
■ 財務金融委員会 |
平成14年11月13日(水曜日) |
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| ○財務金融委員長 次に、原口一博君。 ○原口委員 民主党の原口一博でございます。 本法案並びに関連について、大臣にお答えをいただきたいと思います。 冒頭、方針も決まらない、そしてやはり不良債権の問題設定そのものを間違っているんですね。不良債権の問題は大銀行、大都市の問題じゃないんですよ。それだけの問題ではない。むしろ、地方の中小企業の問題であり、地域の問題なんです。そこの問題設定を誤るから、まさに方針も出ないような法律を出してくる。 そして、大きなのこぎりでもって、抵抗勢力のさびをつけて、いつそれで手術されるかわからないから、もうあの竹中プランが出た後でも相当な貸しはがしが起こっているじゃないですか。マクロの経済認識を語らず、対処だけをやるからこういう形になるのであって、私は、ぜひ竹中さんが大臣をお受けになったときのその初心に返っていただいて、それはこのままじゃだめだ、このままじゃ危機だと思って、あえて今の政権の中に入られたんだと思う。それは大きな勇気が要ったんだと思う。不良債権の処理というのは、まさにやみの勢力との闘いでもありますから、それは生半可な覚悟ではなかったと思う。しかし、問題設定を間違えてしまって、なし崩し的に、泥縄的にやってしまうと多くの国民が迷惑をする、そのことをまず指摘しておこうというふうに思います。 そして、先日、我が党の中川議員が朝銀について質問をし、朝銀から朝鮮総連に幾ら渡ったのか明らかにせよという質問をしましたところ、組織的と思われる、そういう電話やさまざまな嫌がらせに遭っています。私たちは、ここに立つことだけでも言論が封じられるなんということはあってはならない。まず、大臣にお尋ねをします。 金融整理管財人を置いてもう二年がたとうとしている。もうこの朝銀の問題については、公的資金をその受け皿銀行に対して投入するかどうか、そのリミットがあと一カ月以内に迫っていると思います。朝鮮総連に対してどれほどの融資が行われたのか、そこを明示すべきだと思いますが、大臣の明確な答弁を求めます。 ○内閣府副大臣 お答えをさせていただきたいと思います。 当委員会でも何度か御答弁させていただいているように、私どもは守秘義務の関係からその点については公開ができないということでございます。 ○原口委員 そうであれば、私たちは国会で公的資金の投入を認めるわけにはいかない。今回出されている金融機関組織再編特措法、健全な金融機関同士の合併に資本注入する理由は一体どこにあるのか。本当のねらいは、実質的に経営危機にある金融機関を救済するため持参金をつけることではないか。また、これを皆さんは朝銀に適用するつもりなんじゃないんですか、違うんですか。 ○内閣府副大臣 本法律の趣旨から考えて、これを破綻処理に利用することはございません。 ○原口委員 伊藤副大臣、よく聞いて答えてくださいね。 これは皆さんが今回出された法律について今聞いているんです。金融機関組織再編特措法というのを皆さん出されているわけです。これは、健全な金融機関同士の合併に資本注入するというのが趣旨ですよ。 そうしたら、実質的に経営危機にあるものに持参金をつける形になってしまうんじゃないか。今皆さんが朝銀にやろうとしていること、そのことに適用される危険があるから聞いているので、今あなたは破綻の話をされたでしょう。全然違うことを答えてもらっちゃ困るんです。こっちだって命かけてやっているんですよ。 ○金融庁総務企画局長 お答え申し上げます。 今回の提案しております法律につきましては、四%以上といういわゆる健全な金融機関の合併、これを念頭に置いておりまして、いわゆる四%以下とかあるいは破綻懸念とか、そういうものの金融機関の合併については、想定しておらないところでございます。 ○原口委員 だったら、幾らどういうお金が流れたかなんというのは、明らかにしなさいよ。テロ支援国家と言われ、万景峰号でお金が流れているなんということも指摘されている。 そこに、今拉致の問題で日本全国が、我が国がどんなに残念な対応をしてきたか、拉致被害者の家族の皆さんにどんな思いをさせたのか、そのことをやっているときに、四%云々健全であるところに、当たり前じゃないですか。だったら、その根拠を示しなさいよ。架空口座や借名口座がたくさんあって、そこから流れたということが指摘されているじゃないですか。皆さんも調査すると、総理まで言っているじゃないですか。なぜ出せないんだ。 ○金融庁監督局長 お答えいたします。 北朝鮮系のこのいわゆる朝銀も含めまして、個別の金融機関からの個別の債務者向けの融資状況あるいはその金額、態様、こうした個別の取引に係る事柄というのは、私どもにとりまして、職務上知り得た秘密というものになります。したがって、国家公務員の守秘義務の観点から、当該債務者が法的整理に入っていて、既に公開情報となっているというような例外的な場合を除きまして、従来からコメントは控えさせていただいております。 なお、朝銀東京から朝鮮総連への貸し出しにつきましては、金融整理管財人による告発を受け立件されましたこの信用組合の旧経営陣に対する刑事事件、その論告求刑公判、これは公開されておりますが、これにおいて朝鮮総連側への貸出残高の累計額は平成十年三月末には二百五十億円を超過するに至ったというふうに述べられておると承知しております。 ○原口委員 個別の案件、個別の債務者じゃないんですよ。今あなたがお話しになったその裁判で、朝銀と総連、そしてその先にある学習組、これは一体であった、北朝鮮労働党本部、これと一体であったと判決で言われているじゃないですか。個別の善意の債務者あるいは債権者、その情報を開示しろと言っているんじゃないんですよ。