
■ 予算委員会 |
平成14年12月2日(月曜日) |
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| ○予算委員長 この際、原口一博君から関連質疑の申し出があります。海江田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。原口一博君。 ○原口委員 民主党の原口一博です。 総理、今もお聞きになったとおり、拉致の問題をここまで深刻にしたこと、そのことは、情報の共有がうまくいっていない。あの工作船にしても、拉致事案についても、どれほど私たちに知らされていたのか。 きょうはインターネットで資料を提示しながら一つ一つただしていきますが、資料三を、委員長、配付の許可をお願いします。 ○予算委員長 どうぞ。 ○原口委員 資料三をごらんになってください。これは、過去の工作船事案、海上保安庁がつかんでいるだけでこれだけあった。二十一隻もあった。しかし、実際に公表されたのはこのうちの十隻だけです。 あるいは、これは国家公安委員長にもお尋ねをしますが、公安委員会の調査の中で、警察庁の調査の中で、さまざまな拉致の工作員の問題についても、これをフォローしていた、チェースをしていた。しかし、そのことが私たちに伝えられることはほとんどなかったわけです。 まず、国家公安委員長にお尋ねしますが、北朝鮮による拉致容疑事案について、日本人の請負業者など国内の協力者に関する警察の捜査はどうなっているのか。それから、北朝鮮の工作員についての捜査はどうなっているのか。そして、今、日朝交渉が行われているところでございますが、まさにこうした状況において、原発等に対する突発的なテロ等が敢行される、そういう可能性は否定できないと考えますが、地方警察の増員を含めて警備体制の増強を図るつもりなのか、そうではないのか。 そして、これは総理にもあわせてお尋ねをしますが、やはり実際に拉致現場を見てみると、外から船が来て、そのままいきなり拉致をされるというのはなかなか考えにくい。ここまで深刻に拉致被害を拡大したというのは、やはり国会、例えば先進国の議会だと、先ほど前原議員が質問をしたような、高度な機密性を要するものも秘密会で立法府に行政府が提示をして、そしてそこで法案の要件や対策を、立法、行政ともになって対策を練っていく、こういうことが考えられなければ、収集した情報を的確に生かしあるいは対応していくことができないのではないかというふうに考えておりますが、海上保安庁それから国家公安委員長、そして最後に総理に、この点についての所見をいただきたい。 〔委員長退席、斉藤(斗)委員長代理着席〕 ○国家公安委員長・産業再生機構担当大臣 今原口委員から、まず、日本人の請負業者、拉致の場合の請負業者について捜査はどうなっているかというのが一つございまして、これは、日本人の現地請負業者の有無も含めまして、今まさに捜査を行っているところでございます。 仮に、日本国内での協力者が明らかになって、その協力行為が具体的な刑罰法令に違反するということになれば厳正に対処しなければならない、これは当然のことだろうと思います。 また、我が国におきましては、戦後約五十件の北朝鮮工作員関係の事件が検挙されておりますが、こうした活動は我が国の国益を害するものであるし、国民の生命、身体にも影響を及ぼす治安上重大な問題である、こういうふうに認識しておりまして、情報収集活動や沿岸の警備を行うなど、北朝鮮工作員による対日有害活動に対する取り締まりを徹底しているところであります。 それからもう一つは、原発警備の問題もお尋ねになったところでありますが、昨年の米国同時多発テロ事件以降の国際テロ情勢の高まりを踏まえまして、各種重要施設の警戒強化を行っているわけでありますが、中でも原発、原子力発電所等原子力関連施設は、機動隊の銃器対策部隊によりまして原子力関連施設警戒隊というのを編成して、施設管理者とも必要な連携を図りながら、二十四時間態勢で警戒警備を実施しているわけであります。 