
■ 内閣委員会 |
平成16年5月14日(金曜日) |
|
|
|
| ○内閣委員長(山本公一) 次に、原口一博君。 ○原口一博 民主党の原口一博でございます。 本法案に対して幾つかの視点で質問を行いますが、竹中大臣、まず、競争政策、消費者保護政策の基本ということで少し議論を。この法案がだれのどのような公益を守ろうとしているのかということに関連して、共有できるところを共有させておきたいと思いますので。 私は、民主党の規制改革の座長として、次のように考えています。 規制は、公正中立の行政がつくって、そして執行する、民間はそれに従わなければならない、そういう共同幻想から一刻も早く脱すべきだ。ルールの作成自体は、民間も関与しながら、そして政治の正当性を得て行い、そのルールの執行は、これまで以上に厳格な倫理性、中立性、透明性を持った行政が行うことを原則とする。つまり、ルール作成自体への、そこの民主化、これが非常に必要である。ルールの執行を不透明な裁量で行うことが、規制やあるいは既得権益を生む今までの古い政治的な体質だった。そこをどう払拭していくかということが一点。 したがって、制度、ルールの競争そのものがグローバリズム時代の国際競争の本質である。そういったことを踏まえて、多様な主体がルールの作成、改廃に関与できるように、国内でよりよきルールの作成競争を生むような環境をつくり上げること、このことが競争政策の中で最も重要なものであると私たちはとらえています。 そして、消費者、国民についていえば、これは、保護の主体ではなくて権利の主体なんだ。消費者の権利というのは、だれかから与えられるものではなくて、もともとあっている権利だ。昨日、委員長提案で通過させていただきましたが、CI、世界消費機構の八つの権利を明記して、その権利を行使することが、これは経営側、消費者側あるいは労働側、そういったものではなくて、国民全体の利益なんだということで、消費者基本法の改正というところに至ったわけでございます。 この認識について、共有できるところがありましたら、あるいは、いや、違うスタンスだということでありますれば、教えていただければというふうに思います。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) 大変大きなお問いかけでございます。 詳細の議論をしていくと、いろいろまた議論する点、あるかもしれませんが、今、お話を口頭でお伺いしている限り、基本的な認識は共有しているというふうに思っております。 まず、ルールの作成に当たっては、これは、民主主義の原理原則からいっても、やはりすべての人が参加するというところに民主主義、政治的な意味がありますし、また、経済的にも、多くの人が参加してつくったルールというのは必ず守られる、これはまさにリナックス方式でありますから、そういうことを行っていくことが、政治的にも経済的にも、我々が目指す成熟した市民社会の方向であろうかと思います。 消費者におきましても、その権利等々、まさにそうした先生のお考え等々も反映された消費者基本法の議論がなされてきたというふうに思っております。 ○原口一博 ここの認識が共有できたら、大きな進歩だと思います。 つまり、世界の中のルール、この競争なんです。平沼大臣、前の大臣、この委員でございますが、あのときにはBIS規制のお話を大臣ともさせていただきました。この規制をどのようにするかというのは、我が国の金融にとっても、あるいは経済にとっても、とても大事なことであります。そのルールで勝つことが大事なんであって、そして、消費者政策でいうと、消費者がいかに守られているのか、あるいはいかに保護されているかというよりも、その権利がどのように行使されて、そしてその権利がどのようにしっかりと実行されているか、このことが大事だということで考えますと、私は、今回の公益開示法、私たちは公益開示法というのを出しましたが、皆さんがおっしゃるこの保護法、三つの修正が必要だというふうに考えています。 一つは、何回もこの中で議論が今まで出ましたけれども、通報対象事実、これをもっと広げるべきである。それから、通報対象先についても限定をもっと外すべきである。あるいは、外部通報の保護要件が極めて限定的に挙げられていますが、先ほどの質疑の中で政府委員の方から、ほかの一般法で守られるのであれば何もこういう法をつくる必要も全くないわけで、後で具体的な事案については三つについて立証させていただきますが、この法律がもしこのまま通ったときにどのようにオペレートするのかしないのかということを。現実にいうと、たくさんの被害が起きているのは、行政と一部の事業者が一体となって不法あるいは不作為あるいは違法や犯罪行為を行ったときに、それが是正されないでたくさんの被害を生んでいるわけです。 私は、競争政策の観点からも危機管理の観点からも、危機管理ということであれば、国民の生命、身体、財産、環境に対する危険ということであれば、やはりミニマックスの理論を使わなきゃいけない、つまり、考え得る最悪の危機を極小化するということでなければならない。その極小化するところの入り口がこの公益通報の保護法なんですよ。そこのところを狭くしていたら大きな危機から国民を守ることができるのか、そこの論点からきょう議論をさせていただきたいと思います。 この論点について、竹中大臣いかがお考えか、二番目に質問をいたします。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) 今、対象事実、対象となる事実について、これはこの後ぜひいろいろ御質疑を賜りたいと思いますけれども、やはり最悪の事態を避けなければいけない、それはおっしゃるとおりだと思います。 しかし、その上で同時に、この問題の基本的な点、本質というのは、私たち自身、やはりまさに競争社会の中で、非常に自由な立場でいろんなビジネスを営み、いろんな消費活動を行っている。その競争の中で、自由度というのはどんどんどんどん増していく。この自由度を確保することは極めて重要である、それこそが私たちの社会の一つの活力の源泉である。しかし、自由を保障すればするほど、よいことをする自由と同時に、悪いことをする自由も同時にふえてしまうのではないだろうか、それがやはり今の一つの大きな課題になっているんだと思います。それに対しては、やはり何らかのチェック・アンド・バランスのシステムを社会としてつくっていかなければいけない、それがまさに今回このような法案が議論されている要因であろうかと思います。 その意味では、自由を保障するという意味での一つの方向性と、同時に、被害を避けるという意味での一つの方向性、それをいかにバランスさせるかということが現実の制度設計ではやはり極めて重要になってくるというふうに思っております。 ○原口一博 恐らくそこのところが私と大臣との考え方の違いなんです。自由というのは正義の上に成り立つものであって、自由を保障したから悪いことをする自由がふえるなんということは、私たちの考え方にはありません。 さあ、その上で、法案の手続について、私は、先ほど泉委員がお話をされましたけれども、消費者側、日弁連側からも、通報対象を法令違反行為に限定するのは狭いんだ、内部通報前置的な制度設計は問題があるということを指摘されてきました。この指摘は、実際に大きな指摘だったと思います。しかし、では、その意見がどこまでこの法案に反映されているのか。 保護法案の骨子というのを内閣府から、昨年の暮れでしたかことしの初めでしたか、いただきましたが、そこに書かれていたものからしても、今回の審議会の意見書と比べて、通報対象が、法令違反行為から、別表記載の法令のうち最終的に罰則で担保される規定違反に限定されて、マスコミなどへの外部通報要件が、事業者内または行政機関に通報した後、相当の期間内に通報の対象となった行為について適当な措置がなされない場合というふうに、また限定がついてきておるわけですよ。行政機関が適当な対応をしないときに外部通報をする場合というのが削られるなど、保護される公益通報が限定されてしまっている。これは、さっきおっしゃったことと逆じゃないですか。 骨子案はパブリックコメントに付されていますけれども、限定的過ぎるという反対意見の方が多かったんじゃないですか。違いますか。自由を広げろなんということは、正義がどれだけ守られているかということをきっちり担保することであって、私は、内閣府の骨子案と比べても、対象法令、さっきの四百八十九本ですか、これを政令なんかでやっていいんですか。政令でやるんだったら、この間答弁がありましたけれども、しっかりとここで議論しないといけない、一本一本の法律について。独禁法はどうか。 これは竹中大臣とも財務金融委員会で何回も議論しましたね。大和都市管財事件というのがありました。これは、大和都市管財事件というのはどういう事件ですか。 委員長、あらかじめ申し上げておきますが、指定したときだけ政府委員ということで、あとは国会改革の与野党合意に基づいて大臣で行いますので、細かいことは政府委員に聞きますが、それ以外は大臣にお願いします。 この大和都市管財事件というのはどういう事件でしたか。金融庁の担当の方、いらっしゃったら、教えてください。 ○金融庁総務企画局参事官 お答えいたします。 大和都市管財の事件でございますが、大和都市管財は、近畿財務局長からの抵当証券業者としての登録を受けた業者でございます。