予算委員会

平成14年3月6日(水曜日)

○予算委員長 次に、原口一博君。

○原口一博 民主党の原口一博でございます。
 総理並びに関係大臣に、姿勢をまずお伺いしたいと思います。
 委員長に御許可をいただいて、昨日使ったパネルでございますが、今の答弁では、このディーゼル発電施設についても、これが物品であると。これは十四億します。ギドロストロイというロシアの会社が管理をしているのです。いや、もうロシアに無償供与したのと同じなんです。こういうものが物品であると言い、そして、まさに定款も法律も無視。
 小泉総理に伺いますが、今、目の前で無残な答弁をお聞きになっていたと思います。これが率直な言葉で国民に大変な多くの人気を博された小泉内閣の姿勢なのかと私は問わなければいけません。
 小泉総理、まずお伺いしますが、本内閣の基本姿勢、情報公開、国民に対する説明責任に対する基本姿勢をまずお伺いします。

○内閣総理大臣 必要な情報は公開し、そして今後の改革に生かしていくべきだと思っております。

○原口一博 まさに必要な情報が、そのロシアから来た要請書なんです。そして、外務大臣はああいうふうにおっしゃいましたが、全く論理破綻をしている。
 まず、私のところへ昨日幾つかの投書が寄せられました。それは、この外務省の調査報告をつくるに当たって、自民党の有力な政治家が、私たちとそして共産党さんに出されたあの資料、まさに談合をしている政治家からの圧力を示すその資料を出したのはだれかと犯人捜しをし、そして、たいがいぶんの調査をしておけと言った政治家がいる。重大な事実だと思います。
 皆さんが、この調査報告が出るまで待ってくれ、それをもとに審議をしてくれということを再三再四おっしゃいました。その調査報告を、事もあろうにゆがめているじゃありませんか。
 外務大臣、この事実をおつかみかどうか、そして、省員からこの事実がもし出てきたときにどのような責任をおとりになるのか、お尋ねを申し上げます。

○外務大臣 私は、具体的に、どなたかがこの文書の漏えいについて何かアクションをとるようにおっしゃったかどうかということについては承知はいたしておりませんけれども、私としては、「この開かれた外務省のための十の改革」の中でも書かせていただきましたけれども、外務省として、外交を行うところですから、相手国の信頼等それぞれ重要でございますので、文書の漏えいがあるということについては十分に注意深くならなければいけないと考えまして、十の項目の一つにそれは挙げてございまして、この事件についてもそれは省内で調査を始めております。
 ただ、それはそうでございますけれども、そのことが仮にあったとしても、私はあったかどうか承知しておりませんけれども、この報告書の調査に何らかの影響を与えたということは全くございません。

○原口一博 今の上田委員に対する四十五分の質問、そして答弁を聞いていると、とてもそんなことは、ああそうですかとは信じられません。
 私は、総理にお伺いします。
 公務員には、刑事訴訟法の二百三十九条、不正を告発する義務があるはずです。不正を告発し、あの文章のどこが外交機密ですか。何の機密にもならない。まさに、特定の議員による予算の私物化、これを記録したメモであります。こういったことは積極的に出すべきだというふうに思いますが、総理の基本的な姿勢を問いたいと思います。

○内閣総理大臣 各役所においては、いろいろな情報が入ってくると思います。どれが守秘義務か、そうでないか、よく判断して、必要な情報は公開すべきだと思います。

○原口一博 総理、私は一般論で伺っているわけじゃありません。今回の鈴木議員に関する、まさにさまざまな発注に対し影響力を行使された、こういったことが外務省の中にメモで残っている、そのことについては積極的に出すべきじゃありませんか、それが小泉内閣の姿勢と一致するんじゃありませんかということを聞いているのです。明確な答弁をお願いします。

