 平成十二年度一般会計予算、平成十二年度特別会計予算、平成十二年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。原口一博君。

○原口委員
 民主党の原口一博でございます。
 きょうは、関係大臣に、この予算の大事な問題点について御質問をさせていただきます。
 まず、官房長官にお尋ねをいたします。
 政治に一番必要なものは一体何なのか、官房長官がどのようにお考えか。
 私は、二十三歳のときに、いわゆる越山会と言われた大変大きな後援会の組織の参謀の方に会ってまいりました。そのときに、政治に必要なことを一言で言えという課題をいただきました。私にいただいた課題を官房長官のような目上の方にお聞きするのは大変心苦しゅうございますが、政治に一番何が必要か、官房長官のお言葉をいただきたいと思います。

○内閣官房長官
 政治に一番大事なことは、信頼だと考えております。国民に信用していただける政治だと考えております。

○原口委員
 全く同じ答えを私もそのときいただきました。信頼なんだと。信頼がなければすべての政策、予算、そして海外との外交、これもうまくいかないんだ、そのお話をいただきました。
 今、その信頼が大きく揺らいでいます。私は、きょうこのような質問をする、国民の皆さんの前でこのことを明らかにする、これは、今後の予算、あるいはこの国のあり方、行政に大きな転換点になるというふうに思っています。
 委員長のお許しをいただいて、資料を配らせていただいて、そしてパネルを使わせていただきたいと思います。

○予算委員長
 どうぞ。

○原口委員 昨日、大蔵委員会で質疑がございました。その際に、越智金融再生委員長は、二月の十九日に、栃木県塩原町ホテルニュー塩原において御講演をなさっています。そして、その問題についてきのう記者会見をされていますが、二月十九日に同ホテルで御講演をなさったことは事実でございますか。

○金融再生委員長
 同日、同僚代議士の後援会の大会がございまして、数百人の大会ではいわゆるごあいさついたしましたが、その前に別室に、数人かと思いましたが数十人の金融関係者がいらっしゃいまして、懇談をしたいということで、御懇談をさせていただきました。

○原口委員
 その際の発言について、昨日大蔵委員会で我が党の上田清司議員が、襟を正すべきではないかというお話をさせていただいたわけでございますが、その内容は覚えていらっしゃいますか。

○金融再生委員長
 大体の骨子は、かねて自分の考えていたことを申し上げているわけでございますから。ただ、どういう言葉回しと申しますか、そのそれぞれを覚えているわけではございません。
 私どもは、テープも何もとらない内輪の会だと思っておりましたので、記録はございませんでした。

○原口委員
 私は、リップルウッドのグループに長銀が売られ、そして日債銀の問題、これもあり、また、昨日この予算委員会の公聴会で、なぜペイオフを延期するのか、なぜ八兆円銀行に借金をするのか、あるいは、新しい預金保険のあり方は本当にこれでいいのかというお話をしました。しかし、その根底が揺るごうとしている。
 きのう上田委員が御指摘をしたパネルをここに示させていただきます。
 読ませていただきます。
  二〇〇〇年、今年、われわれが今一番心配してること、もう私が着任したときから心配してるのは、信用金庫、信用組合です。
このとおりだと思います。
 ズバリ申し上げます。で、信用組合の方は七月から、三月までの間に全部検査します。三百を。それは手配がつきました。検査の仕方できついとかあったら、またどんどん、直接仰せください。あるいはここにお集まりのみなさん、蓮実さんに
蓮実さんというのは、後でお聞きしますが、代議士の蓮実さんのことだと思いますが、
 どんどん言ってください。書類かなんかが渡してもらったら、彼が私のところに来たら、最大限考慮しますから、それは。
というふうにおっしゃっています。
 一体これはどういうことなのか。考慮をするということはどういうことなのか。
 私には、例えば、今国税の方でも、脱税グループがいて、代議士の名前をかりたりいろいろなことをして不法な所得を得た人がいるということが報じられ、当委員会でも議論をしてきたわけですが、国税に言ってみれば、自分は国税庁長官だけれども、もし何かやましいようなことがあったら自分に相談してくれ、お目こぼしするから、そう言っているのと同じじゃないですか。警察に例えて言えば、警察に捕まったら、私は警察庁長官だけれども私に言ってきてください、罪一等減じますからと言っているのと同じじゃないですか。
 私は、このことの真意をただしたい。お言葉をいただきたいと思います。