抵当証券の販売等を行っていたものでございますけれども、平成十二年の十月から実施をいたしました立入検査等によりまして、登録の更新において必要な財産的な基礎を満たさないというふうに認められたことから、近畿財務局におきましては、同社の登録の更新申請を拒否するということで、平成十三年の四月に拒否をしたわけでございます。 それと同時に、やはり抵当証券購入者の保護ということもこれは大事なことでございますので、その観点から、同社の財産的保全を図るために、大阪地裁に対しまして、会社整理の通告、これを行ったという事案でございます。 ○原口一博 これは事件化しているんですよ。しかし、事件化に至るまでは、私は、この質問を三回、国会でやりました。そして、これは今、平成十二年のお話をされましたが、実は一九九三年に、もう皆さんは、これが実質債務超過であるということを知っていたんですよ。警察の調べでそこはわかっている。その後も、金融監督に当たる近畿財務局、あるいは現在でいうと金融庁ですけれども、それを放置してきた。 そして平成九年には、皆さんは、ここに、抵当証券業法の規制等に関する法律に基づく業務改善命令、これを出している。ここでも、皆さんが書いているんですよ、この企業というのは実質債務超過だ、子会社まで入れたら債務超過だということを言いながら、生き延びているんです。 これは内部告発がありました。短い時間ですが、読みます。 私は、大和都市管財グループの社員としてごく最近まで勤めていた者ですが、右のような理由で内部告発いたします。 大阪府云々にある大和都市管財他十社は、すべて豊永浩という個人商店であります。大和都市管財は、傘下の会社に融資したかのようにして抵当証券を発行し、一般投資家に販売し、金を集めています。正常な行為ならそれで問題ないが、この会社は異常です。例えば、十億で買った不動産を七十億に鑑定してもらって、五十億の抵当証券を発行し、その五十億で買った不動産には二百億の抵当証券を発行、販売し、雪だるま式に金額がふえ続けています。集めた金から利息を支払うという行為を繰り返しているので、出金より入金が多いうちは被害は出ないが、このような自転車操業では、早晩行き詰まり、大変な被害が出ることでしょう。人数にして一万四千人ぐらい、金額にして約一千億円ぐらいの被害となるでしょう云々。あと細かいことが書いてあるわけです。 これに基づいて、国政のさまざまな場で調査をし、追及をしてきました。しかし、これが出た、内部告発が出てからどれぐらいかかっていますか。皆さんは行政内部の不作為を覆い隠すことにきゅうきゅうとし、結果、ここでは一万四千人と書いてありますが、一万六千人の被害、一千百十一億円の被害総額ですよ。こういったことを今回の公益保護法で防げますか、保護できますか。 当該行政機関に通報の先を一元化しているために、当該通報機関が、この通報していますよ、近畿財務局と金融庁に。ちゃんとそこのところも証拠があります。金融監督庁金融会社室長殿、近畿財務局長殿、大阪地方検察庁検事正殿、大阪府警警察本部生活安全課殿という形で内部告発をしている。しかし、何のオペレートもしないんですよ。私は、このことを重く見るべきだというふうに思っています。 さっき、大変大きな問題であるという答弁がありましたので、大臣に確認をいたします。この通報対象者を一般法理で守られるのであれば、この法律で特段明記する理由は何ですか。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) まず、今の委員のお問いかけ、そのベースになっている事実の関係があろうかと思います。 その事実については、これはもう既に委員が幾つかの委員会で、私の前任も含めていろいろ御議論いただいていると思います。委員よく御存じのように、こうしたものにつきましては、内部告発文書であるかどうかがわからない。文書はいずれも匿名であり、差出人は内部告発者、元社員とされ、封筒の差出人は正義の使者等々とされていた。いずれの文書も匿名であり、差出人を確認する方法もなかった。しかし、我々としては、常に検査監督の立場にございますから、そうしたものも含めて、あらゆる可能性を含めて、しっかりと検査を監督してきている。先ほど、既に早い時点で債務超過であるということがわかっていたというふうに断定をされましたですけれども、いずれにしても、その時点においては、近畿財務局は、同社が債務超過であったとの認識は持っておりません。 したがって、まずこの事実の関係については、これは詳細、この場だけでどの程度私が御答弁できるかわかりませんですけれども、少し認識は違っているというふうに思います。 その上で、今委員お尋ねは、仮にこのようなものがあった場合に、要するに、行政当局に言ってきたのではそれがうまく機能しないのではないだろうか、そういうお尋ねだと思います。それが一般法理で守られるのかということであろうかと思います。 これは個別のケースでございますから個別で判断せざるを得ませんですけれども、もしこれが従業者、内部の者であって、そのトップが不正に何かを隠している、それによって被害が生じようとしている、そのような場合には、まさに今回の法令で、法律でしっかりと予見可能性もできるわけでありまして、そこはまさに、私は、今回の法律を通していただくということの非常に大きな意味があるのではないかというふうに思っております。 ○原口一博 法案提出者御自身がお認めになっているじゃないですか。この解釈について、事実の認定について、私と大臣との間にそごが今ありましたね。平成九年のときに金融庁は、実際に皆さんが経営改善計画の中に書いているじゃないですか、私はそれを素直に読んだだけですけれども、あなたは、そうではないとおっしゃった。つまり、事実の認定について争いがあるわけです。 これは私は犯罪行為だと思うけれども、それは今法律で、警察が入って逮捕して、それを司法の手続の中でやっているけれども、今の事実認定だけでも違うんですよ。私のように、何回も皆さんから資料をいただいて、その資料に基づいて質問している人間でも、これが違法であるのか、あるいは事実がどうだったのかわからない。通報者がわかりますか。それを皆さん、立証責任を通報者に課しているんですよ。まことに、さっきの危機管理の、違法性あるいは刑事のことを立証する責任は通報者にあるんじゃないですか。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) 事実は複雑でございますから、当然、事実を最終的に法廷の場で争わなければいけない、これは当然たくさんあるわけです。 今問題になっているのは、通報者がそのような、最終的に裁判でどのようになるかというのは、これはその時点でだれにもわかりません、だれにもわからないわけでありますけれども、この法案では、真実相当性について、事業者内部への通報の場合には、「通報対象事実が生じ、又はまさに生じようとしていると思料する」ということを要件としているわけでありますので、その思料に足りるということであるならば、事実云々ではなくて、思料するということをもって通報できる要件にしているわけであります。 行政機関及びその事業者外部への通報の場合には、「信ずるに足りる相当の理由」があるということでありますけれども、そこは段階をつけておりますけれども、そこは、その事実云々ではなくて、まさに真実相当性ということをもって通報できるという要件にしているわけでありますので、これは、個別にはケース・バイ・ケースでございますけれども、今委員がおっしゃったようなことが全部できない、そういうことではないと思っております。 ○原口一博 そこを明らかにしたいと思って質問しているわけですよ。真実相当性というものをどのように争うのか。だから、もともとの骨格案にあった、まさに生じようとする、そういうところを緩くやっておかないと通報者を萎縮させるんじゃないかということを言っているわけです。 法案の手続論で、パブリックコメント、これのすべてを公表することはできますね。皆さん、パブリックコメントを募集されて、その結果について、概要はいただきましたけれども、生データはいただいていません。この生データはいただけますか。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) ちょっと、事務的に細部は確認させますが、これは個人の情報であるという側面がある。その点、生データとおっしゃいますけれども、どのように個人の立場を守るかという問題は一方であるかと思います。 しかし、いずれにしても重要な法案でございますから、法案を審議していただくに足りるような、どういうことがあったかということに関してはできる限り詳細にお出しするということは、これは我々としてもそのつもりでおります。 ○原口一博 今おっしゃったとおり、だれがどのようなことをおっしゃったかという個人の情報に関するところは結構です。しかし、私が知る限りにおいては、制限的な今の内容をもっと拡大すべきだ、そういう意見の方が多かったんではないですか。いかがですか。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) 申しわけありません。今、数がどちらが多いかというのは少し私確認できないのでございますけれども、これは、いろいろな御意見が当然のことながらございました。 例えば、外部通報の要件を広げるといった修正が必要ではないかというような御意見もございました。