○内閣総理大臣 今の御指摘のものについては、メモが残っていれば出せばいいと思います。

○原口一博 明快な答弁をいただきました。メモが残っていれば出すべきだ、このことを確認いたします。
 さて、委員長にお願いをし、きょう資料を十枚配らせていただきました。お手元の資料は、いわゆるスズキホールという、その送金を示したものでございます。これはたった今私の手元に来たものでございますが、二ページ目をごらんになってください。
 鈴木議員は、私にこのように、傍線を引いておりますので、「私の政治資金の方から出させていただきました。あの、私の政治資金管理、個人の政治資金管理団体であります。」
 政治家の個人の政治資金管理団体というのは一つしかありません。そして、この年は二〇〇〇年の十二月でございます。すなわち、この収支報告はもう世に出ています。しかし、私たちが収支報告を探したところ、これを見つけることはできませんでした。これは一体どういうことなのか。これは御本人に聞くしかない。
 三ページ目をごらんになってください。
 重家局長にお伺いをいたします。割と、この一月からの答弁の中で、重家局長は正直にお答えになろうと一生懸命努力をされています。そして、議事録をずっと後ろから見てみると、重家局長の答弁というのは、実は正しいことを言おうとされていた、いや、おっしゃろうという努力の、その奮闘の跡が見えます。
 重家局長はこう答えていらっしゃいます。「鈴木議員から、タンザニアにおける振り込み先の口座の確認、そして振り込みの確認について外務省に対し要請がございまして、外務省よりは、振り込み口座を確認の上、鈴木先生に御連絡し、また、タンザニアから振り込み確認の通知があった旨、鈴木議員に連絡を行いました。」外務省員が振り込んだなんて一言もおっしゃっていないんです。
 局長、この答弁が私は正しいと思うのですが、この答弁は今もあなたはそのとおりだと、つまりは、外務省を通じて送金したという事実はない、これは上田議員に対してもお答えになっているんですが、いかがですか。

○外務省中東アフリカ局長 お答え申し上げます。
 その日は私自身が参考人として呼ばれておりまして、手元の資料に基づいて一連の流れをお答えさせていただきました。そのとき、外務省として一般的な手続に基づいて行い、外務省の口座という公的口座が使用されたことはないということを申し上げた次第でございます。

○原口一博 資料一にお戻りください。
 これは、きのう外務大臣がまさにおかしいとおっしゃった。外務省員が、外務省員かどうかもわからないんです、黒塗りですから、総理。ここには外務省の人の名前があるそうです。そして、下には、外務省員の方のお名前と、後からつけ加えたのかよくわかりませんが、「千代田区霞ケ関二―二―一 外務省アフリカ第二課」と書いてある。こんなことは普通やらないんですよ。そして、じゃ、この外務省員に、だれがいつこの七万ドルを持ってきたんですかと聞いたら、答えは返ってこない。この書類では、外務省の人がタンザニアに寄附をしたことになっているんですよ。まさにそうでしょう。
 財務大臣、お尋ねをしますが、この書類は外為法上の届け出も出ていると思いますが、だれが送ったことになりますか。

○財務省国際局長
 これは、振り込みを依頼した人の振り込み依頼書でございます。したがいまして、依頼した人が送金人でございます。したがって、ここの消えている部分でございますね、その方が送金したということになるわけであります。

○原口一博 今、当然のことをおっしゃったわけです。
 つまり、送金人は、鈴木さんではなくてこの外務省の方なんです。そして、このお金はどこにも、政治資金、個人の政治資金管理団体から出ているということはない。じゃ、このお金はだれのお金ですか。外務大臣、お答えになれますか。
 きょうはピンクの美しい服を着ていらっしゃるんで、まあ対決なのか何かわかりませんが、このお金がどこから出たか、それを外務大臣は証明することがおできになりますか。

○外務大臣 ちょっと御質問に、前段の部分について申し上げさせていただきたいと思って手を挙げさせていただいたんですけれども、これは、私どもが調べましたところでは、平成十二年の十二月の一日に中近東のアフリカ局幹部が鈴木議員を訪問いたしまして、タンザニアのある次官から要請のあったこの支援、これがここに振り込むということと振り込み先を鈴木議員にお伝えして、その際に、鈴木議員から現金振り込みを外務省からやってもらえないかという御依頼があって、議員より現金八百万円を渡されたということでございました。
 きのうも申し上げましたように、これはもう非常に、これをお預かりして外務省の省員が振り込みをするというのは、非常に不適切であると私は思っております。
 それで、このアフリカ二課の課員でございまして、アフリカ二課の課員が、この預かった現金を東京三菱銀行の内幸町支店に持参しまして、鈴木議員からの学校建設費寄附といたしまして七万米ドル相当、これは銀行手数料を含めて七百八十一万六千円だったそうでございますが、をキマンドル中学校の指定口座に振り込んだということでございまして、その際、この振り込みがだれかということについては、鈴木議員の名前を鈴木議員からということで書いたということで、鈴木議員がお金をどこから、その八百万円をお出しになられたかということについては、当然私どもは存じません。