○金融再生委員長
 特定の銀行の特定の検査に私どもは介入するつもりもございませんし、また、そういう、やったこともございません。
 それで、この会合の、約二十分か三十分の中のごく一部を今取り出されているわけでありますが、そもそも、集まられた信金、信組の方々には、これからいわばビッグバンの最終ラウンドは皆さんのところですと。それで、栃木県は、もう今お名前が出ましたからずばり申し上げますと、栃木県は信用金庫が八つで信用組合が十二だ、二十ある、大変つらいだろう、数字をいろいろ見てもなかなか大変らしい、だから、皆さんがよく金融の再編に乗って、自分たちが今後も二十一世紀やっていけるような金融情勢をつくらなきゃだめですよと。
 殊に、今まで信金、信組は協同組合組織でしたから、資本の注入はできませんでした。預金保険機構にある健全化勘定からの注入は実際上一件もなかったわけであります。したがいまして、優先出資法の改正を今国会にお願いしておりますので、これが通ればこの夏から出資ができるようになる。それにはあらかじめ皆さんそのつもりで自分の経営を考えて、どこそこと一緒になるとか、それぞれがどういうふうにするとか……(発言する者あり)ちょっとお待ちください。(発言する者あり)いいえ、真意をお答えしております。
 それで、そういうことで申し上げましたところ、皆さんがそれはそのとおりだと。懇談会の中でございますが。
 しかし、その場合には、健全化勘定を入れる前には必ず検査が前置されている。検査は、殊に信用組合にとっては、今度財務局が入ってくるのは初めてだと。数三百を三月決算を考えながら始めるとすると、七月から来年三月までの間の九カ月間に三百やるとなるとかなりきつい。手配ができたというのは、六名一班とするのを何班出してどうするかという話が大体固まった、増員を認めていただければですけれども。増員を認めていただいた上での、今予算にのっております。その上で、大体そういう手配はついたけれども、実際にいった場合には、検査マニュアルを適用すると相当画一的になるケースもあり得る。だから、検査マニュアルそのものには、このマニュアルを機械的、画一的に適用しては困りますよという注意書が実は十一カ所にわたって書いてあるんです。だけれども、それが実際にどうなるか、そういうことで……(原口委員「委員長、聞いたことに答えていただきたいんですが」と呼ぶ)いや、今申し上げております。そういうことで、この検査マニュアルがどのように適用されているか。
 ですから、私はそこにも、今お読みいただいたところに書いてあるように、私は検査と言っておりません。検査の仕方と言っているのはそういうことでありまして、検査そのものは金融監督庁の仕事でございますが、検査の中の、どういう債権は何%引き当てするとか、そういうことは私どもが担当いたしておりまして、しかし、私個人が決めるわけではありません。委員会でやっておりますが、そういう意味で、私どもの方は、そのお話をぜひやってくださいと。殊に、検査を受ける前に自主検査をしてくれということを既に手紙でお願いしてございますから、自主検査の結果自分のところは四%切りそうだということはぜひしっかりと……(原口委員「委員長、聞いたことに答えておられませんから」と呼ぶ)

○予算委員長
 御答弁は簡潔に願います。

○金融再生委員長
 はい。しっかりと自分で自主検査をして、その上でいろいろ御相談をしてください、こういうことを申し上げたわけでありますが、その最後の言葉が非常に誤解を招く話しぶりになったということにつきましてはまことに申しわけなく、昨日の大蔵委員会でも、不適切な発言については申しわけないということを申し上げているわけでありまして、個々の検査について私が介入したこともなければ、伝統的に、再生委員会は監督庁にそのようなことをしたことはございません。

○原口委員
 委員長にお願いいたします。質問をしたことに簡潔にお答えいただきたい。
 官房長官は、信頼だというふうに言われましたが、検査の話をしているんです。検査をいつからいつまでやるということを言って、そして、きつかったらどんどん、直接仰せくださいとおっしゃっているんですよ。
 あなたは、ここまでおっしゃるんであれば、二つ聞きます。一つは、こういう監督する責任があるんじゃないですか、金融再生委員長というのは。違いますか。

○金融再生委員長
 ただいまの御説明でも申し上げましたとおり、個々の金融機関の検査に関しては直接の権限は何もございません。金融監督庁長官にすべて一任してございます。検査の仕方、ルール等を決めるときには私どもにお話があると理解いたしております。(発言する者あり)

