
■ 財務金融委員会 |
平成16年11月16日(火曜日) |
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| ○予算委員長(金田英行) 次に、原口一博君。 ○原口一博 民主党の原口一博でございます。 きょうは、日銀総裁にもお見えいただいておりますので、幾つかの点について、今の岩國委員の質問にも関連しますが、これからの経済のリスクについて、特に国債発行のリスクについてただしていきたいと思っております。 まず、財務大臣と日銀総裁に伺いますが、十月のG7、各国の蔵相それから中央銀行総裁会議、それから今月、BIS総裁会議でさまざまな議論がなされたというふうに思っております。今、私、お手元に委員長のお許しをいただいて資料をお配りさせていただいています。これは、IMFのワールド・エコノミック・アウトルックでございまして、いつ年金改革の最終列車が発車するかという題で、それぞれ何年後に年金の改革の最終列車が発車するという数字であります。 これを見ますと、一番下がUK、イギリスでございますが、約四十年ぐらい。つまり、有権者の中に占める五十歳以上の者の割合が五〇・一%以上になる、それはいつかということを機械的に計算すると、どんどんどんどんその割合がふえていけば政治的にも年金の改革というのは難しくなる、だから一刻も早くその改革の列車を発車させなきゃいけないということで、イギリスには随分時間がありますが、フィンランドやあるいはアメリカ、ドイツ、フランスといったところはそんなに時間がない。これを見てみますと、じゃ日本はどこにあるんだろう、日本がないんですね。これは実は、去年の今ごろもう列車は発車しているということをIMFでは言いたかったようでございます。 これは谷垣大臣にも強く要請をしますが、私たちは、三党合意、これを合意をして、全体の社会保障像についても積極的に議論をしていきたいと思います。しかし、その前提となる数字、去年の予算委員会でも求めましたけれども、その年金の運用のところがブラックボックスになっていて、そこをしっかり開示してもらわないと、年金の議論のスタートにならないんですね。 この列車は、今度は財政についてどうかというと、これから一つ一つ質問をしていきますが、財政改革の列車も私たちにとってはもう発車しているんじゃないか。私は、そのような論点から、きょうの質疑をさせていただきたいと思っています。 まず、G7の会議、それからBIS総裁会議、これは日銀総裁ですが、今後の経済のリスク、特に原油高のリスクについてどのような議論が行われたのか、財務大臣と日銀総裁にお伺いをいたします。 ○財務大臣(谷垣禎一) 十月一日に行われましたG7では、原油価格の高騰が世界経済にとっての共通のリスクになっているという認識が共有されたわけであります。我が国から、私からは、産油国が十分な供給を行うことなどによって原油価格が世界経済の成長と両立し得る水準に戻ることを期待しているというのが一つ。それから二番目に、消費国もエネルギーのさらなる効率的利用に努めていくべきであるというようなことを主張いたしまして、そういった趣旨がG7声明にも盛り込まれたところでございます。 この問題に関しては各国からも積極的な議論がございましたけれども、各国がそれぞれどういうことを言われたかということについては差し控えたいと思います。 ○日本銀行総裁 G7につきましては今大臣からお答えになられましたとおりでございますが、先週、BISの中央銀行総裁会議がございまして、やはり、世界経済の今後の方向性を考えるときに、さまざまに存在するリスク要因の中で原油価格の動向は非常に注目すべき要因だということが改めて確認されました。 これまでかなり高騰しておりますが、この春先以降、世界経済が若干減速をしているというふうなことにも既に影響があります。しかし、かつての石油危機のときの影響に比べますと、これまでのところ、非常に幸いにもその影響度が多少限定的にとどまっているという好ましい要素もあるわけですけれども、こういった高い原油価格の状況が長く続く、あるいはさらに高騰するというふうなことまで含めて考えますと、直接の影響あるいは諸外国を通じて間接的に及んでくる影響両面から、世界経済あるいは自国の経済に及ぼす影響はしっかり注意深く見ていかなきゃいけない、そういう認識で一致したように思っています。 ○原口一博 BPの統計だけ見ますと、世界の石油消費量の動き、BPの統計にもいろんな不透明さや問題の指摘はございますが、とりあえずその統計をきっちり見てみると、一九七〇年代が四千六百万バレル、石油消費量の動きが、ことし、四年では八千百二十万バレル、物すごい伸びになっている。