○原口一博 この書類は鈴木議員が払われたというふうにはなってないわけです。今財務省の局長がお答えになったとおり、外務省の方が寄附されているわけです。大変な問題だ。
 そして、それをいつ、だれが、どこで受け取ったのか。今、鈴木議員本人から外務省員がお金をそのまま受け取ったとお答えになりましたので、私たちはその事実についてしっかりとここで確認をしておきたいと思います。
 資料五をごらんになってください。
 これが外為及び外国貿易法の第五十五条でございます。まさに、当人がしっかりとそれを振り込む、だれが送金したかということを確認しなければいけないという法律でございます。この部分にも抵触をする。
 そして、資料四をごらんになってください。
 昨日配った資料には、資料一の一番上には、「電信送金」そして「通知払」というものが書かれていました。つまり、この送金日は二〇〇〇年の十二月一日でございますが、きょう、たった今皆さんが私にお示しになったタンザニアに着いた日、電信送金ですよ、下のデートというところをごらんになってください、十二月六日です。
 こんなことがあり得ますか。十二月一日に送ったものが、タンザニアに電信送金をしたものが十二月六日に着くということがありますか。ここは一番今まで正直にお答えをいただいていたと思われる重家局長、こういうことはよくありますか。

○外務省中東アフリカ局アフリカ審議官 お答えいたします。
 田舎の銀行でありますので直接には届かないという説明がございましたので、何日かかかるというのは、送金のときに振り込み人が銀行から説明を受けました。

○原口一博 重家局長に聞いているんです。

○外務省中東アフリカ局長
 お答え申し上げます。
 承知しておりません。

○原口一博 やはり重家さんの方が正しい答えをしているんだと思うんです。十二月一日に電信送金をしたものが十二月六日に着くわけないんですよ。そんなの常識じゃないですか。
 皆さんが私たちに示された資料には、幾つも疑義がある。そして、重家局長がまさに口座を確認しただけだと言われているものが、どうして外務省の人がここの名前にあるんですか。なぜここを黒塗りにするんですか。
 総理、こういう疑惑に対して答えるのが小泉内閣の姿勢だと思いますが、こういう黒塗りの資料を私たちに出すんではなくて、本人だという、このことをしっかりと示す証拠を出していただきたい。総理、この黒塗りのところを、本当に外務省員だったのか、財務大臣でも結構です、確認をしていただけませんか。政府の内部だけでも結構です。

○予算委員長 川口外務大臣。(原口委員「いやいや、違う人に。同じなんですよ」と呼ぶ)

○外務大臣 幾つかのことをちょっと申し上げさせていただきたいんですけれども、まず……(原口委員「結構です。きょう、締め総なので」と呼ぶ)一つだけちょっと……(原口委員「聞いたことに答えないじゃないですか」と呼ぶ)

○原口一博 総理に伺っています。
 私たちにちゃんとこの黒塗りのところが、重家局長は、ただ預かっただけだ、ただその口座を確認しただけだと私たちに答えられているんです。それは資料の三に示したとおりです。矛盾しているんです。だから、この部分を出してください。総理、出すように指示をしていただけませんかというお願いをしているわけです。

○内閣総理大臣 これは、あれば出せばいいと思います。

○原口一博 あれば出せばいいという、正しいお答えであります。
 外務省、この審議の終わる前に出してください。外務大臣、いいですか。

○外務大臣 総理の御指示でございますし、私も、この人間の場合にはかなりランクが上の方に今なっておりますので、お出しできると思います。
 それから、十二月の五日、六日に着いた件につきましては、これは銀行の、この東京三菱銀行のコルレス先がタンザニアの中にあるかどうか、あるいは、これは非常に田舎の学校でございますので、それまで時間がかかるということは十分にあり得ることでございます。