○原口委員
 今のでよくわかった人が珍しいと私は思います。
 そういうことをおっしゃるだろうから、資料を持ってきました。恐らくそうおっしゃるんだろうなと思いました。六ページ、金融監督庁の上にあなたがいらっしゃるんですよ。金融再生委員長というのは何でできたんですか。今まで土地ころがしに踊った人たち、バブルに狂った人たち、その人たちのために幾らの国民の税金が使われましたか。この六ページ、ごらんになってください。あなたがその最高責任者なんですよ。
 自分は個々の銀行にくちばしを入れない、そうしたら、ここに言っていることは何ですか。どんどん言ってきてください、蓮実さんを通して私のところに来れば何とかなりますよと言っているじゃないですか。あなたの権限は何なのか、教えてください。

○金融再生委員長
 金融監督庁ができましたのが一年半と申しますか、それからそれに約六カ月おくれて再生委員会ができました。そして金融監督庁は、総理大臣の下につながっていたのが、再生委員会の下に入りました。再生委員長というのは、再生委員会の座長であり、取りまとめをして代表することになっておりますが、形式的には再生委員会の外局が金融監督庁でありますが、金融監督庁に対しては、長官の人事以外は一任いたしておりますから、全部、監督庁長官が各金融機関の検査を担当している。私自身は、始まるときも終わったときも報告は受けて、始まるときはこういうことをやり出しましたという報告はありますが、結果の報告その他は全くございません。

○原口委員
 まさに、官僚答弁を聞いているわけじゃないんです。
 もうそういうこと自体が、私は、八兆円の国債や銀行借り入れの話をしたときに、皆さんは大丈夫だとおっしゃいましたよ。だけれども、その週に、もう日本の国債の格付は落ちている。金融行政のトップがこういうことを、さも自分に検査の権限があるかのように、さっき、どうにかなると私は言いましたけれども、ここにはどうにかなるよりもっとすごいことを言われていますよ。「最大限考慮しますから、」私は、これは日本全体にとって国益を損ねると思いますよ。
 世界の金融状況、私は、日本の今までのやり方は絶対違うということをずっと言ってきました。本来だったら、問題銀行を特定して、そして経営権の掌握をして、経営責任の追及をして、それから公的資金を入れるべきだということをずっと主張してきたんです。ところが、越智金融再生委員長はこの逆をやられた。つまり、皆さん、問題があったら自分に言ってきてください、自分に言ってくれば公的資金、公的資金と言っていますけれども、これは税金ですよ、税金を用意しているから、自分に言ってくれれば何とかなるよということを言っているのと同じじゃないですか。
 日本は今どうなっていますか。たくさんの失業者があふれ――官房長官、本来だったらぜひ総理に伺いたい、任命権者としてのその責任を伺いたい。日本の国益を毀損した、私は毀損していると思う、このニュースが世界に回ったときに、日本て国は結局どこかでだれかが手心を加えるんだと。
 きょうここに検査示達書も、いわゆる前回、何とかしゃぶしゃぶで手心を加えていた人たちの、そのときの調査報告書、これは中身は、この予算委員会で決まっていますから、外に出しちゃいけない。だから、私たちは国民にこんなのしか出せないんですよ。全部、不良債権が幾らある、これ、書いてありましたよ。だけれども、外に出せない。国民の側からすると、わけがわからないで請求書だけが来ているのと同じじゃないですか。そういう政治をいつまでやるんですか。
 官房長官、今の御発言をお聞きになって、どうやって信頼を回復されるのか、官房長官のお言葉をいただきたいと思います。

○内閣官房長官
 最初の議員の発言に対して、私は、やはり政治家にとって一番大事なことは信頼だと申し上げました。信頼が損なわれた場合には、それがもとに返るように、みんなが真摯な態度でこれに対応し、信頼を取り返していかなきゃいけない、それが私どもの大きな責任だと考えております。

○原口委員
 私は、どうやって回復するんですかということを聞きました。一生懸命働いて税金を払って、そして年金も減らされて、路頭に迷っている人たちが今のお言葉を、越智再生委員長のお言葉を聞けば、どんなにつらい思いがするでしょうか。これは党派の話をしているんじゃないんです。党派ではなくて、私たち日本全体が問われている問題だというふうに思います。
 さっき越智金融再生委員長は、一部だけ取り出すなというお話をされました。それはそうだと思います。ですから委員長、お許しをいただければ、この全文を皆さんにお配りしても結構です。理事会で協議してください。

