沖縄及び北方問題に関する特別委員会

平成14年3月18日(月曜日)

○沖縄及び北方問題に関する特別委員長 次に、原口一博君。

○原口委員 民主党の原口一博でございます。
 沖縄振興特別措置法に関する諸問題について、そして地位協定をめぐる問題について、軍転特措法をめぐる問題について、北方領土交渉、日ロ関係について、北方支援の問題について、倫理の問題について、諸点について、大臣並びに関係省庁の皆さんに質問をしたいと思います。
 まず沖振法についてでございますが、尾身大臣、やはりこれ十年計画ということで、三次振計を今の時点から見ますと、なかなか長い計画でございますから、総花的であるな、あるいは今の時代にはもう合わないな、こういう感を持って前の計画を私どもも見るわけでございます。
 外務大臣にもぜひお聞きいただきたいんですが、心理学の実験にこういう実験があります。小学校の一年生、一割しかできていないパズル、半分できているパズル、九割できているパズル、どれでもいいから選んでごらんと小学校の一年生に言います。そうすると、大臣、どれを選ばれますか。伸びる子供というのは、一割を選ぶ子供ですね。
 親やさまざまな教育者が九割のパズルを与えてしまうと、それは自分で何でもやっていこうという気持ちがなくなりますから、これは知的競争力、コンピテンツという心理学の実験でございますが、やはり私たちは、もうそろそろ、沖縄にかけている二つの負担、一つは言うまでもなく、日本全体の、沖縄に七五%の基地があるというこの事実。もう一つは、一方でたくさんの事業を中央から移転し、そして中央で計画をし、そしてそれが逆にコスト高となって沖縄へはね返ってくる。
 一つの政策評価。この間、尾身大臣は、雇用のミスマッチについて後できっちりした資料を出していただいて、ありがとうございました。しかし、ほかのさまざまな公共事業あるいはさまざまな沖縄政策についても、やはりしっかりとした政策評価とそして総括、これがあって次のステップがあると思うのですが、尾身大臣、この沖縄振興新法について、ひとつ、こういう政策評価やあるいは業績評価、こういったものからしっかりとこの実施に向けてチェックをしていくおつもりがあるかないか、まずお尋ねをしたいと思います。

○沖縄及び北方対策担当大臣 沖縄につきましては、三次の十年計画といいますか、十年間を区切った振興開発のための法律をつくり、そして十年ごとの計画を三回にわたってやりまして、特に格差是正ということを大きな柱として、本土並みにしようという考え方のもとに、その発展について、私どもいろいろな手を打ってきたわけでございます。
 そこで、このたびの法律案を出しますにつきましては、今までの三回にわたる振興計画の内容についてのチェックをし、反省をし、そういうことから今までの三回の振興開発特別措置法とは違った形の、名前も沖縄振興特別措置法という名前にいたしまして、少し考え方を変えて今提出しているところでございます。
 その根幹は、もとよりインフラ整備、本土とのいわゆる格差の是正がかなり進んできている。したがって、今後ともインフラの整備は必要であるとはいうものの、しかし、この段階に至って、むしろ重点を経済の自立という方向に向けて、いろいろな今度はそういう意味での新しい段階に対応した政策を打ち出していくべきではないか、こういう考え方を持ってまいりました。これはもとより沖縄県側も大体において同じ意見でございまして、自立経済という考え方をむしろ出して、そして沖縄の稲嶺知事も、魚よりも釣り針が欲しいんだということをいつも言われているわけでございますが、そういう考え方のもとに今度の沖縄振興特別措置法は私ども提案をさせていただいているわけでございます。

○原口委員 その中で、やはり確認をしておきたいのは、しっかりとした政策評価、業績評価、これをするべきであるということでございます。
 委員長、お許しをいただいて、資料を配らせていただきたいと思います。

○沖縄及び北方問題に関する特別委員長 どうぞ。

○原口委員 この一ページ目をごらんになってください。これは沖縄振興新法に基づく各種地域指定制度ということで、尾身大臣の省からいただいたものでございます。この下に書いてある減税額、さまざまな税措置もつくっていただいているんですが、ごらんになってください。単位は百万円。観光振興地域、これの減税額は、これは平成十二年度でゼロ。情報通信産業振興地域、これは二千百万円。産業高度化地域、四億二千七百万円。そして、今から御指摘を申し上げます自由貿易地域、特別自由貿易地域については、これは一千万円なんですね。そして、新たに今度は金融特区ということを入れられている。
 私は、予算委員会でも公述人がお話しになりました。やはり戦略的なものを持たないと、とりあえずいろいろなことを、今いいと考えられるものをすべて入れ込む、こういう施策では沖縄は浮上しない。これは日本全体におっしゃった公述人の御指摘でございますが、まさにこの沖縄の減税額一つとってみても、それが言えるのではないか。
 特別自由貿易地域も、これ私たちも視察をいたしました。今、百二十二ヘクタールのうち実際に埋まっているのは幾らなのか。何%が埋まっていますか、特別自由貿易地域。これは細かい数字ですから、事務方で結構です。