これは、今まさに委員がおっしゃったとおりでございます。公益通報者を保護する観点から後退したものではないのか、そうならないようにする、公益のために意義ある通報を萎縮させることのないように考えてもらいたい、そういうような御意見がございました。一方で、企業のコンプライアンスの自主的な取り組みを尊重すべきなのではないか、明確で当事者の予見可能性が高く、また濫用されない制度にすべきなのではないか、そのような御意見もございました。また、当然のことながら、骨子に基本的に賛成する、一定の評価ができるという御意見もございました。 御意見はさまざまでございます。 ○原口一博 いや、それはさまざまな意見があったでしょうけれども、消費者側あるいは日弁連の話を何でさっき泉議員もしたかというと、やはりそこに直結することだからですよ。 今この法律をつくろうとしている意図はどこにあるのか。その意図からすると、皆さんは、審議会の意見書の中にあったものも、この法案の中では削除をされている。事業者または行政機関に通報した後、相当の期間内に通報の対象となった行為について適当な措置がされない場合、行政機関が適当な対応をしないときに外部通報する場合が削られているんじゃないですか。そこは大丈夫ですか。 それから、私はルールの競争だということを先ほど申し上げましたけれども、ルールの競争からしても、英国開示法とどれだけ違いますか。保護される通報者、通報の範囲、内部行政機関への通報の保護要件、その他外部の通報の保護要件、保護の内容、それから立証責任、守秘義務の免除、免責事項、全然違うじゃないですか。 私は、この法案がここで審議をされて、その立法の本当の趣旨に沿ったものができるんだったら、これは賛成です。しかし、これが、一般法理で守られるものをわざわざ限定することによって、その基準がひとり歩きをしてしまう。徹底するとおっしゃっているでしょう。このことについてはやるんだということが徹底して、これ以外は守られないんだということがあってはならないんじゃないですか。これ以外の通報も守るというんだったら、それをちゃんと法文に書くべきじゃないですか。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) 今委員は、二点御指摘をされたと思います。 まず第一は、いろいろ議論する過程でその内容が後退してしまったのではないか。それは、委員なりの一つの御意見であるというふうに思います。しかし、繰り返し申し上げますが、私自身、冒頭に申し上げましたように、今回の新たな法的な枠組みというのは、我々の自由で濶達な経済活動を保持しながら、一方で消費者の利益を守る、国民のまさに公益を守っていく、それを両立させるということだと思います。 新たな枠組みを導入されるに当たって、私たちは、このスタートアップが混乱なく行えるようにしたいということを特に考えております。そうした意味では、そこのバランスをとる過程でさまざまな御意見を伺いながら、パブコメもいただきました、与党でも御審議をいただきました、その中で、いろいろな日本の実情も踏まえながら、我々としては最良なものにしているというつもりでございます。 それから、二点目に委員がおっしゃいましたのは、今回の限定をすることによってかえってそれは萎縮するのではないのか、ディスカレッジするのではないか、こういう御発言であったかと存じます。 これは、先ほども御答弁させていただきましたけれども、今までも、その意味では、一般の法理として、解雇権の濫用を禁止する法令等々がございました。その中で、しかし、今回範囲を定めて、これについては、より予見可能性で、その利益をしっかりと守るというものを上に乗せているわけでありますから、それによって全体がディスカレッジされるというのは、どうも私には理解できないわけでございます。 繰り返し言いますけれども、この範囲をもっと広くしろという意見がございますでしょう。原口委員はそういう御意見だと思います。もっと狭くしろという意見もパブリックコメント等々ではあったように思います。そこは、やはり現実に照らして、また、このスタートアップをいかに容易にするかということに照らして、最終的には政策上の判断をしていかなければいけないと思っております。 ただ、いずれにしても、そういう制度を上乗せすることによって今までよりもディスカレッジングになる、これは、私はちょっと、そういうことはないのではないかというふうに思っております。 ○原口一博 そうしたら、答弁で明確に答えてください。本制度の対象とならない通報についてです。「本制度の対象とならない通報については、一般法理に基づき、個々の事案ごとに、通報の公益性等に応じて通報者の保護が図られるべきであり、」そして「制度の導入により反対解釈がなされることがあってはならない。」これは、たしか国民生活審議会の意見書の中に入っていたと思います。これをここで担保することはできますか。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) 今またちょっと口頭で言っていただきましたけれども、基本的には、そういう問題、反対解釈があって、それによってディスカレッジされてはならないという思いは我々も強く持っておりますので、例としては、解雇権の濫用等々の一般法令を妨げるものではない、それと矛盾するものではないということについては、法文の中でも明示しているというふうに思っております。 ○原口一博 いや、それは解釈であって、解釈規定を入れているんでしょう、今おっしゃった法文の中の、濫用云々を妨げるものではないと。それだけでは私は不十分だと思うんです。なぜならば、皆さんが、保護される範囲を明確化するんだ、将来の予見性を高めるんだとおっしゃっているけれども、ここに書かれている要件というのは、従来の一般法理によっても、だれが見たって保護される極めて限られたものを明確化したにすぎないので、それだったら、この法律は何のためにあるのか、無益じゃないかと思うわけです。 そればかりじゃなくて、さっきから私が懸念して、あるいは消費者団体の皆さんも懸念されているのは、保護に値する公益通報を定めた基準としてひとり歩きする可能性があるわけです。あの年金改正だって、皆さん、私たち国会議員全体、どれだけ理解していたか、それが今責められているわけです。 こういう基準ですよということで、基準がひとり歩きするということはありませんね。反対解釈はしませんね。もう一回答弁をお願いします。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) ちょっと、今の原口委員のお問いかけは、この法律ができたことによってほかの法律がどのようになるのか、どのように適用されるのか、そのような問いかけに私には聞こえましたけれども、これは先般、雇用の問題に関しては、労働省の担当者から次のように答弁があったと聞いております。公益通報に関する保護規定は、労働基準法第十八条の二の規定の適用を妨げるものではないとされておる、このことは公益通報者保護法案第六条二項にも明記されている、これは先ほども申し上げました。したがって、法案が成立したとしても、この適用関係については何ら変更がない、また、法案に規定する公益通報以外のケースであっても、個別の事案により労働基準法第十八条の二の適用もあるものと考えていると。 これはちょっと私は誤解しておるかもしれませんですけれども、この法律は適用していただく、これはどのように適用されるか、これは我々法案をつくっている立場にございますけれども、それによってほかの法律に書いていることがどうこうなるということは、これは私の法律の常識から考えてそういうことはないと思っておりますし、まさに一般法理が適用されるんだということを明示的に示すために、この今回の規定を明確に置いているわけであります。 ○原口一博 だから、そこなんですよ。だから、一般法理でも、だれが見たって、これは今でも保護されるでしょう、違うんですか。皆さんがここに要件を書かれていること、これは保護されるでしょう、今おっしゃった労働基準法の中でも。保護されませんか。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) 今回の法律は、今まで何か法律で決めてきたことと逆のことを決めるとか、そういうものではございません。今回の法律は、一定の要件に該当する公益通報について保護されるということを明確化することによって、そうすることによって今よりも通報を容易にするんだ、予見可能性を明確にするという意味合いを持っているわけです。 ○原口一博 これは、今でも一般法理によって明らかに守られていることなんですよ。それとはみ出たところがあるというんだったら今の答えですよ。しかし、今でも守られなきゃいけないことを、それ以外にも、例えば、わかりやすいように議論をしますが、刑事免責とか、独禁法の改正で私たちは措置減免措置を入れるべきだというふうに思っています、リーニエンシーですね。例えばそういったものを新たに入れて、もっとリスクヘッジを担保していくんだ、リスクをコントロールできるんだというんだったらここに書いていいですよ。しかし、今でも一般法理でこれは守られることでしょう、皆さんが基準の明確化とされているのは。そこを明らかにしてください。それはイエスですよ。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) 一般法理は、それをゆがめるものではありません、当たり前の話だと思います。