○原口一博 そこまでおっしゃるのであれば、外務省員が預かり証を持っていると思うんです。自分がそういうところに直接支払ったという嫌疑をかけられないためには、外務大臣、ここをよく聞いていただきたいんですが、鈴木議員からの預かり証があるはずです。それを出してください。ありますよね。

○外務大臣 これは、預かり証があるかどうかは知りませんが、いずれにしても、出すといたしましたらば、これは鈴木議員に外務省の方から預かり証をお渡しするということでございますので、お送りした後、これをお返しいただいたかどうかということについてはつまびらかにいたしません。

○原口一博 鈴木議員は、二十日の質疑で、しっかりとした証拠は出すとおっしゃっていますので、委員長にお願いしますが、やはり政治生命にかかわること、人権にかかわること、大変私たちもつらい思いでここで審議をしています。しっかりと身の潔白を示す証拠を本委員会に鈴木議員に出していただきますように、理事会でお諮りいただきたいと思います。

○予算委員長 理事会で協議をいたします。

○原口一博 さて、資料の六をごらんになってください。自動式はしけでございます。委員長、これがその自動式はしけでございます。
 はしけというのは、桟橋やそういったところをつなぐ船でございます。そして、これも多くの国民から、私のところにも民主党のところにも、どうしてこの二つで三億円もするのか、なぜなんだと。そして、この下の希望丸というのは、これは約九千万円弱だったと思います。そして、こちらが一億八千万円。排水量をごらんになってください。仕様を資料六につけています。八十二トン、百トン、ほとんど変わらないんです。なぜこれほど、これも物品に当たるんでしょうか。外務大臣、お尋ねを申し上げます。

○外務大臣 そういうことでございます。

○原口一博 私は、常識を持ってこの委員会をやはり進めていかなきゃいけない。
 総理に伺います。これは物品ですか。

○内閣総理大臣 そういう技術的なことはわかりませんけれども、いろいろな定義は難しいですね。それは専門家に任せます。

○原口一博 総理、私は今非常にがっかりしました。これは技術的な話じゃないんですよ。物品というのは、いわゆる人道支援で許されるもの。そして、こういう施設や、これははしけといいながら、実は恐るべきことに、この友好丸については、これは外洋船なんですよ、外洋を走れるようになっているんです。そして、何でこういうものを、ロシアからの要請もなかった。これについて要請はありますか。ないはずです。外務大臣。

○外務省欧州局中・東欧課長 お答えいたします。
 友好丸につきましては、島側から、平成十年の四島交流代表者間協議のときに、先方からぜひ供与していただきたいという要請がございました。

○原口一博 それは文書で残っていますか。口頭でしょう。

○外務省欧州局中・東欧課長 これは口頭でございますが、記録があるかどうか至急確認して、ある場合には直ちにお出しいたします。

○原口一博 今の答弁は納得いきません。どうぞ。

○外務省欧州局中・東欧課長 大変失礼申し上げました。
 記録がございますので、別途お渡しいたしたいと思います。すぐお渡しできます。

○原口一博 どうして一分前の答弁と違うんですか。そして、これは平成十年でしょう。非常にわけのわからないような答弁をしないでほしい。(発言する者あり)今そういう話をしている人がいるけれども、ムネムネ会だのムネマツ会だの、一千万、七百五十万、たくさん献金をもらっている。だれですか、そういう人たちは。今、そういうのは知らない、ムネムネ会なんか知らない、自分はムネムネ会の会長でもなかった、そんなことを平気で言っている人がいるけれども。
 この資料の七を皆さんごらんになってください。はっきりと鈴木議員の関与を示した資料でございます。
 七の一番下。「自分は、以前から四島住民支援には、根室等地元の企業を使えと何度も言ってきている。」何度も言ってきているんです。「それにもかかわらず、日本工営のような東京の大手コンサルを使うというのはどういうことだ。」云々。「もっと作業を分割して頼めば、地元の企業でも十分対応できるはずだ。」云々。
 私は、こういったことが本当にあっていいんだろうか。昨日六時から放送されたテレビでは、自分が負けた相手候補には一銭たりとも予算に手をつけさせない、野党には一銭たりとも予算に手をつけさせない、そういうことを言っている。まさにこれは予算の私物化じゃないですか。
 扇国土交通大臣、そして坂口大臣、村井大臣、かつて私たちは、もう一つの政権政党をということで、新進党でお三人の方に御指導をいただきました。福祉や政治の基本を教えていただきました。選挙ということで、こういう予算を人質にやるやり方が日本の政治構造をゆがめている。これは自分たちの税金だったら別ですよ。しかし、国民の皆さんからいただいた税金をこういったことに使う、それはあってはならないことだというふうに思いますが、扇大臣、坂口大臣の基本的な認識を伺いたいと思います。