○内閣府政策統括官 分譲可能面積九十ヘクタールの中で申し上げますと、約五ヘクタールという状況でございます。

○原口委員 尾身大臣、お聞きになったとおりです。立地企業数九十一社、雇用者数六千百を見込んだものに対して、今お話しになりましたとおり、まさに見込みの六・六%、そして立地企業数については一・六%にとどまっているんです。
 私は、昨年の暮れ、中国を訪れました。そのときに、中国は、この十年でアジアにおける自由貿易を完成したいと言っている。我が国においても、シンガポールと自由貿易協定を締結しようという試みをしてみたり、韓国について自由貿易協定を試みようとしています。
 そういうスピードと、ここの特別自由貿易地域の特殊な、一国二制度と言われるものがどう整合性をとっていくんだろうか。たくさんの投資をし、しかも、これは沖縄県が六百数十億、立地については、これは中城全体ですが、県費を使うんですね。そして、この県費は、それが売れたときに返ってくる、こういう県費になっているわけです。国費だけでも、二千二百億のうち大変大きな部分に国費を使うわけです。これだけ大きな国費を使うときには、やはりコストとベネフィット、どういったものが必要かということをしっかり見きわめなければいけないということを指摘しておきます。
 さて、金融特区でございますが、尾身大臣、私は、この金融特区についても、ダブリンやいろいろなものについて御調査をなさった上での現在のこの金融特区についての沖縄新法への盛り込みだというふうに理解をしていますが、今、日本全国の企業が大変なバランスシートの中から不良債権をオフバランス化している中で、この五年、十年、こういう沖縄に積極的に投資をしていこうというインセンティブ、どういうところにあるのかなというふうに思います。その辺、どのように検討されたのか、まずお尋ねを申し上げます。

○沖縄及び北方対策担当大臣 いわゆる特別自由貿易地域とか、そういう特区制度を設けて税制上のインセンティブを与え、沖縄に製造業も含め、あるいはIT関連も含め、金融も含め、いろいろな企業を誘致していきたい、こういうふうな考え方で私ども政策をずっと行っているところでございます。
 そういう中で、現在までのところ、必ずしも理想的な形で企業誘致に成功しているわけではございません。ただ、考えてみると、日本全体が産業の空洞化という大きな流れの中で、むしろ今まである企業も工場を畳んで中国に移行するというような状況が日本全体として生じております。そういう中で、私ども、沖縄につきましては、この特区制度によって、徐々にではありますが、幾つかの企業が立地をし、あるいはこれからも立地を計画しているという状況にあるわけでございまして、基本的には、私どもは、こういう特区制度を活用して新しい企業の誘致を進めていきたいと考えております。
 金融特区につきましては、これは名護市あるいは沖縄県からの非常に強い要望もございまして、金融特区制度を今度の法案で御提案をしているわけでございますが、一つは、金融関係機関が全体として業務をアウトソーシングしていく、そういうことをいろいろ考えているわけでございまして、そのための一つの受け皿として、沖縄に子会社をつくって、そういう仕事をさせるということが考えられるわけでございます。
 それからもう一つは、情報通信時代になりますから距離的なハンディキャップがなくなるわけでございまして、幾つかの金融関係企業が、むしろ、こういう状況を見て、税制上の優遇措置もあるということで沖縄に進出しようという動きが現実にございます。
 私どもは、この金融特区制度が本当にうまくワークするように側面的な支援をしてまいるつもりでおりますけれども、そういう中で、この金融特区制度は、情報特区と並んでこれからの沖縄の発展の一つの大きな中核になり得る可能性を持っているというふうに考えておりまして、今のような御批判があることは承知をしておりますが、そういう御批判も踏まえて、しっかり頑張って、実質的に成果の上がるものにしていきたいと考えております。

○原口委員 誤解をしていただきたくないのは、私は金融特区がいけないということを言っているんじゃないんです。ただ、現在のようなオーバーバンキングの状態で、日本全国でもまだ大変な間接金融の余力がある。ですから、これを整理しようというんで、もう塗炭の苦しみを今私たちは味わっているんです。そこで、その状況の中でこういう投資をしていくことが果たしてタイミング、時宜を得たものかどうか。
 そして、今、子会社をつくって距離的なハンディキャップをということをおっしゃいましたから、具体的にそういう御戦略をお持ちなのは結構ですが、私は、まず戦略目標の第一を教育に置くべきじゃないかというふうに思うんです。クリントン大統領が来られたとき、沖縄サミットの中で唯一具体的におっしゃったのは、沖縄イニシアチブです。沖縄に対する米軍基地の重圧、こういったものに思いをはせながら、沖縄の人たち、沖縄からたくさんの教育、人材を発掘していこう、ここにまず最大の重点が置かれるべきではないかというふうに思うわけでございます。
 今お話しになりましたところでは、私たちが金融全体を見ている中で、那覇自由貿易地域、それから中城の特別自由貿易地域、ここについてもしっかりとした企業立地をしてほしい、そういう願いですが、しかし、投資に見合うものがなければ逆に沖縄県の足を引っ張ってしまう、こういうこともしっかりと踏まえておかなければいけないというふうに思います。
 さて、次のページをごらんになってください。
 これは、二年前の四月に、私たちは我が党の民主党の上原議員とともに軍転特措法の改正案というのを国会に出しました。今回、この沖振法の中で一部取り入れていただいていることを私は多とするものでありますが、しかし、先ほど楢崎議員がお話をいたしましたように、実際に、今回出てきた北谷町における廃油入りドラム缶、こういったものは、この表の中の、つまり、返還になって、そしてその後出てきたら、じゃ、これは一体だれがクリーニングするんだ、だれがどの責任で、そしてどういう知識に基づいてやるんだ。
 私は、前の河野外務大臣にこのことについて質問をしたときに、もう運用改善でできないとするんであれば地位協定の環境条項の改正についても前向きに検討すべきだ、そういうお答えをいただいたわけですが、外務大臣、実際に環境庁長官もお務めになって、どこにどういうものを使っていたかというのは、これは米軍しかわからないんです。また、それを一々、返還をされた人たちがどういうものを使いましたかというのを米軍に聞くということも、軍事機密の意味から大変問題があると思います。
 私は、この部分についてはもう環境条項を入れない、改正をしない限り、今の運用の改善というところでは超えているんじゃないか。これは二年前も三年前も、当時の外務大臣もこれは前向きに検討すべきだというお答えをいただいていますが、川口外務大臣、いかがでしょうか。