しかも、じゃ供給能力がそれほど上がったかというと、そうでもない。 特に今、外需、アメリカ向け、中国向けのさまざまな輸出が日本経済を引っ張っていますが、中国はどうかというと、GDPに占める石油消費額もそれから伸び率も大変大きな伸びを示していて、一GDPを生産するために必要な石油消費量も、我が国のように省エネが進んだ国とは大きくその構造を異にしています。その中で、中国経済がまさに大変な投資の大きな熱を持っている、あるいは消費の大きな熱を持っている。それとこの原油高が組み合わさってきたときに、私たちはこのリスク要因を慎重にヘッジしていかなければいけない、このように思います。 あわせてお伺いしますが、中国との会合も、今回初めてフランクなお話ができたということを聞いています。これも大臣、総裁にお伺いしたいんですが、通貨ですね、中国の通貨について、私たちはどういうスタンスでこれを見守ればいいのか。私は何回も中国にお邪魔をしてこういう話をいたしました。さまざまな国内の経済の成長や産業のゆがみ、構造の改革を、為替を固定しドルにペッグしていますけれども、そういう形ではますます矛盾を拡大してしまうだろう、国内産業間の矛盾、あるいは国の中の沿岸部と内陸部の矛盾、あるいは輸出産業と輸入産業との矛盾、これを極大化してしまうので、できるだけ為替を柔軟に保って、そして市場でもってさまざまなリスクをヘッジしていく、隣人としてはその方がいいのではないかということを僣越ながら申し上げました。 よくフランクな議論をしてこういう議論をすると、返ってくるのは、日本はどうなのかと。プラザ合意以来、一九八五年以来そういうことをやって、大変厳しいことを日本は迎えたじゃないかという反論が来るわけですが、私はむしろ逆に、プラザ合意そのものが遅過ぎたんだ、日本の国内産業の二重構造といったものを為替でもって温存することに結果としてなってしまったので、早目に市場、特に為替の柔軟性を持つということは、これから自由貿易に船出をしようとしている国には大事なんだという議論を私はしてきました。 今回、相手がどんなことをおっしゃったかということをここで聞く気はありませんが、フランクな議論がされたというのは大変いいことだというふうに思います。 お二人にお伺いしますが、アジアの通貨、特に元についてどのようにお考えなのか、大臣そして総裁の基本的な認識をお伺いいたしたいと思います。 ○財務大臣(谷垣禎一) G7のときに、G7の各国と中国、フランクな意見交換をしたのは初めてでございます。今まで、ASEANプラス3とか中韓と日本と三大臣で会うとか、いろいろなときに意見交換の機会はございましたけれども、こういうG7の場でもできたということは、私は意義が大きかったと思います。 先般の会合では、原油価格の経済的影響とかあるいはアジア経済の見通しとか、それから為替の柔軟性といったようなことを議論いたしまして、個々どういうことを言ったかというのは差し控えさせていただきますが、私の印象を申しますと、今、原口委員がおっしゃったような、為替の、今事実上ドルにペッグをされているわけでありますけれども、その問題点というのは、中国の当局者は十分いろいろよく認識しておられると思います。 ただ、ここから先は、やはり中国もあれだけ大きな国で、格差もいろいろあったり、いろいろ経済運営にも苦労しておられるというのも一方事実でございますから、そういう中で、中国経済というだけではなく、中国の為替のあり方、経済のあり方というのは、中国のみならずアジアあるいは世界各国にも大きな影響が及ぶものでありますから、その中でどうしていったらいいかというのは、中国自身が賢明に判断をされるのではないかというふうに私は思っております。 ○日本銀行総裁 G7の場におきます具体的な議論の中身については、特に発言を差し控えさせていただきますけれども、中国経済の問題について、私自身がふだんから一貫して考えておりますことを要約して申し上げますと、二つのソフトランディングということじゃないかと。一つは、当面のマクロの経済運営。ただいま原口委員も正しく御指摘なさいましたとおり、原油の問題一つをとってみましても、やはり円滑なスピード調整が要る、そういう意味でのソフトランディング。これは世界じゅうの人たちが期待していることであります。もう一つは、非常にロングランに見たソフトランディング。