
■ 予算委員会 |
平成17年2月15日(火曜日) |
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| ○予算委員長(甘利明) 次に、原口一博君。 ○原口一博 民主党の原口一博でございます。 冒頭、きのうの集中審議の続きで、外務大臣に数点お尋ねをいたします。 まず北朝鮮問題でございますが、きょう、NHKの報道にもございますように、援助の食糧が売買に供されていた、これは大変深刻な事実であると思います。数点、外務大臣に続けてお尋ねをします。 盧武鉉韓国大統領は、北朝鮮に対して、北朝鮮が自衛のための核を持つことについて一定の理解を示すかのような御発言をロサンゼルスでされた、そういう報道がございます。 私は、唯一の被爆国日本、そして、北朝鮮の核の脅威にさらされている自由と人権からすると、およそ韓国大統領がこんなことをおっしゃるわけはないし、私たちとしては、事実を事実として毅然として受けとめていかなければいけない。もし仮にそんなことを大統領がおっしゃるということであれば、それは絶対に容認できないという意思を示さなければいけないと思いますが、外務大臣の基本的な御認識を伺いたいと思います。 ○外務大臣(町村信孝) お答えを申し上げます。 昨年の十一月十二日、盧武鉉韓国大統領がロサンゼルスで演説をされたということのお尋ねであろうかと思っております。 いろいろ長いスピーチでございますから、ある部分で、北朝鮮が核及びミサイルは外部の脅威から自国を守るための抑止手段であると主張している点に、一理あるという表現をとられたようであります。 しかし、他方、北朝鮮は、安全が保証され、改革と開放が成功し得ると希望が見えれば核兵器を放棄するであろうと述べている。さらに、同じ演説の中で、北朝鮮の核の保有は決して容認できないという立場は明確であり、北朝鮮の核問題は、六者会合を通じ必ず平和的に解決されるべきである、こうまで言っておりますので、ちょっと、どういう全体のコンテクストか、私もよくわからないところがありますけれども、一定の理解を示したのかどうかわかりませんが、いずれにしても、それは認められないんだ、平和的に解決すべきであるということなものですから、その一言だけをとるといかがなものかという気もいたしますが、全体のコンテクストで見たときには問題ない。 むしろ、九二年に、韓国と北朝鮮の間に朝鮮半島の非核化に関する共同宣言というものがあり、韓国政府が北朝鮮側に対して、これまで南北閣僚級会談で、北朝鮮の核はこれに違反していると何度も言っているというあたりから判断して、盧武鉉大統領が北朝鮮の核を容認しているということでは決してないと私どもは理解をいたしております。 ○原口一博 御答弁ありがとうございます。 決して容認できない、すべての核開発そして核保有、どんな理由であろうが容認できないということを確認させていただきますし、核保有に至るすべての計画は一理もないということを改めて強く主張しておきます。 また、北朝鮮の核開発抑制のためには、数年前からアメリカを中心に行っていますPSI、これが十分機能することが必要でございます。さらにこの強化を図られるように強く要請いたしますが、一方、北朝鮮において、四カ所の核施設の稼働や八千本の核燃料棒の再処理が行われた可能性についても排除できません。北朝鮮の核活動の状況をどのように認識するかということは、我が国の安全とそして繁栄、国民の生命財産を守るという点から大変重要な視点であるというふうに思います。 私、昨日のこの委員会での一部の委員の質疑について非常に危惧を覚えました。それは、六者協議というのは、唯一の、私たちが大事にしなければいけない、一義的に大事にしなきゃいけないフォーラムであります。その中に北朝鮮をどのように参加させるかということをみんなで知恵を絞っておるときに、一部議員の中から、日朝で議論をすればいいんだなどという御発言があったことは甚だ残念であります。 外務大臣はそこに冷静に答弁をされて、これはあくまで、六者協議の中でも二国間もできるわけですから、国連の安保理の中に三つの国が常任理事国として入っているこの六者協議の中で、この六者協議もまとまらないで国連での議論がまとまるというのはとても考えられませんので、この六者協議の枠を大事にするという基本姿勢を改めて確認しておきたいと思います。 ○外務大臣(町村信孝) 原口委員の御指摘、まことに私どもも同感でございます。 PSIのお話にも触れていただきました。