○外務大臣 環境問題というのは、基地の中であろうと外であろうと同様に非常に重要な問題であると思っておりますし、私は、環境大臣をしていたからということではございませんけれども、特に環境問題には関心を持っております。パウエル長官との間でも、環境問題については、個々の問題について緊密に協議をしていきましょうというお話をいたしております。
 環境の保全について、地位協定で、それを改正してきちんと入れていくという考え方について、そういうことをおっしゃっていらっしゃる方が大勢いらっしゃるということは承知をしておりますし、それもその一つの考え方、客観的に言えば、考え方かもしれませんけれども、現実的に、どのようにして環境の保全をやっていき、跡地の問題も含めてやっていくかという観点から考えましたときに、私はやはり今とるべき道というのは地位協定の運用の改善であると思っております。
 なかなか、あと何がそこに埋められているかということについては、調べないとわからない、それを調査した上で分析をしなければわからないという問題は確かにございます。ただ、実際にそれを解決していく道筋というのがないわけではございませんし、そういった個々の問題については、運用の改善ということで、きちんと協議をしながらやっていくのが、今私どもがやれることとして、一番具体的、現実的なやり方であると私は思っております。
 さまざまな意見がございますけれども、運用の改善に取り組んで、それがうまくいかないということであれば、地位協定の改正も視野に入れて検討していくということだと考えております。

○原口委員 今までの答弁を前に出されないわけですが、ここにいらっしゃる白保議員とともに、ちょうど一年前のきょう、私はペンタゴンにいました。ラムズフェルド国防長官、新しくなられた長官とも御議論をさせていただいて、そして、アーミテージ・レポートに書いてあるように、ささいなことで、いわゆる事務的なことで、そのそごで日米両国のパートナーシップが壊れてはならない。むしろ大原則を政治家が言って、一々米軍に、あなたはここでどういうものを使っていましたか、どういう物質を使っていましたか、それを私たちが聞いて、そしてさまざまな環境のクリーンアップをするというのが現実的なんでしょうか。あるいは、同盟国として果たしてそれがいいんでしょうか。
 実際に、今の地位協定の条項の中ではクリーンアップの責任はどこにありますか。米側にありますか、外務大臣。

○外務大臣 返還後ということで、米軍にそれが起因するものであるということであれば、国がそれは負担をするということだと思います。

○原口委員 そうですよね。だから、米側が自分たちが持っている情報に基づいてクリーンアップするようにということで、ほかのところはみんなそうなっているじゃないですか。一九九五年に出したアメリカの中の自分たちの規律もそうなっているんです。ちょっと後ろの方、ぜひ、今大臣にお伺いしているので、よろしくお願いします。それを日本にも適用すればいい話なんです。
 費用をどうするかというのは、それはまた次の問題でしょう。しかし、クリーンアップの主体をだれにするかというのは、私たちは、やはりこれは使った人がちゃんときれいにしないと、後々までに、じゃ、ここは一体だれが使って、どんなことに使っていたのかわからないという不安が沖縄県民にいつまでも続くんですよ。そこは踏み込むおつもりありませんか。

○外務大臣 環境問題について、米軍が何をやってもいいということには私はなっていないと思います。
 JEGSということがございまして、これは委員も御案内のように、日本の環境法令のいい部分、米側の環境法令のいい両方を取り入れたものだというふうに私は理解をいたしておりますし、そもそも日米地位協定で、米側は日本の関係の法令を尊重するという義務を持っているわけでございます。
 ですから、基本的に、原則は、考えますと、その日本側の法令に基づいて大体のことがそういっている、うまくいっているはずであるというのが前提だというふうに思います。
 そうでない場合にどうするかということでございまして、これについては、日米地位協定のほかのところの規定によってきちんと整理をしていくということでございますし、JEGSの見直しについても、今一連の環境についての新たな取り組みの中で議論をされているところでございますので、そういった個々の積み重ねが大事だと考えております。

○原口委員 外務大臣はよく御存じなんですよ。
 JEGSというのは今どうなっているかというと、一九九五年以降に起こった環境汚染についてはアメリカが責任を持つと書いてあるんです。それ以前については、何も書いていないはずですよ。しかも、主体がだれかということも書いていない。私は、ここについて大変不満です。
 そして、いわゆる普天間の十五年問題についても、今回の日米首脳会談、日米外相会談で、このことについてはどういうふうにお触れになったでしょうか、外務大臣。