今後とも、情勢に応じまして地方警察官の増員を含む体制強化あるいは装備資機材の充実を図りながら、こういう重要施設の警戒警備に当たってまいりたいと思っております。 それから、今までいろいろな捜査もしているけれども国会に十分情報を出していないではないかというお尋ねでございます。 ここは実は非常に悩ましいところでございまして、なかなかこれは、先ほども申しましたが、手のうちをさらけ出しにくいという要請もございまして、我々としても苦慮するところでございますが、李恩恵拉致容疑事案については昭和六十三年の二月十七日の衆議院地方行政委員会で、また、福井、新潟、鹿児島の各県下で発生しました一連のアベック拉致容疑事案それから辛光洙事件、これにつきましては同じく六十三年の三月二十六日の参議院予算委員会において、それぞれ初めて北朝鮮による拉致の疑いがあるという答弁を行っておりまして、それぞれの事案について、申し上げられる限りは申し上げてきたつもりで、国会でも申し上げてきたつもりでございます。 ○海上保安庁長官 御説明申し上げます。 海上保安庁といたしましては、先生先ほど御指摘の資料にございますとおり、これまで私どもとして二十一隻のいわゆる不審船というのを確認してまいりまして、その事実については公表はしてきたところでございます。 そのうち、銃撃を当方として受けたり、あるいは巡視船の方から威嚇射撃を行ったりといったような事例等特筆すべきものについては、これまでもその日時でございますとか事案の概要でございますとか、そういったことについて公表してまいったところでございますが、残りのものにつきましても、今後、その概要等について適宜速やかに公表してまいりたい、かように考えております。 ○内閣総理大臣 不審船等に対してどのような警備体制が必要か、また海上保安庁、警察、自衛隊等の連携等不備はないか、今まで反省すべき点がないかという点も含めて、いざというときに対する備えというのは平時からしていかなきゃならないと思っております。 また、国会等の秘密会におきましても、本当に秘密が確保されるようなことを各議員も努力していただきまして、できるだけの情報は提供していかなきゃならないなと思っております。 ○原口委員 前向きの答弁をいただいたというふうに思います。 いわゆる金政権、独裁国家、しかも一人の人を神格化している、ある意味じゃカルト的な国家のその首脳にいわゆる謝罪を引き出したというのは、総理、これは私は一定の評価、大変な大きな進展だというふうに思います。 ただ、そこで、北朝鮮の現政権に対する政府の姿勢、これについてはどんなふうなんだろう。例えば、イラクに対しては、アメリカはフセイン政権の打倒、そして政権の交代を求めています。ただ、外務省の、あるいは今の小泉政権の行動を見ると、九月十七日、小泉・金正日会談の翌日、総理は韓国の金大中大統領に電話をして、そして、金大中さんのいわゆる包容政策を支持するということを表明されている。このことは何を意味するかというと、我が国は、あの北朝鮮に対して急激な体制変更を求めない、徐々に、漸進的に政策を変えていく、そういうスタンスを持っているんだというふうに思って、総理、よろしいんでしょうか。 ○内閣総理大臣 私は、金大中大統領の太陽政策、包容政策を支持しております。今の北朝鮮体制を転覆しない限りは無理だという態度をとっておりません。北朝鮮が、現在の体制のままでも、今までの考えを変えて、国際社会の責任ある一員になってもらう、そういう態度をとってもらうように各国が協力していくべきだと。日本も当然、今の敵対関係から、将来、北朝鮮と協調関係になれればいいな、そういう方向で正常化交渉を進めていきたいと思っております。 ○原口委員 そこで、問題となるのは、朝鮮半島の非核化、大量殺りく兵器、大量破壊兵器の開発阻止にどのような枠組みで、どのような姿勢で臨むか。まさにKEDOの枠組みについても、あるいは平壌宣言も、先ほど前原議員が指摘をしましたように、ある意味では履行が疑われている。アメリカの議会では、重油の停止、あるいは食糧支援についても厳しい意見が出ている。