国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員会

平成15年10月2日(木曜日)

○国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員長 次に、原口一博君。

○原口一博 民主党の原口一博でございます。
 通告に従い質問したいと思いますが、まず、先ほどのIMF、世銀のレポートがどうして開示をできないのか、そのことについて明確な答えをいただきたいと思います。

○外務大臣 先ほど財務副大臣がおっしゃられたことを繰り返すことになりますけれども、これは、イラクにおいてどういう需要があるかということを世銀やIMFやUNDPが一緒になって調査した報告書であるわけです。今、コアグループが集まってそれを精査して、本当にそうかどうかということを議論しているわけで、これをやっているのが非常に少数の国である。したがいまして、イラクの需要が本当にどれぐらい必要なのかということについてはその後出てくるわけで、これは、もらっている国ともらっていない国があるということで、今、秘、不公表ということになっているというふうに副大臣はおっしゃったというふうに理解をしています。

○原口一博 肝心なところがそれではやはりわからないんですね。
 昨日の予算委員会でも、いわゆる長期金利の上昇リスクを財務大臣あるいは日銀総裁とも議論しました。日本の今の財政状況、あっぷあっぷなんですね。国債がもうこれ以上発行できないということで、さまざまな経済のリスクを私たちはどのようにヘッジするかということを片っ方で議論しているわけです。その中で、では、しかし応分の国際貢献をしなきゃいけない、その国際貢献がどういう理由に基づき、どういう額が出てくるのかというのはいち早く知らなきゃいけない、そういう数字なんですね。また、どのようなニーズにこたえていくかということも、ほかの経済政策や、あるいは国政全般にわたるさまざまな予算を考える上で、もう十二月には予算編成やるわけです、そのもととなるものでございますので、非常に今の答えでは納得ができない。
 ブッシュ大統領は九月七日、イラク、アフガニスタンでのテロとの闘いのために八百七十億ドルの追加予算を議会に要求することを発言しました。たしか、イラク分が七百十億ドルで、復興関連費用は二百億ドルだったと思います。日本にはどれぐらいを、やはりそれなりの復興関連費用をアメリカは期待をしているというふうに思います、どれぐらいを期待しているのか。そして、先ほど末松議員が質問をいたしましたが、湾岸のときにはこの復興支援という名目でそれが戦費に使われた、そういう報道もあった。しかし、今絶対にないという川口大臣のお答えですから、それはないということを信用しておきます。
 私たちは、大体どれぐらいの復興支援の費用を予定しておけばいいのか。アフガニスタンでは二年半で五億ドルというようなことでございましたが、その辺、どのように見積もっていらっしゃるのか、川口大臣にお尋ねしたいと思います。

○外務大臣 これは、今まさに議論をしているコアグループの議論を踏まえて、この結果をきちんと見て、我々として精査をして、そして、日本政府としてどのような形で責任を果たすべきかということをしっかり考えるということでございまして、今の段階で、幾らぐらいとか、そういうことをつかみで頭に置いているということではございません。

○原口一博 ここは議論の場ですから、私たちは議論の材料を提示し、お互いが持っている情報をそれぞれすり合わせて、よりよい結論を出さなきゃいけない、それが議院内閣制の大きな特徴だというふうに思います。
 私は、この二百億ドルのうちのやはり応分の負担、これをやるというのは当然だと思います。というのは、イラクが、今の復興支援事業というものが破綻してしまって、テロリストの温床になってしまう、これは最悪のことです。今でも、アンサール・イスラムですとかPKKですとか、さまざまなものがそこにいる。そして、けさですか、ついに警察に対しても、イラク人の方からの大きな衝突があったというようなことも報じられているわけで、その全体のプロセスをやはり国会の中にきっちり示していただかなきゃいけない。
 私は、二〇〇一年、テロの直前にイラクを訪問したときに、九月十一日のちょうど直前、一カ月ぐらい前でしたが、バグダッド空港を飛び立つときにイラクの関係者が、来年アメリカはこういう姿でないだろうということを言っていたことを政府にも御報告をしました。アンマンでもパレスチナに対する不満が大変高まっていて、そして暴力に対する連結といったおそれが非常にふえてきているということを予算委員会の派遣団として報告をしたはずです。その直後に九・一一が起こった。
 私たちは、どうして避けられなかったんだろうか。予兆を、現地に行って、そしてそういうものを報告しながら、九・一一、あれほどのアメリカの情報力をもってしても避けることができなかった。テロというのをどうやって根絶すればいいかということを真剣にこの二年間考えてきました。
 その中で、ぜひ政府にお願いをしたいのは、情報をやはり開示してください。そして、国会に開示をして、イラクは原油の大変な産油国でありますから、いつかの段階で借款に変えるときが来るかもわからない。借款についても議論をしておかなきゃいけない。しかし、当面、復興支援事業に対して、国際社会がそれを支える。その支える体力はどれぐらいあるんだということも私たちは国会の中で議論しておかなきゃいけないから、今の質問を申し上げているということをここで強く言っておきたいと思います。
 さて、テロ特措法の延長についてですが、基本計画に平成十四年の十一月十九日に建設用重機及び人員の輸送を加えていらっしゃいますね。防衛庁長官。これは、具体的に何をやったのか、そして、なぜやったのか。同じく、輸送艦による輸送を行う場合、随伴する護衛艦の人員を加える。これは当然、護衛艦が行けば人員が加わるのは当たり前ですから。これは何か、当初の計画と違うものが起こったから加えたわけですけれども、これはなぜですか。