○外務大臣 パウエル国務長官とお話をした中では、JEGSについては直接に私は触れておりませんけれども、環境問題については、個々の環境問題について緊密に協議をいたしていきましょうということで合意をしているところでございます。

○原口委員 十五年問題について。

○外務大臣 失礼いたしました。
 十五年問題ですけれども、これについてはパウエル長官との間で取り上げさせていただきました。
 私が申し上げましたことは、在日米軍の安定的駐留のために、沖縄については日米両国がSACO最終報告の実施のための協力を継続していくことが必要である、また、日本側として、十五年使用期限の問題に係る沖縄県の要請についての米国の立場は承知しているが、普天間飛行場の移設、返還につきまして、引き続き国際情勢を踏まえて相談をしていきたいということを申し上げました。
 パウエル国務長官からは、そのとおりである、十五年使用期限問題についてのお互いの立場はわかっているが、普天間飛行場の移設、返還についてよく相談をしていきたい、沖縄については自分が統合参謀本部議長のころから関心を持って詳しくフォローしているというお話がございました。

○原口委員 私は、アメリカ側も、実際に私たちもパートナーで何人も話をしますが、この十五年基地問題を私たちはもっと強く言うべきだと思うんです。
 これは、沖縄の全部の基地について十五年の期限を設けてくださいということを言っているんじゃないんです。まさにこの普天間飛行場の代替飛行場について、それに十五年の期限ということを言っているんです。
 私は、このことについて、アメリカはしっかりと、世界の三分の一を、この私たち日本が世界の三分の一をカバーする米軍のスプレッドの基点になっているんです。そういう基点になっているパートナーの国に対して、私たちは従属国、プロテクタラートでも何でもありません。パートナーなんです。パートナーの国が、この問題については、危ないから十五年で、そして沖縄の、新たな基地をつくらない、その感情にしっかりと配慮して、パートナーシップを強めるために、この十五年の期限をしっかり守ってくれないか、同意をしてくれともっと強く言うべきじゃないですか、お互いの立場はわかっているけれども。
 私は、きょう、防衛庁にもお見えいただいていますが、極東の軍事情勢、今どうなっていますか。東アジアの軍事情勢について、防衛庁の方からお伺いをしたいと思います。

○防衛庁防衛局長 お答えいたします。
 先生の方から、ロシア軍の近年の軍事情勢ということでいただきましたので、この点についてお答えいたします。
 極東ロシアに関しましては、依然として核戦力を含む相当規模の戦力がこの地域には存在しております。他方、その戦力は九〇年以降縮小傾向にございまして、ピーク時に比べまして大幅に削減された状態にございます。
 八九年との対比で申し上げますと、陸上兵力は三十九万人、四十三個師団おったわけでございますが、これが十一万人、十七個師団。それから海上兵力は八百四十隻、約百九十万トンでございましたが、これが現在では三百五十隻、八十万トン。それから航空兵力は、作戦機でございますが、二千四百三十機だったわけでございますが、七百五十機という状態でございまして、大変縮小傾向にございますが、訓練も厳しい財政事情で依然として全般的に低調であるという特色がございます。
 さらに、定数に対する充足率も低下していると見られております。このため、即応態勢を維持しているのは戦略核部隊などに限られまして、一般の部隊の即応態勢は低下している模様であると見ております。
 そして、見通し得る将来におきまして、ロシア軍が冷戦時代のソ連のような規模、態勢に戻る可能性は低いと考えております。
 しかし、ロシアは、御承知のように、世界の多極化と一極支配という相入れない二つの趨勢が発生しているという国際情勢認識を持っております。それから、国内の不透明な政治経済情勢と相まって、ロシア軍全般はもとより、極東地域のロシア軍の将来像についても、その動向については防衛庁として大変関心を持って注目している、こういう状況でございます。

○原口委員 今、ロシアについてだけお話をいただきましたが、やはり中国あるいは韓国、北朝鮮、この隣国のさまざまな平和と安全を考えるときに私たちはしっかりと押さえておかなければいけない、それは日米のパートナーシップであるというふうに、外務大臣、私はそう思います。そして、言うべきことをきっちり言って、そしてお互いの信頼関係をさらに強化していく、これが大事だと思います。
 その中で特に残念なのは、米兵等にかかわる事件が四年連続で増加の一途であるということです。これもラムズフェルドさんに直接私たちはお話をしました。もうそこでのお話はここでは申しません。しかし、かなり私たちは残念であるという強い思いを申し上げました。
 そして、沖縄のさまざまな問題についても、今私たちは、大規模振興拠点駐留軍用地跡地の法制ということでこの沖振法の中に書いていただいていますが、その中で、やはり地主の借料について、これも決算委員会で我が党の石井紘基委員が提出した、これは内部資料がお手元に配付している「平成十一年度概算要求(沖縄借料)について」ということでございます。
 これは防衛施設庁にお尋ねをしますが、我が党の石井紘基委員の質問に対して、実際にこういったことがあったのかなかったのか、そして、これが政治献金として、あるいはさまざまなお金として戻っているのかないのか、このことについて調査をお約束されていると思いますが、関係省庁、防衛施設庁、いかがですか。