○国土交通大臣 こういう委員会を通じて、まさに国会議員の基本たる基本が論議されて、その基本すら守られてないというようなことが表に出てくる、まさに国民の皆さんが政治不信になる元凶を我々自身がつくっているのであれば、私は大変残念なことだと思いますし、私は、今まで、行け行けどんどんという高度成長期、いろいろなことをしてきたと思います。でも、プラスになったことと、そしてそれがマイナスになったことがあるのであれば、我々は、今同じ政治家として立っている以上は、姿勢を正し、そして国民から預かった税金をどういうふうに使ったかということは少なくとも情報公開していくべきだと思いますし、後ろ指さされ、また、疑問視されるようなことをしないような法律も私はつくりましたし、また、それを努めていきたいと思っております。

○厚生労働大臣 公的な資金でありますから、公平に使われることがもう何にも増して大事なことだというふうに思っております。

○原口一博 資料十をごらんになってください。
 その御答弁をいただいた上で、これは北海道開発建設部受注実績というものでございます。一番上にある地崎工業、この左に印をつけているところが同議員の有力な支援企業だそうでございまして、まさに平成九年九月十一日、同議員は北海道開発庁長官になられています。平成十年七月三十日、小渕内閣では官房副長官に就任をなさっています。その間の北海道の受注の実績を示したものでございます。
 地崎工業、平成八年には約四十億、もう五十億を切っていたところが、九年、十年、十一年と八十億を大きく伸ばしている。岩倉建設、これも約十億円、北興工業、島田建設、すべてがこの大変な公共事業の削減の中で多くの事業を伸ばしていらっしゃいます。
 私は、多くの皆さんが、予算というものを公平に、公正に使う、そして本当に国民のために使う、こういうことを一生懸命議論されている中で、資料八にありますように、自分の地元にだけ、あるいは自分の支援企業にまさに予算を私物化する、こういう疑いを持たれるようなことは、今両大臣がお話しになったように、政治家としてやるべきではない、このことを強く指摘するものであります。
 さて、もう一回、この希望丸について基本的な認識を外務大臣にお伺いいたしますが、なぜこの二つの船が、そう大きさは変わらないのに、約倍近くも値段が違うのか。そして、一般に、実際に漁師の人たちが自分たちが稼いだお金で船を買おうとすると、五千万ぐらい、三千万ぐらい、四千万、大変立派な船が来ますよ。そうであるにもかかわらず、なぜこんな高い値段がするのか。そして、この違いはどこから来るのか。そして、はしけといいながら、洋上を走れるようになっているのはなぜなのか。明確な答弁を伺いたいと思います。

○予算委員長 外務省倉井中・東欧課長。
 倉井課長に申し上げますが、先ほどのような答弁をしないでください。責任ある答弁をしてください。

○外務省欧州局中・東欧課長 失礼いたしました。
 友好丸につきましては、希望丸と異なりまして、色丹島の港は、確かに国後島の港よりも多少深くなっておりますけれども、それでも人道支援物資等の貨物船が入るには、やはり喫水の高い船が入るときには、どうしてもはしけが必要になります。そして、そのはしけは、従来軍から借りておりましたけれども、常にそれが保証されているわけでもないということで、色丹の住民から強い要望がございました。
 それから、なぜ長く走れる船になっているかと申しますと、色丹島から国後島を結ぶ交通手段にもぜひ使わせていただきたいという希望が色丹島の住民から寄せられたからでございます。つまり、はしけの機能を主としつつ、国後島まで行って帰ってこれるのに使いたい。
 それはなぜかと申しますと、色丹島は人口二千人程度でございますけれども、国後島に比べまして圧倒的に施設が整っておりません。特に病院などは、委員御承知かもしれませんが、国後には中央病院がございますが、色丹島には本当に貧しい病院しかございません。急病人が出たときに自由に使える船がないということで、特に国後島との往復に使える船をいただきたいという強い要請がございました。
 そういうことで、足の長い船にしたために仕様が異なり、値段が高くなったということでございます。