それに対して、しかし、極めて抽象的にしか明示されていないものに関しては、現実に公益を守るという観点からは、混乱もあるであろうし、通報する側の不安もあるであろう、それに対してその範囲を明確化して、それによって予見可能性を高める、これが法律の目指すところであります。 ○原口一博 それだったら逆に、さっきから何回も求めているとおり、一つの要件をつくれば、そこは強く守りますけれども、よそは知りませんよということにならないですね。つまり、反対解釈はしませんね。 ほかの法律の適用が云々というのは、今のお答えでは答えになっていないですよ。今の一般法理の中でも守られるものをただ明文化しただけだったら、それは無益なんですよ。そのことを聞いているわけです。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) 議論がちょっとかみ合っておらないようでございますけれども、一般法理というのは、これは個々の状況によって個別に法律によって解釈されていくものだと思います。この法律ができたことによって一般の法令が変質するとか、そういうことは、これは先ほど申し上げましたように、私が持っている法律の常識としてはあり得ないことだと思っております。 ○原口一博 一般の法律を変質させるなんて言っていないですよ。もう一般法理で守られていることをわざわざここに特記してやるその法益がどこにあるんですかということを聞いているんです。 皆さんがここで守ると書かれているのは、今でも守られなきゃいけないわけでしょう。だから、ほかの、これ以外の通報者についても守られるんでしょう。そこが明らかにならないと、これが、日弁連の皆さんや多くの人たちが懸念しているように、公益通報の抑制になってしまうんじゃないか、その基準になってしまうんじゃないか、それ以外について反対解釈がされるんじゃないか、その不安は、どうぬぐうんですか。反対解釈、しませんね。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) 反対解釈されることがないように、本法案第六条二項に規定を設けているわけであります。 ○原口一博 いやいや、これは、さっきから大臣が何回もおっしゃっている、この法律はほかの法律に及ぼさないという、それだけですよ、第三条に……(竹中国務大臣「それでいいじゃないですか」と呼ぶ)いやいや、それじゃだめなんですよ。それじゃだめでしょう、その規定を妨げないと言っているだけだから。 反対解釈されないということでいいんですね。反対解釈、ないですね。この基準以外についてもちゃんと守りますね、公益通報者を。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) それを守りますねというのは、だれが守るということを言っているんですか。つまり、それぞれの法律があるわけで、それぞれの法律についてはそれぞれの法解釈が個別になされていくわけですよね。それは……(原口委員「さっきそういうふうに答弁したじゃないですか」と呼ぶ)いやいや、それは一般法理がちゃんと現に存在しているわけで、これは、同じような問題は、例えば個人情報保護法とか、そういうものに共通するのではないですか。個人情報保護法も、そんなにみだりにやってはいけないというのはわかっているわけですね。しかし、それをさらに個人情報は何かということを明確にして、それによって我々の社会をより秩序立って円滑に遂行するようにそのような法律はつくられているわけです。 我々は、今委員御指摘のように、反対解釈がされることがあってはいけないと思います。だから、特にこの第六条第二項に、解雇権濫用の法理を定めた「労働基準法第十八条の二の規定の適用を妨げるものではない。」ということをわざわざ設けて、その点、我々の姿勢を明確にしているわけでございます。 ○原口一博 反対解釈が行われることがあってはならないという答弁をいただきましたので、もう一回具体的な事例に行きたいと思います。 きょうは国交省の皆さんもお見えいただいていますが、これも内部通報でございました。都市整備公団が整備をされているところに、これは予算委員会で二月の十九日でしたか質疑をいたしました。どういう内部通報であったかというと、事もあろうに、その通報によるとですよ、都市整備公団の方と結託をして、そこの関連業者がここに産業廃棄物を捨てているということで、予算委員会で質疑をしたわけです。その後、国交省並びに都市整備公団はどのような対応をされたのか。 きょうは総裁までまたお見えいただいて、ありがとうございます。あのとき、この広大な土地のかぎを管理しているのは、都市整備公団と、そして、その開発をしている、それに当たった業者の方でした。そのどっちも知らないと言いながら、産廃が入るというのはどういうことなんだということと、もう一つは、その調査を請け負った人にやらせてしまって、前回の予算委員会でも、総裁がおっしゃっている産業廃棄物の数と私が告発を受けた数では全く、十倍ぐらいの差があったわけです。 その後、どのような対応をされたのか、お尋ねをいたします。 ○都市基盤整備公団総裁 お答え申し上げます。 先生お話しのように、私どもの方にも、私どもの大事な工事現場でありますけれども、そこに産廃が搬入されているという市民の方からの通報を受けまして、直ちに事実関係を解明するために工事を中止いたしまして、それから請負業者への事実確認とか現地の試掘調査を行ったところであります。 現場の管理は、何といっても責任施工でありますから現場の業者がやるわけでございまして、しかも、この工事現場はフェンスで囲まれた中での工事でございますので、請負会社の関与あるいは協力なしではそういうことは絶対できないケースであります。 そこで、その点を特に請負業者との関係では追及しましたけれども、現場管理の不備は認めたわけですけれども、自分が関与しているというのはずっと否認し続けておりまして、これ以上不法投棄者を特定できないので、これは司直の手にゆだねるしかないかなという段階、それが先生の御質問のときでございました。 一方、前回先生の御質問でも、今お話があったように、公団の職員が何か関与しているんじゃないかとか、あるいは黙認しているんじゃないかといったようなお話がありましたので、実はその以前にもマスコミの取材でもそんな話がありました。そこで、私どもも、公団の人事担当者あるいは担当部長が、公団職員あるいは監督委託者を個別に呼びまして聴取いたしましたけれども、問題となるような事実は全く確認されませんでした。公団の大事な現場に不法投棄物を持ち込むというのに協力するというのは普通は考えられないわけなので、それでもきちんと聴取したところでございますが、その事実関係は見つかりませんでした。 そんなことがありましたので、どうしても公団だけの調査では限界がありましたので、先生が御質問された直後でございましたけれども、平成十六年の二月二十五日に大阪府の和泉警察署に刑事告発を行ったところでございます。したがって、現在、警察の捜査に全面的に組織を挙げて協力しているところでございまして、職員が経緯だとかあるいは事情について聴取に応じたり、現場検証に立ち会ったり、それから、現場でそういう不法投棄物を取り出して別に保管しておりますので、その混入物の分離だとか計量なんかの手伝いをしている。全面的に捜査協力をしているということでございます。 ○原口一博 いや、今の経緯だけでは、やはり一方的だと思うんです。 私は二月十九日の、これは石原大臣との議事録を持ってまいりましたけれども、まだまだ解明しなければならない、なるほどなというような調査結果にはなっていないと。私が、国交省、そして公団としての調査をし、そして、その調査を予算委員会に出してくれという求めに対してこのように答えているわけです、大臣は。 皆さんは、公団内部での調査には限界があるということで警察に告発をされた、それは刑事的な手続をされたということですね。公団内部での調査をこれ以上続行するおつもりはないんですか。 ○都市基盤整備公団総裁 先生の御質問などもございまして、そういうことを踏まえまして、公団内で本格的な調査体制を組もうということで、例えば現地で追加調査をするとか、あるいは、一応調べてありますけれども、再ヒアリング、関係者をヒアリングするとかということもやろうとしたわけでございますけれども、刑事告発をいたしましたので、実は顧問弁護士の意見も聞きました。 その結果、目下のところ、みずからこれ以上の調査は、かえって警察の捜査の妨げになるんじゃないかというようなこととか、あるいは、内部のヒアリング調査では、内部同士でやることになると、口裏合わせをしまして、そういう疑いが持たれるんじゃないかというようなことも、調査することによってとられかねないところもありますので、当面その調査は差し控えまして、公団職員の関与があるかどうかということも大事なことでございますから、そういうことも含めて警察によって事実解明をしていただこう、司法の手で解明していただくということを考えたわけでございます。 しかし、事態の推移に伴って、真相解明はぜひともやる必要がありますので、そのためには最大限積極的な努力をしたいと思っておりますし、それから、こういった経緯を踏まえて、再発防止策とかあるいはコンプライアンス体制をきちっとしくという意味で、今度七月一日に組織改正を用意しておりますけれども、専門の組織を設けるといったようなことで、積極的に取り組みたいというふうに考えております。 ○原口一博 竹中大臣、今の答弁をお聞きになってどうお考えになるのか。 三年ぐらい前ですか、外務省不祥事のときも、あれも刑事告発されていますよ、外務省も。しかし、外務省は外務省で独自の調査をし、そして、自分らの組織をもう一回見直す、刷新検討委員会ですか、名前はちょっと正確ではありませんが、そういうものを開いて、そして、どのような調査だったかということをやっておられるわけです。 こういう内部告発が出てきても、司法に、あるいは警察当局にゆだねるというだけであれば、今おっしゃったような、総裁はそれだけをやるとおっしゃっているとは思いませんけれども、私は独自の、皆さんが告発されたんだったら、自分らの組織の中はどうだったのかということを国会にちゃんと出すべきですし、その翌日、総裁はわざわざ私の部屋までお見えいただいて、私は内部告発の機微に触れる文書も総裁にお見せしました。 そして、今のままこの工事が進んでいくと、逆に産廃の泥は広がっている、埋め戻されている、拡散している。普通の泥と一緒に拡散されていて、そして、それを知らない住宅を買った人あるいはそこに居住する人に深刻な危害が及ぶかもわからない。なぜならば、皆さんが検査をしたのは、検査をさせたのは、まさにその疑いがある当事者かもわからない人にさせているわけですよ。だからそうなりますよということを申し上げたので。 大臣、私は、こういうときの行政のルールを決めておかないと、告発者は、ちゃんと自分の告発の意図が正確に伝わるか、つまり、警察に言ったからもう後は調べないんだということを総裁はおっしゃったんじゃないと思いますが、その辺のルール化についてどのようにお考えですか。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) 今の産廃、公団の事例は、個別にはもちろん承知しておりませんが、一般論として、原口委員が御指摘になっている点は、私はやはり重要だと思います。 すなわち、今回、通告をする、通報するという一人のプレーヤーが出てまいります。企業というプレーヤーが出てまいります。行政機関というプレーヤーが出てきます。マスコミというプレーヤーももちろん出てまいります。それぞれのプレーヤーがしっかりとしたガバナンスを発揮して、それぞれの機能を、浄化機能を果たしていかないと、仕組みだけでは解決できない問題が厳然とそこにあるということだと私も思います。 特に、はっきり言いまして、先ほどコンプライアンス室の話をしましたけれども、今、大手企業、かなり、八割とか九割、コンプライアンス対応室を持っているわけですけれども、公的な機関でコンプライアンス対応室を持っているところは、やはりまだ非常に少ない。 そういうことも含めて、こうした法律を審議いただく一方で、それぞれのプレーヤーの質的な向上というのは、これはしっかり、ぜひやっていかなければいけないと思います。制度を円滑に機能させるという意味で、そういった点に尽力をするのも我々当局の重要な役割だと認識をしています。 当面、今回、行政機関に対する通報がございますので、当該通報に関する必要な調査、適切な、適当な措置を講ずる旨の規定をこの第十条で置いておりますけれども、それがうまく機能するようにするためには、行政機関の通報処理ガイドラインを作成するとか、通報を受けた行政機関におけるその調査、是正機能が有効に発揮されるように、我々としては、ガイドラインをつくるということが当面のことになろうかと思いますけれども、さまざまな働きかけをしていきたいと思っております。 ○原口一博 ガイドラインだけじゃなくて、私たち民主党は、この立法府の中にGAO、日本版GAOをつくって、そしてそれでチェックをちゃんと働かせていくという基本的な考え方を持っています。 あるいは行政機構の中にも、今のように、私は、これは公団の協力なしに投棄ができなかった事例ではないかという疑いを持っています。そして、内部通報者も、すべて掘り返したと公団は説明していますが、ダンプ五十台分の産廃ガラなどがまじった土砂が見つかりました、しかし、告発者が言う土砂の量から比較すると一〇%にも満たない。余りに産廃と疑わしき土砂が出ると、公団の責任問題。それから、ここはもう具体的な建設会社の名前が書いてありますが、Aという建設会社、Bという建設会社、Cという建設会社との特別な関係が明かされることにもなりかねない。事実、前日、三社は何度も密会を開催して口裏合わせをしたり、あれだけ捨てたのに公団はどうしてダンプ五十台しか産廃としないのかと話しています。そして、公団にもしかるべきことをしたから、こっちの責任もほどほどにしか追及されないだろうという話がその三社の会議で出ましたということを言っているわけです。 つまり、この制度の中では、当該監督官庁に通報するということになっている。しかし、今回のように、当該監督官庁も限りなく、監督官庁と言ってはいけませんね、監督官庁のもとにある公のところも、そこの出先が一緒にやっていたという疑いがあるときには、これは前に進んでいかないんですよ。つまり、国民の生命、財産あるいは環境といったところが長年にわたって毀損される危険性がある。 今、総裁、ぜひちょっとこれだけは答弁いただきたいんですが、警察に告発をされた。しかし、この管理の責任は公団にあるでしょう、土地の管理の。開発の責任も公団がお持ちですね。告発者は、これでは危険が及ぶ、泥は一部しか掘り返していない、出ないようなところをわざと選んで掘り返したと言っているんですよ。こういうことに対して、どのような対応をとられるのか。あるいは、警察に告発をしたから自分の中の組織についてはもうこれ以上やりませんということでは済まないと思います。 国土交通省にいつどのような報告をされましたか。そして、その聞き取り調査というのは私たちにお見せいただけるんでしょうか。 ○都市基盤整備公団総裁 先生から盛んに、公団ぐるみというか公団とタイアップしてというような話がございましたけれども、先ほど申し上げたように、我々は被害者、最大の被害者であるわけです。我々の大事な工事現場に不法投棄物を持ち込まれたわけなんで、それを、職員が加担するということは通常はとても考えられないことなんです。私どもも、そういういろんな告発とか何かの話は、電話ではありましたけれども、今おっしゃったようなメモとか、この間ビデオテープの話がありましたが、そういうのは何も持っていないものですから、したがって、これ以上の調査はできないということでありますが。 それから、先ほど、現場はほぼ全部掘り返しました。掘り返しまして、その結果がこの間の、トラック九十七台分の産廃物を別に取り出して、それをきちっと保管してあります。ほぼ全部調査を終わっております。 それから、その調査を当該業者にさせたのは、重機でもって掘り返さなきゃいけませんですね。それで、もし別の業者にさせるとなると、いろいろな手続で二カ月ぐらいかかってしまいます。そこで、その当該業者の重機を使って、ただし、それは業者の言いなりじゃなくて、こちらはいつも絶えず監督して、ここを掘りなさいとかここをこうしなさいとか言ってやってきたものでございまして、決して不十分な調査になっていないと思いますけれども。 しかし、そんなことも踏まえて、警察で、今司直の手でやっていただいているということでございまして、それは、今は警察の段階でございますが、一方、私どもとしては、決して、これで司直にゆだねたから何もしないということじゃなくて、体制づくりを先ほど申し上げましたし、それから我々が捜査の妨害にならないいろいろな調査、そういったことはきちっとやっていきたいと思うし、体制づくりもしていきたいというふうに思っております。 ○原口一博 いや、ちょっとよく答弁がわからないんですよ。だって、かぎを、それはもう前の予算委員会に戻る必要はないと思いますけれども、総裁がお答えになったんですよ、かぎを管理していたのは公団だ、それとその当該の人だと。その二人しかかぎの管理者がなくて、かぎは壊されていませんでしたと。大臣も言っているじゃないですか、ほかの人がどうやって入る余地があるんだろうかと。私も思うわけですよ。 だから、内部の調査をしてください。それで、その調査結果について報告をしてください。信じられませんよ。だって、公団の管理の土地に産廃があること自体が信じられないわけで、信じられないことが起こったときにどのようなコンプライアンスを働かせて調査をするかということが問われているわけで、公団は被害者だから私のところは関係ありませんよと言うんだったらそのままですけれども、信じられないことが起こったことに対して、その調査結果を見せていただけるんですよね。いつ聞き取りされましたか。 ○都市基盤整備公団総裁 冒頭お答えしましたけれども、かぎは我々土地の管理者が持っております。それから、ここは現場の管理責任は業者でございますので、業者に渡してあるわけです。 そこで、我々がもちろん関与をするはずはないんだけれども、我々がしなかったら、それはあとは、請負業者が何かの形で手助けしたり補助したりすることで起こり得ることが大いに可能性があって、我々は限りなくそのことを疑っております。疑っておりますが、それはもうこれ以上我々の手ではどうしても調査が進まないので、そこで警察の方の関与をということでやっておるわけでございます。 調査結果、あそこを掘り返した調査結果とかそういったものはお出しできます。 ○原口一博 いや、聞き取り調査を出してくださいと言っているんですよ。現場の責任者は四人だったはずです。そして、皆さんは、九月にこの告発があったその直後に、三日間の残業、いつもはしないような残業をなさって、そして証拠を隠滅したという告発まで来ているんですよ。こういったことが事実かどうかということをどのように調査されたのか。 違えばそれが一番いいんですよ。違えばいいんですよ。私だって、公団の人がこれに絡んでいたなんていうことを思いたくない。しかし、告発者は何て言っているかというと、公団の協力なしに投棄はできない、その証拠に、公団の職員がいたときにトラックが入ってきても知らぬ顔をしていたと。皆さんは最初、これを言ったときに、そんな産業廃棄物なんかあるわけないじゃないですかと言っていたんですよ。産廃の泥が、自分らが、公団がこんな管理しているところに入るわけないじゃないかと最初言っていたじゃないですか。それで、結果、調べてみたら、産廃だった。今度は、公団の職員なんかがそれに携わるわけないじゃないかと。それは当たり前ですよ。事実、そうですよ。だけれども、信じられないことが起こっていて、その調査結果について、ぜひ出してください、聞き取り調査。 きょうはもうこれ以上、法案にまた戻りますけれども、大臣政務官、わざわざお見えいただいてありがとうございます。これは政治の決断なんですよ。こういったことが起こったときに、どのように国民を守るか、あるいはどのように信頼を回復させるか。 ベーカー大使とも前お話をさせていただいたことがありましたが、アメリカの政権も、あることが大っぴらになって困ったことがあった、立ち往生した、大統領がやめなきゃいけないような事態があった。まあ、具体名は言いませんけれども。そのときの最大の危機管理は、徹底して調査をして事実を言うことだったということをおっしゃっています。 国交省として、いつどのような調査結果をこの公団からいただかれたのか。そして、私はそれは十分ではないと思いますから、国交省としても積極的な解明を。それは司直にゆだねられていますよ、だけれども、警察のどうのこうのということよりも、さっき総裁がおっしゃったように、公団の方が犯人だなんていうのは別にだれも疑っていないかもわからないから、中の調査をされて、委員会にその調査結果を出してください。そのことが国民の生命、財産を、この告発者のまさに願っているところでございますので、政治の決断としてお答えいただければと思います。 ○国土交通大臣政務官 まず一問目の、どういう報告を聞いたかでありますけれども、本件につきましては、昨年十月二日に、事案について調査実施中である旨の一報を受けました。そしてまた、十一月二十五日には、建設残土が不法に搬入された事実が判明した等の事実経緯についての報告を受けております。このように、本件についてはその都度報告を受け、国としても事実解明について最大限の努力を行うよう指導してきたところであります。 また、本年二月には、本事案を契機に、現場の管理の徹底及び事業の的確な遂行について改めて指導をしたところであります。 委員会の報告につきましてでありますけれども、先日の予算委員会のときにも委員からその御指摘があった旨聞いておりますけれども、正直申し上げまして、原口委員の疑問といいますか、それも、私どもも説明を聞きまして、同じように釈然としないものを持っているのも事実であります。 ただ、委員会に提出するしないにつきましては、調査結果を踏まえまして、委員会の方とも、国会とも相談しながら検討させていただきたいというふうに思っております。 ○原口一博 ぜひ委員長にもお願いをいたします。 これは公益通報にかかわる大変大きな事案なんですね。それで、まだ継続している事案だと思っています。ぜひ、今大臣政務官に御答弁いただきましたけれども、調査を求めて、それを本委員会に提示するように理事会で協議をいただきたいと思います。 ○内閣委員長(山本公一) 理事会で協議させていただきたいと思います。 ○原口一博 ありがとうございます。 それで、聞き取り調査というのについては、国交省は御存じですね、どういう聞き取り調査か。その報告はいつ出ましたか。 ○国土交通大臣政務官 十一月二十五日に聞き取り調査をしております。 ○原口一博 対象はどなたですか。 ○国土交通大臣政務官 公団から、土地・水資源局の土地政策課担当補佐に、報告を聞いております。 ○原口一博 それは報告をした人ですよね。報告をした人じゃなくて、その聞き取り調査をやった対象。現場に不法投棄をされた産業廃棄物があったわけですから、そのことについて、現場の管理者、私は四人ぐらいが現場に公団としていたというふうに聞いておりますが、そこには聞き取りされているんですね。 ○都市基盤整備公団総裁 聞き取り調査は、聴取者の方が、職員関係で当該事務所の所長以下三名と、それから関係業者、請負の、監督をする、別の業者でやっておりますから、それがたしか二名だったと思います。その事情聴取をやっております。 ○原口一博 いや、私は、現場に、そこにいた方に全員に、四名と聞いていますから、そこにちゃんと聞き取り調査があって、その方々が、そんなものは入ってきたのも知らないし、産廃が入ってくるなんということはあり得ない、そういうことが聞かれたんだと思っていましたけれども、所長以下三名ということは、所長さんは現場にお出になっているわけないですよね。つまり、その責任者だけに聞いてという調査だったわけですね。 ○都市基盤整備公団総裁 所長は、最高責任者でもありますが、もちろん現場にも参ります。現場を一番責任者として把握している立場でありますので、当然所長からも聞きますが、現場で監督をして回る人、それは全員聞いたつもりでおります。必ずそこに、現場に、毎日ではないかもしれませんが、そこに行く人については、関係者でございますから、特に、黙認していたのではないかとか、立ち会っていたんじゃないかとかというお話もありましたので、その関係者は全部事情聴取をしております。 ○原口一博 いや、だからそれを最初聞いたわけですよ。最初三人とおっしゃったんですよ。それだったら違うじゃないですか、対象者が。全員に聞いているわけですね。そうしたら、三人じゃないじゃないですか。少なくとも七人か八人か十人かいるわけでしょう。 ○都市基盤整備公団総裁 違うとおっしゃったのは四名との関係でございますか。(原口委員「いやいや、三人とおっしゃったんですよね、最初」と呼ぶ)はい。(原口委員「ほかにも現場関係者がいると」と呼ぶ)だから、三名と、それから工事監督をやっている二名と、合わせて五名でありますけれども、それの聴取をやったということでございます。 公団の職員、それが三名ですね。それから、監督をやる別会社がありまして、そこに監督の補助をさせておりますので、そこの関係者は二名。それを聴取したということであります。 ○原口一博 だから、だれにどうしたのかというのを文書で教えてください。現場の、業者の方というのは二名ですね。二名でしょう。それで、所長、それからあと二人。では、三人で現場監督をやっているわけですか。そうじゃないでしょう。 だから、私が申し上げているのは、関係者。さっき総裁がおっしゃった、現場に向かわれて、現場にかかわる方全員に聞き取り調査をされたんですねということを伺っているんです。 ○都市基盤整備公団総裁 まことに申しわけありません。ちょっと人数を間違えておりました。 関係職員は、公団職員が六名、それから請負会社、監督を委託している会社が三名、合わせて九名でございます。失礼いたしました。 ○原口一博 限られた時間で質疑をしていますから。きのう、これはもうずうっと聞いていて、夜中の二時半まで資料を待っていた話で。本当に、聞き取り調査の結果を出してくださいよ。そして、私は、だれかが罪に陥るとか、そんなことを望んで言っているんじゃありません。大事な、公に対する、公益に対する信頼が奪われることが問題なんですよ。そこに産廃が埋まっているかもわからないなんという土地をだれが買いますか。その被害はだれが一番受けますか。そのことに真摯に対応しなきゃいけない。 竹中大臣、この件について、コンプライアンスをしっかりと担保できるような仕組み、あるいは行政の中でこういう事件が起きたときには、刑事もやるけれども、中でも調査をし、そしてそれを国会に報告するというルールづくりをぜひお願いしたいと思うんですが、いかがでしょうか。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) 先ほど御答弁させていただきましたとおり、各プレーヤーがそれなりにしっかりした役割を果たさないと今回の法律は十分に機能しないと思っております。 そのために、特に行政の機関の調査等々をどのように行うか。これは、最終的にはもちろん各省庁で御判断されることではございましょうが、我々としては、この法律の趣旨をきっちりと説明申し上げた上で、ガイドラインづくり等々で、いろんな協議の場で我々の考え方をしっかりとお示ししたい。それで委員御懸念のようなことがどんどん少なくなっていくように、我々としても意を尽くしたいと思います。 ○原口一博 前向きの答弁をいただいて、ありがとうございます。 ですからこそ、国民、消費者に深刻な被害が発生する前に公益通報者が外部や内部に通報できるように、通報対象というのは、人の生命、身体、財産に対する危害、環境破壊、またはそのおそれ及び消費者利益等公益にかかわる違法行為一般とすべきなんですよ。