○防衛施設庁長官 お答えいたします。
 石井先生の方から衆議院の決算委員会におきまして、十一年度概算要求(沖縄借料)関係、八月二十六日付という文書につきまして御紹介がございました。私ども、鋭意探しましたところ、そういうものはございますということをお答えしました。
 ただ、どちらかというと、えたいの知れないというか、中身のはっきりしないところもございますし、どのように使われたのか、いつどのような目的でだれによって使われたのかわかりません。そういうこともありまして、また、その中で、鈴木先生の御指導も得てというそのときの言及もございますので、どんなものかはきちんと調べてみましょうということをお答えしました。
 ただ、鈴木先生と土地連との関係につきますと、一般的に、沖縄の借料につきましては、土地連の方々は、最近、沖縄選出の国会議員の方々等関係の先生方にいろいろお願いしているということを承知しておりますけれども、土地連の人たちと鈴木先生の関係につきまして、私どもは承知しておりません。
 また、献金の問題について、私どもちょっと……(原口委員「聞いたことだけ。土地連との関係なんか聞いていないですよ。鈴木先生の名誉にもかかわりますので」と呼ぶ)はい、そういうことはございませんので。(発言する者あり)県選出の先生方の一部につきましてということでございます。

○原口委員 委員長にぜひ御注意をいただきたいのは、私は、こういう文書があって、これについて調査されますかということを聞いているのであって、聞いてもいないような議員の名前を出して、そしていろいろと時間をお使いになるのはやめていただきたいと思います。

○沖縄及び北方問題に関する特別委員長 ひとつ御注意ください。

○原口委員 次に、国際観光振興会ということで、これも沖振法の中にございますが、尾身大臣、この特殊法人、役員を見てみました。これは、沖縄のさまざまな観光PRをここが主体的になってやるということでございますが、この皆さんのお手元にお示しした国際観光振興会の役員名簿、まさに各省庁の天下り先、こういうことになっているんです。
 私は、小泉内閣の基本方針というのは、やはり、民にできることは民に、地方にできることは地方にということであったのではないかというふうに思います。まだ特殊法人改革、さまざまな公益法人改革が企図でございますが、沖振法の中で、この国際観光振興会というものを中心にさまざまなPRをなさっていくというのは、私は小泉内閣の基本的な姿勢とどういう整合性を持つのか非常に疑問に思っているんですが、このことについて尾身大臣の基本的な見解をお尋ねいたします。

○沖縄及び北方対策担当大臣 昨年のテロのとき以来、修学旅行のキャンセル等が相次ぎまして、沖縄の観光は大変厳しい状況になりました。その際、私どもは、ありとあらゆるチャネルを通じて、沖縄観光がもとに戻るように全力で努力してきたところでございまして、私自身は直接存じませんが、そういう機関にもいろいろな意味での活動をお願いしたのではないかと考えております。

○原口委員 活動をお願いしたんじゃなくて、今皆さんが出していらっしゃるこの沖縄新法の中に、まさに国際観光振興会が外国人観光旅客の沖縄への来訪を促進するために云々という規定を書いていらっしゃるから申し上げているので、果たして、こういう特殊法人、公益法人といったものをフルに利用してやるやり方がいいのか、そうではなくて、先ほど冒頭申し上げましたコンピテンツの実験の例を何で申し上げたかというと、もっと私たちには自由が必要なんです。
 自立経済と今尾身大臣はお話しになったと思いますが、相変わらず、そこのPRをするところがこういう国際観光振興会なる特殊法人、しかも役員は皆さん御案内のとおりほとんど天下りということでは、効果的な宣伝や効果的な沖縄のPRというのはできないんじゃないか。むしろ、沖縄が本当に安全である。
 一月に私たちは沖縄に、これは別の委員会でしたが訪れさせていただきました。まだ相変わらず沖縄に行く飛行機は超低空で飛び立ち、超低空で着陸をします。それはなぜか。その上を、いわゆる嘉手納から飛んでいく米軍機が上空を占有しているからです。なぜ大きな、三百人、四百人、五百人乗りの旅客機が超低空でずっと海の上をはうようにして沖縄に着陸しなければいけないのか。飛行機は高いところの方が安全だ。なぜ軍用機が上を飛ばなければいけないのか。沖縄ラプコンの問題についてもさまざまな御指摘をして、ここについては外務省、随分頑張っていただいた。しかし、まだそういう状況なんです。
 そして、先ほど地位協定の環境見直しについても、今運用の改善でやっています。どこにどんな物質が埋まっているかわからない、あるいは不発弾が埋まっているかわからない、そういう不安を抱えていらっしゃる沖縄県民に対してもっと真摯な態度があっていいんじゃないかということを思うんですが、大臣、いかがでしょうか。

○沖縄及び北方対策担当大臣 日本全体の在日米軍基地の七五%が沖縄にあるということで、沖縄県民の皆様に大きな負担をかけていることは事実でございます。私どもは、そういうことを考えながら、SACO最終合意に基づいて基地の整理、縮小、統合を進めていき、同時にまた、いろいろな形での沖縄の振興を進めていくことが大事であるというふうに考えております。