こういう中で、総理は、朝鮮半島の非核化についてどのような手順で、どのように進めていこうとされているのか。 今、基本的なスタンス、いわゆる早急な体制変換を求めないということをお認めになったわけですが、私どもは果たしてそれでいいのか。金総書記の関与については、国際法、人権法上の重大な違反として取り上げていく、この選択肢もあると思うんですが、その選択肢はとらないでということなのか。それとも、どのように非核化を進めていくのか。まさにウラン濃縮計画が明白となった、そのウラン濃縮の実態が明白となった今、IAEAの特別査察、こういったことも視野に入ってくるのではないか。そういう査察を受け入れるべきであると日本政府として求めていくのか。総理の基本的なスタンスをお尋ね申し上げます。 ○内閣総理大臣 北朝鮮との関係につきましては、特に安全保障の面については日本だけの問題ではありません。韓国、アメリカと緊密な連携協力をとっていきますし、IAEA、そしてロシア、中国も懸念している問題でありますので、そういう外交関係をにらみながら、この核の問題について北朝鮮が日朝平壌宣言を誠実に履行する方向で努力するように、日本としては懸命の、外交努力を含めた北朝鮮に対する働きかけをしていかなきゃならないと思っております。 ○原口委員 先ほどまでのスタンスは非常に明確だったんですが、ここに来て、なかなか歯切れの必ずしもいいと言える答弁が出てこない。ここは我が国の安全保障にとっては大変な問題なので、これはまた別の委員会で質疑をしますが、イラクの問題について少し指摘をしておきたいと思います。 国連決議の一四四一に基づき、今現在イラクへの査察が行われていますが、アメリカは、既に、イラクの決議違反による戦争を想定して、約五十カ国の同盟国に支援を打診しています。 国際社会がイラクに完全武装放棄を求めるのはなぜなのか。それはまさに、この大量破壊兵器といったものが近隣国に使われる可能性もあり、あるいは、テロとの関係も疑われているからであります。ただ、暴力やあるいは軍事行動だけでは解決ができないということは、私たちは、もう過去の事例を見ても明らかだというふうに思います。 きょう隣にいらっしゃる自見さんと、昨年、予算委員会でイラクを訪れさせていただきました。これは、イラクの白血病棟の絵です。十一年前のいわゆる劣化ウラン弾の影響で、たくさんの小さい人たちが亡くなっています。そして、経済制裁という形で、命を助けることができないんだということでありました。 これはちょっとショッキングな絵なので総理の方にだけお見せしますが、アーメリア防空ごうの中の絵です。ちょっと見にくいんですが、ここには、誤爆で亡くなった小さい人たちの手が、手の肉片がたくさんついている、そういう絵であります。 小さい人を傷められて、そして、イラクは、昔はメソポタミア文明、つまりさまざまな文化を誇ったところですが、その文化についても、あの大戦のときに多くの遺跡を先進国に持っていかれている。小さい人を傷められて、そして文化を汚されれば、悪魔とも手を結んでしまう。 ですから、私たちは、軍事行動以外に、中東和平に対して日本ならではやれることがたくさんあると思うんです。これは、バカーの難民キャンプで、日本が援助をしている、学校や医療や、随分援助をしているんですね。その日本に感謝をささげて、日本の子供たちとそのアラブの子供たちが手を結んでいる、こういう絵であります。 国会の中では、アメリカの空爆や軍事行動に対する是非といったことは議論がされてきましたけれども、しかし、中東和平に私たちが何をやるか、あるいは、中東和平の中で、私たちが今の法律の枠組みで、政治的にあるいは制度的に何ができるのかということについては必ずしも議論が十分ではありませんでした。 今、テロ特措法の延長によって、アラビア海、インド洋に自衛艦が出ていますが、総理に端的にお伺いしたいのは、このテロ特措法の中で、これをイラクに適用することはあるのかないのか。私は、現行法では、このテロ特措法をイラクに適用するということはあってはならないし、なし崩し的にやっていくべきものではないというふうに考えていますが、総理の基本的なスタンスをお尋ね申し上げたいと思います。 