非常に残念な答弁ですね。 あなたたちが今回出してきたこの法律もそれに使われる可能性を排除できない。これ、使いませんと言いなさい、では。 ○金融庁監督局長 御審議中の法案に関するお話でございますけれども、個別の案件につきまして、個別といいますのは個別の合併案件でございますね、それについて、一定の仮定のもとにお答えをするというのは控えさせていただきたいと存じます。 いずれにいたしましても、個々の合併がこの法案の資本増強の対象となるかどうかというのは、業法上の合併認可、あるいはこの法案に規定いたします経営基盤強化計画の認定要件など、こうしたさまざまな要件に従って厳正に審査は行われていくということになるということでございます。 ○原口委員 適正に審査や検査を行っていたらこんなこと起こらないじゃないですか。何を言っているんだ。私は、この問題で、また引き続き国会でいつまでもやろうと思います。あの拉致の問題をないがしろにしたことが、国民の安全そして国家の尊厳を汚している、このことも全く同じじゃないですか。 日銀総裁にお見えいただいていますので、日銀総裁に幾つか質問をしたいと思います。 今経済全体で、私も、先日、予算委員会で派遣されまして、ヨーロッパの中央銀行、それからブンデスバンク、フランスの中央銀行、多くの人たちと議論をしてきました。 世界的なデフレの傾向、これをどうとらえるのか。アメリカのダウが三年連続落ちた。これはアメリカの歴史の中では過去二回しかない。一九二九年と一九三七年、この二つです。世界的なデフレ傾向が大きく進んでいるんではないか。ヨーロッパについても二%の安定化条項を、この数年、物価が破ってしまっているけれども、それは特殊要因であって、世界的なこのデフレ傾向というのは、私たちはそのリスクをよほど強く認識しておく必要があるんじゃないかというふうに思っておりますが、日銀総裁の現状認識をお尋ねをし、そしてあわせて竹中大臣の現状認識をお尋ねしたいと思います。 ○日本銀行総裁 お答えいたします。 九〇年代に入りましてから、世界的なディスインフレ傾向が見られることは御承知のとおりでございます。現在、海外でも財の価格を中心に物価下落傾向が広く見られております。 生産者物価、これが幾つかの先進国、アジア諸国において前年割れとなっているほか、消費者物価につきましても、財の価格についてだけ見れば、米国や英国などもマイナスの伸びとなっております。 こうした世界的な物価動向の背景としましては、エマージング諸国を中心にして、世界的な供給能力が急激に高まってきているということ、これは労働人口の関係でございますが、そういうことや、技術革新の動きが生産性を高めてきているといったようなことが指摘できると思います。 現在の日本における物価下落につきましては、需要側の要因、需要不足ですね、これと同時に供給側の要因、これには先ほどのことのほかに輸入品が安いといったようなこともございますが、そういう双方が複雑に絡んでおりまして、こうした世界的なディスインフレ傾向の強い影響を受けているというふうに考えていいと思います。 今後の物価動向を展望するに際しましては、こうしたディスインフレ傾向に対して、各国政策当局が今後どういうような政策面で対応をしていくかというようなことも重要なポイントになってくると思います。 この点、日本銀行としましては、経済をできるだけ早期に持続的な成長軌道に復帰させて、物価がマイナス基調から脱却できる状況を実現するために、中央銀行の立場から最大限の努力を続けてまいる方針でございます。 ○金融担当大臣 デフレの問題、世界的なデフレの問題というのは、委員御指摘のように、我々やはり非常に深刻に、重大な問題としてとらえておかなければいけないと思います。 日銀総裁の話にもありましたように、需要の不足の問題もあるでしょう。しかし、同時に、重要なのは、やはり供給側の要因、これは一見迂遠な話に聞こえるかもしれませんが、世界の経済が統合されていけばいくほど、いわゆる人件費とか要素価格が均等化していくんだという非常に有名な命題があります。これがグローバリゼーションの中でやはり急速に起こり始めたという厳しい認識を持たなければいけないのだと思います。 それを、特にこれは中国の人件費等々の話になりますが、その証拠としては、日本の場合、卸売物価や消費者物価よりもGDPデフレーターの方が現実に早く下がり始めた、こういった点は非常に深刻に受けとめなければいけないと思います。 恐らく、そうした中で、ここは専門家の間でも議論が分かれてなかなか一致点はないところでありますが、やはり金融面での対応、金融政策の役割というのは私はやはり世界的に重要になってくると思いますし、そうした観点を視野に入れながら、しかし需要面も、供給面も、金融面も、両方しっかりとした政策をとっていかなければいけない状況にあると思っております。 ○原口委員 少し危機を回避するための現状認識を共有しておきたいと思います。 やはり、デフレが内需の自律的な回復を阻害している、そのために、輸出が期待できなくなった途端、景気後退に陥る。デフレによる企業部門の実質負担の増加といったことを私たちは、今大臣がお話しになったように、重く見ておかなければいけない。 自己資本を充実させると、金融仲介機能が回復して、貸し出しがふえる、これは本当に正しいのか、そうでないのか。私は、これは一義的にはそのことによって金融は健全化するかもわからぬけれども、企業は内部資金を下回る設備投資しか今行っていない現状です。これはまさにデフレによる企業部門の実質負担の増加、成長率が高まらなかったというのも一因でしょうが、実質賃金上昇率が企業収益増を上回っているために、雇用コストを回避するために雇用も回復しない。一五%を占める設備投資、これと個人消費五五%、日本経済の、第一エンジン、第二エンジンを直撃されている、こういう状況だというふうに思います。 