|
○財務金融委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。原口一博君。
○原口委員 民主党の原口一博でございます。
通告に従って質疑を、財務大臣、金融担当大臣にお願いをいたします。
まず冒頭、大阪教育大学附属池田小学校での午前中の事件で、大変な惨禍に遭われて命を落とされた児童の御冥福を心から祈り、けがをなさった皆様、関係者の皆様に、衷心より哀悼の誠をささげたいと思います。
人心がうんでいる。自分を導く自分というものが、これは一般論でございますが、できない、そういう子供たち、あるいは大人も含めて、ふえている。その中で、小さい人たちがもうこれ以上犠牲になるということを私たちは見過ごしてはならない、もう許せないというふうに思います。政治そのものも、しっかりと襟を正して、礼節を守り、分を守りながら、範を垂れる、こういう姿勢が必要ではないかというふうに思います。
まず、歳入構造改革の問題あるいは財政構造改革の問題について、数点お尋ねをしたいというふうに思います。
けさのニュースで、来週発表される月例経済報告、内閣府は、五月の月例で、景気はさらに弱含んでいるという下方修正をいたしましたが、六月の月例ではそれを、悪化しているという判断、五カ月連続の下方修正をするということがニュースで流れておりました。
財務大臣に伺いますが、これからの財政運営をするに当たって、現下の景気をどのようにとらえていらっしゃるのか、まずお尋ねをしたいと思います。
○財務大臣 おっしゃるように、現在は前期に比べまして弱含みのような状態でございまして、一―三月期は、何とか企業の成績もそれなりに、修正は一部いたしましたけれども、それほど落ち込んだ状況ではないと認識しておりましたが、四―六では、少し一―三月より悪くなるのかな、弱くなるのかな、そういう懸念を持っております。
つきましては、これに対する対応をいろいろと政府としても考えなきゃならぬと思うのでございますが、具体的なものとしてまだコメントできることはございませんけれども、それに対して、予算の執行等を急がせて、その配分を消化さすということにとりあえず全力を挙げていきたい、こう思っております。
○原口委員 この二月でございますか、当委員会で、前の財務大臣であります宮澤財務大臣は、我が党の中川委員の質問にお答えになりまして、いわゆるマクロモデルをつくる、そのマクロモデルでシミュレーションをするんだ、それができた段階では、多分十年とか十五年の間で我が国の経済社会にある幾つかの問題をその場で片づけなければ意味のある財政再建の答えは出ないという状況に、いわば決断をそこへ、国民的な選択を、言葉は悪うございますが、そういうところへ持っていこう、一種の追い込まれた立場になるということも言えるかもしれませんが、しかし、そのぐらいいたしませんと、今申したような幾つかの問題は都合のいい答えが出てこない、こういうことをおっしゃっています。
つまり、二月のこの段階でも、これは何回も予算委員会でも伺いましたが、やはり歳入の構造改革にも踏み込むんだろうということを私たちはその宮澤財務大臣の答弁で感じたわけでございます。増税なき財政再建を唱える、歳出カットだけでプライマリーバランスが達成できないにもかかわらず増税なき財政再建を唱えるという、それだけで本当に将来展望が開けるんだろうか。景気マインドがさらにそのために冷えるんではないか。
宮澤前財務大臣が、マクロモデルで検討すれば、最終的には国民の負担を覚悟していただかざるを得ないという旨の答弁をされていることからすると、今現在の財務大臣の姿勢は、こういう前財務大臣のスタンスよりも変わったと見るべきでしょうか。それとも、そのままだというふうに見るべきでしょうか。お答えをいただきたいと思います。
○財務大臣 宮澤前大蔵大臣との問答の中にございました宮澤大臣のお答えと私の今考えておりますこととは、根本的には変わらないと思っておりますけれども、宮澤大臣は、今すぐにでも根本的な方向を決断してかじ取りを変えなければということをおっしゃっておりますけれども、私は、今根本的にということは、税の改正、つまり、ある程度国民の負担をお願いしなきゃならぬということを直ちに決断しなければという意味も含めておると思うのでございますけれども、私は、そういう国民の負担を増額することをお願いしようというような経済情勢にはまだ今現在なっていない。弱い含みのときでございますだけに、そういう無理なお願いをいたしました場合に、負担の方の犠牲が出てきて、経済によくないように私は思っております。
したがって、宮澤大蔵大臣も、いずれはしなきゃならぬ、マクロプランというのが、前の宮澤先生の考えでは大体十月ごろ、ことしの秋以降に出るんだろう、そうなった場合に、そのマクロプランの中にはそれが盛り込まれてくるのではなかろうかという懸念を持って言っておられるように思っております。