私ども、これは大切な、核等を初めとする拡散に対する安全保障構想として重要なものということで最初から積極的にこれには参加をしておりまして、例えば昨年の十月、海上阻止訓練というものを日本が主催いたしまして、数多くの国にも参加を得たところでございますし、さらにこの面で努力していきたい、こう思っております。 六者会合のフレームワークの重要性、今委員が言われたとおりでございまして、またこれが米朝の二国間に戻るということであれば、では何のためにこの六者の枠組みができたのかという経緯からしても納得ができないわけであります。六者の中でさらに二者の話し合いをする、三者の話し合いをする、そういうことはまことに可能なわけでございますので、そういう意味で、私どもは、この六者の枠組みというものをしっかり保ちながら、北朝鮮が中断と言っている状態を再開という状態に持っていくべく、ありとあらゆる外交的な努力を尽くしてまいりたいと考えております。 ○原口一博 確認の答弁ができました。ありがとうございます。 そこで、これは外務大臣、北朝鮮問題の最後の質問にいたしますが、この間、朝銀のお話をしました。財務大臣にも伺わなければいけないんですが、朝銀の公的資金の注入の現場を見てみると、驚くようなことが行われていました。私は、これはまた別の委員会で明らかにします。しかし、一兆四千億ものお金をそこにつぎ込んで、そして、送金規制はむしろ緩くなっているじゃないですか。 財務大臣、平成十五年にこれは財務省令を変えているんです。外国為替及び外国貿易法第五十五条第一項に基づき、三千万円相当額を超える海外送金については支払等報告書の提出義務を課すと。それまでは五百万円超だったんですよ。それを、なぜ法律のこのところを財務省令で三千万円超にするのか。それは、世界に対してグローバル化が進んで、外に持っていくお金が大きくなっている、そういう要請があるというのはわかりますよ。しかし、こういう時期に、しかも朝銀に公的資金を入れた、その時期にこういう緩和をするというのは、私は、外務省と十分連携して、そして行われるべきではなかったのか。ここのところがずぶずぶだと、今経済制裁の議論をしていますけれども、それをはるかに超えるお金が送金される危険性があるんではないかと思うわけでございます。 財務大臣、基本的に財務大臣は、経済制裁についても、私たちが申し入れをしましたときも大変意のある御答弁をいただいておりますけれども、こういう問題についても十分協議して議論をしていただきたいと思うんですが、外務大臣、財務大臣、お答えをいただきたいと思います。 ○財務大臣(谷垣禎一) 今、平成十五年の送金規制の緩和について議論をいただいたわけですが、これは平成十二年九月に、報告手続の電子化に合わせて、国際収支統計作成等のために提出を求めている外為法上の各種報告について見直しを行いました。 その結果、報告義務者や、送金などを取り扱う銀行等の関係者から事務負担の軽減に係る要望がございまして、そこで、国際収支統計の精度維持に配慮しながら報告下限の設定や引き上げを行った。委員がおっしゃるように、取引の規模が大きくなったということがやはり背後にあってこういうことをやったわけです。その一環として、平成十五年四月から、外為に基づく支払等報告書の報告下限額を、さっきおっしゃったように五百万から三千万に引き上げたわけでございます。 それで、これは国際収支統計作成を主な目的として徴集する報告でございまして、特定の国とか地域を対象としてこういうことをやったわけではないわけでございます。したがって、今度外為法で経済制裁を発動するかどうかということについては、当然のことながら外務省と緊密な連絡をとってやらなければいけないと思っておりますが、この点は北朝鮮を意識したということではなくて、今の取引の全体の状況を見ながらこのような取り組みを行ったということでございます。 ○外務大臣(町村信孝) 五百万から三千万円に引き上げた趣旨は今財務大臣がお答えをしたとおりだろうと思います。 現実を見ますと、十四年度の送金額は三億七千七百万円二十八件から、十五年度一億百万円七件、十六年度九千二百万円七件というぐあいに金額、件数とも非常に減って、減ったわけではないんでしょうが、要するに、三千万以上ということに限ればそういうふうに減っているという姿になっているわけであります。 そういう実態ではあるわけでありますので、今後の北朝鮮への対応ということについて、先般来から申し上げておりますように、北朝鮮のこういう不誠実な対応が続いた場合には厳しい対応を考えざるを得ない。その一環として、いろいろなことを今考えております。