○防衛庁長官 委員御指摘のとおりでございます。
 アフガニスタンで米軍等の活動が長期化をするというのに備えまして、残存勢力の掃討作戦の拠点を整備するためのタイの陸軍工兵部隊の建設用重機を、アフガニスタンへの中継地点となるインド洋沿岸の港まで海上輸送するニーズが見込まれていた。これは法律の目的にかなったものでございますので、これを輸送したということは、まさしく法の趣旨にかなったものであるというふうに私どもは理解をいたしておるわけでございます。
 「いかづち」という護衛艦、これは新しいタイプのものでございますが、これが輸送艦「しもきた」に随伴をいたしました。二月十三日にタイに到着、ブルドーザー等約二十両、タイ工兵隊員三十名、これを積みまして、三月二十八日に帰国をいたしておるわけでございます。
 それで、何でこのような船がついていきましたかということでございますが、これは、輸送しておりますもの、これに対しましてテロの襲撃等々、そういうことが全く考えられないわけではないということでございます。特措法上、物品の輸送には、外国の領域における武器弾薬の陸上輸送を含まないとされておるわけでございますが、海上輸送において武器弾薬の輸送は排除されておらないということでございますので、このこともあわせて、法の趣旨に反するものではないということでございます。

○原口一博 法の趣旨に反するなんて、一言も言っていません。
 つまり、予想以上にアフガニスタンにおけるテロの掃討作戦が長引くだろう、そういうことで拠点をつくらなきゃいけないから、そのための重機を運んだ、こういうお答えですよね。それで結構なんです。私は、今、実績の検証をしているだけですから。
 実績の検証で、次にお伺いしますが、給油実績について。私、これは政府からいただいた資料、それから調査室からいただいた資料を見て、幾つか疑問の点がありますので。
 給油実績については、平成十五年三月までは米英艦以外については、これは給油していないんですか。これはなぜですか。

○防衛庁長官 フランスに第一回目の給油を三月九日、その後、順次、ニュージーランド、イタリア、オランダ等に対しましてやっております。
 三月以前には実施をいたしておりません。これはなぜかといいますと、交換公文を締結しておりませんので、それ以前には給油をするということはしなかったものでございます。

○原口一博 何を締結していない、交換公文ですか。

○国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員長 石破防衛庁長官。(原口委員「交換公文を……」と呼ぶ)
 委員長の指示に従ってください。

○防衛庁長官 失礼いたしました。
 交換公文を締結いたしました以降、給油を実施いたしておるわけでございます。

○原口一博 では、なぜそれまでは交換公文を米英艦以外に締結をしなかったんですか。それ以外の艦船というのは、やはり同じように、米英艦船と同じように展開をしていたんでしょう。

○防衛庁長官 これは、当初、米英の艦船が主でございました。その後、ほかの国の艦船も参加をするようになりまして、ニーズというものが発生をいたしました。
 ただ、私どもとして、ニーズがあったからといって即座に給油をするわけではない。これは当委員会でも何度か議論になりましたが、米国とも交換公文に基づいてやっておるわけでございます。交換公文が私どもの国と当該国との間に交わされまして、しかるが後に給油を開始したということでございます。