その中で、私が他国の中央銀行の皆さんと議論をしてきたのは、アメリカのプライベートセクターのバランスシートの悪化をどのようにリスクヘッジしていくかということでした。特に、年間八百億を超えるデフォルトを起こしている、株価の下落が年金を直撃している、州政府の財政も直撃している、こういう中で、恐らくアメリカは政策を総動員して、この間FRBが金利を下げましたけれども、総動員して、すべて一体となってこの日本のような形に、日本は物のデフレと資産のデフレが合わさってスパイラル的に落ち込んでいく、そういう危機のはざまにある、いや、もうそれが進行しているというふうに思えるかもわからない。アメリカは政策を動員して、恐らく乗り越えることができるでしょう、彼らが過去やったのと同じように。しかし、私たちはその危機について強く認識しておかなきゃいけないというふうに思うんです。 デフレの害悪については、まさに設備投資を抑制して、手元資金より設備投資が下回ってしまう、経済全体が縮小してしまう、こういうことが考えられると思うんですが、皆さんは何の政策を総動員してデフレスパイラルを回避しようというのか。財政出動を少々出したから世界的なデフレ傾向、これをとめるということは私は難しいと思う。とすると、デフレのトレンドをいかに緩和していくかということに政策の中心が当たるべきだというふうに私たちは考えていますが、大臣の基本認識を伺いたいと思います。 ○金融担当大臣 けさ八時五十分に七―九月期のGDPの速報値が出されました。御承知だと思いますが、まさに外需がマイナス〇・一という、外需がマイナスに転じまして、結果的に、トータルの数字そのものは〇・七%でありますから数字そのものはそんなに低くないんでありますが、その半分ぐらいが在庫の貢献ということも踏まえて、外需が弱くなった、それによってまた日本の経済の持ち直しテンポが緩やかになったという数字が出ております。 こうしたことも踏まえて、委員御指摘になったように、デフレによって実質債務が増加するということを企業が嫌って、それが企業行動を大きく変えて、今日の今まで経験しなかったような新しい経済の姿が出てきているという点は、もうまさしく御指摘のとおり、大変大きなポイントになろうと思います。 しからば、それをどのように解消していけるのだろうか。残念ながら、これをやればすべてうまくいくだろうという打ち出の小づちのようなものはなかなか見当たらないわけであります。需要は需要でしっかりとやっていきたいと思いますし、規制改革は規制改革でしっかりとやっていきたいと思う。しかし同時に、ちょっと先ほど申し上げましたように、私はやはり金融政策の役割というのはそれなりに重要だと思っておりまして、であるからこそ、総理がしばしば、政府、日銀一体となってという言葉を最近よくお使いになるのだというふうにも思っております。 政府としてできること、その金融政策の効果がうまく機能するようになるためには、これは金融仲介機能が高まっていかなければ、日銀が幾らベースマネーをふやしてもマネーサプライはふえないということになっているわけでありますから、ここは政府は政府として、この不良債権の処理、金融システムの健全化に努力する。その上で、やはり金融的な現象に対しては金融政策にも非常に大きく私たちは期待をしておりまして、そういう総合的な政策でこの難しい局面をしのいでいかなければいけないと思っております。 ○原口委員 私は、マクロの安定化政策がその効果を生んでいない、あるいは失敗しているから、景気が回復せず、不良債権も積み増されている。また、実はこの不良債権の中身を見てみると、新たに積み増された不良債権もふえているんですが、根雪となっている不良債権も、これを見過ごすことができない。バブル期に土地転がしに踊った人たち、あるいは地上げに狂った人たち、その不良債権もまだ処理が、これは後でRCCについて指摘をしますが、ばかにならない量がある。そして、その中で最も傷んできているのが我が国の成長エンジンである中小企業である。ここが最も大きな問題なんです。ゼロ金利になれば、幾ら日銀がお金をまいても、短期金融市場がブラックホールになってしまいますから、全く効果を生まない。 その中で、日銀総裁にお伺いをいたしますが、RCCについて検査をすると一年前のちょうど予算委員会の審議で日銀総裁は私にお約束をこの国会の場でなさったと思いますが、RCCに対する日銀考査はどのようになっているでしょうか。 ○日本銀行総裁 RCCにつきましては、法律に基づきまして、金融機関の不良資産を買い取って、その管理や処分を行うということが基本的な使命となっております。また、RCCは、その過程で、法的な調査権限を持つ預金保険機構とも協力をしつつ、債務者の財産の実態解明を行っております。 私どもは、こうした状況に関して、RCCから適宜ヒアリングを行っておりますが、これまでのところ、さらに考査を行う必要は生じていないと考えております。当座預金も持っております。考査の契約もできております。しかし、今までやったことはございません。 不良債権問題の解決に向けてのRCCの重要性にかんがみれば、今後とも、状況について適切にフォローしていきたいと考えております。 ○原口委員 そうすると、一年前私に答弁されたのはうそだったということですね。RCCがどんなビヘービアをやっているか、何で考査しないんですか。これだって銀行じゃないですか。これを特別にする理由はありませんねと。前向きに考えます。当たり前じゃないか。やるべきことをやらずして、今回、まさに株を買う。 デフレの時代はキャッシュが一番有利ですね。その次は国債です。そして、株は最もリスクが高い。それをなぜ日銀が買うのか。これは、皆さんが、私たち国会で議決をして予算を決める財政に踏み込んでしまっている。