外為法上のこの報告下限額の引き下げというものにつきましても、これもいろいろ考える可能性の一つとして私どもとして検討をしているという事実だけは申し上げておきます。 ○原口一博 財務大臣、今の外務大臣のお答えで了としますが、私は、右手がやっていることと左手がやっていることが違ったらいけないということを申し上げたかったんです。 外務大臣、これで最後の質問にいたしますが、先ほど、私、日朝の交渉と申しましたが、間違いです。米朝ということで言いかえさせてください。 日ロの問題について一つだけ。 日ロの非核化協力をさらに進めていくべきだと思いますし、六者協議の中にロシアとの協力関係というものは不可欠だと思いますし、また、貿易・投資の促進のために日露貿易投資促進機構の発足に向けて積極的な取り組みが必要だ、私はそのように考えています。 また、ちょうど三年前の予算委員会でも取り上げましたが、この間、たまたま北海道に行く予定がございまして、やはり国境が画定しないことによって、北海道の漁民の皆さん、産業界の皆さん、大変な苦痛を感じていらっしゃいます。 そこの中で、ことしは日露友好修好百五十周年でございますが、プーチン大統領の訪日に向けて、単なる訪日という形ではなくて、その中身をしっかりと詰めて、法と正義に基づいて、我が国固有の領土である北方領土の返還、これを積極的に働きかけていく必要がある。プーチン大統領は二島返還ということをおっしゃいましたが、私は、公式にロシアの大統領が領土の返還の問題について触れたということは、そのことは評価をしたいと思いますけれども、二島ということではとても是認ができません。 外務大臣に、この四島返還に向けての今後の取り組み、プーチン大統領の訪日に向けた基本的な姿勢を伺って、外務大臣への質問としたいと思います。 ○外務大臣(町村信孝) 今委員御指摘のとおり、大変重要な日ロ関係を築く一年だ、こう私どもも認識いたしております。 実際問題、この領土問題につきまして、私も一月の十四日に、モスクワで先方のラブロフ外務大臣と話をいたしました。現実、率直に言ってまだまだ大きな隔たりがあるというのは否めない事実であろうと思いますが、いかにそれにかけ橋をかけるかということに全力を挙げていきたい、かように考えているところであります。 そしてその際、領土問題がより基本のテーマでありますが、それと同時に、今委員が言われました例えば日ロの非核化協力、これにつきましても、ようやく第一隻目の原潜の解体が昨年十二月に完了し、さらに、私が参りましたときに、五隻、解体について考えていこうということを申し上げ、先方もそれを大変多とするということでありました。 また、貿易・投資促進のための機構というものをつくるということで、日本の方は昨年の六月にこれをつくりましたが、先方が、いろいろな何か行革の関係等々と言ってつくらないのですね。やはりこういうことでは本当に内実のあるプーチン訪日にならないではないかということで、できるだけ早く先方もそれを設立するようにということを催促しておきました。 また、水産物の密漁、密輸出という問題、なかなかデリケートな問題もあるようでございます。一義的には、これはロシア側が取り締まりを強化すべき問題であろうと思いますが、日本側として可能な限りのまた措置というものもあるのだろうと思います。 こういったことも含め、日ロ関係全体を発展する中で領土問題というものを解決していきたい。確かにロシア側にとっても、二島と言うだけでも、ある意味では相当な反発を彼らの国の中では招いているのも委員御指摘のとおりでございます。しかし、それをあえて彼らなりに国内向けに言ったということは私どもは評価をしているわけでありまして、それが終着点ということではないけれども、そういう問題があるのだということをロシア国民向けに発言したこと、それは私どもは適正に評価をしなければいけない。その上に立ってさらに一定の答えを見出す、これがまさに領土交渉であろう。一生懸命努力してまいりたい、かように考えております。 ○原口一博 昨年、ウラジオストクに参りました。そこでは、今大臣がおっしゃるように、ビクター級の原潜を、日本の援助でもって解体をやっている。核の拡散を防ぐという意味でも大変大きな意義がございますし、また、そのとき沿海州の副議長さんたちとも議論をしましたけれども、どう見ても、歴史的な事実を見れば、あの北方四島は我が国固有の領土であるということを言ってくださる議員もふえてまいりました。日ロの交流をさらに活発にすることによって、もう六十年の不法占拠、一刻も早く北方領土の不法占拠に終止符を打つ。そのことには与党も野党もありませんので、私たちもきっちり協力していくということを申し上げて、外務大臣、これで結構でございます。 