○原口一博 いや、ニーズは、米軍であろうが英軍であろうが、ある。あるいは仏軍であろうが、ニュージーランド軍だってある。だから、そこからもニーズはあったわけでしょう。今おっしゃる交換公文というんですか、それを締結してくれというのは、逆に聞きますと、十五年三月まではなかったということですか。

○防衛庁長官 ニーズはございました。例えて申しますと、フランスの場合には二月二十八日、ドイツもそうです、ニュージーランドもそうです、二月二十八日に支援を実施することを決定いたしました。イタリア、オランダ、スペインは三月の十一日。カナダ、ギリシャは三月二十八日ということになっております。これは、向こうの側から給油をしてほしいなと。
 向こうもある程度のオペレーションをやってみて、なるほど、やはり洋上で補給を受けなければ活動するのは難しいな、一々寄港をしておっては難しいなということが明らかになり、そしてまた、日本の給油の能力もございます。向こうのニーズもございます。私どもの方で検討いたしまして、この国、この国、この国であれば、これから先給油の実施ができるということを確認いたしましたのがその日ということでございまして、ニーズが発生したからといって、すぐそうですかというようなことにはなっておりません。
 しかしながら、ニーズになるべく早く対応しよう、そしてまた、交換公文というものを締結することによって、お互いの国の行っている行動というものにお互いに責任を持ち、お互いにそのような信頼を築こうという意味で、交換公文を締結した後に実施をしておるわけでございます。

○原口一博 十三年の十二月からオペレーションが開始して、それが十五年の二月まで他の国に対して交換公文が行われず、そして十五年の三月、これはまさに、ことしの三月といえばイラク攻撃が始まった月でありまして、そこからさまざまな艦隊に給油がされている。
 その中で、給油回数実績、これをグラフにして見てみると、給油回数実績が十五年五月にピークを打っています。ここにピークを打っている理由は何ですか。ただ、回数はピークを打っているんですけれども、給油量というのはずうっと下がっているんですね。これはつまり、一回の給油量が少なくなければこういう数字にはならないんだと思いますが、理由を教えてください。

○防衛庁長官 給油回数がふえたにもかかわらず給油量が減ったというのは、これは給油対象の船が小さくなったということでございます。大きな船、小さな船の場合には、当然小さな船の方が使う油は少のうございますので、単純にそういう結果でございます。

○原口一博 私たちは、この給油の実績をやはり詳細に、その船、船がどういうオペレーションをやったのか、これは軍事的なさまざまな秘密がありますから言えることと言えないことがあるけれども、国民の皆さんに明らかにする、その責任があるということで、今お尋ねをいたしました。
 先ほど、修正案の趣旨説明を末松委員がいたしましたが、延長については別の法律でするというふうに明示されている。そして今、その別の法律を審議している。私は、その別の法律が通れば、新たな派遣についても国会承認をきっちりするべきだ、これが筋だというふうに思うんですが、防衛庁長官、いかがですか。

○防衛庁長官 委員の御指摘は多分二点あるんだろうと思っています。一つは、事前に承認をしなきゃいかぬということと、それから、実際にやる活動についても承認が必要だ、こういうような二点の御主張だろうと思っております。
 一点の事前承認の場合には、これはそもそもテロ特措法をつくりましたときも議論があったように私は記憶をいたしておりますが、法律をお認めいただくということが、特措法の趣旨からいいましても、内容自体をお認めいただいたものだ、したがって、実施の措置について国会の御承認をいただくということでよいのではないか。
 もう一点は、これもあのとき議論したことでございますが、では治安出動を、周辺事態法とのバランスをどう考えるのだということでございます。
 周辺事態法と比べてどうなんだということで、この場合には、周安法が、我が国の平和と独立に影響を与えるような事態ということでございますが、そこにおきまして自衛隊が活動することについてはより慎重でなければならないという議論もあったように記憶をいたしております。
 要は、国会の関与というものをきちんと担保しながら、同時に我々の機動性というものをきちんと確保するためには、これは事後の承認ということになるのではなかろうかというふうに判断をいたしておりますし、御党の修正案につきましても、私、個人的にはそのような思いを持っておりますが、また議論をさせていただきたいと思っております。
 活動の継続につきましても承認が必要だということでございますが、内容がほとんど継続をいたしておるわけでございまして、この国会で議論をいただくこと自体がこの御承認になるというふうに考えておるところでございます。