〔斉藤(斗)委員長代理退席、委員長着席〕 ○内閣総理大臣 テロ特措法は、テロに対して日本として外国軍隊に対する支援活動、そういう面もあるわけでありまして、今回このイラクの問題ということに対しては直接関係はございません。 ○原口委員 明確にお答えをいただいたと思います。 とすれば、では、世界に対して、世界でたくさん大量殺りく兵器がテロ集団に渡る、その危険に対して、私たちはどのように法的な枠組みで対処をしていくのか。今回のテロ特措法は時限であり、そしてまた、アフガニスタン、例の九・一一のテロということに直接関連をしているものでありますが、ここについてのしっかりとした法整備が必要だというふうに思います。 資料の四をごらんになってください。アメリカ議会の予算局、CBOが発表した、イラク攻撃戦費に関する試算であります。現在、査察が順調に進んでいるので、このようにならないことを私たちは心から望むわけでありますが、仮に査察がうまくいかないといったときに、私たちはさまざまな危機管理のフェーズを覚悟しておかなけりゃいけない、このように考えています。 イラクの問題で、私たちがぜひ総理に要請をしたいのは、国際社会の枠組みの中で、国連憲章五十一条が拡大解釈されるということがあってはならない。自分の国に対する自衛、それがたとえテロであっても、これが拡大解釈されて、それぞれの国が独自に軍事行動を起こすということになってしまえば、逆にテロを拡散させてしまう、こういう危険もあるわけでございます。今回、アメリカの友人たちが自制を持った、大きな力にはやはり大きな自制が必要である、大きな力には大きな責任が伴う、このことを私たちが国際社会とともに確認できたことをぜひ進めていきたい、このように考えます。 さて、そこで総理、総理の政治姿勢についてお尋ねをしますが、先ほど特定道路財源問題で御答弁をされていましたが、一体、総理の公約というのは何なのか、その公約の優先順位というのは何なのか。そして、このところ解散・総選挙という言葉が総理の周辺から聞かれます。 総理に伺いたいのは、御自身の政策に対して理解の進まない人は抵抗勢力、そして抵抗勢力であれば、仮に御党の議員であるといっても解散して信を問うということをおっしゃっていますが、これは非常にわかりにくい。総理が自民党総裁として公認した人に、解散を打って、この人に入れないでくれということができるのか。自民党内での、いわゆる構造改革論とそして抵抗勢力というやり方でこの一年半やってこられましたが、政党政治の基本についてどのように考えていらっしゃるのか。総理はこの点についてどのように整理をされるのか。 国民は、総理が、解散する、抵抗勢力はこの人たちだ、この人たちには入れないでくれ、この人たち全部じゃありませんけれども、そういう言い方が果たしてできるのか。どのように整理されているんでしょうか。 ○内閣総理大臣 私は、みずから解散するとかいう発言は一言も言っていないんですよ。いろいろな場で聞かれて答えるのを、総理と話してどういうことを総理は言ったんだと、聞いた人が話しているだけであります。私が直接聞かれたときの、いわゆる毎日やっておりますぶら下がり会見。解散など私は一言も考えていない、解散などやる余裕はない、これが、私が記者諸君からじかに聞かれて答えたものであります。 ところが、新聞とか報道機関は、おもしろおかしく、私の話を聞いて、解散の発言すると。私は、みずから求めて、解散するしないなんて一言も言っていないということをまず御理解いただきたい。いろいろな懇談で、あるいはこういう委員会で、質問があるから答えているだけです。その際も、解散する気はないということをまず頭に置いて、仕事をするのが精いっぱい。任期ある限りは仕事を精いっぱい考えるということであります。 そこで、私が、改革を進めていくに、自民党を変えると。今まで反対していたものも、自民党は私の内閣になってから賛成してくれております。だから、私の改革に賛成してくれればそれでよし、自民党が変わってくれればよし、今まで反対していたものに賛成してくれればよし。