さて、独禁法の改正案を、私、民主党を代表して、座長として、ここにいらっしゃる田中慶秋さんや多くの皆さんの協力をいただいて出させていただきました。 法務大臣に基本的なお考えを伺いたいと思います。 私たちは、独占禁止法というものは非常にぬえのような構造をしている。行政指導であったものが制裁へと傾いている。しかし、その中で、しっかりとした公取の国会への説明責任や消費者の視点がなければ、今あるぬえのような談合のシステムを、あの埼玉土曜会事件の背景のように、公取がまた大きな権限を持つことで移しただけでは、全く国民の負託にこたえることができない。そのためには経済司法の大改革。これから、課徴金を引き上げたり、あるいは公取にさまざまな権限を与えるというのであれば、できるだけ早い時点で司法へ。 審判制度も、今どうなっているかというと、実際に告発をした公取の中で審判官がいて、その中で、つまり検事と裁判官が同じところでやっているという状況なわけです。私たちはこれを根本から変えるべきだということで、二段階の経済司法の大改革案ということで、民主党は今挑戦をしています。なぜか。官製談合の社会を許してしまえば、我が国の国力が弱まるからです。 ルールにおける競争が世界の競争の前提になっています。そういう意味で、経済司法に向かう法務省の役割は大変大きいというふうに思いますが、法務大臣の基本的な認識を伺いたいと思います。 ○法務大臣(南野知恵子) お答え申し上げます。 我が国におきましては、一定の行政処分を行う前に、行政の手続の一環として、委員御指摘の、公正取引委員会の行う審判手続を含めて、いわゆる準司法の手続とされる手続がございます。この問題につきましては、先生、本当に御見識を持って今お取り組みだというふうに思っております。 これらの手続のあり方につきましては、それぞれ所管の省庁において検討されるべきものであろうかと思います。そのあり方一般につきましては、法務省は見解を述べる立場に今ございませんということを御理解いただきたいと思います。 ○原口一博 いや、そこが理解できないんです。つまり、経済司法を大改革するためには法曹人口も大きくふやさなきゃいけない。今さまざまな、放送局についても、株式の取得について大きな波が押し寄せてきます。金融担当大臣にも後でお伺いしますが、外資が多くの投資を日本にやっていく、その中で、国際経済におけるさまざまな紛争も極大化していく。私たちが法曹の厚みを質量ともにふやすというのは、我が国の生き残る最低限の条件なんです。よそのところでやっているから法務省はそれぞれのところに聞いてくれというんじゃ、それは困るんです。そのことを申し上げておきます。 それでよろしいですね、ちゃんと積極的にやるということで。今うなずいていらっしゃいますので、それでよしということで議事録に残させていただきます。 さてそこで、法務大臣、伺いたいのは、法曹人口問題に対する閣議決定というのが平成十四年三月十九日に行われています。そして、法科大学院を中心に、今、若い人たちが、法と正義を守りたい、社会の公正を守りたいということで一生懸命頑張っていらっしゃいます。 そこで、一個だけ法務大臣に確認をしますが、この司法制度改革推進計画というのは、まさに閣議決定されたものは、三千人は早期に達成すべき最低条件であって、私は三千人でも足りないと思っているんです。なぜか。消費者の紛争の現場に行けば、みんなが泣き寝入りをする。司法が機能しないと国民が泣き寝入りをするんです。泣き寝入りをさせないためには、たくさんの人たちが司法のマンパワーとして質量ともに確保される必要がある。 この三千人というのは上限を示したものではないということでよろしいですね。司法の質量の増大に向けて頑張っているんだということでよろしいでしょうか。 ○法務副大臣(滝実) 事務的な話もございますので、私の方からお答えをさせていただきたいと思います。 年間三千人というのは、今御指摘のように、これが最終的な数字ではございませんで、平成二十二年をめどに三千人ぐらいまでふやしていこうか、こういうことでございまして、その先のことは基本的にそれからの話、こういうことになろうかと思います。 今の段階で、ことしあたりのあれを見てみましても大体千五百人ぐらいでございますから、これから二十二年までの間で三千人まで持っていこう、こういうことでございまして、これでもって打ちどめということではございませんので、そういうふうに御理解をいただきたいと思います。 ○原口一博 事務的でなくて実務的とおっしゃったんですね。