○原口一博 内容がどのようになるかというのは、今の活動内容をまた基本計画という形でお示しになるわけでしょう。違うんですか。基本計画、もう変更しなくていいんですか。だって、この法律の中でも変更があったわけでしょう。さっき私が何で質問申し上げたかというと、重機を持っていったじゃないですか。そういう変更はもうないんですね。今の活動と全く同じだというふうに見ていいわけですか。

○防衛庁長官 今回、委員が御指摘のような、例えばタイの工兵隊のような新しい内容を盛り込むということは考えておりません。

○原口一博 ということは、今私たちが見ているそのもの、この間出された計画、これでやられるわけですね。もう足すものもなければ減すものもないということでよろしいですね。

○防衛庁長官 これも、昨日ですか、議論をさせていただいたことでございますが、これから先いろいろなニーズも生まれることも考えられる、決して否定はされるものではない。例えば、どなたからか、P3Cを飛ばしたらどうだというような御議論もございました。そういうような場合には、改めまして国会での御議論をいただくということになるだろうと思っておりますし、基本計画の同一性を損なうようなことがあれば、それは当然、国会の御議論をいただくということに相なると思っております。
 何を報告にし、何を承認にするかということは、それぞれ、私どもの立場がございますし、御党として、修正案の中で、どういう場合に報告にし、どういう場合に国会承認をかけるかということにつきまして、またいろいろな御議論をさせていただければと考えております。当面、政府として、今のままの活動を続けるということに変わりはございません。

○原口一博 今のところはさらに詰めなきゃいけないところでございますが、時間が限られていますので、またちょっとイラクに戻りたいと思います。
 アメリカの世論を見てみると、第二のベトナム戦争というような形になる前に、アメリカはもう世界から撤退すべきだ、こういう極端なことをおっしゃる議論もある。
 その中で、国連が、イラクの治安維持を多国籍軍という形で国連決議をして、そして、さまざまな国がイラクの治安により一層の責任を持つ、こういう決議が起こった場合に、政府はまだ、アメリカの決議については今皆さんお手元にお持ちでしょうか、今度国連にイラクに関して出す決議。朝、ネットでまだ私たち見た段階ですけれども、御存じでしょうか。

○外務省総合外交政策局長 お答えをいたします。
 報道にもありますように、米国は非公式な形でP5のメンバーにいわゆるドラフトを提供いたしました。我々はP5のメンバーではありませんが、最大限の情報収集努力を行っているというところでございます。

○原口一博 そのドラフトはどういうものですか。

○外務省総合外交政策局長 お答えをいたします。
 そもそも、今回のドラフトに至った経緯から、委員も御案内のとおりに、イラクに対して早く主権を移譲するということがいつぐらいでできるのか、それから国連にさらなる役割を与えることができるかということについて、議論を踏まえ、アメリカなりにつくったものというふうに理解をしております。

○原口一博 今はドラフトをつくった理由をおっしゃったので、そのドラフトの中身はどういうものですか。

○外務省総合外交政策局長 先ほど、冒頭にお話ししましたように、我々は本来入手している立場ではございませんので、我々の立場から内容については申し上げることはできない、差し控えたいと思います。

○原口一博 私たちは国家としてさまざまな情報を集めているわけです。本来どうのこうのとおっしゃいますけれども、私たちは最大の同盟国です、アメリカと。そして、今の政府はイラク攻撃を支持し、これに責任を持つ立場です。その責任を持つ立場の人たちが、では、今、占領行政がある意味では壁に突き当たる、いや、私たちは、もっと強い言葉で言うと、破綻をしかけている、その破綻をしかけているときに、同盟国がどういうドラフトを考えているかというのをどうして国会に言えないのか、それがよくわかりません。
 私は、民主化というより、無政府化、無秩序化が実現してしまっている今のイラクの現状を非常に憂えています。そして、私たちは、限りなくPKO、PKFに近い形の国連決議が出た場合には、これを慎重に検討しなきゃいけない。その決議が出るのはそんな遅い話じゃないと思う。だから今ここで議論しているんです。
 私は、本来だったら、小泉さんに解散するのは少し延ばすべきだぐらい言わなきゃいけないような事態だと思うんです。いや、解散してほしいですよ。早く三期になって、そして小泉政権と私たち、政権を交代したいから。そういう意味では、解散を不信任という形で、そういう思いはある。
 だけれども、国際情勢からいうと、もう待ったなしのところに来ているから今議論をしているわけでございまして、そこのところ、国連決議との関連で、今のお答えではなかなか納得はできない。私たちはどういう姿勢でそこに臨むのか。また、解散をして、政治空白の中で、お金だけが私たちに、国民に求められる、これはもうたくさんだというふうに思います。
 いかがですか。そのドラフトの内容あるいは、では、ドラフトが言えなければ日本政府の今の基本的な姿勢、これでも結構ですから、おっしゃってください。