それは、中国経済社会の仕組みをより市場メカニズムの原則が適用できるような体制にうまく切りかえていく、こういうことだろうと思います。 御指摘なさいました為替相場制度のよりフレキシブルな制度へというその方向性についても、そうした経済社会の仕組み全般のよりフレキシブルな方向への改革の中の一環として位置づけていく必要があると思っております。 ○原口一博 為替政策はその国固有の主権であるのかないのか、これにも議論が必要です。きょうはそのことを深く議論する余裕はありませんが、私は、それぞれの主権を主張して、それぞれの国が自分のところのことだけを議論すればいいという時期はもう越えたと思います。例えば、九月のアメリカの対中貿易赤字はもう過去最大でございますし、また、多くの国々がそれぞれ相互依存性を増しておりますので、何といっても国際協調、お互いの国々のそれぞれの事情を勘案しながらしっかりとさまざまなリスクをヘッジしていく、こういう政策が必要だと思います。また、ドルが対ユーロで最安値をつけるとか、FRBは十日でしたかまた金利を上げたようでございますが、アメリカ経済についても私たちは注意深くこれを見守らなければいけないというふうに思っています。 さて、そこでお尋ねですが、FRBが利上げを行いましたけれども、日銀総裁、アメリカ経済に対して今どのような御認識をお持ちなのか。そして、特に九月の日本の機械受注のところは大きく落ち込むと。経済の足踏み感と申しますか停滞感のようなものも少し出てきた、こういう状況の中で、アメリカ経済の見通しと日本経済に及ぼす影響を総裁がどのようにお考えなのか、質問をしたいと思います。 ○日本銀行総裁 お答えをいたします。 米国の連邦準備制度は、幾つかのステップを踏んだ後、現在、政策金利を二%というところまで引き上げてまいりました。 こういう金融政策の運営のもとで実際の米国経済がどう動いているかということでございますけれども、委員御指摘のとおり、米国経済、この春先から夏場ぐらいにかけまして、結果的に見ますと一時的な停滞感を免れなかった。原油価格の高騰ということもその大きな一つの要因になっていたというふうに思います。 最近の状況を見ますと、米国経済は当面拡大を続けるということがほぼ最近のさまざまな指標で改めて裏づけられてきているというふうに判断しております。最近出ました七―九月の米国の経済成長率、これは年率で三・七%。一期前の四―六月に比べまして、四―六月は三・三%でございまして、再び加速の傾向が出ているということであります。 中身を見ましても、個人消費、自動車販売の伸びなどから、増加傾向をたどっているようでありますし、企業の設備投資も増加しているということであります。また、一番懸念されております雇用の動向につきましても、十月の指数等で見ております限りは、やはり増加テンポが復調してきているということでございます。 米国経済全体としては、成長速度を少し下げながら安定的な拡大のペースにたどり着こうとしているのではないか、今のところそういうふうに見ております。 ○原口一博 私は、その中でも、これは実際にニューヨークでもいろいろな人たちと議論をしましたけれども、注意深く見ておくものがあるだろうなと。それは、住宅であるとか消費であるとか今総裁がおっしゃった雇用の部分であるというふうに思います。 限られた時間ですので、日銀のバランスシートについて伺っておきたいと思います。 日銀からいただきました資料によりますと、主要中央銀行のバランスシート規模の比較というのをいただきましたが、一九九八年度におきまして日本銀行は名目GDPの約一六%の規模を持っていました。しかし、二〇〇三年度ではそれがもう三〇%になっています。FRBは、九八年度で六%、それから二〇〇三年度で七%。欧州の中央銀行ECBはそれぞれ一二%で、変わりません。 莫大な規模の、いわゆる日銀の資産というものが大きく膨れる中で、特に私が懸念を持っておりますのは、日銀の国債保有でございます。現在大量に国債をお持ちで、速水総裁のときに質問を、ある一定の、十年の利付債やいろいろな前提を置いた上で、長期金利が一%上がったら日銀の資産はどれぐらい毀損されますかという話をいたしましたら、一兆円というお話をいただきました。 現在、低価法から別の方式に変えられていますから、そのときとお答えが同じにはならないと思いますけれども、現在どれぐらい国債を保有していらっしゃるのか、それから、長期金利の上昇リスクをどのように考えていらっしゃるのか、日銀総裁に伺いたいと思います。 ○日本銀行総裁 委員が御指摘のとおり、日本銀行のバランスシートは非常に大きく膨れております。