そこを狭くしてしまうと、今のようなものについてなかなか救えない。だから、だれを、だれの利益を守ろうとしているのかということが一番大事だ。 そこで、さっき少しお話をしましたが、英国の公益開示法。私がその企業の経営者だったり日本に投資をしようとしている投資家だったら、ここのところのルールがきっちりしているかしていないかによって随分、投資をするかしないかの判断にしますね。英国では、公益通報者保護の制度の一般法である開示法が制定されていますけれども、対象事実を犯罪事実に限定していないんですよ。もとより、民事法も含めた法的義務違反、個人の健康や安全に対する危険、環境破壊、さらにこれらの事項に関する情報の隠匿をも対象としているんですね。何で通報対象を広く定めているかというと、公益通報を狭くしてしまうと公益のために生かせないからです。 我が国においても、通報対象に、広く一般人が公益にかかわる不正や違法と考えるところを盛り込むべきだと私は思うんです。 小さく産んで、その運用について混乱がないようにというのも一つの考え方でしょう。しかし、先ほど私が申し上げたように、これは今の事件を、もう事件化するんでしょう、警察に告発をされているので。事件を見ていても、まさに、一歩おくれれば取り返しのつかないようなことになるんですね。ここのところを広くするというお考えはないのか。ぜひ大臣の基本的なお考えを伺っておきたいと思います。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) 英国の事例等々、事務局におきましてもしっかりと勉強をいたしましたし、また審議会等々におきましても、それこそ、各分野の専門家によって非常に幅広く、議論、比較も含めて検討されたというふうに承知をしております。 今回の国民生活審議会の提言でございますけれども、国民生活の安全や安心に資するという観点から、国民の生命、身体、財産等の利益の保護にかかわる法令違反を対象とするということ、これはさまざまな要因を考えてそういうふうに結論づけられたというふうに承知をしております。 これらの分野については、違法行為によって実際に国民の生命、身体、財産等に被害が発生した場合には非常に広範囲に及ぶ回復しがたい被害が生ずる、事後的な救済はなかなか効果的ではない。そうした観点から、被害の未然防止、拡大防止の観点から違法行為を抑止していくというふうに考えているわけでございます。 委員は、その他についてのより幅広いという御意見。審議会の中でさまざまな御意見があったというふうに賜っておりますけれども、制度を円滑にスタートアップさせるということを考えると、今回のような形が適切ではないかということが多くの専門家の御意見であったというふうに認識をしております。 と同時に、これがやはり時代とともに進化していく必要があるというふうに考えておりますので、その見直しの規定も織り込んで、まさに幅広く国民的な議論を並行して進めていただく中で今後のあり方を進化させていく、そのような方式をぜひとらせていただきたいと思っております。 ○原口一博 だから、そこにある視点がやはり違うんですね。これを何とかしたいと思って通報する側に、国民の側にやはり視点を持たないと、一般人が公益にかかわる不正、違法と考えるということは、法令違反が行政処分を経て最終的に刑罰で強制される規定違反に該当するか否かの判断というのは、法律の専門家だってわからないんですよ。それは、真実相当性云々という話はあるけれども、そこまで求めてしまったら、逆に言うと本当に守りたい利益が守られないということを、ましてや労働者にとってその判断は至難のわざであるというふうに思います。 もう時間が限られていますから、これは竹中大臣ともずっとやってきましたRCCの件について、では、このことが皆さんが言われている法令違反に当たるのか当たらないのか。これも予算委員会で質疑をしましたが、和泉のいわゆる不適切回収事案というもので、RCCの当時の社長はやめました。そして、内部告発者は東京地検に告発をし、捜査が入りました。結果は御案内のとおりです。 金融庁にお伺いしますが、この事案というのはどういう事案でしたか。 ○金融庁総務企画局参事官 お答え申し上げます。 ただいま御指摘のRCCによる朝日住建、この件に係ります不適切な回収事案ということでございます。 この件について申し上げますと、いわゆる住専管理機構、現在はRCCということになっているわけですが、平成九年の暮れから翌年の三月にかけまして、大口債務者たるこの朝日住建、ここからの回収業務におきまして、担保物件の売却からの回収極大化を図る、その図る余りに、債務者が関係者に対して重要な事実を開示しなかったことをRCC自身が訂正をしなかったということ等による不適切な回収が行われたものというふうに承知しております。 具体的に申しますと、今、堺市というお話でございましたが、隣接する二筆の担保物件、この土地について任意で一括売却交渉を行っていた。その過程におきまして、買い主と売り主、この売り主が朝日住建に当たるわけですが、その間で売却額、これについて事実上の合意があった。これは約四十三億円というような形で事実上の合意があったわけでございますが、それがあったにもかかわらず、他の債権者、これは片方の側の第一抵当権者ということでもあったわけですが、横浜銀行と明治生命でございます、そこがより安い価格、すなわち三十三億円程度と誤信しているというような状況であったにもかかわらず、これを訂正しようとしなかったことなどによりまして、関係債権者に不利な条件で担保の抹消の同意をさせたというようなこと等が問題になった事案でございます。 以上の案件でございます。 ○原口一博 まさに今のような深刻な案件で、私は、RCCが検察やさまざまなところと手を結んで、やみと絶対に手をつながない、そして国民の負担を極小化するということでよく頑張っておられることは、これは大変評価しています。しかし一方で、本来自分らがそういうものを摘発し、そしてバブルに踊った人たち、土地転がしに踊った人たちのそれを回収する人が、それと同じ手口でこういうことをやるというのは、不適切を超えて違法だとその告発者は思ったわけです。 告発者は東京地検にそういうことをやりましたけれども、しかし、現実に違法かどうかというのはまだ争われているわけですよ。いや、不起訴になったんですかね。その後の捜査の結果あるいは事実関係を伺いたいと思います。 ○金融庁総務企画局参事官 お答え申し上げます。 ただいまの件につきましては、確かに、まずは中で、内部でもってまず調査委員会を開いて、そこで検討をした。これは平成十二年の十二月でございます。それを踏まえまして、一月になりまして発表といいますか公表をしておるわけでございますが、その際に、いろいろ表現を見てまいりますと、回収については不適切であるけれども、法令違反とまでは言えないのではないかというような判断がその際にはあったようでございます。しかしながら、今御指摘のように告発というものがございました。その時点は平成十四年の十月になりまして、これが東京地検に告発されております。これは詐欺等の容疑で告発をされております。 それで、現在でございますが、平成十五年の十月でございますが、東京地検において判決がおりまして、被告でありました中坊元社長らに対しまして、起訴猶予というような処分になってございます。 ○原口一博 起訴猶予なんですよ。ですから、この認定というのは非常に難しい。個人のお名前が出ましたから非常に質疑しにくいんですけれども、私も東京地検への告発についてまいりました。その翌日、これは偶然なんでしょうけれども、大きな真っ黒い車に、本当に命の危険を、たまたまなんでしょうね、そういう事態に遭いました。その人たちがやったなんという証拠はありませんし、ただ、その翌日でした。石井紘基氏が、一緒に国会Gメンとして追及をしていた石井紘基氏が亡くなったのは、その翌々日なんです、告発の。 私は、やはり告発者の側からすると、大変なリスクを冒している。そして、この法律の中で、保護ということですけれども、しかし、公益を守ろう、自分の利益ではなくて公益を守ろうという人たちが本当にこういう形で社会の正義を貫くことができるのか。 ぜひ大臣に、さっきの答弁ではないですけれども、自由というのはやはり正義のもとにあるんですよ。そのコンプライアンスをどのように確保するのか。RCCのコンプライアンスに関する監督について、これはたまたま同じ大臣でお伺いするわけですけれども、金融庁はどのように認識しておられるのか伺います。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) 正義を実現するための努力は、まさに重要であると思います。 RCCのコンプライアンスに関して金融庁はどのような立場にあるか、監督しているかというお尋ねですけれども、RCCというのは、我々から見ますと二つの側面を持っております。公的資金によって買い取りをした破綻金融機関や旧住専の貸付債権等を適正迅速に回収をしていく、それによって国民負担を最小化していく、そういう役割を担う、まさに公的機関としての側面を有しております。 一方で、これは我々の銀行業としての監督、通常の監督の対象にもなる機関でございます。RCCの業務の遂行に当たりましては、これはRCCの全額の出資者でありまして、RCCの買い取り資産の回収を委託しているところの預保、預金保険機構が、RCCの業務が適切か、厳正に行われているかということを指導助言する立場にございます。