○外務省総合外交政策局長 お答えをいたします。
 総理、官房長官、大臣、たびたびお答えをさせていただきますように、イラクの復興は国際社会が全力を挙げて取り組むべきものと考えておりますので、新たな国連決議が出ることによって、より多くの国々が参加ができる、また国連により大きな役割が与えられる、さらに、イラクの人に対して主権というものが早く移譲されるという方向で国際世論というものが一致するということは、まことに望ましいということで考えておりまして、その方向でそれなりの努力をいたしているというところでございます。(発言する者あり)

○原口一博 今、本当に、アメリカにそれをしっかり言えというお話がありましたが、そのとおりなんです。イラク人への権限移譲過程を明確にして、そして、人道復興援助実施主体の、占領軍からやはり切り離さなきゃいけない、一刻も早くイラク人による政府をつくらなきゃいけない。
 その中で、官房長官、私は、イラクに対して、私たちも多国籍軍が編成されたときにどのような姿勢をとるのか、あるいはその中での支援を求められたときにどのような姿勢をスタンスとして持っているのか、そのことを聞いているわけです。政府を代表して、官房長官、お話しになれますか。まだ、国連決議が出ないと何とも言えないという御姿勢でしょうか。

○内閣官房長官 おっしゃるとおりなんですけれどもね。
 我々は、情報として、いろいろな情報を入手しております。しかし、まだこれを公にしていいという状況じゃないというふうに聞いておりますので、ですから、今現在、私どもとしても、その情報限りというように申し上げるしかないんです。そういうようなことでありますので、御理解をいただきたいと思っております。

○原口一博 結局、国会との議論というのは解散があれば選挙後という形になる。非常に残念です。
 さて、官房長官、私は、昨日の予算委員会について総理に、きょう本当は総理に来ていただきたかったけれども、官房長官、抗議をしておきたいと思います。
 私は、飯島秘書官、この方は官の方だから名前を出しました。しかし、関連の方と言って、お子さんという言葉は一言も出していません。なぜならば、政治にかかわる人たち、民間人の人たちは守られるべきである、そういう人たちの人権を。だから私は関連の人という形にいたしました。総理みずからがお子さんという言葉をテレビの前で出されて、そして、個人名を出すなという批判を私にされるのは筋違いだということを申し上げておきます。
 何でこの質問をしなければいけなかったかというと、失業で国民が苦しむ中、道路公団ファミリー企業というのは、政治家や官僚の縁故採用、これが常態化しているというふうに言われていて、現実に、きのう石原担当大臣も、財務諸表も、そしてさまざまな問題が山積しているという答弁をされた。
 そして、一年前の内閣委員会で当該事実を、つまり、秘書官の関連の方が勤務実態いかんという質問が二回あって、そして、安倍当時の官房副長官は、そういうものはないということをお答えになっているわけです。ところが、実際に調べてみると、テープがここにありますけれども、別に、上司に聞いてみればすぐわかる話なんです、これは。そこにいらっしゃる方に聞いてみれば。いや、いらっしゃいましたよと、複数、いっぱいあるわけです。
 ということは、虚偽の答弁を国会でなさっているんで、その関連の方がどこにいらっしゃろうが、私はそのことを問うているわけではありません、職業の自由ですから。だれのお子さんであろうが、どこに勤めていても、それはいいんです。私はそのことを問うているんではなくて、安倍官房副長官が国会で発言されたことが間違いであったという事実が高くなってきているから聞いているわけでございます。
 通告をしておきましたけれども、この勤務実態の事実、これはおつかみになっていると思いますが、いかがでございましょうか。そして、官邸の、今はもう幹事長をなさっているわけですけれども、官房副長官が虚偽の答弁をされているということは、いかなる国会の答弁においても私たちは許されないことだと思う。
 官房長官は、去年、外務省の機密費を議論したときも、後でやりとりをずうっと精査しました、ほかの方については、やはり、ちょっと怪しいな、これは少し誤認があるんじゃないかな、うそがあるんじゃないかなという答弁がありましたが、官房長官の答弁は、選挙前にお相手を褒めるのはどうかと後ろは言うかもわからないけれども、あなたの答弁は全然間違いがない、うそがない答弁でした。それは立派だと思います。
 だけれども、官房副長官の答弁は……(発言する者あり)いや、当然なんですよ。当然なんだけれども、あれほど、外務省の機密費という、あるいは官房機密費という、機微に触れる質問をしながら、全くよれのない答弁をした、これは立派だと思います。だけれども、官房副長官については、これは虚偽の答弁であったという疑いが非常に濃厚になっている。このことについての御所見を伺いたいと思います。