日銀の本分から大きく外れているんじゃないですか。ティア1のオーバーする、銀行が持っている八兆円の、そのうち二兆円をマックスとして、トリプルBマイナス以上の株を買うと。 私は、この場ではっきり申し上げます。 速水総裁が、どんなことを言われようが信念を貫いてこられた、そのお姿を私は支持をしていました。しかし、今回の日銀の行動はどう考えても理解ができない。法律にも違反をしている。そして、財政を国会で議決するというその大原則にも踏み込んだ、まさに暴挙だと思う。そして、この政策過程については何も明らかにされていない。日銀の政策委員会で決定するのはこんなことじゃないからなんです。 政策をこういうふうにした理由、そしてその過程について公表する義務があると思う。なぜならば、財政政策、これは二兆円分日銀が紙を刷って、その分買うだけなんですよ。穴があけばだれが責任をとるのですか。そういう大きな財政政策については国会しか責任をとれないということで、法律が決まっているのです。 なぜやったのか。その政策目的は何か。そして、政策に至るまでの議論の過程を公表するつもりはあるのか。RCCに考査をしないなんというのは、一年前の予算委員会にもう一回戻してください。 もうRCCについてはここで答弁いただかなくて結構だけれども、今の三点について、なぜ、何の政策目的でこれを出しているのか、国会のまさに財政議決、これを侵すものではないか、その過程についてオープンにするのか、はっきり答えていただきたい。 ○日本銀行総裁 我が国の金融機関は、歴史的な経緯から多額の株式を保有しております。御承知でしょうけれども、主要国で民間の金融機関が株を持っているのは日本とドイツだけです。ドイツは、これは今減らしつつあります。日本は、御承知のように、大手十一行について見ましても、三月決算で見まして、ティア1といいますか、自己資本の、十七兆ぐらいとして、株の保有は二十五兆を上回っているのですね。今、株が右肩上がりで上昇しておりますときはよろしいですけれども、含み益で、それで不良貸し出しの償却などをずっとやってここまで来たのです。 ところが、昨年から時価評価になりました。それと同時に株価が下がり始めたわけですね。株価の下落につきましても、これは日本だけでなくて世界的な動きであって、アメリカを中心にして、日本の株が下がっておる。ヨーロッパなどは日本よりももっと株が下がっておるわけです。今後も、株が下がっていくことが十分あり得る。 先ほど申し上げたようなことで、自己資本よりも株の保有が多いということは、株価が下がっていけば自己資本を圧迫していくわけです。現に、この三月の決算あたりから見て、自己資本自体も減ってきておりますし、含み益が含み損に変わってきているわけです。こうやって自己資本が減っていけば、銀行は何とかそれを避けようとすることは間違いないと思います。 これは、今の金融機関の体力は相当低下しておることは御承知のとおりです。大幅な株価変動というのは、個別の金融機関経営や金融システム全体への信認を損ないかねないわけです。そうなれば、日本銀行の目的である、金融機関の間で行われる資金決済の円滑な確保を図り、もって信用秩序の維持に資するというのは、これは新しい日銀法一条二項にはっきり書かれております、このことを達成できなくなるわけです。 株保有というのは減らさせていかなければいけないと私は思っております。もともと、資本主義経済で株が上がったり下がったりする、リスクを分散するために、経営者は、企業家は株をみんなに持ってもらって経営をやっていくというのが株の本質だと思います。 このため、日本銀行は、本件買い入れによって金融機関の株価変動リスクを軽減していかなければ、銀行の経営は安定化しませんし、不良貸し出しの減少もなかなか難しい。まして、先ほどおっしゃった金融仲介機能を発揮するということはできなくなってくるわけです。リスクのあるものには手を出しません。これは自然なことだと思います。 私どもとしましては、本件買い入れは日本銀行法に定める目的達成上必要だというふうに判断して、同法四十三条ただし書きに基づきまして、金融庁、金融大臣と財務大臣から認可をもらって取得しておるわけでございます。 なぜそれを発表しないのかというお話でございますが、これは、私どもは、決定会合で決めるべき金融政策ではございません。みずから公表する必要はございません。もちろん、情報公開法などで請求があれば、可能な限り開示することは用意しております。金融政策ではない。株式の買い入れにつきましては、九月十八日に検討に着手しまして、十月十一日には具体的スキームをそれぞれ決定したわけでございます。 これらの決定は、いずれも政策委員会の通常会合で行ったものであります。金融政策決定会合につきましては議事要旨を公表しておりますが、通常会合につきましては、信用秩序の維持に関する事項を取り扱うというようなことから、日本銀行法改正時の議論を踏まえて、議事録等は公表しておりません。 もとより、本件買い入れに関する二度の通常会合の結果につきましては、その重要性にかんがみて、会合終了後直ちに公表するとともに、記者会見を実施しております。その後もあらゆる機会をとらえて、私どもの考え方を丁寧に説明してきたつもりでございます。 ○原口委員 全く丁寧じゃないんですよ。財政法定主義、これにも反している。 そして、今まさに総裁がおっしゃったことは、日本の金融システムが危機的な状況にあるから、まさに日銀法四十三条を拡大解釈してやったんだということじゃないですか。これから株が下がるからということを宣言しているようなものじゃないですか。十二月から、十二月いっぱいにこれを買うんでしょう。では、一時から三分の一も、四分の一になった株を銀行側は放すんですか。これからずっと下がるという見込みなんですね、日銀は。 