私は、実務でなくて、政治の判断を聞いているんです。つまり、三千人というようなものは最低限のめどであって、もっとそれを超える法曹人口の厚みを、皆さんが、法曹は試験から教育へというこの流れを法務省主導に頑張っていかなきゃ、どこがやるんですか。そのことの政治の決断を聞いているんです。実務を聞いているのではない。 法務大臣、よろしくお願いします。 ○法務大臣(南野知恵子) 司法制度改革審議会におきましては、実際に社会のさまざまな分野で活躍する法曹の数は、社会の要請に基づいて、市場原理によって決定されるものでありまして、合格者数を年間三千人とするということは、あくまで、計画的にできるだけ早期に目的達成ということであり、上限を意味するものではないということで先生へのお答えになるのかなと思っております。 将来における法曹人口のあり方につきましては、社会的要請等に照らして決定されるべきものであると考えております。また、法科大学院が昨年四月に開校したばかりで、第三者機関における認証評価や司法試験が実施されていない現時点におきましては、まずは、法科大学院の教育成果を見きわめ、その結果を踏まえつつ、社会の要請なども勘案しながら、将来における法曹人口のあり方が検討されるべきと考えております。 以上です。 ○原口一博 つまり、三千人というのはあくまで目安で、それをもっともっとふやしていくために努力するんだという御答弁をいただいたというふうに理解いたします。 さて、先ほど理事の皆さんに大変御協力いただいて、証券等監視委員会の委員長、これはまだお見えでないということで、この質問はまだできないですかね。 ○予算委員長(甘利明) この件は、今、理事間で協議中でございます。 ○原口一博 そうしたら、この質問は、委員長がお見えになるまで、結論が出るまで留保させていただきます。 中身は、金融担当大臣、今回、有価証券報告書のさまざまな不適切な報告というものがございました。山一証券の破綻のときに、参議院の予算委員会で証券等監視委員会の委員長がお見えになって、そして自由民主党さんの質疑にお答えになっていますが、私は、そのとき以上に証券等監視委員会の役割というのははっきりさせなきゃいけない、そういう問題だと思っています。 ここにいらっしゃる金子先生や茂木先生も、私たちと同志というか、同じ志を持って、日本版SEC、そのSECといったものをどのように機能させるかという議論をずっと金融の世界でやってきたわけですが、それが本当に機能しているかしていないかということを問いたださなきゃいけませんので、委員長がお見えになるまでそのことを留保いたします。 では、金融担当大臣に。 西武、コクドの問題、この問題というのは一体どういうことだったんですか。大量保有報告書の訂正についてもされている。つまり、五%ルール、八〇%ルールといってやっていたものが、結果、そこが全然違うものであったということがわかっている。そして、昨年の九月三十日までに株を売っていらっしゃいますが、このごろ、今月になってですか、当該の責任者は、今度、逆に買い戻されています。私は、市場に与える影響、一般の投資家に与える影響、これは看過をできないと思います。 しかも、これは、前回のこの予算委員会で私は公的資金の注入の話をしましたが、大きな主要行がここの有利子債務を持っています。つまり、ここの経営が、このような大きな社会的な責任を有する会社の経営がどのようであるかというのは、まさにこの予算委員会の課題である、私たちの次年度の予算、このことに直接かかわる問題だと思っていますが、どのような態度で臨んでいらっしゃるのか。 そして、結論が出るまで、国税庁、私はこの配当が行われていると思っています。配当が行われているのであれば、それが個人に配当が行っているのか、会社に行っているのかで全然税の仕組みが違いますね。どのように違うのか。私は税の逃れがあっては絶対ならないと思っていますので、そのことを、金融担当大臣に聞いた後に、国税庁、お答えいただきたいと思います。 ○金融担当大臣(伊藤達也) 今、委員から西武鉄道、コクド問題に関してさまざまな御指摘がございましたけれども、個別の事案のことでございますので、私どもとしてはコメントは差し控えさせていただきたいと思います。 一般論として申し上げれば、仮に有価証券報告書等の虚偽記載や、あるいはインサイダー取引に該当する事実があると疑われた場合には、証券取引等監視委員会が必要に応じて調査を行うことになります。