私は、ここ一、二年の間はやはり増税するだけの力はない、経済そのものに力がないし、また、消費が落ち込んでおる現在におきまして、国民負担もそれにたえていけないように思っております。ですから、一、二年はとりあえず政府としては、要するに、歳出の削減等を通じて、めり張りのある予算の執行を通じて、経済の刺激を強いながら財政負担を軽減する方法を考える以外にないんではないかという考えを持っておるものであります。
○原口委員 前回この委員会で御質問申し上げたときに、やはり中央、地方の政府歳出三百十兆というのは大き過ぎる、だから、これを小さくしていって、その分やはり国民に返していく。歳出構造だけをいじっていたのでは、私は増税をするべきだということを申し上げているんじゃありません、歳入構造改革にも踏み込まなければ、それは片方だけの構造改革に終わってしまうんじゃないだろうかということを申し上げたくて今お話をしたわけです。
二年ほど前に理財の皆さんに資料を出していただきました。国のバランスシートの中で国と地方の資産が一千兆円ぐらいある、そのうちで、じゃ、知的な財産というのは幾らぐらいあるかということを聞いたときに、八十六億円という答えが返ってきました。一千兆円ある国、地方の資産の中で八十六億円しか知的な財産を持っていない。そのうちの四十六億円がたしか建設省の地図のデータベースの資産でございました。
私は、完璧に経済が変わってきていると思います、ニューエコノミーからナレッジエコノミーに。知的財産そのものが資産を生む、そういう中で戦略を立てない限り、お金もどんどん外に出ていく、知的財産あるいは人材も外へ出ていく。
日本の場合はおくれているということを言う人がいますが、実はあのDNAの分析を最初に言ったのは我が国の理研の所長さん、和田所長さんでありますし、あるいは金融についても、デリバティブはよその国のものだなんということを言う人がいますが、実はこれは我が国の京都大学の先生が発案をされたもの。あるいは光ファイバーについてもそうであります。アメリカに特許料をたくさん払っていますが、実はこれも東北大学の先生が発想された。しかし、特許はアメリカでとっていますから、莫大な特許料をアメリカに払っている。最近でいいますと、青色レーザーの開発、こういったものも、日本では知的な財産をもっと活用することができないんで、結局アメリカに行っているという状況であります。
私は、先ほど歳入構造改革といったことを言ったときに、単なる増税ではなくて、こういう知的財産の戦略的有効活用といったことに本格的に踏み込む、そういうときに来ているのじゃないか、知的財産の証券化も含めて検討をすべきだというふうに思いますが、大臣の御所見をいただきたいと思います。
○金融担当副大臣 原口委員の御質問にお答えします。
本当に、原口委員の御指摘というか切り口というのは重要じゃないかと思うんです。
今一生懸命調べさせてみましたところ、財務省としましては、国有財産の有効利用の処分について、国有地の売却については積極的に取り組んでおります。
ただ、今御指摘にありました例えば国有財産である特許権は、現在約一万六千百七十五件ありまして、実は、これらは各省庁が所管しております。こういう特許権の大部分は国の研究所や国立大学の研究成果として取得されたものですが、御高承のように、本年の四月一日から独立行政法人とされ、これらの機関が所管した特許権も独立行政法人に実は承継されているわけなんです。それで、こういう特許権等の有償での使用許諾に基づく有効活用について、これを所管している、保管している研究機関、大学において、今検討しつつあると思うんです。
いずれにしろ、国有財産の有効活用については、財務省としても関係省庁と連携しながら積極的に取り組んでいきたい、そういうふうに考えています。
ただ、実際のところ、今、先ほど委員が御指摘になった、具体的な金目のものになるのは何かといいますと、御承知のように、要するに特許とか著作権とか商標権とか実用新案権の中で、実は大部分は、旧建設省というか、国土省が掌握している国土地理院の地図等の著作権なんですね。帳簿上は、今言った著作権とか全部で七十九億あるんですが、実はその地図等の著作権の価格が七十一億円なんですね。そういうことなんで、今後、今までの基礎データであるんで、それを企業だとかに使ってもらうように、今言った研究機関やそういうものがもっと売り込んでいくとかそういう努力もやっていかなきゃいかぬのじゃないかな、そういうふうに考えています。
○原口委員 前向きの御意見をいただいて、本当にありがとうございます。証券化までもう検討すべきだというふうに思います。
そして、こういう知恵がただ官にだけ閉じ込められていたんでは、例えば、どんなに優秀な大学の先生でも、兼業の禁止あるいは自分の本俸より超えてはならないということで、どんなに頑張ろうと思ってもそれは官の論理の中に封じ込められてしまっている。そのことが、我が国が世界最大の知的生産国であるにもかかわらず財政やあるいはさまざまな社会に還元されない、こういう構造を持ってしまっている。