全く私たちは理解ができないし、中央銀行がやるべきことをせず、そしてやらぬでもいいことをやる。八兆円のうちの二兆円も、二五%も皆さんが買い取る理由はない。買い取り機構なんというのもつくっているじゃないですか。本当に右手がやることと左手がやることが全く違っている。そして、説明すべきだ何だ、丁寧にやっているなんといって、だったら出してください。情報公開法なんというよりも、国会、私たちもそのもとで、国民に説明する義務を負ってここにいるんです。出しますか、その政策決定の過程について。出す義務があると思う。 少なくとも、委員長にお願いしますが、この財務金融委員会の総意として、理事会で諮って、その政策決定の内容を理事会に日銀から報告をされるようにお計らいをいただきたいと思います。 ○財務金融委員長 理事会で協議いたします。 ○原口委員 やはりオープンであることが一番強いんですよ。 委員長、お許しをいただいて、資料を配付させていただきたいと思います。 ○財務金融委員長 どうぞ。 ○原口委員 資料の一は、竹中大臣、一九九九年三月に注入した公的資金、優先株のうち、既に転換期が到来しているものを普通株に転換した場合の含み損を算出したものです。私たちが計算したものですが、もうこれほどの含み損が出てきている。 先ほど、資料二の繰り延べ税金資産の妥当性については五十嵐議員が指摘をしましたが、なぜ私たちはペイオフを解禁しようとしたのか、その政策目的は何ですか。それは、善意の預金者に迷惑をかけてはいけない、全く責任のない国民に余計な負担をかけてはいけない、だから金融のシステムを安定化させて、責任をとるべき人がしっかり責任をとらなきゃいけない、このことからペイオフの議論というのは起こったのではないんですか。これを再延期するということは何を意味するのか、あわせてお尋ねをしたいと思います。 ○金融担当大臣 ペイオフに関連しまして、まさに善意の預金者を守る、そのために金融のシステム、さまざまなシステムをしっかりと構築していかなければいけないという御趣旨は、私も全くそのとおりであるというふうに思います。 しからば、そのペイオフの延期というのは一体どういう意味を持つのかということでございますが、これはもう何度かここで述べさせていただいたことになりますけれども、我々としては、まさに預金者と投資家、それと健全な借り入れ企業に資するような金融システムをつくりたい。その意味で、今日、金融システムを覆っている問題を平成十六年度までには払拭させたい。そういう意思でこの金融再生プログラムをつくり、しっかりとした金融行政を構築していきたいというふうに思っているところでございます。 そうした中で、十六年度まで、資産査定を強化し、ガバナンスを強化し、さまざまなことをしていただかなければいけない。そうした過程で、まさに善意の預金者が不安に思ったり迷惑を受けたりすることのないよう、また中小企業の金融が滞らないように、このペイオフはやはりしっかりと延期して、その間に万全を期したいというふうに考えたわけでございます。ぜひともその点、善意の預金者もおるという観点からの措置であるということは、御理解賜りたく思います。 ○原口委員 小泉総理は、内閣発足以来再三にわたって、金融システムは健全であって、ペイオフは予定どおり解禁すると明言してきているんです。明らかな政策転換なんです。 そして、今中小企業を守るというふうにおっしゃいましたが、資料の四をごらんになってください。主要行の債権放棄額、過去五年について出してくれと言いましたが、平成十三年の三月期と十四年の三月期、こんなに債権放棄している、大企業中心に。しかし実際に、貸し渋りや貸しはがしは、先ほど五十嵐議員が指摘をしましたとおり、中小企業を直撃しているんですよ。元気なところ、まじめにやっているところから猛烈な貸しはがしをしている。 皆さんは先日、業務改善命令を出したでしょう、主要行について。その改善命令に基づいた期間が十五日に迫っていると思いますが、どの銀行に対して業務改善命令を出したのか。私の手元には、UFJホールディングス、そしてあさひ銀行に対して業務改善命令、中小企業向け貸し付けについて余りにもそれがひど過ぎるから、主要行に業務改善命令を出しているじゃないですか。そして、十一月十五日までに業務改善計画を出せと、きょうが十三日ですから、あさってまでに出せと言っているじゃないですか。 私は、銀行の経営者が、この竹中プランの発表前後に、健全な借り手をまさに人質にとるかのように、貸しはがしをするかのような発言をした、全く許せないと思います。こういう人たちをトップにいただいている日本の経済というのは、未来はないと思う。この業務改善命令を出した理由は何ですか。そして中小企業の貸し出しが、今お話しになったようなところでふえますか。マクロの経済政策を間違っているというのは、そこのところを言っているんです。 どうぞ大臣、この業務改善命令を出した銀行、そして、その業務改善計画が出てくると思いますが、その後のことについてどのようにお考えなのか、お尋ねをしたいと思います。 ○内閣府副大臣 業務改善命令に至るまでについて御説明をさせていただきたいんですが、UFJホールディングス及びあさひ銀行に対して、貸し出し増加に向けた取り組み状況等の報告徴求を行い、精査をいたしました。 そして、UFJについては中小企業向けに限定した貸し出し目標の設定を行っていない、あさひについては十三年度下期において中小企業向け貸し出し目標の設定を行っていないなど、目標達成に向けた実効性のある施策が十分に講じられたとは認めがたいことから、みずから的確に履行しようとしていないと認められた場合に当たると判断をしたところであります。このため、十月十八日に両社に対して業務改善命令を発出いたしました。 