○予算委員長
 理事会で協議をいたします。

○原口委員
 もっとすごいことを言っているんですよ。私は、こんな答弁をされると思いませんでした。これだけ国益を毀損したんだから、潔くやめますというお言葉が冒頭にあると思いました。
 読みます。この後のパラグラフです。
 せっかく延ばしましたから、今言ってくれれば、まだ私のところからお金が出せるんですよ。実際には、いわゆる六十兆、金融の安定のために用意したと。また延ばして十兆乗っけたんで、そんなに使っちゃいません。言葉がぞんざいで悪いですけれども、くれたお金が一兆五千、貸したお金が十五兆、それしか使ってないんですよ。あとはまだ権限があるだけの話でね。ですから、今のうちに、だめなものは言ってきてください。
こう言っているじゃないですか。
 あなたに伺う。この六十兆というのはあなたのお金ですか。国民の税金ですよ。何回も何回もこの予算委員会でやった。今、財政構造改革のメッセージを出さないと日本はつぶれてしまう。梶山先生やいろいろな方々の論文を引きながら、朝から晩までずっと議論をしてきました。こんなことを言われたのでは、まじめに頑張って、今確定申告の時期に税金を払おうとしている人たち、あるいは国税の皆さんも、みずからの危険を顧みず頑張っておられる、そういう人たちに顔が向けられますか。この六十兆、あなたの金か、伺いたい。

○金融再生委員長
 お答え申し上げます。
 そこに考え方の、申しわけありませんが、違いがあるのかもしれませんが、信用金庫、信用組合がつぶれますと、地域経済には大変大きな影響が出ます。全体的なシステマチックリスクにはなりませんけれども、その地域の大きな問題になりますので、もしそれが、今かなり傷んでいるのにかかわらず、もうちょっとすればということで延ばしていて最後に破裂しますと、より多くの経費がかかるわけです。
 責任の追及は、それを経営していた方々にやめていただくとか退職金を出さないとか、いろいろな手がございますけれども、金融機関そのものは、できるだけ他の金融機関との合併とか営業譲渡その他のものを考えてやっていかなきゃならぬだろう。
 それの健全化勘定の使えるのはあと二年でございまして、そして、それを実際に運用するためには、検査が始まってから一年半かかってやっとそうした合併等が成就している今までの実績から見て、どんなに早めても一年だから、もし将来そういう事態になるのならば早くお申し出いただきたい。それには、検査が入って調べられて、やはり四%切りましたというよりも、自分のところで厳重に自主検査をしてみてください、その上でそういうお申し出があれば、我々の方で十分検討しましょうという意味で申し上げておるわけで、検査そのものにどうこうするというつもりもございませんし、ましてや、そのお金をできるだけ使わないように私ども努力いたしておりまして、そういうようなことですから、ぜひ御理解をいただきたいと思います。

○原口委員
 私は、こんな答弁では、やはり国民に申しわけなくて質問を続けられない。
 金融再生委員会の権限というのは何ですか。この第四条、所掌事務、第四条の三、「銀行業、信託業及び」云々と書いてあるじゃないですか。あなた、その検査の権限があるんですよ。それが権限者がこんなことを言っている。しかも講演会で。こんなことをやっていたんじゃだめですよ。
 私、その後を読みましょうか。本当に、きょうはこれよりも、大所高所に立って、世界が、今この日本が迎えている危機をどうするか、あるいは思いやり予算をどうするか、教育の費用を倍増して、今みたいにもう本当に法も正義もないというものを教育から変えるべきだという話をしようとしました。しかし、今みたいなことでは話にならぬ。
 もう一つ。これは前回、予算委員会で、去年の予算委員会で取り上げたものです。あなたの資金管理団体、約一億借りておられる。ほとんど変わっていない。この中には大きな銀行もあれば、また信用組合もございますよ。
 私、直接ここへ行ってきました。私は、こういうことが政治をおとしめていると思う。私は、こういうことが続くと、金融全体をおかしくしていくと思う。無担保で、しかも利子分は補給されているじゃないですか、政治献金で。もう本当に出直さないと、今まで営々として頑張ってきた日本のこの積み上げたものが瓦解しようとしている、そういう危機意識がないのか。
 大蔵大臣、大蔵大臣にお伺いします。大蔵大臣が、長い間金融、財政、日本の経済を引っ張ってきていただいた、その与党の中枢におられた、その立場から、こういうことは一体どういう影響があるか、大蔵大臣にお伺いをしたいと思います。