○原口一博 それは、はしけと言うんですか。そして、今施設のお話をされましたが、色丹の港というのは、総理、緊急指定港になっているんです、災害のときに避難の。とてもいい港なんです。古釜布よりもはるかにいい港で、そして、はしけさえあれば、あとはロシアの問題なんです。
 皆さんは、まさにここに、鈴木議員がおっしゃっているように、鈴木議員がこういう予算をつけている。そして、言われるがままに、はしけも外洋船、外洋船をはしけと言っているんじゃありませんか。違いますか。はしけじゃないじゃないですか。これは外洋船じゃないですか。今おっしゃったのは、国後と色丹を結ぶ船、国後と色丹を結ぶ船だったら外洋じゃないですか。これのどこがはしけですか。

○外務省欧州局中・東欧課長 はしけの呼称につきましては、日本とロシアとで異なる面があるかもしれませんけれども、私ども、支援、供与するに当たりましては、これははしけと呼んでございます。つまり、主としてはしけの機能に使われる船として供与するということです。

○外務大臣 私も、船の分野については全くど素人でございますので、何をはしけと呼ぶかということについて、はっきり専門家のようにお答えができるわけではございませんので。確かに、素人として聞くと、これだけの大きな船を普通ははしけと呼ばないだろうなというふうには思います。

○原口一博 今のが答えなんですよ。この船は、全く私たちが出してはいけない船なんですよ。そして、かくも苦しい国民の状況、一銭たりともむだにしてはいけないこの税金、それを、まさに要請書もない、きのうこの委員会でお見せしましたが、ゼーマさんという南クリルの地区長さんから来たファクスその一枚でこういうものをつくっているんです。
 官房長官、記者会見で、こういう不透明な予算執行については凍結も考えるということを述べられたと報じられていますが、いかがですか。

○内閣官房長官 私は、凍結というふうには申していません。この事実関係をまず調査しなければいけない、そういう調査を見た上で判断すべき問題だ、こういう答弁をしたつもりでございます。

○原口一博 昨日は、塩川財務大臣は、会計検査院は何やっておるんや、査定はどうなっているんやと。査定はたしか財務省がやるんですよね。だから、それは御自身のところを、どうやっておるんじゃとおっしゃったことなんですが、会計検査院、会計検査についての批判を財務大臣がおっしゃっていますが、何をやっていたんですか。

○会計検査院長 本件についての財務大臣の御意見、御意見として承っておきたいと思いますが、支援委員会は国際条約に基づく機関であり、会計検査院の検査対象外であるということでこれまで検査をしてまいりませんでした。しかし、この委員会その他でいろいろな実態が明らかになってまいりました。こうした事態について、会計検査院としまして、外務省に対し厳正な検査を行っていきたいというふうに考えております。

○原口一博 まさに実質的には、ロシア側もいなく、相手側もいなく、国内の中で野方図に、会計検査院のチェックがきかないことをまさに奇貨として、こういう予算が使われていたということは重大な事実であります。私たちは看過できない。
 そして、予算をまさに審議している間に、財務大臣が執行に関して重大な心境の変化を起こしていらっしゃると思います。今、審議をしている最中、何やこの予算は、そういうふうに思っていらっしゃるというふうに思います。私たちはまさに、それは正しい言葉であり、ある意味では国民感情と合致したことだというふうに思いますが、財務大臣、いかがでしょうか。

○財務大臣 これは、過去に起こったことで、おかしなことをやったんだなという感じは持っております。
 しかし、今お尋ねのように、予算の問題については、私のところは十四年度予算でこの分を計上いたしておりますので、とりあえず予算は、執行する前に、外務省とか、いろいろと協議して検討はいたしますけれども、予算案は通してもらわなければ景気に、経済に影響してくるから、これはこれで予算は成立させていただいて、後の執行についてはちゃんとやる、こういうことです。(発言する者あり)