○内閣官房長官 お褒めをいただいてありがとうございます。こういうときは余計気をつけなきゃいけないんですけれどもね。
 私も、事実関係、これは承知しておりません。しかし、一年前ですか、安倍官房副長官が、当時、これが虚偽の答弁をしたというふうには私は思っておりません。また、そういうふうな報告も聞いておりません。ですから、それはそれで事実を申し上げたというように御理解いただきたいと思います。
 ただ、こういう、個人の自由として勤務をしているということについて、どういう関係があって、それがどういう、何か政治的な影響があるのかどうかわかりませんが、何らかの特別なことがあるというのであれば、また話はよく伺わなければいけないと思いますが、そうでないということについて一々申し上げるというのは、これはどうかというふうに私は思っておりますので、そのこともあわせ御考慮いただきたいと思っております。

○原口一博 私も、そのとき同僚議員がなぜ質問したかというその背景は、つまり、道路公団、族議員そして官僚癒着という形で官製談合が行われている疑いがあり、そしてその口ききによって、道路公団のファミリー企業しかその仕事はできないわけです。非常に大きなギルドを形成していて、そこに就職する人たちも一部の人しかできない。こういうものに対して、小泉内閣は構造改革ということで、それを排除していこうという内閣である、その内閣の枢要にある方がこういったことを許しますかという文脈だったので、個人のことを聞いているんじゃないんです。そこで事実と違う答弁があったとするとこれは看過できないので、きのう質問したわけです。
 私たちは、実際に幾人も聞きます。それは簡単に答えるんですよ。なぜか。別に、就職していたからといって、問題はどこにもないからです。そうでしょう。今おっしゃったとおりなんです。どこにもないんです。当たり前に就職をして働いている。
 逆に聞きたいのは、なぜそれを、きのう、これはテープ、とてもいい人ですよ、確かに一緒にお仕事しました、半年しました、いろいろな方がおっしゃっているわけです。だから、事実と違う答弁をなぜやるのかというのを聞いているわけです。これは本来だったら、安倍官房副長官、今の幹事長に聞かなきゃいけないことなんでしょうが、私は、国会で、いかなることでも事実と反することを答弁した疑いがあれば、それはこの国会の権威を侵すものであり、そして政治に対する信頼を失うものであるから聞いているので、今、官房長官は十分な答えをされませんでした。お調べになろうと思えば調べられるんですよ。虚偽答弁の疑いが出ているから調べてくださいと言っているのであって、お調べになる気はありませんか。

○内閣官房長官 先ほども答弁申し上げましたけれども、この人物がどういう関係があって、何を起こしているのかということが問題なんでしょう。道路公団のファミリー企業であって、そこに勤務している人がその関係者であったという、そのことで何かあったのかどうか、そのことが問題なんだろうと思いますね。もしそういうことでなければ、偶然ということももちろんあるだろうし、またそういうような、だれだって、国会議員であればその関係者が何らかの利害関係にあるようなところに勤めているというのは、これはあり得ることですね。
 ですから、そういうことについて、何か問題があれば、私どもも真摯に調べて、そしてその問題を除去するよう、排除するような方策を講じなきゃいかぬということはございますけれども、だから、そこのところ、問題があるのかどうか、それを私はお尋ねをしているわけでございます。

○原口一博 その方が問題があると一言も言っていないんです。いや、そこまでおっしゃるんだったら、就業実態がなくなったにもかかわらず給与が払われ続けているんじゃないかということを言っている人もいる。だけれども、こんなことは私はここで問う気はありません。そうではなくて、実際にいらっしゃる人をなぜいないと言うのか、そのことが虚偽になるから言っているわけです。いかがですか。

○内閣官房長官 私は、国会の、それもこういうような質疑をしているときに取り上げる問題かどうか、そもそもそういうことについて問題提起をしたいと思います。問題があるのであれば言ってください。そうしたら調べますよ。