また、私どもといたしましては、証券市場の信頼性を確保するためには、適切なディスクロージャー及び公正な取引の確保が極めて重要であると考えておりまして、金融庁といたしましては、昨年の十一月そして十二月に、ディスクロージャー制度の信頼性確保に向けた対応について公表させていただき、これらに盛り込まれた諸施策について強力に推進をしているところでございます。 また、委員から、銀行の経営に与える影響についても御質問がございました。 この点についても、個別銀行の個別株式の保有状況や、あるいは財務状況に関する事項についてはコメントを差し控えさせていただきたいというふうに思います。 なお、一般論として申し上げますと、銀行が株式を含めてポートフォリオをどのように構成していくか、これは、やはりみずからの経営判断により決定すべきものであり、そして、それにより生じる市場リスクについても、適切なリスク管理にみずから努めているものと承知をいたしているところでございます。 いずれにいたしましても、金融庁といたしましては、株価の動向、こうしたものにも注視をしつつ、各金融機関によるリスク量の定量的な分析結果の把握や、あるいはヒアリングを通じて、各金融機関の健全性の確保に引き続き努めてまいりたいと考えております。 ――――――――――――― ○予算委員長(甘利明) この際、お諮りいたします。 三案審査のため、本日、参考人として金融庁証券取引等監視委員会委員長高橋武生君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○予算委員長(甘利明) 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――――――――――― ○予算委員長(甘利明) 原口君。 ○原口一博 ありがとうございます。 今、各銀行はそれぞれの責任においてということをおっしゃいましたが、有価証券報告書でも、大量保有のところも違い、そしてその名義も違えば、どうやってリスクをヘッジできますか。まさに市場のもとのもとのところが崩れているんです。大臣は役所の方がお書きになったことを今お読みになったというふうには思わないけれども、しかし、その答弁では不十分でしょう。 今、理事の皆さん、委員長の御配慮で、証券等監視委員会の委員長、お見えになりました。私は個別の事案について委員長にお伺いする気はありません。しかし、これほどたくさんの有価証券報告書の不適切な記載というものがどうしてこのように放置をされてきたのか。これから外国の資本が日本に入ってくる。いや、今も入っている。そういう中で、監視委員会の役割というのは一体何なのか。 私は、この問題がずっと起こって、監視委員長が何かこのことについてコメントされたというのを聞いたことがありません。こういうことを次に起こさないためには、監視委員会としてはどのような体制整備をするのか。 そして、個別の企業の事案についてきょうおっしゃる必要はありません、皆さんは犯則調査権を持っていらっしゃる準司法機関でありますから。そのことを申し上げているんじゃなくて、こういったことが一気に噴き出してくる、ここに至るまで、監視委員会の責任というのは本当に果たせていたのか。そのことについての総括を伺いたいと思います。監視委員長。 ○予算委員長(甘利明) もうちょっと、今……。 ○原口一博 目があれなので、あの方が監視委員長だと思った。向かっていらっしゃる。 では、事務局長、今の質問をどうぞ伝えてください。二回やったら時間があれですから。 大臣、一言だけ伺います。 やはり、独立の機関であるからには、国民に対するきっちりとした説明責任を監視委員会も果たす必要がある、そのように思いますが、いかがですか。 ○金融担当大臣(伊藤達也) 委員御承知のとおり、証券取引等監視委員会は、その中立性、独立性というものが法律で担保されております。そして、私の指揮権の中にも入っていない存在であります。 委員がお話しになられているのは、証券市場の信頼性を確保していくために、それにふさわしい環境整備というものがしっかりされているのかどうか、また、それを担保するためのそれぞれの組織がしっかりとした使命というものを果たしているのかどうか、そういう御指摘も含まれていたのではないかというふうに思っております。 私どもとしては、そうしたことも踏まえて、先ほど御説明させていただいたように、証券市場に対する信頼というものを確保して、ディスクロージャー制度に対する信頼というものを確保していくための対応策というものを昨年十一月、十二月、公表させていただいて、その諸施策を強力に推進しながら信頼性というものを確保していきたいというふうに思っておりますし、また監視委員会においても、その使命に基づいて適切な対応がなされているものと承知をいたしているところでございます。 ○原口一博 監視委員会の委員長がお見えになるまで、次の質問に行きます。 厚労大臣、日歯連についてです。 平成十六年九月二十八日に、日歯連の問題で吉田議員からさまざまな接待を受けたということで、所管の役所の厚労省の処分をされている。いつ、どのような処分、この処分された二人はそれぞれどのような職務権限を持って、そして、どのような調査を行った結果、どのような違反行為があったのか、教えてください。 ○厚生労働大臣(尾辻秀久) まず、先日御質問いただきましたときに、日本の医療に患者の視点が入るべきだという大変重要な御指摘をいただきました。そのことに触れて申し上げておりませんでしたので、これは大変重要な課題だと私も思っておりますので、今後ともいろいろな御意見を賜りますように改めてお願い申し上げて、御質問にお答えをさせていただきます。 懲戒処分を受けた二人でございますが、それぞれ、歯科診療報酬改定等に係る事務、それから歯科医師法の施行等に係る事務に従事しておりまして、職名を申し上げますと、保険局医療課歯科医療管理官、それから医政局歯科保健課長、この二人でございます。 この中医協をめぐる贈収賄事件を受けまして、本件の発覚しました昨年の四月以降、当時の担当者に対し、中医協委員等から不適切な働きかけがあったかどうかについて聞き取り調査を行ったところでございます。 その調査によりまして、懲戒処分を受けた二人が、日歯連から依頼を受けた当時の国会議員等から現金の贈与等を受けていたことが判明いたしましたので、これらの行為は国家公務員法及び国家公務員倫理規程違反に該当するということで、厳正な処分を行ったところでございます。 ○原口一博 今、職務権限についてお話をされましたが、まさにこの厚生労働省保険局医療課というのは、中医協の事務局の中に入っていて、診療報酬そのもののさまざまな議論のそのもととなる案をつくり、そしてその中の議事を進める、いわゆるその事務局に当たったものじゃないですか。その課長といったら、その責任者じゃございませんか、大臣。 ○厚生労働大臣(尾辻秀久) 組織としては今お話しになったとおりだと私は理解しておりますが、少し確認だけはさせてください。 ○原口一博 この二件とも厚生労働省は事実の調査をされていましたが、報告書はない。 私は、二つ、この問題で指摘をしておきます。 ちょうど三年前、私たちは、あの外務省の不祥事で、外務省をどう立て直せばいいかという議論をしました。そのときに、小泉内閣は発足したばかりでした。小泉内閣は、その外務省の不祥事に対して、さまざまな情報の開示ということで、二度と不祥事が起こらないようにしたわけです。 ところが、今回、皆さんは、この懲戒処分、どのような政治家の働きかけがあったのか。今大臣がお読みになったのはまさに吉田前議員の働きかけでしょうが、ほかにどんな働きかけがあったんですか。政治家の働きかけがこの二人に対してあったのではないですか。その調査をなぜやらないんですか。お答えください。 ○厚生労働大臣(尾辻秀久) 今、処分に至った具体的なことでございますけれども、当時の国会議員から飲食の供与及び現金の贈与を受けたということがございます。それからまた、当時の日本歯科医師会推薦の中医協委員から飲食の供与を受けた。さらに、当時の日本歯科医師会専務理事からの飲食の供与を受けたということで処分にしたわけでございます。 そこで、政治家からの働きかけを受けて政策決定がゆがめられたのではないかということでございますけれども、このことにつきましては、具体的な御指摘をいただくたびに、その都度、当時の担当者への確認を通じて事実関係を調査し、その結果についてはその都度御答弁申し上げてきた、こう考えております。 ○原口一博 私は、それは、官房長官お見えですが、当初の小泉内閣とはえらく変質したなと思います。あのとき、園部参与を外に置いて、そして、私たちがレクをしているこのメモも全部公開の対象なんですよ。中央省庁再編基本法で説明責任と情報開示というのを決めたのは皆さんじゃないですか。皆さんがやったことをどうしてやらないのですか。 そして、もう委員長は見えているので前の質問に戻りますが、大臣や副大臣や政務官の日程表、それは開示をすべきじゃないですか。開示をするのかしないのか、答えてください。 ○厚生労働大臣(尾辻秀久) その件については、聞いてみましたが、日程表は日々廃棄するそうでございまして、残っていない、こういうことでございます。 〔委員長退席、茂木委員長代理着席〕 ○原口一博 私は、そんなことで国民の納得がいくなんて考えられませんよ。