○大蔵大臣
 こういうことと言われましても、事実関係をしっかり存じませんので、ちょっとお答えのしようがございません。

○原口委員
 何回もここでやっているんです。何回もやっていますよ。大蔵大臣の目の前でもやらせていただいています。
 官房長官、先ほど、信頼をどうやって回復するか。きょう、報道によると、この委員会の前に金融再生委員長とお話しになったそうでありますが、私は、傷がどんどん広がる、このことだけは許してはならない。
 さらに、資料の五をごらんになってください。これはきのうも使った資料ですが、今度あなたたちは、「特例措置終了後の破綻処理の全体イメージ」ということを出されています。これは全体イメージですから、イメージ図ですね。これによると、システミックリスクがあるととらえたときには、その判断で、皆さんの判断で資金が注入できる、こんなことになっているんですよ。
 私は、この法律さえも、今みたいな金融再生委員長のもとでできたものだとすると、信頼できない。何となれば、どうぞ自分のところへ言ってきてくれ、困っていたら資本注入するよ、こんなことをやっていていいのか。
 官房長官、どう思われますか。あなたは信頼を培ってきた政治家だと思います。そして、国のためには力いっぱい頑張ってこられた方だと聞いております。どう思われますか。

○内閣官房長官
 私が再三申し上げておりますのは、政治には信頼が一番大切だということを申し上げております。今の問題の、個々の問題については、直接本人がこの場に出席しておられますので、本人にお聞きになるのが一番正確ではないかと考えております。

○金融再生委員長
 幾つか、事実といいますか、違っております。まず、再生委員会の銀行法による権限は、「金融監督庁長官に委任する。」と銀行法五十九条に書いてございますからさっきから申し上げている。
 それから、私個人のことをおっしゃいましたけれども、そのたびごとに私は申し上げておりますけれども、私の借りておりますお金に対しては、団体が借りて私個人が保証し、または私の兄、事業経営をしている者が保証し、並びに、これは手形の借り入れでございますので、抵当権をつけるわけにいかないので、抵当権の設定は大変難しいので、私の持っておりますマンション約二百坪を全く他の抵当に入れることなく置いてありますので、それぞれの信用金庫はその地域を領域としているといいますか、そういう意味で、私に対する信頼から貸していただいております。
 なお、金利分をもらっていることは全くありません。それは、ほかの団体とのバランスで何がしかの会費をもらっていることはありますが、金利相当分をもらっているということは全くありません。

○原口委員
 本当に御発言の真意をはかりかねます。
 今、銀行法を出されましたが、要するに再生委員長は検査監督の権限がおありになりますね。

○金融再生委員長
 重要な事項については金融再生委員会で協議することになっておりますが、私はそこの委員長でございまして、委員会そのもので決定いたしますが、重要な事項の中には、個々の銀行の検査、どこをするとかその検査結果をどうだとかいうことは入っておりません。

○原口委員
 いや、それは、私は今大変な御答弁をされたと思いますよ。ちゃんと事務の中に入っているわけですから。
 さらに、こんなことをおっしゃっていますよ。これは個々の銀行の人に言っているのですよ。
 おれの代にそんなことしたらね、自分の首飛んじゃうんじゃねえかなんてことでね、やっていらっしゃるとね、もし何となくもうちょっと何とかなるんじゃねえかなんてことをやっていると、もう二年はすぐにたっちゃいますよ。さっき申し上げたように、あの期限というのは、必要性の認定が行わなきゃいけないんですから、二年たったときに手挙げたときには間に合わないんですよ。
こんなこと言っているじゃないですか。
 再生委員会は、今御答弁になったように一年しかない、だから早く言ってきなさい、どうぞ皆さん、何とか代議士を応援する人たちは早く自分のところへ言ってくれれば何とかしますよという手形切っているじゃないですか。これは露骨な票集めですよ。あるいは、聞く側が聞けば、地位を利用されて、今言ってこなければ後でどうなるかわからぬ、そう思うんじゃないですか。
 国民の税金が本当に足りなくて苦労している、そのときに、どうぞ皆さん言ってらっしゃい、寄ってらっしゃいと言えるんですか、お答えください。