資産、負債、両サイドで大きく膨れているわけでありますが、これはここ数年とり続けております量的緩和政策の結果を反映したものでございます。つまり、当座預金残高という形で流動性をたくさん供給する結果、負債が膨らむ、それに見合って資産サイドも大きく膨れているということでございます。その資産サイドの中に、御指摘のとおり長期国債がたくさん含まれている、こういうことでございます。 そして、国債の日本銀行におきます評価方法、会計基準につきまして見直しを行いまして、十六年度決算からは、御指摘のとおり償却原価法というものを採用することにいたしております。そうしますと、長期金利に変動がございましても、決算上の期間損益において評価損失が計上されるということはとりあえずないわけでありますけれども、委員の御質問の趣旨は、市況の変動があった場合に、日本銀行の、決算書類上はともかくとして、含み損益という形で、損失の方向でその数字が膨れる心配はないか、こういうことだというふうに思います。 私ども、その点につきましてもふだんから試算をいたしておりますけれども、十年物国債の金利が仮に一%上昇し、その場合、ほかの期間の国債の金利も十年物金利と仮に同じ割合で上昇するというふうなケースを想定いたしますと、日本銀行の保有しております長期国債について、約一兆四千億円程度の含み損が発生するということでございます。 こういったことは当然想定されるわけでありますので、日本銀行はかねてより、資本の充実、それから必要に応じ個別の資産項目に応じて引当金を積むということで、日本銀行の財務の健全性については十分配意しているというところでございます。 ○原口一博 総裁がおっしゃるように、保有期間中に時価がどのような変動をしても、取得時から償還時までの期間を通じて見れば、取得原価と償還額の差額が収益または損失となるという意味では、どんなに評価法を変えてみたところで、保有期間を通じての損益は、低価法であろうが償却原価法でも変わらない。つまり、日本銀行のバランスシートが、評価法を変えたからといって劇的に改善するというわけではない。 その中で、今お話しになったように、速水総裁と議論をしたのは二〇〇二年ですよ、二年前ですね、そのときには恐らく五十七兆ぐらいだったものが、ことしの長期国債保有率の前年差を見ても、もう七・一%、約十兆円ぐらいそれから国債保有が伸びているんですね。私は、このこと自体大変大きな問題だというふうに思います。 金融担当大臣に伺いますが、今度は銀行、銀行はどれぐらい国債を持っていますか。主要行とそれから地方行、あらあらの数字をお出しいただいていますが、大臣から御答弁いただきたいと思います。 ○金融担当大臣(伊藤達也) お答えをさせていただきたいと思います。 主要行、これは新生、あおぞら銀行を含む十三行ベースでありますけれども、平成十六年三月末の国債保有状況を見ますと、みずほ銀行が十一・九兆円、みずほコーポレート銀行が七・九兆円、みずほ信託銀行が〇・五兆円、東京三菱銀行が十二・九兆円、三菱信託銀行が二兆円、UFJ銀行が十二兆円、UFJ信託銀行が一・三兆円、三井住友銀行が十三・九兆円、りそな銀行が三・二兆円、住友信託銀行が〇・九兆円、中央三井信託銀行が一・八兆円、新生銀行が〇・九兆円、そしてあおぞら銀行が〇・七兆円になります。 また、同じく地方銀行は二十・九兆円、第二地方銀行は五・三兆円になっております。 ○原口一博 それぞれの自己資本に対して大変大きな保有額ですね。 ですから、なぜ財政再建の列車を早く走らせなきゃいけないか。つまり国が、中央政府がこれほど借金に借金を重ねていくと、長期金利の上昇リスクを吸収できるところがどんどんどんどん少なくなっていく。その結果として、私たちは、経済全体の健全性を見るに、やはりボンドのマーケット、国債のマーケットが不慮の事態を起こさないかということを常に考えなきゃいけない。 伊藤大臣と一回ワシントンで議論をさせていただきました。あの当時は、右手に不良債権、左手に大きな財政赤字を持って綱渡りをしている、だからこの綱渡りの危機を一刻も早く抜けるのが我が国の構造改革だという議論を伊藤大臣ともさせていただきました。 しかし、実際にどうなっているかというと、右手にある不良債権を左手に移しかえただけじゃないのか。銀行のバランスシートからはさすがにさまざまな不良債権が消えているけれども、しかし、我が党の委員が今まで議論をしましたように、本当に銀行の体力は強くなっているのか、あるいは株式市場、証券市場を含めて本当に透明性や健全性は確保されているのか、そのことについてもきっちり議論をしていかなきゃいけないというふうに思います。 