そのことを指摘して、一方で、歳出カットについても、やはりすべてのものを聖域なく見直していくという姿勢は私も大事だというふうに思います。
委員長にお願いをして資料をお手元にお配りさせていただいていますので、この資料の八をごらんいただきたいと思います。
私は、さまざまな補助金やあるいは調査、ここに書いてありますのは調査の予算のことでございますが、こういったものも野方図に出し続ければいいというものではないというふうに思います。
これは、きのう小長井漁業協同組合の元組合長の森さんという方が農水大臣に、こういう現状ですよ、もう報告をしてくださいということを申し入れをされたものでございます。私もその場におりましたものですから、一緒にお願いに行ったものでございますので、現場の農水省の皆さんと質疑応答をしてみて本当にびっくりしました。今、二年間で有明海の漁業被害の原因を調べるということで大きな国費を投じて調査をお願いしているところでございますが、その前提となるこの諫早湾漁場調査委員会というのが平成五年の六月一日にもう設置されている。それから満八年が経過しているんですが、ここに書いてありますとおり、調査結果の最終報告はおろか、中間報告すら全く出ていないということであります。
私は、こんな予算の使い方が、塩川財務大臣、あるんだろうかというふうに思います。漁業者の人たちには、諫干がどういう影響を与えているのか、一日も早く知りたい、そういうことでこの委員会が国費を投じて設置をされて、毎年毎年大変な御努力をいただいた。ところが、その結果は、八年。私はきのうも、それはあるでしょうと。もう実際は終わっているのです。終わっているにもかかわらず、出てこない。こんな予算の使い方が、果たして、我が国で許されてきたこと自体信じられない思いでございます。
大臣が、この資料をごらんになって、どのような御所見をお持ちなのか、伺いたいと思います。
○金融担当副大臣 今御指摘のように、諫早湾の漁業調査委員会というのは、御承知のように、諫早湾の干拓事業の工事施工に伴う漁場の影響に対する調査を目的として、ずっと専門的な立場から助言、指摘を行うために、農林水産省に設置されたものであります。
ここの文書にありますように、農林省は、調査委員会において、タイラギの生息環境について十分な調査の必要があるとの結論に達したために、学識経験者から構成された専門部会において議論を重ねて、収集したデータの評価及び検討に時間を要しているというふうに聞いております。我々が調べたところ、大体調査委員会は、平成五年の六月から九年三月までに十回ぐらい。専門部会においては、平成五年八月から十三年の二月まで大体二十五回。トータル、合わせて延べ三十五回やっているようであります。農林水産省において、こういう報告の取りまとめまで鋭意努力するように、できるだけ早く取りまとめてほしいというふうにお願いするとともに、そういうふうに早く取りまとめをせよというふうに努力しているように承知しております。
財務省としては、こうした農水省における対応を注視していきたい、そういうふうに考えております。
○原口委員 これは、一つの例なのですよ。
今度の一月一日から、中央省庁再編基本法の二十九条で、きっちり政策評価をしなければいけない。予算を投下するのだったら、それがどういう効果を出したのか、しっかり国民に説明しなければいけないということがきっちりうたわれているわけです。にもかかわらず、こんなに生活に直結するようなものが八年間もなぜ中間報告が出ないのか。最終報告どころか、中間報告だって一行も出ていないのですよ。本当に驚くべきだ。
私は、これがむだなお金だとは言いません。大変大事な調査です。しかし、大事な調査であるからこそ、期間内の報告提出義務や調査期間のサンセットというのをあらかじめつくっておくべきだ。さまざまな補助金も全く同じことでございますが、期限が切られないで出ている支出、これはダムの補助金もそうですね。あるところでは、下流の人たちが、負担があるにもかかわらず、幾ら負担しなければいけないかわからないにもかかわらず、その調査だけが延々と続いている。こういったものは、大臣、一回サンセットして見直す。それこそが、聖域なき構造改革の中身ではないかと思うのです。
塩川大臣の方から、再度、サンセットも含めて、あるいはこういう事案にどのように対処するのか、財務省としてもやはりその本分が問われているのではないかと思いますが、御所見をいただきたいと思います。
○財務大臣 委員会が設置されてから満八年、その間報告を何にもやらないということは、まさにこれは怠慢だと言えると思います。それは、率直に言ってそうだろうと思うのです。しかし、それなりの理由があったのだろうと思いまして、その理由等も私は承知しておりませんので、一概にそれに論断を下すわけにはまいりませんが、なお農林水産省と十分進めておることと思っておりますので、私たちも注目をして見守っていきたいと思っております。