その意味では、RCCの業務のコンプライアンスの確保に当たっては、RCCの業務の公的側面をも考慮に入れながら、預金保険機構とともに行政として適切に監督を行っているという立場にございます。 ○原口一博 しかし、現実にこういうことが起こっている。 それから、これも財務金融委員会でたしか指摘をしていたと思いますが、自己競落の事実についても、ある地域である管理会社が頻繁に起こしている。これも内部告発だった。それも国会で指摘をさせていただいて、そしてRCCに対する預金保険機構の監督について、あるいはRCCに対する金融検査についてもずっと求めてきたわけです。 銀行法に基づく金融検査も必要でしょう。あるいはコンプライアンスを担保するという意味においての検査も必要でしょう。しかし、日銀総裁は、私に、日銀考査をやりますというお約束をなさって、日銀考査は行われていますが、金融庁による検査というのはマンパワーの不足を理由に一回も行われていないんですよ。私はこのことはどうかと思うんです。直接さまざまな監督に当たるところが、私も法律をいろいろ見ました。かなり強い権限を金融庁は有している、これだけ権限を有しているということは、責任を有しているということですね。RCCに関する金融検査をなぜ行わないんですか。そのことについて大臣に答弁を求めておきたいと思います。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) 今RCCの不祥事について二件目の例の御紹介をくださいましたが、ちょっと済みません、今時点で私は確認できないのでございますが、いずれにしても、他の問題も含めましてRCCでそのような不祥事が生じているというのは、大変遺憾なことであるというふうに思っております。 今原口委員御指摘のように、RCCは銀行法上の銀行でもあります。したがって、この銀行法に基づく金融庁の検査権限が法的に存在をしています。我々は一方で、では検査というのはどのように行うか。非常に限られた検査人員で、御承知のように不良債権問題を抱える多くの銀行に対してどのように効果的に戦略的に検査が行えるかということに、これはこれで大変腐心をしております。そうした意味で、これまで検査を実施するには至っておりません。我々としては、当然のことながら、検査を行わない、そういう方針を持っているわけではありません。キャパシティーの制約、緊要性等々にかんがみて、我々として責任ある行動をとらなきゃいけないと思っております。 ただ、日銀の例がございましたけれども、我々としては、ここの金融機関に今後いつ入るというようなことは、これは金融機関側に予断を与えることになりますので、どこということなく、これは公表を前もってはしておりません。そうしたことは御理解を賜りたいと思うのでございますが、これは繰り返し言いますが、我々としては、そういった必要な権限も持っておりますし、責任も負っておりますので、状況にかんがみまして、必要があると認めるときには所要の検査を行うつもりでございます。 ○原口一博 やはり個々の金融機関とこのRCCは、性質もあるいはできてきた経緯も違うんですね。預保の一〇〇%の出資の国策会社ですよ。その国策会社のコンプライアンスをどのように担保するかということで、前もっていついつ入るなんということを言ってくれと言っているわけじゃなくて、大臣に求めたいのは、これだけいろいろなものがありますから、そのバランスシートについては本当なのかと。今まで皆さんが特別検査も含めて検査に入られて、そして現実に出てきた中身については、破綻行については随分乖離があったものもあるやに聞いています。 このRCCのバランスシートが御報告のところと大きく違ってきたときに、私は違わないんだと思いますけれども、しかし、これだけ例えば不適切な回収事案があったり、あるいは自己競落というようなことが行われているということであれば、あのバランスシートについても本当なのかと。これは直接国民負担になるわけですよ、税金を入れるわけですから。 そのことについて、私はぜひRCCも例外ではないという答弁をいただいておきたい。そして、私の意図するところを早急に検討するということをお答えいただきたいと思います。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) 先ほども御答弁させていただきましたとおり、これは銀行法上の銀行でございますので、銀行に検査をするのにRCCだけ検査をしないなどということはあり得ないことでございます。その意味では、必要に応じてしっかりと検査をやる必要があるときはやります。 また、中身についてでございますけれども、今、法令遵守体制に加えてバランスシートについても御言及がございました。検査というのは、銀行の業務の健全かつ適切な運営を確保するために行うものでありますから、当然のことながら、リスク管理体制、この中には信用リスク、流動性のリスク、そういった問題が入ってまいります。また、法令遵守体制についても適切に検証する必要がある、そのように考えております。 ○原口一博 もう一つ、法案にまた戻りますけれども、私は、外部通報要件についても、公益通報者の正当性が訴訟で争われた際に、通報者において、通報時に将来不利益取り扱いや証拠隠滅が行われたはずであると信ずるに足る相当の理由があったことを立証するということは極めて困難だと思います。 今三つの事例を出しました。これは全部内部告発です。しかし、この告発をしたから証拠隠滅が行われたはずであると信ずるに足る相当の理由があったことを立証する、私はこれは非常に難しい要件だと思うし、きょう、もう時間が尽きてきましたが、ぜひ慎重にこれは審議をし、そして与党にもお願いですが、やはり修正すべきところは修正するということが必要であるというふうに思います。 さて、対象法令の政令委任についても、私が見た感じは、さっきの四百八十幾つがどうかということよりも、むしろ、これはまた金融担当大臣として伺いますが、先ほど大和都市管財事件の話をしましたが、抵当証券業法そのものもやはり問題なんですよ。抵当証券業法が右肩上がりを予定しているために、そのためにこういうデフレの時代において起こることを予期していない。個々の消費者、個々の国民に対する保護がやはり不十分です。 担当大臣ですからあえてお伺いしますが、この抵当証券業法あるいは金融関連の法律は、今回出されている公益通報者保護法の対象になるんですか、ならないんですか。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) 我々としては、分野を例示して、具体的な七つの法律を例示して、その上で法案に示された保護法益の分野例示を踏まえて政令で定めるということになっている。今、抵当証券業の規制等に関する法律だと思いますが、これは国民の財産の保護にかかわる法律であることは間違いございません。具体的に、では今それで政令で定めるかどうかについては、これはまさにこれから検討させていただくというふうにしか申し上げようがないのでございますけれども、国民生活への影響の大きさがどうなのか、そうしたことをやはり他の法律とともに今後しっかりと精査した上で、また国会での審議もぜひ参考にさせていただくつもりでございますし、パブリックコメントなどにより各方面の意見も聞いた上で、政令の手続としてしっかりと判断をしていきたいと思っております。 ○原口一博 そこのところはやはりあんこの中身なんですよ、どういうものが入るか。私は、この一時間半の間に、やはり要件を非常に狭めている、しかも、対象法令までどれになるかわからない。昨日でしたか、政務官が協議の場というようなお話もされました。一つの見識だと思いますね。 私は、少なくとも今の金融関係の法律、これは、一回被害が出てからでは、あともう回復不能なぐらいの大きな被害を出してしまう。あるいは、独禁法についてはどのようなお考えですか。独禁法について、まさにこの対象としてお認めになりますか。 ○経済財政政策担当大臣(竹中平蔵) 繰り返しになりますが、これから政令で定めることでございますので、今私の一存でこれこれを定めるということを申し上げるのは困難なわけでございますけれども、この法案の第二条で、生命、身体、消費者の利益云々と書いてありますけれども、「公正な競争の確保その他」国民の生命云々という表示がございます。独禁法は、その意味では、公正な競争の確保の中では中心的な法律になると思っております。 ○原口一博 ぜひ、そういった法令の中身についても一つ一つの精査が必要だし、外部通報の保護要件としてはイ―ホまで挙げていただいていますけれども、これに付加して、通報の対象となった事業者等の行為の内容、人の生命、身体、財産、環境、その他の保護法益の侵害、危険の程度、通報先、通報者がその外部通報先に通報するに至った事情等を考慮し、当該外部通報先への通報が相当であること、または通報時において相当であると信ずるに足る合理的理由がある場合というような一般的保護要件を設けるということが大事だと思います。 要件を列挙するときには、先ほど、反対解釈はしないという御答弁でしたけれども、そういう丁寧な法律をつくって、実際にこの法律が機能しなければいけないわけですから、よりよい法律に向けて私たちも努力をしていきたいということを申し上げて、質疑を終わります。 ありがとうございました。 | |