○金融再生委員長
 そのように受け取られた言い方をしたとすれば大変申しわけなく思いますけれども、私が申し上げておりますのは、この健全化勘定からの資本注入は、金融再生委員会で二度決定をするわけです。(発言する者あり)

○予算委員長
 御静粛に願います。

○金融再生委員長
 適正化の判断と必要性の判断、その後の方の必要性の判断があと二年間しかないわけで、再生委員会という機構そのものは来年の一月六日になくなるわけでありますが、その機能そのものは新しくできます金融庁に引き継がれていきますから、役所の機構の問題ではなくて、そうした機能があと二年でございますので、そこまで、その検討をするのにかなり時間がかかりますから、後になってからおっしゃっては困るということを申し上げました。
 それから、先ほど来申し上げておりますように、大体そういうことが行われますと責任をとらされまして経営者がかわるわけですが、かわられる経営者がそのためにちゅうちょするとかえって傷が大きくなりますから、そのところは、金融全体のために勇を鼓して、自分たちの、何と申しますか、判断を相談していただきたい、そういうことを申し上げているわけであります。

○原口委員
 あなたが、個別のお話がございましたらどうぞ蓮実先生を通じてお申し越しいただきましたら最大限のことをさせていただきます、最後言っているじゃないですか。個々の銀行については自分は知らぬ、その問題は自分じゃないと言いながら、ちゃんと言っているじゃないですか。あなたが権限がないとするんだったら、これは詐欺ですよ。こんなのじゃ審議できません。

○金融再生委員長
 そこの場におきます懇談会なものですから、それにどちらかというと金融機関そのものの経営者だったものですから、説明がある意味では十分でなかったかもしれませんが、私の方は、金融再生委員会では資本注入するときには権限がございます。検査について権限がないと申し上げただけであります。
 検査を自分でやるか、あるいは公の検査、監督庁または日銀の検査を受けた後に、やはり破綻しそうだ、あるいはもう破綻状態と言われた、言われたとおりの引当金がどうしても積めませんということで、今でも月に二件ぐらいそうした信用組合、信用金庫が手が挙がっておりますが、それを、自主検査をして自分でみずから早くやってくださいと。
 そのときには金融再生委員会に案件が上がってきまして、そのA信用組合をB信用組合と合併させるかどうかということについては、財務局を通じて上がってまいりますと、私ども五人の金融再生委員、うち四人は皆様が国会で承認された人事に基づく民間の方とともに多数決で決めるわけですから、地元の方には、やはりそれぞれの信用金庫、信用組合の合併に入りますと、地元の事情がよくわかった人、なるべくよく意見を聞いてそうしたものを考えていかなきゃならない、このように思っております。

○原口委員
 私は、これが日本全体の体質だと思われると困るから質問しているんですよ。あるいは、与党の中にも一生懸命頑張っておられる方、おられますよ。党利党略で言っているんじゃないんですよ。あなたの今のこの――本当に早く文部大臣や外務大臣に質問したい、あるいは総務庁長官に質問したい。しかし、この質問では先に行けない。これは全体の体質ですか。
 あなた、こんなこと言っていますよ。
 日銀考査は、大蔵以上とは言わないけれども、蔵検並みの考査になりますから、よく対応していただいて、それで危なかったら早く言ってもらいたい。
 さっき冒頭申しましたけれども、警察が、今度の取り締まりは厳しいからひっかかったら自分のところへ来いと言っているのと同じじゃないですか。違うんだったら違うと言ってください。

○金融再生委員長 
皆様にそのような受けとめ方をされるような言い方をしたのは大変申しわけなく思いますが、監督庁の検査の陣容その他がございますので、ここ一、二年、日本銀行の考査が日本銀行とそれまで余り縁がなかった金融機関にも入っておりまして、そして検査をするときにマニュアルを同じように使わないとやはりまずいだろうということもありますので、いろいろ日銀の考査のあり方も蔵検と呼ばれておりますものに近づいてきていると思っておりますが、そうしたこともよくわかってそれに対応できるように処理してください、大体検査が入る前に予告などがございますと、それの注文に応じて検査に応ずる書類をつくったりするものでございますから、しっかりしたものをつくるようにという意味で申し上げました。