○予算委員長 御静粛にお願いします。

○原口一博 こういう野方図な予算をまさに通してしまうことが景気を悪化させるんです。今皆さんが出していらっしゃる予算の中にも、この北方人道支援事業、入っていますよ。そして、まさにここで明らかにしたように、野方図な形でやっている。私たちは、修正をして、ここの部分については予算から削除すべきである。問題ある予算を出したあなたたちにも、小泉総理にも責任があると思いますが、いかがですか。

○外務大臣 この十四年度にお願いをいたしています支援委員会への拠出金は、ロシアに対しましての技術支援、人道支援、それから北方四島支援、四島の住民支援に必要な経費をお願いいたしているものでございます。
 支援委員会の、今までお話に出ましたように、今まで予算を執行してきたその過程では私も問題があると思います。外務省といたしまして、この件の執行面につきましては抜本的に改善する必要があると思いますので、関係省庁とよく協議もいたしたいと思いますし、直ちに、外務省としてどのようなやり方に改善していくのがふさわしいかということは検討をいたしたいと思います。
 ただ、例えばどういうことが……

○原口一博 指名をいただきましたので。委員長から指名をいただきました。
 まさにこの予算の中に、このムネ電と言われるディーゼル燃料、それも入っているんですよ。皆さんがこうやって、国民の怒りを買うような予算を立てて、そして、それを修正もせずに強引に与党の力で通す、これは甚だ遺憾であると思います。
 そして、最後に二問お尋ねをしますが、きょう、アメリカ政府がセーフガードを鉄鋼に対して発令しました。私たちは、パートナーとして、こういう保護主義的な動き、非常に残念に思います。このセーフガードについて、日本政府としてどのように対応するのか。
 そして、それと同時に、アメリカ政府、特にブッシュ大統領は、きょう、エジプトの中東和平案に対して、その案についての留保をされました。
 私たちは、本委員会で、昨年の夏、中東を訪れました。そのときには、外務省の皆さん、本当に危険な中で頑張っていらっしゃいました。私たちがイラクを訪れたときには、米国による空爆も続いていました。イラク、イランというのを悪の枢軸国とアメリカは名指しをしましたが、イランの中には、民主主義をイランの中で進めようということで、政府を批判して、そして逮捕されたという若い女性の国会議員がいらして、私たちはその方にお話を伺いました。
 すべてを一色にして、そして力でもってねじ伏せるという政策、これは私たちは、あってはならない、さまざまな国の中にある民主的な動き、この動きを、アメリカも日本もともに支援をしていくべきだ、このように考えます。イラクについても、十年にもわたる経済制裁が続いています。病院には医薬品はほとんどない状態です。
 こういう状態の中、総理、セーフガードについて、そして中東和平について、こういう外交の私物化をしていたんでは、しっかりとした情報も、戦略も、方針も立てられない。ぜひ、この二つについて、基本的に、総理、どのように取り組むのか、お尋ねをしておきたい、このように思います。

○内閣総理大臣 セーフガードについては、これはブッシュ大統領との会談におきましてもよく話すことなんですが、日米友好を基軸としながらも、個別の問題については意見の対立する場合が多々あるであろう、それは、その時々、率直な意見交換をして解決の努力をお互いしていこう、時に対立、見解の相違、意見のぶつかりがあっても、日米友好の基軸という信頼感があれば必ず解決できる問題だという話し合いを行ってまいりました。
 私は、今回のセーフガードにつきましては残念でありますけれども、関係省庁、適切にアメリカ側と協議すべきだと。また、この問題につきましては、アメリカ、日本だけでなく、他の国も鉄鋼問題については関係する問題もあると思います。いろいろ国際社会の情勢を見ながら、日本は日本としての国益を踏まえながら適切に対応する必要があると思っています。
 また、中東和平の問題、最近、サウジの皇太子あるいはエジプトのムバラク大統領、いろいろな考えがあり、アメリカ側と協議していることは承知しております。日本としても、このテロとの対決というのは、アラブとの対決ではない、またイスラムとの対決でもない。中東和平の問題は、将来、テロ撲滅に取り組む際にも大変重要な問題であると。中東和平を実現できるように、日本としても主体的に努力をしていくべきだと思っております。

○原口一博 終わります。

○予算委員長 これにて原口君の質疑は終了いたしました。