今後、UFJとあさひ銀行に対しては、中小企業向け貸し出し計画の達成に向けた具体的方策を織り込んだ業務改善計画を、先ほど原口委員御指摘のように、十一月十五日までに求めるとともに、提出後三カ月ごとに実施状況の報告を徴求することといたしております。 また、以前に業務改善命令を発出しました新生銀行については、中小企業向け貸し出しが改善されたというふうに認識をいたしております。 ○原口委員 UFJだけで十四年三月期二兆五千億、中小企業向けの融資が減っているんですよ。そして、あさひについては一兆四千億です。ここに手当てを入れなきゃいけないのに、先ほどの質問にもありましたように、中小企業向けには何のパッケージもない。まさにBIS基準をそのまま運用して、そして多くの中小企業の構造改革が後回しになってしまっている。そこに日本の多くの今の沈滞、停滞の原因があるというふうに私は思います。 資料の五をごらんになってください。これは、ちょうど一年前に、十四年の一月に、RCC所有の不動産の管理委託物件、これについて金融庁から私の方へ提示をいただいた資料です。これは、西日本地区だけ管理会社と管理物件を出してくださいということでお願いをしたのですが、預保の理事長、きょうお見えいただいておると思いますが、RCCが不動産会社に委託する業務というのはどういうものですか。 ○預金保険機構理事長 お答えいたします。 RCCが不動産管理会社に委託する業務は、所有不動産のうちで賃貸事務所とかあるいは賃貸マンションのようにテナントの管理が必要なもの、入居者を募集するとか入退居にかかわるとかあるいは契約に関する事項、賃料の請求あるいは物的な設備の管理、その他苦情処理、そういうテナント管理に必要な場合にそういう不動産について不動産管理会社に委託をしている、こういうことでございます。 ○原口委員 不動産管理会社の選定基準はどのようなものですか。この表をごらんになれば、皆さん一目瞭然だと思います。例えばサバイ総合管理会社、相当多くの物件を管理していますね。特定の会社に集中していると思われますが、集中している理由は何ですか。 ○預金保険機構理事長 御指摘のように、本年の一月末の案件では、西日本のうち約三〇%ぐらい、六十三件中十八件がある特定の、サバイ総合管理という不動産管理会社に委託をしておる、これは事実でございます。それがその後、現在では十五件に、処理が終わりまして済んでおりますけれども、いずれにしても、西日本においては非常に大きなウエートを占めていることは事実でございます。 一般的に委託をする手続としましては、RCCが所有しております不動産の管理を委託する会社について選定する際には、まず委託に係る不動産の特性、事務所かマンションかあるいはゴルフ場か、そういう種類と、それから立地条件、都市か地方部か、そういうものと、それからそれを引き受けてくれる候補の会社のこれまでの実績あるいは能力、特徴、そういうものについて勘案をしまして二、三社を選定いたしまして、それらの会社から管理費用の見積書を提出させて、原則として最も低い価格を提示した会社を選定している、このように承知をいたしております。 御指摘のサバイにつきましては、確かに多くのものが入っておりますが、これは現在十五物件になっておりますけれども、そのうちの十件は自己競落に係る物件でございます。 自己競落というのは、本来なかなか競落する人がいない場合にみずからRCCが買い取る場合でございますので、その管理が非常に難しい。中に払わない方もいますし、いろいろな形で、暴力団の関係の人もいないわけではない。いろいろ難しい関係がありますので、そういう困難な管理業務を取り扱う業務にこのサバイというところはたけている、実績もある、こういうことがありまして、結果として他社に比べて多くなっているのではないかな、このように考えております。 ○原口委員 不良債権の処理をする会社の社長さんを追っかけていくと、その人の住所が公園であったというようなこともあったわけです。 この不動産会社サバイの関連会社、関係者等に低価格でRCCが管理する不動産等が任意売却されている事例が相当あるじゃないですか。違いますか。 ○預金保険機構理事長 お答えをいたします。 不動産管理会社であるサバイの関連会社あるいはサバイそのもの、あるいは関係者に低価格で不動産が任意売却されているのではないかというお尋ねだと思いますけれども、もともとこの売却につきましては、預金保険機構と、RCCの前身である住管及びRCBの三者の不動産協議会で不動産処分基本方針というのを決めておりまして、これに基づいて、不動産の簿価、価格に基づいて、処分方法は公開競争入札か指名競争入札か不動産会社への媒介委託をして売るか、それから、たまにある随意契約は、公共用地として売却する場合とか、単独利用が困難な土地を隣接の所有者にお渡しして有効利用してもらう、そういう場合に限られているわけでございます。 価格につきましても、それぞれ担保物件の査定については、第三者の鑑定を入れるとか、社内評価でもきちっとした鑑定士を入れるとか、そういうぐあいにいろいろ順序をきちっと決めております。したがって、RCCの所有不動産について、特定の不動産会社または関係者に相当数の不動産が低価格で任意売却されているということはない、このように考えております。 ただ、御質問があるということで、調べました。担保物件につきましては三件ほど、彼らが関係会社もしくは、で担保物件を取得している、そういう事実はございました。 ○原口委員 担保物件を取得しているじゃないですか。そして、本当にそれは調べたんですか。私が調査した中ではもっとありますよ。名前はサバイという名前じゃないけれども、関連会社であったり、あるいは社長さんの配偶者の方であったり、それはいっぱいありますよ。価格はどうやって決めているんですか。