○原口委員
 本当にこれが体質なんだということなのか。もうこれは質問できません。質問したことにちゃんと答えない。これ以上質問できません。協議してください。

○予算委員長 
原口君、質問を継続してください。
 越智金融再生委員長は、質問に的確にお答えになるようにお努めください。

○原口委員
 あなたは、個別の問題については自分は触れていないとおっしゃっています。しかし、この手元にあるものでは、どうぞ個別の相談に乗りますよということをおっしゃっています。これは矛盾じゃないですか。一点目。
 それから二点目。(発言する者あり)まあ一個ずつ、では聞きましょう。

○金融再生委員長
 最初、検査の信頼を傷つけたというお話で、個別の銀行の検査に関しては、私ども何も聞いておりませんし、介入するつもりもないし、介入したこともありませんと申し上げました。
 しかし、資本注入のときには金融機関から財務局を通じて書類が上がってくるわけでありまして、そのときには再生委員会で個別金融機関の状況について判断して対処することになっておりますので、そこでは個別の問題を、私ども、現に信用組合でいえば月に二件ぐらいずつ処理をさせていただいております。

○原口委員
 私は、それはやはり言いわけにすぎないと思いますよ。もう本当に腐ったような官僚答弁を聞くためにきょうここで質問をしたわけではございません。
 今、検査は、個別の検査については自分は知らないけれども個別の資本注入については知っているというふうにお答えになったわけですね。そうすると、その検査の中身ということは、やはり金融再生委員長としては責任を持つのじゃないですか。持たないのですか。

○金融再生委員長
 もし破綻した金融機関の場合には、私ども金融再生委員会に上がってくるデータでは、どこの債権がどうということではございませんで、債務超過額幾らという格好で出てきますから、それで判断いたしております。

○原口委員
 また答えをはぐらかされているのですよ。
 今御質問をずっと続けているのは、破綻する前に早く言ってきなさい、個別に応じるからと。今、破綻した後のことをおっしゃったじゃないですか。ちゃんと答えてください。

○金融再生委員長
 破綻していない金融機関に資本注入するケースもありますが、そのときには、金融機関から財務局を通じて出てきた、検査じゃなくて、金融機関の財務諸表みたいなものが当然出てくるわけでありまして、検査の表は私どものところには、そのような場合でもついてはまいりません。

○原口委員
 全く詭弁だと思いますよ。
 私たちがこの数年間何を議論してきたのか。検査が本当に妥当なのかどうか、皆さんが出してこられた数字が本当に正しいかどうか。正しければ、国民の皆さんに申しわけないと言って資本注入をしている。そこの問題は自分は全く知らぬ、これでは質問できませんよ。
 検査の権限もあなたにあるんですよ。あるんですよ。そして、現にここで言っているじゃないですか。厳しい検査だったら、その検査のやり方については少しお目こぼししますよと言っているじゃないですか。

○金融再生委員長
 いろいろ誤解を招くような当時の話しぶりだったので、まことに申しわけなく思っておりますが、先ほど来申し上げておりますように、検査の権限は委任いたしまして、重要な事項については、それが金融再生委員会に上がってきたときは、委員長、私一人のところじゃなくて、五人のところでそれを検討するわけでありますが、その重要とは何だというと、個別の案件は全く上がってまいりません、一番大事なのは、やはり債権の種類によって、例えば利子が払ってないとか滞っているとか、いろいろな債権の種類によって何%の引き当てをするかというのはルールですから、こういうものを検討するということであります。

○原口委員
 あなたは、最初に出したテロップで、「書類かなんかが渡してもらったら、彼が」、蓮実代議士がでしょう、これは。「私のところに来たら、最大限考慮しますから、」と言っているじゃないですか。何を最大限考慮するのですか。

○金融再生委員長
 金融機関の再編をいたしますときには、金融機関で破綻したものまたは破綻に瀕したもののほかに、何と言えばいいのでしょうか、里親といいますか、もっと強いですね、一緒になる金融機関の問題もありまして、そういうところから、むしろ地元からは、どこそこが破綻しているから県内でぜひ早くそういう里親を見つけてくれという陳情書は市議会その他からも来ております。そして、そういう書類が出たらば、財務局に出るわけですが、そういう書類を僕らが拝見すれば、またそこから一つの方針が考えられるかもしれない、今でもそういう意味で里親探しをしているところは実は随分あるわけでございまして、そういう状態になったときにはぜひこちらにも教えていただきたい、そういう意味であります。