○原口委員 SACOの最終合意、これが金科玉条のごとく言われる。それについては、私たち民主党は、もうSACO2、このSACOだけではカバーできないさまざまな沖縄の問題がたくさん出ているということで、しっかりと政府に対しても提言をさせていただいていることを申し上げて、外務大臣、二十分までしかいられないということでございますので、沖縄の問題を少し離れますが、日ロ外相会談。
 二月の冒頭行われました日ロ外相会談で、これは外務省のホームページからいただいたものでございます。外務大臣記者会見記録ということで、先週のいわゆる日ロ外相会談で、並行協議で一致した、ところが、イワノフ外相はそれは作り話であったというふうなことを言われていますが、外務大臣はこのとき何とおっしゃったのか。そして、イワノフ外相も同意されたのかという記者の質問に対して、川口外務大臣は、同時かつ並行的にということを私ははっきり申し上げた、そしてイワノフ外相も同意された、しかり。これは私がつくった資料ではなくて、きょう、現在、外務省のホームページに書いてある、そういう記者会見の中身でございます。これには、事実、間違いございませんか。

○外務大臣 ホームページ自体は私は見ていませんけれども、そういう会話はいたしました。
 それで、その意味がどういうことだったかということをちょっと申し上げさせていただきたいんですけれども、二月二日の外相会談におきまして、私から、歯舞、色丹の引き渡しの議論と、国後、択捉の帰属の議論を同時かつ並行的に進めていくことにつきまして言及をいたしました。これに対しまして、イワノフ外相より、イルクーツク首脳会談及び上海首脳会談を含むすべての合意を遵守していく、話し合いの中であり得るすべての問題を討議する用意があるという発言がございました。したがいまして、少なくともその時点においては、このような議論を日本側が提起することについて、ロシア側より何ら反対はなかったということでございます。
 それで、私の発言というのは、御指摘、御引用になられた発言ですけれども、それにつきましては、そういう趣旨を述べたということでございまして、二月二日の外相会談で、新しい交渉の枠組み、これを設定するということについてロシアと日本との間で合意があったということを申し上げる趣旨ではなかったということです。

○原口委員 いや、イルクーツク会談というのは、いわゆる一九五六年の日ソ共同宣言に基づいて歯舞、色丹両島は我が国に返還する、こういうことだというふうに思います。私は、イルクーツク会談そのものが、私の理解では非常に不十分なものである。一九五六年の時点をわざわざあそこで確認するようだったら、東京宣言やその後の川奈提案や、あるいはクラスノヤルスクでの合意というのは一体何なんだということを私はそのとき強く批判をしたんです。
 一体、この同時かつ並行的にということは何を指すのか。今お話しになった、歯舞、色丹は日本のものだ、そして、択捉、国後については、帰属ははっきりしないけれども、私たちはここも我が国の領土であると言っていて、ロシアはこれはそうではないと言っている、このことについて帰属をはっきりさせよう、こういう理解でよろしいですか。

○外務大臣 イルクーツクの会談で声明が出ているわけですけれども、それについては、一つは、おっしゃったように、五六年の共同宣言、これを交渉プロセスの出発点と位置づけて、有効性を文書で確認するということと、その上で東京宣言に基づいて四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するということを再確認したということでございます。
 私とイワノフ外務大臣との会談におきまして、平和条約に関するすべての問題を議論しましょう、それで、四島の帰属の問題を解決して平和条約ということについてお話をさせていただいているわけでございます。ですから、おっしゃったような、それだけでは全然進展がないということではないというふうに思っております。

○原口委員 なぜ私がこれをきょう御質問申し上げているかというと、まさにイワノフ外相が、ここで書いてあるとおり、日本側の作り話だ、そんなことは合意もしていないということをロシアの国会ではっきりおっしゃっているからなんです。
 私は、これはとても大きなことである。日ロの両国が先月合意をしたことを、それを翌月に、ロシア側がその国会でそんなことはうそだということをおっしゃるというのは、とても容認できないことじゃないかと思うから聞いているんですが、なぜそこにそごが生まれてくるのか。本当にイワノフ外相も同意をされたのか。ここに、今お話しになりましたイルクーツク会談と東京宣言を踏まえてというのはこのことなんです、同時かつ並行的にということで。本来は、四島一括ということをしっかり言って帰属をはっきりさせればいいものを、その中で先行返還論だ何だというわかりにくいメッセージを一部の人たちが言っていたために、ロシア側も相当な議論の混乱が見られるんです。
 外務大臣にお伺いをしたいのは、イワノフ外相もやはり同意をされたというふうに私たちは見てよろしいんですね。それは、イルクーツク会談、東京宣言を踏まえた、その時点のことはしっかりと同意があったということでよろしいですか。

○外務大臣 先ほど申し上げましたことは、四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結しようということについては、日本は、我が国は一貫した方針をとってきているわけでして、先月のイワノフ外相との会談について、イワノフ外相からは、話し合いの中であり得るすべての問題を討議する用意があるということをおっしゃっていただいているわけでございまして、そういう意味で、日本とロシアとの間では意見は一致しているということでございます。
 他方で、上海での首脳会談以降、今日に至るまで、日ロ間で協議の形式について明確な形で合意に達していたというわけではないということです。
 重要なのは、議論の形式ではございませんで、内容です。両国が、それぞれが関心を有するすべての問題を議論していくということで一致しているわけですし、今後は平和条約交渉に関するすべての問題、すべての議論を実質的かつ具体的に進めていくという方針でおります。