○原口委員 八年も調査が出てこない。どんな理由があるのか、私もお聞きしました。しかしそれは、現場で聞いたところによると、事務所に聞いてみる、そんな答えですよ。森総理は予算委員会で私の質問に対して、五月中には一定の結論を出す、そういうことをおっしゃいました。そうであるにもかかわらず、現下はこういう基礎的な調査すらも、なぜ報告が上がっていないのか、発表が上がっていないのか。それも現場の事務所に聞かなければわからぬということであれば、何の仕事をしているのだと国民から言われても仕方がないというふうに思います。
さて、もう一つ、これは大和都市管財という、そのグループで起こったいろいろな問題について、少しお尋ねをしていこうと思います。これもお手元に資料を配ってございますので、それに沿って幾つかお尋ねをしたいというふうに思います。
これは共管になるのですかね。金融担当大臣になるのか、抵当証券の問題でございますので。この四月に、近畿財務局が証券業登録の更新を拒否ということで、同年同月に大阪府警がGFPの販売に関する出資法違反容疑で家宅捜索をした、こういう事件でございます。
事件の経緯については、この資料の一に書かせていただいています。
一九八〇年に業務を開始したこの大和都市管財グループが、さまざまな買収あるいは抵当証券の販売を通して業務を拡大されたわけでございますが、その中で、九七年の八月に、同じく近畿財務局が業務改善命令ということを出され、そして、ついに二〇〇一年の四月に近畿財務局が証券業登録の更新を拒否という形になったわけでございます。
同社グループの商品とその商法ということで、これは新聞記事にあったものを、あるいは独自で調べたものを表にしたのが一枚目の資料から二にわたってでございます。
顧客の状況を見ますと、顧客は約一万人。販売総額は約一千億円。既に、東京、大阪、名古屋の三カ所で、弁護団主催の説明会が開催されております。東京で二千人、大阪で一千三百人、名古屋で九百人の顧客が集まったというふうに承知をしています。
大阪府警が分析をされた顧客百二十五人の分析によると、六十歳以上の方が四三%、しかも女性が六五%、無職の方が三八%。いわゆる社会的な弱者と言われるような契約者が非常に多くて、今後どのような形になるだろうか、果たして、自分たちがこの債券を購入したもの、これは返ってくるのだろうか、そういう不安が広がっておる事案でございます。
このことにつきまして、数点お尋ねをしたいというふうに思いますが、現況、この大和都市管財に関する事案を金融当局は今どのようにとらえていらっしゃるのか、まず概要から伺いたいというふうに思います。
○金融担当副大臣 今委員が御指摘なさいましたように、抵当証券業にかかわる法律、業法ができましたのが、立法化されたのが昭和六十二年、六十三年から実施をされまして、抵当証券業は登録の上、必要な条件を満たされれば業務が開始できるということになっておるわけでございます。そういうことで、私どもは、三年ごとに登録を更新されますものですから、そういう関係で立入検査をその都度してきた、こういうことでございます。
最近になりまして、立入検査の結果、関連会社について大変業務内容が悪い、こういうことでありまして、業務改善命令を平成九年の十月に下した、こういうことでございまして、その後、平成十二年の十月になりまして再び立入検査をいたしまして、十二月に登録の期限が満了になりまして、その財産の状況等々考えた上で登録更新を拒否いたしました。
その結果、私どもとしては、商法に基づきまして大阪地裁に対して会社整理の通告をして、今大阪地裁でその整理に入っている、こういうことでございまして、同日に会社整理の開始決定をいたしまして、管理命令を出して、管理人を選任して財産の保全を図っている。一方、大阪府警の方で、同社が販売した商品について出資法の違反がある、こういうことで今捜査を行っている、こういうふうに聞いております。
○原口委員 これは、五月二十四日、一千億円の返還の見通しが立たない、豊田商事に次ぐ大型詐欺にもという新聞の報道がございます。九七年に、あるいは九四年にも入っていて、どうしてこれが見抜けないのか。私は、この事案を調べていけばいくほど不思議なことにぶつかりました。
まず第一は、今財務副大臣がお話しになりましたように、大阪府警の捜査で、これは約一カ月の捜査なんですが、大和都市管財は九四年の段階で既に債務超過に陥っているということが判明したわけです。財務局が同社が債務超過状態であると判断したのは昨年秋の検査の段階であり、この検査結果をもとに登録の更新をしたわけでございますが、少なくとも一九九七年の、前回の検査でどうして気づくことができなかったんだろうか。
メーンバンクがある、そういうものではございません。出資法違反の疑いというお話がございましたが、この金融商品についても、同じグループの中で債務者と債権者が、約束手形の小口化販売なんというものも、あるいはその下のGFPシュアー・ファンドなどというものも、同じグループの中で、つまりはタコが自分の足を食いながらその利を配当する、そういう形になっていたんじゃないかという指摘さえあります。あるいは、GFPシュアー・ファンドというのは、ベンチャーなどに出資して運用するという名目でございますが、どうもその実態も極めて疑問であるといったことも出てきておるわけでございます。