RCCの一部の役職員のみの関与で不動産処分が低価格で行われるのであれば、二%なんという価格で売っているんじゃないですか。どうやって回収の極大化を図るんですか。 皆さんは、やみの世界とは結ばないと言ってきた。公正公平にやると言ってきた。そして、予算委員会で私は大阪・泉の件を質問しました。預保の理事長はあのとき、不適切という、その範囲を超えた回収であったという答弁をされました。しかし、もう現在は、RCCの中から、変な国会議員に言われたからその場は謝ったけれども全然悪くないんだなんということを言っているやつがいるじゃないですか。皆さん、どんなことをやっているんですか。 RCCの一部の役職員のみの関与で不動産処分が低価格で行われるということはないんですか。はっきり答えてください。 ○預金保険機構理事長 先ほどお答え申し上げましたように、RCCが持っております所有物件につきましては、三者不動産協議会の取り決めに従って行われておりますので、安易に低価格で任意売却されているということはない、このように思っております。 ただ、先ほど申し上げましたように、担保不動産について、私どもが調べた限りでは三件、確かにこの特定の管理会社が落として、買っておりました。それにつきましては、担保物件でございますので、本来は債務者が当該担保物件を別の方に売るという形でございますので、本来RCCは別に関係はないんですけれども、さはさりながら、債権者でございますので、その交渉に一緒に臨む場合もございます。したがって、現在まで私が調査した結果把握しております限りでは、いずれもRCCの評価額を上回る価格できちんと債務者がその特定の管理会社に移している、売っているという事実でございます。 ○原口委員 この件はきのう通告しましたから、皆さんがどれぐらい調査されているかわからない。 委員長にお願いしますが、私が調べたところと今の理事長のお答えとは違う部分がございます。また引き続き委員会でこのことはただしていきたいというふうに思うんですが、サバイ総合管理会社というのはそもそもどんな会社なんですか。あるいは、やみの勢力、先ほど私が申し上げました暴力団あるいはその構成員と関係ないんですか。 ○預金保険機構理事長 特定の企業のことをあれこれ言うのはいかがとも思いますけれども、お尋ねでございますので申し上げますが、株式会社のサバイ総合管理というのは、確かに不動産の売買、賃貸、仲介及び管理業務を行うことを目的とした会社でございます。 もともと平成五年の十月に、岸和田土地建物という会社がございまして、その中に建物管理部ということの中で、組織内の組織としてサバイ総合管理という、部単位のような組織だと思いますが、それができておりました。その後、十年の十一月に、岸和田土地建設株式会社の関連会社に有限会社でキシケンというものがございます、それに併合される形で分離、独立をいたしまして、株式会社サバイ総合管理となって設立された会社でございます。建物総合管理、マンション経営等を主たる業務としていると認識しております。所在地は大阪市の西成区でございます。 ○原口委員 やみの世界は。 ○預金保険機構理事長 なお、やみ社会との関係でございますが、これまでの調査の結果では、そういうことはないというように承知をいたしております。 ○原口委員 RCCはやみの世界とは全く関係ないと言っていたから、その答えを私は信じたいと思う。しかし、引き続きここは調査をしなければいけないと思います。 竹中金融大臣にあと数点お尋ねをしたいんですが、その前に法務省、大和都市管財事件の主犯格である豊永浩に対する公訴事実及び同事件の公判状況についてお尋ねを申し上げたいと思います。 ○法務省刑事局長 お答えいたします。 お尋ねの事件につきましては、最初は、平成十三年十一月六日、大阪府警察において、大和都市管財株式会社元代表取締役豊永浩ら十九名を詐欺罪により逮捕し、同月二十七日、大阪地方検察庁において、同人ら三名を同罪により公判請求したものだというふうに承知しております。 主犯格の豊永浩に対する公訴事実の要旨は、資産運用商品であるGFPシュアー・ファンドの募集と称し、株式会社ゼネラルファイナンスパートナーを営業者とする匿名組合契約に基づく出資金名下に、平成十一年十一月ごろから同十三年四月ごろまでの間、投資家八十六名から合計約十一億二千五百二十四万円を詐取したというものでございます。 さらに、平成十三年十一月二十七日、大阪府警察におきまして、同じく豊永浩ら十八名を詐欺罪により再逮捕し、同年十二月十八日、大阪地検におきまして、起訴済みの三名を含む七名を同罪により公判請求したものと承知しております。 主犯格の豊永浩に対します公訴事実の要旨は、DTK抵当証券の販売と称し、大和都市管財が買い戻し特約つきで販売する抵当証券の共有持ち分権の買い付け代金名下に、平成十一年十一月ごろから平成十三年四月ごろまでの間、投資家二百七名から合計約十八億五百九万円を詐取したというものでございます。 その後、平成十四年十月十日、被告人七名のうち三名につきまして、大阪地方裁判所において、二名を実刑とし一名を執行猶予とする有罪判決が下されており、これらの判決はいずれも確定しておりますが、その余の豊永浩を含む被告人四名につきましては、現在大阪地方裁判所においていずれも公判係属中であると承知しております。 検察当局におきましては、今後とも引き続き公訴の維持に万全を期するものと承知しております。 以上でございます。 ○原口委員 資料七をごらんになってください。これは、今、本裁判、公判中でございますが、被害総額が一千億円を超え一千百十一億円、そして被害人数一万八千人とも言われる、あの豊田商事事件をしのぐ大規模詐欺事件です。そして、これは一九九三年当時にはもう実質、金融庁も債務超過を認めている。