○原口委員 なかなか理解できないんですよ。それは両国のすべての問題を外交チャンネルで話し合うというのは当たり前のことで、私が伺っているのは、協議の形式のことではなくて、今お話しになった、まさに東京宣言、イルクーツク会談、このことは後ろに下がっていませんねということを申し上げているんです。それは、イワノフ代表もそのスタート地点に立って、その到達地点と政府はおっしゃっているわけです、私たちは後ろに下がっていると思うけれども、その到達地点はまだ下がっていませんねと。
 これはどうですか。簡単な話なんです。二つの、イルクーツク会談と東京宣言、これは後ろに下がっていませんか。

○外務大臣 後ろに下がっているか下がっていないか、簡単に答えろということで簡単にお答えするほどこの問題は簡単な問題ではないと私は思っています。長い粘り強い交渉の中で、いろいろな局面、紆余曲折というのは、これはあって当然であるわけでして、一つの局面で何があったから後ろに下がったとか前に進んだとかいうことをある一時点で判断するということではなくて、全体の流れの中で少しずつ進んでいる、そういうことが粘り強い交渉としては必要なことですし、必要な判断の仕方ではないかというふうに私は思います。

○原口委員 今世紀中に起きたことは今世紀までにということでやってきたんです。それで、今の答弁では、全く納得がいかないし、本当に当事者能力を欠いていると思いますが、もうお時間ですから。
 そこで、防衛庁にもう一回お伺いします。
 北方四島にロシア軍というのはいますか。そして、ロシアの基地はありますか。

○防衛庁防衛局長 お答えいたします。
 北方領土に駐留するロシア軍の地上軍でございますが、旧ソ連時代の七八年以来、地上軍部隊を再配備いたしましたが、近年人員数は減少傾向にあり、現在はピーク時に比べ大幅に縮小した状態にあると考えられます。
 北方領土のロシア軍に関しましては、九六年三月の日ロ外相会談におけるプリマコフ外相の発言、それから四月の日ロ防衛首脳会談におけるグラチョフ国防相及び九七年四月の日ロ防衛首脳会談におけるロジオノフ国防相の発言において、駐留ロシア軍は一九九五年までに約三千五百人まで削減され、色丹島には軍隊は駐留していないことが明らかにされております。
 さらに、九八年一月の防衛事務次官の訪ロの際、セルゲーエフ国防相から同次官に対しまして、北方領土のロシア軍は着実に削減されているという説明があったところでございます。

○原口委員 しっかりと軍隊いるんですよ。そして三千五百人、(パネルを示す)私はそこでロシア支援室、外務省に伺いますが、皆さんがおつくりになったこの物品、この物品は軍事用に使われないんでしょうね、外務省。

○外務省欧州局長 お答えいたします。
 そのようなことはないと思います。

○原口委員 根拠を示してください。皆さんからいただいたこの資料、この検討資料の中には、まさに平和の上にあぐらをかいた、どこにも軍事施設に使われる危険があるなんというのは書いていないじゃないですか。ここにもまだずっと油を送り続けるんです。本当に軍人軍属、では聞き方を変えますが、私たちの認識では、この島はロシアに不法に占拠されている島じゃありませんか。

○外務省欧州局長 北方四島は我が国固有の領土でございまして、ロシア側が不法に占拠している状態が続いているという認識でございます。

○原口委員 杉浦副大臣、これは大事な点でございますので、この電力、大変な電力なんです。これが軍事転用されていないのか、あるいは不法占拠を助長するそういうものになっていないのか、ぜひお調べいただきたいと思うんです。

○外務副大臣 よく調査いたします。

○原口委員 ありがとうございます。
 そこで、この消費税について、消費税分、過払いしているんです。しかも、この発注の仕方も絶対におかしい。あの後、たくさんのほかの省庁の皆さん、外務省以外の皆さんから、国の発注がこういういわゆる一番低いところがとらないという、最低価格を設けるなんという発注の仕方はないということをどうしてもっと外務省に強く言わないんだということを言われました。
 三井物産、伊藤忠商事、兼松でございますが、齋藤局長、三井物産だけではなくて、これはグループなんですね。三井物産とダイハツディーゼル、北海電工とか、そういうグループです。このグループの、Aグループ、Bグループ、Cグループ、色丹島だけで結構ですから教えてください。――通告していたので。

○沖縄及び北方問題に関する特別委員長 通告してあるの。しばらくお待ちください。
 それじゃ、ストップしましょう。速記をとめて。
    〔速記中止〕

○沖縄及び北方問題に関する特別委員長 速記を起こして。
 齋藤欧州局長。

○外務省欧州局長 お調べして、すぐお伝えしたいと思います。

○原口委員 いや、だから、待っています、待っています。それは大事なところなので。きょう、だって法務省まで呼んでいるんです。

○沖縄及び北方問題に関する特別委員長 速記をとめて。
    〔速記中止〕

○沖縄及び北方問題に関する特別委員長 速記を起こして。
 齋藤欧州局長。

○外務省欧州局長 大変失礼いたしました。
 電気工事業者は北海電気工事、ディーゼル機関製造者はダイハツディーゼルでございます。

○原口委員 三つについておっしゃってください。それは最終的に受注したところですね。伊藤忠商事と兼松もやはりグループを組んでいますね。それの一緒のグループは何ですか。もうこれは一週間前から言っているんですよ。