そこで、資料の六をごらんになってください。これがGFPシュアー・ファンドというものでございますが、想定利回り年一〇%、そして左の、小さい字で恐縮でございますが、黒のポチの二段目、「元本の保全をめざしています。ファンド総口数の二〇%を当社が保有しますので(劣後出資)、万が一、運用損が発生しても、ファンド総額の二〇%以内なら当社が率先して負担をし、」ちょっと読みにくいですが、「元本や利回りには影響がでません。(優先出資)」
こういったことをうたうことは抵当証券業法にも抵触するんじゃないだろうか。抵当証券業法は、三条において、「内閣総理大臣の登録を受けた法人でなければ、営んではならない。」と。内閣総理大臣の登録ですよ。しかも、これは指定ですよ。そういうものであるにもかかわらず、こういうことを見過ごしたというのはなぜなのか。大臣にお尋ねをしたいというふうに思います。
○金融担当副大臣 出資法二条の預かり金に該当するか否かという情報の収集、それからそうした会社に対する指導については当庁の所管事務でございますが、具体的にそうした商行為が出資法違反に該当するかどうかということについては、取り締まり当局が最終的には調べて摘発する、こういうことになっているわけでございます。
○原口委員 だれが告発するかなんというのは今大臣がおっしゃったとおりで、それこそ英明なる村田副大臣が私のお尋ねを聞き間違えられたとは思いませんが、なぜ九七年の段階で、こういう、GFPですか、今そのお話をしましたけれども、しっかり入って、そして、今のようなお答えをされるかなと思って三の資料をきのう、これはそのとき、九七年、平成九年の十月三十一日に、近畿財務局長のお名前で当該会社にこういう書類を出されています。
これによりますと、五ページをごらんになってください、「貴社の抵当証券特約付融資に係る審査体制が不備であり、また、貴社の融資先である関連会社はいずれも経営状況が極めて悪く、かつ貴社が自主的に作成した」云々と、結果的に経営が困難となる可能性というのをここでもう指摘しているんですよ。
私は、このことを調べていくと、どうも寄せられた情報を集めると政治家の影もちらついてくる。これほどのことを自転車操業のようになさっている。
この四ページをごらんになってください。「経営状況の改善」、きのういただいた資料では、これは私が黒塗りしているのではなくて、恐らくプライバシーの関係から六社の名前が隠されているんだと思いますが、「貴社の経営状況の改善を図ること。このため、貴社が抵当証券発行特約付融資を行っている」云々の六社の今後の経営見通しを正確に把握した上で、経営健全化計画を出しなさいということを言っておるわけですね。
私は、少なくともこのときにもっときっちりとした対応をしていれば、その後も、今お話をしたGFPであるとかあるいは抵当つき一部債権譲渡商品の販売だとか、こういったことで約三百億円のまた新たなる商品が外に出て、その商品は、先ほどの新聞記事を御紹介するまでもなく、もう返ってこないんじゃないかというようなことになっているわけです。
一体何をどう検査していたのか。この委員会でも、私たちは、いかに一般投資家のあるいは市井のお金をさまざまな生きた投資に振り向けるかということを議論してきました。しかし、このようなことが行われているのであれば、なかなかそれは難しい。もちろん、一〇%だの五%だの、こういう高金利が今ごろあるということを私たちはとても信じられないような思いでこの広告を眺めていたわけでございますが、一体どんな検査をしていたのか、そのことについて再度お尋ねをいたします。
○金融担当副大臣 平成六年にももちろん立入検査をしたわけでありまして、その時点で関連会社の経営状況の悪化というものを既に把握しておりましたので、その指摘もしたようでございますが、自主的に経営内容の改善を期待いたしましたけれども、その結果がはかばかしくない。九年の立入検査の結果、改めて、昨日先生にお渡ししたような業務改善命令の内容を発出した、こういうことでございます。
当社については、大変いろいろな問題がございますが、抵当証券業の法律でございますが、この法律に基づいて、登録の取り消し、これができる条件というか、法律の二十四条に登録の取り消しの条件がいろいろ書いてございますけれども、これは、同法の六条の幾つかの条項が該当したときには取り消しができる、こういうことになっております。ただし、財務の状況等、そういう問題だけでは直ちに取り消しができない、そういう状況になっておりまして、今回、説明を聞いた結果、なかなかそういうところが、我々が検査の状況を踏んまえて適切な処置をするについては多少弱いところがあるなと私も痛感した次第でございます。