しかし、そうでないなら自民党をぶっつぶすと言っているんであって、それは今後のことを見なきゃわからないでしょう。 だから、これに対しては、将来のことについては、そのときになってみなきゃ私は言いようがない。政界は一寸先はやみといいますから。これも、そういうときにどういう事態が起こるか。まさか、私は民主党が自由党と合流するなんて思っていなかったのが、現実、民主党と自由党が合流する動きが出ている。これまた、政界は一寸先はやみでしょう。 そういうことによって、政党政治というのは本来違いが、政権政党と野党、というのは次の政権政党ですよね、本来だったらば。野党第一党というのは次の政権政党なんです。だから、私は重視しているんです。常にもう野党でいいという野党じゃ困っちゃうんですよ。次の選挙ではやはり政権をとる、与党になるんだという意識を持ってやっていることによって初めて建設的な議論が起こるという面において、私は、本来の政党政治はそういうものだと思っておりますが、今の状況でいきますと、なかなか、同じ与党内においても意見の違いがあるし、野党内においても意見の違いがある。 これは、アメリカにおいても、共和党、民主党で政党は違っていながら、むしろ同じような意見を持っている人が両党内にいるという点もあります。違いがわからないといえばそれまででありますが、それは、最終的には国民が選挙のときにどう判断し、それによって選ばれた議員がどのように政権を形づくっていくかによっても、政党政治というのは変わってくるんじゃないか。 今の時点において、私は、非常に無党派層が強い、政党政治としてなかなか思っているようにいっていないなと。小選挙区制度を導入すれば政党本位の選挙になるんじゃないかといいながら、いざ実際選挙をやると無所属が強いというのは、やはり意図したとおりいっていない。ここがまた政治の難しさじゃないかと思いますが、大きな時代の分かれ目でありますけれども、こういう点については、結局、最終的に決めるのは国民ではないかなと思っております。 ○原口委員 余り今の枠組みを重視はしていないんですね。一寸先はやみだから、場合によっては自民党をぶっつぶして別の勢力と組んで、そして、それでもって構造改革が進むのであれば、信を問うということもあるというふうに受けとめました。(小泉内閣総理大臣「そうは言っていない」と呼ぶ) ○予算委員長 小泉内閣総理大臣、発言ありますか。いいですか。 ○原口委員 それで、私は、経済政策全体でいうと、やはりこの一年半の間、全く答えがない、むしろ問題設定を間違っていると思います。 資料一をごらんになってください。 今、大変な雇用の問題がわき出ていますが、皆さんが議論をされているのは、今、法人税や所得税あるいは住民税のところを議論されている。しかし、最も大きいのはこの年金保険料であります。今、企業がどういう行動をとっているかというと、まさにこの年金保険料の事業主負担を忌避するため、回避するために正社員を採らない、これが大きな雇用の問題になっています。もう一つ、医療保険についてもそうです。 ここの構造改革をやらなきゃいけない。歳出の構造改革だけでは、やはり私たちの日本というのは救うことができない。あるいは、不良債権の最終処理をするといいながら、産業再生機構はいつ立ち上がるんですか。まだその原案すらも明らかになっていない、法案すらもない。 資料の二は、RCCの再生の実績でございますが、〇・四とか〇・二という、そういう再生ですよ。こういう中で、不良債権の加速をする、一緒に再生もやりますと言っても、何の説得力もないんではないでしょうか。不良債権の問題は都市銀行の問題、そういう設定をしてきたことがまさに今の現状をつくっているんではないかということを指摘しておきます。 そして、これは大島農水大臣の秘書官の問題についてでございますが、大臣は先ほど、どんな口ききをしたのかわからないということでございましたが、そうであれば、やはり御本人に来てお話をいただかなければならない。 