○沖縄及び北方問題に関する特別委員長 速記をとめて。
    〔速記中止〕

○沖縄及び北方問題に関する特別委員長 速記を起こして。
 齋藤欧州局長。

○外務省欧州局長 択捉……(原口委員「色丹島」と呼ぶ)色丹だけでございますね。ダイハツディーゼルであったのではないかと思います。

○原口委員 委員長、まじめに答えるように、皆さんにわかるように。
 ここを聞いているんです。三井物産にはあと二つ入っているんです、それは北海電工とダイハツディーゼル。それから伊藤忠商事も二つ入っているんですよ、それはどこですかと。それから、兼松も二つ入っているんですよ、それがどこですかと聞いているんです。これを埋めてくれればそれで済むんですよ。

○沖縄及び北方問題に関する特別委員長 いいですか、ちゃんと答えてください。

○外務省欧州局長 失礼いたしました。
 伊藤忠につきましては弘電社とダイハツディーゼル、兼松につきましては関電工と新潟鉄工所というふうに承知しております。

○原口委員 言えないはずなんです。ダイハツディーゼルが重なっているじゃないですか、この伊藤忠と三井物産に。そうすると、ダイハツディーゼルを通してこの二つの価格はわかってしまうじゃないですか。
 法務省、私は、いわゆる談合罪、そして、偽計によって入札を妨害したという疑いが大変強いと思います。いわゆる偽計入札、これの構成要件は何でしょうか。そして、談合罪の構成要件は何でしょうか。

○法務省刑事局長 まず、偽計競売入札妨害につきまして御説明申し上げますと、刑法九十六条の三の第一項になりますが、偽計を用いて、公の競売または入札の公正を害すべき行為をしたことを犯罪としております。
 次に、談合罪について申し上げますと、談合罪の構成要件は、公正な価格を害しまたは不正な利益を得る目的を持って談合することを犯罪としております。

○原口委員 今法務省がお話しになったとおりです。
 副大臣、どこの入札に同じ会社が入りますか。ここで情報が交流してしまえば、入札価格はわかってしまうんです。こういったことをやっていたということを、副大臣、ぜひしっかりと総括をしてください。お願いします。どうぞ。

○外務副大臣 確かに、常識では考えられない事態だと思っております。

○原口委員 調査をして、なぜこういう無残な入札が行われていたのか。
 そして、私は、これ、きょうの資料の最後のところにつけておりますが、これは新聞記事で恐縮ですが、「外務省 キャリアも無料宿泊」、十三年の九月六日です。
 松尾事件、この松尾事件については、幾ら詐取されたかというのはまだ特定していません。
 それから、外務省のプール金、このことも、多数の課が持つようになった背景には、逮捕された浅川容疑者というこの人だけではできないはずなんです。この浅川という人は、西欧一課の補佐として十一年もここにいるんです。十数年、西欧一課に居続けた。このことを許したのは一体だれなのか。浅川さんの不透明な会計のやり方を知っていたにもかかわらず人事をしたのはだれなのか。
 齋藤局長、あなたはそのときの西欧一課長ではありませんか。浅川さんと一緒に仕事をなさったことはございませんか。

○外務省欧州局長 私が、一九九三年の夏から一九九四年の夏にかけまして一年間、西欧第一課長をやっておったときに、課長補佐として在籍しておりました。

○原口委員 浅川さんと一緒にお仕事をなさっている。そして、齋藤局長、あなたはその後人事課長にもなっていらっしゃるんでしょうか、まさに、私は、人事当局が彼らを、その公費乱脈ぶりというものを知りながら、逆に人事上優遇してきたんじゃないか。松尾氏についても、同じところに何年いたのか。六年以上いたんだと思います。この浅川容疑者については、十数年にわたり西欧一課に居続けた。このことは一人ではできないんです。
 杉浦副大臣、私は、こういったものを許してきたそのものを絶たないと外務省に対する信頼は回復しない、そして、まじめに会計処理をやってきた人たちが泣いている、このことについて、ぜひきっちりとした調査をしていただいて、そしてうみを全部出していただきますようにお願いをします。最後に御決意を伺って、私の質問を終わります。

○外務副大臣 改革推進委員会の方でタスクフォースをつくりまして調査をいたしました。その結果、プール金の問題、解明したわけでありますが、その一つの結論として、特に会計担当者ですが、長く務めているのはよくないということで、人事の方で在職三年原則という方針を打ち出したわけでございます。
 それぞれの処分も、田中大臣のもとでございますが、その関係で相当多数の、三百人ぐらいでしたか、処分したことも御案内のとおりでございます。一々の関係は申し上げませんが、そういうことでございます。
 今後、人事の方針において、再発しないようにさまざまな措置を、三年原則を初め、講じておるところは御案内のとおりでございます。そういうことはあってはならないことであって、今後、外務省改革、実行に当たっていくわけですが、制度運用の面できちっとしていかなきゃならない。監視制度もできましたので、そのあたりは十分に配慮していかなきゃならないと認識しております。

○原口委員 これで終わりますが、会計責任者だけ処分をして終わりというのでは絶対にだめだと思います。人事でそれを許しているはずですから、ぜひ厳しく切り込んでいただきますように要請をして、質問を終わります。
 ありがとうございました。