○原口委員 百歩下がって、近畿財務局は、九七年の検査のときに大和本体の債務超過状態というのが、今のお話のように見抜けなかったとします。しかし、グループ全体としては債務超過にあるということは、もうここでも大変問題があるということをおっしゃっていたわけで、認識していらっしゃったのじゃないか。だが、その後GFPが東京都に貸金業登録を行っているなどということで、監督官庁の違いを理由に、その後、グループ他社に対する検査、指導などを見送っていたのではないか。
かつて、木津信の抵当証券破綻の際にも同じようなことが議論されたのです。結果的に、あのときは、監督するところの責任を、いや、自分のところの責任だ、こっちの責任だ、そういうことをなすり合って、結局、今回もその教訓が生かされなかったのじゃないか、こんなふうに私は思います。
抵当証券を販売する抵当権の評価は正当だったのだろうか、このことも、またちょっと時間が押してきましたので指摘をして、制度そのものの問題点もやはりここで指摘をしておこうというふうに思います。
そもそも、抵当証券というのは、世界恐慌のときに銀行の連鎖倒産に歯どめをしようとする、そういう事業としてスタートした。その後、ほとんど発行されていませんが、一九七〇年前後に復活して、世に出始めている。今現在、運用の根拠になっているのが、今村田副大臣がお話しになった抵当証券業法です。
ところが、この業法は、バブルの最中に定められた法であるために、地価が常に右肩上がりにあるという前提のもとに制定されているのじゃないかというふうに思います。
例えば、担保評価の見直しが義務づけられていない。よって、何年も前の評価で売られてしまうことになって、大幅な額面割れを起こしているケースが少なくない。あるいは、以前の評価額のままで売るか再評価するかは、各抵当証券会社の判断にゆだねられている。これでは、消費者はとても、なかなか安心して、十分に情報が開示されない、そして、上がればいいですけれども、下がれば大損をするということを理解できていないのじゃないかというふうに思うのですが、業法の矛盾点について、あるいは改善点について、どのように大臣はお考えなのか、お尋ねをいたします。
○金融担当副大臣 ただいま原口委員が御指摘のように、抵当証券でございますが、抵当証券法の手続に従いまして登記所が発行するものでありますけれども、担保価値が一度確認されますと、担保物件の評価額が発行時の価額を下回った場合においても抵当証券自体には影響がないというような形になっておりまして、御指摘のような問題点もございますけれども、私ども、今回の事件を教訓といたしまして、今回の事件の推移等も見守りながら、今後適切に対処していきたい、こういうふうに考えております。
○原口委員 もう一つの問題点は、先ほどの資料の黒塗りのところにあったように、四にあるように、それぞれの顧客が手にするものは、抵当証券そのものではなくて、それを小口化したいわゆるモーゲージ証書という預かり証なわけです。一人一人の債権者としての権利は極めて不完全で、会社が破綻したときには、個々が単独で債権回収を行う。こんなことは不可能ですよね。ほぼ不可能だと言わざるを得ない。
それから、顧客は、先ほどの黒塗りの資料にあるように、どこが不動産の担保になっているのか、あるいは何にその会社が投資しているのか、それはわからない。よって、株のようなリスク判断材料を与えられていない、そういうことだというふうに思います。
これほどの事件、私は火をつけて回る気は全くありませんが、たくさんの心配をしていらっしゃる方々がいらっしゃる。業法の改善点あるいは検査の改善点、所管についても内閣総理大臣に登録するなどという物すごく大きな規定になっている。見直す時期に来ているんじゃないかと思いますが、大臣の御所見をいただきたいというふうに思います。
○金融担当副大臣 御指摘の点も含めまして、今後適当に、適正に対処していきたい、こういうふうに思っております。適切に対処してまいりたい。
○原口委員 この問題はまた後の質疑で、適切にというふうにお話しになりたかったかということで承りましたのでそれで結構ですが、また事態の推移を見ながら、さまざまなことが世に明らかになってくると思います。あるいは矛盾が、きょうお話しした中でも幾つかございました。そういうものを、国民を守る立場から、皆さんに、しっかりと御議論して解決策を示していきたいというふうに思います。
さて、柳澤金融担当大臣にお尋ねをしますが、不良債権の最終処理に当たっての主要十六行の引き当て、保全は十分であるというふうにお考えだということでございますが、その根拠をお示しいただきたいということを前委員会でお話をしたのですが、主要行の引き当て、保全は十分であるというのは、今もその御認識は変わらないというふうに考えてよろしゅうございますでしょうか。
○金融担当大臣 そのとおりでございます。
○原口委員 資料九をきのう金融庁の皆さんにつくっていただいて、主要行の引き当て率、それから保全率という形で出していただきました。私は、この一つ一つを分析してみますと、やはりさまざまな銀行が貸している貸出先、そのことについてもしっかりと見きわめていかなければいかぬなというふうに思います。