そして、この予算委員会に資料を提出していただきましたが、平成七年の八月三十一日に、D銀行の衆議院支店というところから六千百万もの、抵当権も何にもない融資がされている。当該の不動産屋さん、あるいは銀行関係者に聞き取りをしました。土地を買うのに、抵当権もなしでどうやって貸し出しができるんですか。このことについて、大臣はどのようにお答えになりますか。 ○農林水産大臣 お答えを申し上げます。 先ほど私がお答えしたので、私が記憶が定かでないということではなくて、前秘書が何月何日だれだれにということを手帳につけているわけではない、そういうことで、記憶が定かでないということを申し上げたのであります。 さて、今の委員の御質問でございますが、その点を確認いたしました。 彼の自宅購入に当たり、最終的に土地と建物を一体で買っていただくことになるが、それを前提として、まず土地を先に買ってほしい、そうしてくれれば多少値引きをすると不動産屋の方から申し入れがあったそうでございます。このため、前秘書は、大和銀行に相談したところ、銀行側の答えは、土地と住宅のセットでローンを組むことを前提として、まず、土地購入に対するいわゆるつなぎ融資をいたしますということであったということです。そうした経過の中で、委員御指摘のとおり、土地購入に際して、登記簿上、抵当権は設定されませんでした。 そして、その後、私の事務所のスタッフが銀行に話を聞いたところ、こういったケースは、登記簿上の抵当権の設定をしなくても、権利証、印鑑登録証など、抵当権の手続に必要な書類一式を銀行側があらかじめ債務者から提出させる、事実上、いつでも抵当権を設定できるようにして、実質上の担保をとるということがあるそうでございます。そうして登記の手続を省略することは、通常、どこの金融機関でもある意味ではあることであり、特に問題はないということでした。 なお、十二月二十八日に七千百万の本融資が行われた時点で、六千百万のつなぎ融資は抹消されたということでございます。 銀行が融資を行う際に、銀行が抵当権を設定するのが普通ですが、住宅ローンの場合は、融資を行う銀行ではなく、通常、銀行の関連の保証会社が最終的に土地と建物の上に抵当権を設定する仕組みになっております。 このため、宮内のように、土地と建物を短期間に別々に購入し、ローンを組むケースでは、債務者が登記手数料を二重に負担する必要が出てくることになりますので、こうしたことから、銀行が、登記簿上でなく、事実上の担保を獲得することにより、一度の登記で済ませることができることになり、こういった債務者の負担を軽減させるという方法が行われているそうでございます。 ○原口委員 もしそんなことができるんであれば、この不良債権の回収でこんなに苦労してないんですよ。全くの理屈に合わない答弁だというふうに思います。 また、大臣は、この宮内さんが、いわゆる口ききの見返りにお金をもらってないということでしたが、委員長、ここに、いわゆるコンサルタントのA氏からいただいた現物を持ってまいりました。しっかりと宮内氏の奥様に対して手渡しでお金が渡されていたという証拠です。 そして、大臣がお示しになった資料の中にも、一千五百万の贈与の未払いというのをこの間お認めになりました。一千五百万だけじゃないじゃないですか。残りにも、約二千五百万近い贈与が、あるいは遺産の相続があって、これについては届けられていないでしょう。いかがですか。 ○農林水産大臣 私の本当に知らざることが、この委員会とかそういうもので次から次と御質問いただいております。その中にあって、まさに最初に報道された週刊誌の報道、それは、多額の金が彼の家の原資になっているところから始まりました。 したがって、私は、この原資について、本当にプライバシーも全部明らかにして私に示しなさい、その結果は委員長や原口理事も見ていただいたものと思いますが、その中に、今おっしゃられた実母から譲り受けたという一千五百万に係る贈与の未払い、そういうふうなものがありました。またさらに、それ以外に、奥さん御本人、奥さんのお父様、お母様でございましょうか、そういう方からも贈与を受けたというふうなことがございました。 