平成七年にも九年にも業務改善命令を出したときも、関連会社にまさにタコが自分の足を食うような、そういう融資をやっている、そのことをつかんでいたんではないか、つかんでいながら去年までこれが生き延びて、そして多くの人たちに、善意の多くの皆さんに被害をもたらしたんではないか。 これは、亡くなった石井紘基議員と金融庁の皆さんに平成七年、八年当時のことを伺いました、昨年。これはもうテープにありますが。まさにあの、きょう佐々木議員おられますが、鈴木議員に対して外務省の問題、それと同じような問題なんですね。これは、実は金融庁の内部資料として弁護団が法廷に出した資料なんです。これを見たら、平成七年、八年、もう金融庁はこの大和都市管財という事件が、融資先は同族会社である、そして、実質上の自己融資だというふうにもう認めているんです。そして、大阪地検に対して違法性についての検討方まで要請して、そして業務改善命令書を交付しようとした。ここまで言われているんです。そして、一部の圧力でそれを思いとどまっているんです。 まさに竹中大臣に、その原告団が出した資料が事実かどうか調査をしてほしい。この内部資料がもし当時金融庁のものであったとするんであれば、金融庁ぐるみに被害を拡大していた、そうとしか思えないんです。多くの抵当証券会社は、後ろに銀行を持っている。だから、木津信金のあのときも、やはり銀行がバックアップして被害を極小化しているんです。ところが、これは後ろに銀行も何もない。それがこの不況の中で去年まで生き延びるというのは絶対おかしいんです。しかも、さまざまな、ナイス・ミドル・スポーツ倶楽部や新たなものをどんどんつくって、やっている。なぜですか。ぜひ大臣に調査をお願いしたい。この文章が果たして、当時、これは平成七年、八年のことを書いたものですから、金融庁の中にあるはずなんです。もしあるとしたら、金融庁ぐるみ、国、中央政府ぐるみで被害者を救済しなきゃいけない。皆さんが見て見ぬふりをしたことが多くの被害を拡大したんだという証拠です。大臣の答弁をいただきたいと思います。 ○内閣府副大臣 御答弁をさせていただきたいと思います。 今お示しをいただいた資料が議員の御質問の前提に、調停の場に示された資料であるか、ちょっと私ども、ここを精査できていないものですから、昨日、この資料をもとにということを前提に私どもで調べさせていただきました。 私どもは、金融庁の担当部局がこの資料があるかどうか確認する作業の中で、この資料はそうだというふうに確認することはできませんでした。 御承知のとおり、金融監督庁の設立は平成十年の六月であり、金融庁の設立は十二年七月でありますので、金融庁でこの資料を作成したものではないというふうに思われます。 ○原口委員 私は、設立が変わっているから書類がなくなるなんということはないと思うんです。あの薬害エイズのときも、今回の外務省のときも、当時はないと言っているんですよ。三月に園部レポートが出ました。園部報告書を今見たら、私たちが今知っていることと全然違いますよ。それを考えれば、まだ、きのうの夜これを御提示していますから、きょうまで捜せということも無理かもわからない。しかし、どう考えてみても、皆さんはこの後、業務改善命令を出しているんです。そして、実質的にこの関連会社も含めた自分の会社に対する融資をもとに抵当証券を販売していたということも、これもこの国会の中で認めているんです。 大臣にお願いしますが、当時の状況をもう一回精査してほしい、そして、一万八千人もの被害者が出ているということを重く受けとめてほしいと思うんです。金融担当大臣、お答えをいただきたいと思います。 ○内閣府副大臣 委員御承知のとおり、こうした文書の保存期間は原則三年であります。私どもも大蔵省の方にも事務方を通じてこうした資料がなかったかどうかは確認をいたしましたが、そうしたものはないということでございまして、確認することはできませんでした。 ○原口委員 やはり金融検査がいいかげんであってみたり、あるいは一部に癒着をしてみたりすると、どれほど多くの人たちが、善意の被害者が出るかということを、まさに地でいった事件ですよ。私は今の答弁には納得ができない。 資料の一に戻ります。「公的資本増強行優先株の含み損」、これは私たちがつくった、いろいろな資料をもとに提示をした資料でございますが、一体どれぐらい、このときの入れた税金は毀損しているのか。竹中大臣、お答えをいただきたいというふうに思います。 ○内閣副大臣 優先株の現在の価格については、普通株への転換開始時期が到来していない優先株が半分程度残っております。したがって、現在の普通株式の株価を前提とした合理的な試算をすることは大変困難であります。 すなわち、優先株式は、転換開始時期、配当率、そして転換価格の上下限等の諸条件を一体のものとしてその商品性が設計されておられるものでありますので、転換開始時期等の一部の条件のみを抜き出して、他の条件を全く考慮せずに試算をするということは適当でないというふうに思っております。 ○原口委員 いや、もう時期は来るわけです。一部来ているわけです。そうしたときに、幾ら損失があるかなんということも開示できないで、では、今回の預金保険法の一部改正、当座預金の部分について新たな保護をやるということ。つまり、法律はつくるけれども、運用は幾ら国民に面倒を見ていただくか、あるいは御迷惑かけるかわからないということでは、これは全く話にならないんじゃないですか。再生機構の方針についても出ていない、そして、今、過去にやったことの総括もできないということであれば、では、もう一回総括して、そして提案し直されたらどうかと思うんです。 私は、国民から選ばれた国会のお一人お一人の皆さんに、やはり誠実な審議、そして国民に対する説明責任、オープンであることが一番強いんです。そのことを金融庁に強く求めて、時間が参りましたので、質問を終えたいと思います。 ありがとうございます。 | |