例えば、第一勧銀の場合は、引き当て率という中で、危険債権が七三%、要管理債権が一五%、引き当て率が四八%、保全率が七二%という形でございます。それに対してあさひ銀行の場合はそれぞれ、六二、一一、四八、七二ということで、大体七割から八割の保全率を持っているということでございます。信託銀行については、計算の仕方が違うので、しっかりとその合計が出てきていないのかもわかりませんが、六七%という保全率でございます。
私は、さまざまな自己資本を計算するときに、いわゆる資産のリスクのウエートづけというのは、例えば国債や地方債というのはリスクのウエートづけはどうなっているのか。たしか私が承知しているBIS規制の中では、国債、地方債のリスクというのはゼロではなかったかと思うのでございますが、間違いございませんでしょうか。
○金融担当大臣 それで間違いございません。
○原口委員 先般のシーガイアの破綻、第三セクターの破綻というものは各地域を回っていると大変大きなものがございます。そういったところに地方銀行が貸してみたり、あるいはシーガイアの場合は、あのときは第一勧業銀行でございました。こういう大手の主要行が貸している。
今までは右肩上がりでございましたから、第三セクターがつぶれるなどということは、行政が例えば五〇%出資をしている、あるいはさまざまな補助金を出している、ほとんど想定をされてこなかった。しかし現在の日本全国の状況を私どもつぶさに調べていきますと、これはなかなか、いわゆる商法法人の四割が赤字、いや実際にはもっと赤字になっているのではないか。各地方の首長からすると、一つのインフラ整備という形で税を投入して、そして補助金を入れて、税金の減免をして、無利子融資をして、あるいはまた直接融資をしてという莫大なお金を入れている。しかしそのほとんどの財務内容を見てみると、どうも健全とは言えない。いや、もうあっぷあっぷの状況ではないか。わずかな出資金と莫大な借り入れでもって塩漬けになっているのではないかという認識を持っているのです。
担当大臣、三セクとなるとこれはもう管轄がないわけですよね。厳密に言うと、地方の自治体が出していますから自治省になるのかもわかりませんが、金融にも大変大きな影響を与えると思いますので、どのような御認識をお持ちなのか、お尋ねをしたいと思います。
○金融担当大臣 金融のサイドから見ますと、第三セクターが融資先であることはあり得るわけでございます。しかし一方、検査マニュアルにおいては、地方団体、地方公共団体の出資に係る法人貸出先であっても、そのことをもっていろいろ別途の配慮をしてはならない、こう書いてありまして、通常の貸出先としてしかるべき債務者区分をし、しかるべき引き当てを行う、こういう原則になっております。こういうことになっております。
○原口委員 通常の貸出先という原則になっていますが、しかしそれが、先ほどお話をしたように、リスクは今までは極めて少ないと思われていた、しかし現在は果たしてそうであろうか、実態はそうであろうかというのは、きっちり押さえておかなければいけない。不良債権の最終処理という形で私たちはいろいろな議論をしてきましたが、しかしその実態はまだやみに隠れているんではないだろうか。出てきている部分というのはまだ氷山のほんの一角なんじゃないだろうか。
例えば、各都道府県、市町村が持っています土地開発公社、これは氷山のいわゆる本体なんではないだろうか。そこにさまざまな塩漬けの不良債権がたまり込んでいるんではないか。隠れ借金がたくさんあるのではないか。そんなことを今私たちはつぶさに調査をし、そして野方図な財政出動や、あるいは選挙目当てというふうには私たちは思いたくありませんが、聞くところによると、そういったところに各首長さんが、三セクターですから、自分の縁故の人を入れたり雇ってもらったり、あるいはさまざまな便宜を図ったりというようなことも散見されるようでございます。そういったところについてはきっちりとしたチェックを私たちは入れていくべきだ、そしてそういう野方図な財政出動を国もやってはいけないし、地方ももちろんもうやってはいけないんじゃないかということを御指摘をして、次の問題にいきたいと思います。
「上礼を好めば、則ち民使い易し」、これは、論語の憲問の第十四というのにございます。上に立つ者が礼を好んで民に臨めば、民もその風に化せられて、人に譲り、みずからを守り、内外の分が定まって、統治しやすくなる。礼というのは、上下の別であるとか、あるいは内外の分、正しい秩序ということを指すそうでございます。
私は先日、移用のことを申し上げました。官房長官が、官房機密費をさまざまな各省庁の、総理が外遊されるときの宿泊費の差額に充てるということは財政法の違反じゃないかということを申し上げたわけでございますが、そのときに明確な答弁をいただけませんでしたので、財務大臣、こういう移用というのはどのようにとらえればいいのか、再度お尋ねをしたい。外交機密費じゃありませんので、よろしくお願いいたします。