○原口委員
 では、里親も自分のところで何とか見つけます、そして蓮実代議士を通じて来られれば、それについては、まあ選挙でもお世話になることですから何とかしますよということを言っているのと同じじゃないですか。
 私は、ここまで来たら、そしてこういうことが、例えば大蔵の税制でいうと、本当は自分には税の権限はないんだけれども、今度の脱税グループで起こっているのはどういうことですか、自分には国税の権限はないんだけれども、さもあるかのように言って、そして票やお金を稼ぐ。こんなことをやはり許していてはならぬというふうに思います。越智金融再生委員長の今の御答弁を伺って、私は残念です。
 きょう、朝、新聞に、公明党さんは藤波孝生議員の辞職勧告を参議院で賛成したというふうに書いてありますが、続長官、これは事実でございましょうか。

○総務庁長官
 私は、まだ承知しておりません。

○原口委員 
私は、同じ前の党の時代に政治改革を志して、そしてきっちりと司法が判断をいただいたことについては立法府はそれにこたえるべきである、そして多くの皆さんに不信を買うようなことがないように襟を正すべきだということで行動をさせていただきました。
 続長官に重ねてお尋ねしますが、今のお話、越智金融再生大臣のお話を聞いて、総務庁長官も各行政監察というのを入れるお立場にあると思います。それは例外のない、すべての行政に、厳しい国民の目、そして光を当てて行政の暗部をさらけ出す、大変な活躍をしていますよ、総務庁の職員の皆さん。そのお立場からして、今の御発言をお聞きになってどういうふうにお思いになりますか。

○総務庁長官 
官房長官もお答えされたように、政治は信頼だ、こういう気持ちは私も同じです。しかし、今の事案に対して総務庁の行政監察云々というお話がございましたけれども、総務庁が具体的な、そういう監察は行いません。

○原口委員
 それは存じ上げていますよ。そういう立場からどうお考えかということを聞いたのであります。
 私は、もう事ほどさように、御答弁も納得のいく御答弁がありませんでした。再生委員長、私は、政治の信頼を回復するために御自身の出処進退について明らかにされるときが来ていると……(発言する者あり)まだ早いと、こちらからどういうわけか来ていますが、私は、もうそういう認識そのものがまずいと思うんですよ。
 世界の中で、この日本の国が本当に不思議な国だと思われている。私は大蔵大臣にも伺いました、ニューヨーク・タイムズの記事を引いて。変な国だなと思われてしまったらもう取り返しがつかないから、こういう質問をしているんです。いかがですか。出処進退を明らかにされますか。

○金融再生委員長
 私がその当日の懇談会で申し上げたことがいろいろとそういう誤解を、誤解といいますか、私の真意どおりのものじゃないところに行き、金融検査の信頼を傷つけたとすれば、大変申しわけないと思っておりますが、私は、現在の金融行政をさらに一生懸命推進するのが自分の任務だと思っておりますので、そのような、辞任するような考え方は全く持っておりません。

○原口委員
 もう審議できません。

○予算委員長
 原口君。

○原口委員
 今、出処進退については考えていないということがございましたけれども、七十兆もお預けしているわけです、金融再生委員長のもとに。そして、この予算の中にも新たに六兆円、金融対策で皆さんお願いをされています。その前提が崩れてしまっている。こういう前提が崩れてしまっていては質問ができないということを申し上げているわけです。いかがですか。

○金融再生委員長
 預金保険法の交付公債の話を今されたんだと思いますが、御質問が、何か前提が崩れたと思うかどうかという御質問でしょうか。
 私は、交付公債の六兆円は大蔵大臣がいろいろお考えになった上で、これからの分を考えて、そこまでだと、いわば最後だというか、そういうことでおのせいただいたんだと思っておりますし、皆様のおつくりいただきました法案に従って、今、小さなところは別としまして、大どころの日本長期信用銀行と日本債券信用銀行の分が固まってまいりますと、どうしても必要な枠でございますので、その点を御理解いただきましてお願いいたしたいし、また、それらの金については再生委員長個人がどうこうできるものではございませんで、段々のいろいろな手続がございまして、多くで決められていくものでございますから、どうぞ御了承をいただきたいと思っております。

○予算委員長
 これにて原口君の質疑は終了いたしました。