○原口一博 やはり価値観が違いますね。私たちは、国会で、どの、与党であろうが野党であろうが事実と違うことが話されて、そしてそれが大変問題である、問題なんですよ。いろいろな口ききで、一部の人たち、ファミリー企業しかそれを受注できない。そして、そこに働く人たちは、今おっしゃったじゃないですか、官僚や政治家のつてだと。そういうことを問題にしているわけです。
 時間がなくなりましたので、北朝鮮の問題について最後にお尋ねをいたします。
 昨日、川口外務大臣は、この拉致の問題というのは、やはり私たちはテロだというふうに思っています。そして、このテロをやった国家に対して、そのテロを、どのように被害者を原状に戻していくか。これは、家族の方をお帰しになるというのはまず第一でしょう。しかし、ほかの皆さんの、三百名を超える拉致被害者の皆さんをやはり一刻も早く日本に帰さなきゃいけない。そのために、今優先的にやるべきことを、一体何をしているのか。
 先ほど末松議員がお話しになりましたように、中国やロシアに対しても、あるいは韓国に対しても、きっちり働きかけをどこまでなさっているのか、そして、それはだれがなさっているのか、そのことを明確にしていただきたい。そして、六カ国協議の中にやはり北朝鮮を踏みとどまらせるために我が国は何を一番優先的にやろうとしているのか。この二点についてお尋ねを申し上げます。

○外務大臣 幾つかのことをやっていますけれども、最初のことについて言いますと、国際社会においてさまざまな働きかけをやるというのが一つあります。
 これは、例えば国連の演説というのもそうですし、それから、私があちこちでバイの会談をしたり、あるいはASEAN、ARFといったような会合、そういったすべての場で、そして、私のレベルから、副大臣、政務官、次官、そしてアジア局長、アジア局の関係者、全員がそれをやっているということです。
 それから、二国間、直接に北朝鮮への働きかけということももちろんやっています。これは、家族を帰すようにということと、それから事実関係、これについて真相を明らかにするようにということを言っている。これは、なかなか直ちに結果が出てこない、まだ結果を出すことができないという意味では非常に残念ですけれども、引き続きやっていきたいというふうに考えています。そういった働きかけ。それから、もちろん会談をきちんとできるような状況になりましたら、二者会談をいつどこでやるということになりましたら、そこでもちろん会談を、協議をやっていくということになります。
 それから、基本的な考え方として、北朝鮮との関係では、対話と圧力、圧力と対話ということを言っていますけれども、その考え方に基づいて、例えば犯罪に類するようなことも含めまして、我が国として法律的なことではきちんと手を抜かないでこれはやっていくということはもちろんでありますし、圧力と対話でやっているということです。
 それから、六者会談、これを続けるために何をやっているかという二番目の御質問ですけれども、日本も含め関係国、関係国といいますのは、その六者会談のメンバー、それからほかの国で、六者会談の当事者でなくても北朝鮮といろいろな形で連携を持っている国、これはアジアにもありますし、ほかの地域にもありますけれども、大使館を持っている国もあります、そういったところも使いながら、六者会談をやることが北朝鮮にとって利益なんだということをわからせるということで働きかけを行っております。
 中国における、この前の六者会談の最後のときに、王毅中国側の代表が総括をして、その中で、六者会談を続けるということを総括していまして、それに対しては北朝鮮も含めて反対をしていないわけです。したがいまして、次の時期、いつやるかということについて、我が国も含め働きかけは行っている、そういうことです。

○原口一博 これで質問を終わりますが、国連総会で、北朝鮮は逆に数字を挙げて、我が国を拉致国家であるというようなことを言い、そういったものにはきっちり反論をしなければいけないし、前回、私は新潟へ行って、あの万景峰号入港の、本当にこういうものがあっていいのかという集会に出てまいりましたけれども、その中で、我が国の国旗を持っていこうとするとそこは遮断をされ、かの国の国旗は持っていける、本当に情けない思いをした人たちが大変な涙を流していらっしゃいました。
 私は、しっかりと外交のメッセージを伝える、拉致は犯罪でありテロである、このことから解決の基本をきっちり守っていく、このことを強く要請し、質問を終わります。
 ありがとうございました。

○国際テロリズムの防止及び我が国の協力支援活動並びにイラク人道復興支援活動等に関する特別委員長 原口一博君の質疑は終了いたしました。