日銀総裁、どうぞもうこれで結構でございます。長期金利の上昇リスクに耐えられるような、私、本当は名目金利は実質金利プラスインフレ率で決まるとすると、名目金利が日銀がオペレートするところでございますが、結果として見れば、今のデフレという状況を現出してきているのも、このように長期金利を上げられない、まさに岩國先生がよく御指摘されますが、お金を失業させてしまっていてはならないんだということを申し上げて、どうぞ総裁、御退出なさって結構でございますので、ありがとうございました。 さてそこで、財務大臣、また財政再建に戻るんですが、私は、経済はやはり見込み、パースペクトで動いていますから、しっかりとした財政再建のメッセージが出てくることが、こういう国債の不慮の事態、あえて暴落という言葉は使いませんけれども、それに備える一番の道だというふうに思います。 前回の一般質疑の中でも議論をさせていただきました。プライマリーバランスをしっかり回復をして、財政再建についての確たる道筋をもう示さないと、市場もぎりぎりのところへ来ているんじゃないか。市場の関係者に聞きますと、もうちょっとでも長期金利が上がってくると国債を売り浴びせるみたいな、そういうスタンスをとり始めているところもあるやに聞いています。 財政再建に向けてどのような認識をされているのか、これは景気回復とアンビバレンツ、つまり二律背反のことではないと私は思いますので、その辺のスタンスを財務大臣に伺いたいと思います。 ○財務大臣(谷垣禎一) 原口委員が先ほどから御議論されておりますように、今の日本の財政状況がおかしな方向に行くとしますと、今委員が御懸念になったようないろいろなリスクが顕在化してくるということが恐れられるわけでありますが、単に財政に対する信認というだけではなく、長期で見た場合に、日本が堅実な経済発展の足取りをたどるためには、私は財政をきちっと立て直していくということが不可欠なのではないかと思っております。その点では、委員がおっしゃいましたように、経済の回復と財政再建というのは矛盾する方向を行っているわけではないので、大きな方向では一致しているというふうに私は思っております。 そして、そのためにきちっとした財政再建のメッセージを出せというのはおっしゃるとおりでございまして、今のところ、二〇一〇年代初頭プライマリーバランス回復ということをこのところずっと申してきているわけでありますが、これをさらに具体的なものに肉づけしていくように我々も努力をしなければいけないと思っております。 ○原口一博 今の内閣の中で御答弁なさるのはそれが限度かなと思います。総理・総裁がああいう形でお話しになっているということもよく存じ上げていますが、おくれた列車にならないために、もうとうの昔に発車している財政再建のミッションというものに乗りおくれないような施策を強く求めたいと思います。 さて、時間がわずかになりましたが、私は今、人の金で錬金をするこのゆがんだ経済構造、この金融構造、これは決して健全ではないと思います。 そこで、ダイエーと機構とのやりとり、あるいは機構と経産省とのやりとり、この委員会で議論をさせていただきましたが、中塚委員に対する御答弁の中でも私に対する御答弁の中でも、さまざまな疑義がございます。 委員長にお願いをいたしますが、ぜひこのことについて理事会でも議事録を精査していただいて、当該の役所が産業再生機構に介入といったことがあっては絶対にならないので、その事実があるかないか、ぜひ精査をお願いいたします。 それからもう一点目は、コクド、西武の問題でございますが、きょう上場廃止という報道がなされていますが、有価証券報告書の不適切な記載、これはやはりもう目に余りますね。私は、金融担当大臣、本当に証券取引等監視委員会は一体何をやっていたんだということが問われると思います。前回ここにお呼びをして、個別企業については言えませんというような、木で鼻をくくったようなそういう答弁でしたけれども、私が問題にしているのは行政のオペレーションがどうだったかということであります。 これも委員長に要請をいたしたいと思いますが、この一連の有価証券報告書に関する不誠実な記載について、ぜひこの委員会で集中審議、これを強く求めて、時間がまいりましたので、質問にかえさせていただきたいと思います。 ○予算委員長(金田英行) 原口委員の指摘した二点については理事会で協議します。 | |