○財務副大臣 官房長官が言った件ですけれども、報償費というのは、御承知のように、国の事務または事業を円滑かつ効果的に遂行するための、当面の任務と状況に応じて、その都度、判断で最も適当と認められた方法によって機動的に使用する経費である、そういうことでありまして、内閣報償費は、首脳外交を円滑かつ成功裏に遂行するために外交団の活動条件を整える目的として使用されたものと私ども聞いております。
そういうことで、外務省等の職員の宿泊費の差額に充当したからといって内閣報償費の目的を逸脱したものではなく、ゆえに、財政法の第三十三条に規定する移用に該当するものではない、そういうふうに考えております。そしてまた、例えば国立大学の教授が審議委員として参画していた会合に行くときに予算から交通費等を支給することとしていることも、それと同じような事例というふうに考えております。
○原口委員 私は、こういう事務的な経費はもうあらかじめ予算として計上して、それぞれの役所でやるべきだ、また、それは一年半前からそうなさっているわけでしょう。御自身たちもおかしいと思われたんで、それは、今お話しになる財政法の三十三条に移用というものがあって、それに抵触するおそれがあるから変えられたんじゃないですか。私は、今の答弁はなかなか納得がいかない。本来、こういった中身を言わなければいいですよ。
昨日、田中眞紀子外相は、外務省の複数の幹部から意図的に歪曲されて漏れている、外務省による組織的、意図的な漏えいだということで、昨日の参院外交防衛委員会で、アメリカのミサイル防衛構想や日米安保体制に触れた一連の二国間会談の中身が、外相会談の発言が報道されている問題について、弁護士と法的手段を相談していると。いかに国益を損なう結果になっているかを法律的に説明している。つまり、法的措置も含めて厳しい対応を検討するということをおっしゃっている。
こういうことを外務大臣がおっしゃっているにもかかわらず、では一方でどうかというと、外交交渉の中身を元総理が外にお出しになる。あるいは、先日は、これはテレビの番組でございますが、元外務大臣、柿澤外務大臣でございますが、二十億円の上納があったということを、まさに今こういう議論をしている最中におっしゃっているわけです。
私は、予算が国会できっちり議決をされるべきだということがないがしろにされている。それぞれの大臣が、自分たちが礼を失っている、分を失っているんじゃないか。本来だったら、機密費と今村上大臣おっしゃいますが、そのように言うんだったら、何に使われているか、その中身は言うべきじゃないんじゃないですか。しかし、審議の最中でもぽろぽろ出てくるというのは、どういうふうに理解すればいいんでしょうか。大臣の御所見を伺いたいというふうに思います。
○財務副大臣 今回、外務省の改革要綱も出たんですけれども、やはり外務省において、報償費のあり方、見直しを含め、予算執行のさらなる効率化、厳正化を図られることを我々は期待していくというんですか、そういう方向でやはり検討していくしかないんじゃないかなというふうに考えています。
○原口委員 財務大臣、私が申し上げたいことは、一方で外務大臣が、外務大臣はいわゆる事務方とおっしゃいますけれども、外務省の職員の皆さんについてのこういうことについては法的な措置をとる。しかし、外務大臣経験者や大臣も含めた各大臣経験者はどんどん言う。これはどういうふうに整理すればいいんでしょうか。
私は、小泉内閣は非常にわかりやすいメッセージを出していると思います。しかし、この点についてはとてもわかりにくい。はっきりとした答弁をいただきたい。そして、その中で、やはり上に立つ者の礼が少し乱れているんですよ。上に立つ為政者の礼が乱れるときに多くの国民が混乱に陥るんじゃないか、このことを御指摘したいと思うんですが、大臣の御所見をいただきたいと思います。
○財務大臣 まさに論語のおっしゃるように、上が礼を通さないで人に強要するということはできないことだと思っております。また、官吏の服務規程の中にもそのことは明確に書いてございまして、官吏はおのれの職務に関すること、または他の官吏が関知したことに関する官の機密を漏えいすることを禁ず、その職をのく後においてもまた同様とするという規定が厳格にされております。それは当然守っていくべきで、その点は、確かに多少綱紀に弛緩があったようなこともあろうかと思ったりもいたしますけれども、今、そのことにつきましては懸命の努力をして、その服務規程のとおり努力していくべきだと思っております。
○原口委員 質疑時間が参りましたので、これで質疑を終了しますが、先ほどの大和管財の検査については、幾つか不明な点がございました。また次なる機会にさらに深く質問させていただきたいということを申し上げて、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
|