そのことに対して、私は、これは期限が来ている、来ていないのは別にして、少なくとも、君の範囲の中で税務署に行って相談するなり税理士と相談して、そのことに対してはしっかりしなきゃいけませんよ、幾らやめた秘書とはいえ、厳しく彼に対して言いました。その結果、今現在、税理士を通じて税務署と相談しておるようでございますし、また、それ以外のことについてもかなり厳しく彼に対して言ったこともございます。 いずれにしても、税金の問題は、今委員おっしゃったように、国民みんなが頑張って税金を払っているわけですから、そういうことに対しては本当に厳しく彼に伝え、そして、彼は今それの協議に入っているということでございます。 ○原口委員 これはテレビをごらんになっている人はびっくりしますよ。二千五百万の贈与税や相続税を払わないで済むわけない。 そして、これはお買いになった資産の買い入れ価格などということで、税務署はこうやって聞いてくるんですね。これは藤井委員長が誠実に調べていただいて、実際に提出をされているということがわかりました。では、ここに書いてあるはずなんです。書いてあれば、税を逃れることはあり得ないんですよね。私は、この国会にぜひ来ていただきたい。 この問題だけではなくて、まさに福岡県のことについても、もうたくさんの告発が来ています。 これは大臣が科学技術庁長官時代のことでございますが、JSTといういわゆる文部科学省の外郭団体、そのことについても同種の口ききをされて、そして、そこのJV比率を五、四、一に変えてくれないかというようなことをおっしゃっている。これは大臣秘書官ですよ。しかも、所掌の文部大臣秘書官。私は、こういったことが繰り返されるということはあってはならない。 そして、大臣がこの間、まさにメッセンジャーのように出てこられた。私は、このコンサルタント会社のA氏と、そしてこの宮内前秘書官にお出ましいただいて、こういう口ききの実態がどうだったのか。 そして、先ほど税理士と相談をされているとおっしゃいましたが、実はこの土地の売買については一回税理士と相談されているんです。このコンサルタントA氏だけじゃなくて、そのとき相談された税理士の先生の証言もあります。その内訳については、決して大臣が出されたようなお金ではなくて、だから、贈与税とかあるいは相続税とかはお支払いになる必要はないんじゃないかとその方はおっしゃっている。むしろ、口ききでもらったお金をこれに充てたんですから、そこの贈与税は要るかもわからないけれども。全く証言と違うことを大臣はお聞きになって、ここで答弁をされている。このことは大変大きな責任だというふうに思います。 最後、このことについてどのようにけじめをつけていかれるのか、大臣御自身から御答弁をいただきたいと思います。 ○農林水産大臣 この報道があって以来、さまざまな御質問をちょうだいしました。まず、それらの報道に関して、言われていることに関して、私自身が関与をしたり彼に命令したりしたことは一度もございません。 私は、そういうことの中で、まず、大臣秘書官として業務上、実務上執行できない、彼の仕事はできないということで、彼を辞させたのも一つでございました。 しかし、もう四年前、六年前、七年前の話とはいえ、問われたことに、私はまさに、もと私の秘書として、前秘書として、問いただすべきは厳しく問いただし、集められる、私の納得できる資料を持ってこいということの中で、真剣に問いただして、そのことを誠実に皆さんに御報告するのが私の責務であろう、こう思って努力してまいりました。 私には、法律に基づく捜査権があるものではありません。しかし、そういう元秘書、前秘書としてあった者に、やはり皆さんから問われたことに全力を尽くして聞きただし、そして、それを報告していく。メッセンジャーではございません。さらに言えば、自分自身も、こういう中にあって、みずからを反省しながら、自省をもしながら、身を律して職務に専念していくことが私の責任であろう、このように思っております。 ○原口委員 新たな証拠をここに出しました。それは国会答弁と全く違うものであったということを指摘して、質問を終わります。 | |