大臣の日程表などという、それこそ国民生活に直結する大事なものをその日にシュレッダーでかけるなんということが許されますか。 政治倫理審査会の議事録、非公開ですから、私、ずっと写してきました。三つの大事なことをおっしゃっています。 一つは日歯連。本当に、あの十九億という旧橋本派のお金も、残っていたのか残っていなかったのかわからないということを橋本総理はおっしゃっています。 それからもう一つは、大きなところは、検察が冒頭陳述についても橋本総理に確かめたかどうか、それは確かめていないのではないかということを、橋本元総理の政倫審での御弁明でわかります。 三番目は、報告書の訂正もそれから報告書の提出も御相談を受けてない、このことも御証言でわかっています。 私は、なぜこのことが政治資金収支報告書に記載されていなかったのか、記載ができなかったのかという理由がこの委員会では全くわからないんです。政党助成金でない、皆さんから集めたお金であれば政治活動費で党に入れて、そして政策活動費で皆さんにしっかりやればいい。それがどうしてこの場合なされていないのか。なぜ裏で処理をされているのか。 委員長にお願いしますが、ぜひ資料を取り寄せていただきたい。この小切手の裏書をぜひ当委員会に出していただきたいと思います。 そして、証券等監視委員会の委員長。 今回、一連のさまざまな有価証券報告書の不適切な記載ということが起こりましたけれども、この問題について証券等監視委員会はどのように総括をされているのか。 今、私たちは、大きな資本の流れの、まさに金融ビッグバンという中にいます。そこで証券等監視委員会が適切に機能しなければ、経済の基礎が消えるんです、公的負担がふえるんです。 委員長から、どのように総括をされ、以後、このようなことを見逃さない、しっかりとした適正な市場運用の基礎となる委員会をどう築き上げていくかということの基本的な姿勢を伺いたいと思います。 ○予算委員長代理(茂木敏充) 御要請につきましては、理事会において協議をさせていただきます。 ○金融庁証券取引等監視委員会委員長 ただいま御下問のありました点でございますけれども、ディスクロージャーの問題は、市場の公正性あるいは適正性、これを確保する上からまことに重要なことでございます。この事柄は、本来は、有価証券報告書等を提出いたします企業の良心あるいは誠実性の問題にかかわっているものと私は考えているわけでございます。 しかし、それと同時に、この開示書類に関しましては、例えば、財務書類の適正性につきましては公認会計士の関与がございます。また、市場開設者の関連してくるところもございますし、行政もこれに関連してまいります。それぞれの立場の者がそれぞれの職務を適正に誠実に遂行していくことによって適正な市場をつくっていくということが何よりも大切であると私は考えております。 ○原口一博 このごろ適正にという言葉が大変出されていますが、私は、日米の市場規模を見ても、東証がニューヨークの約三分の一ぐらいですね。ところが、証券等監視委員会はアメリカのSECの約十分の一ですよ。そして刑事告発案件も、米国SECが二〇〇三年度会計年度で二百四十六人あるいは社であったものが、日本の場合は二十八人なんです。 それぞれの公正と正義に信頼をする、それはみんなそうです、法律の基礎はそうなっています。しかし、このマンパワーや今のパフォーマンスで本当にいいんですか。私たちは金融の世界におけるルールの競争をしています。そのルールの競争で信頼が傷ついたら、日本はこの金融ビッグバンの中でまた後手を引くんです。 私たち立法府は法律をつくる立場にあります。委員長として、今のようなパフォーマンスで本当にいいと思っていらっしゃるのか、あるいはどこか改善するところがあると思っていらっしゃるのか。そして、御自身、何か反省あるいは総括をするところがあるのか。こうしたいということをおっしゃっていただきたいと思います。 ○金融庁証券取引等監視委員会委員長 この委員会、現在の法律におきましては、開示関係の書類についての検査権限を持っておりません。したがいまして、検査の面からこの種の事件にアプローチするということは、事実上できなかったわけでございます。ただ、本年七月から、この権限が恐らく委員会に委任されるであろうというふうに考えております。検査の面からも十分な職務遂行をやっていきたいと思っております。 それからもう一つ、証券取引法二百十条によりまして、我々は犯則事犯の調査権限を持っております。ただ、調査権限ということにつきましては、考慮しなければならないのは、すべての事柄に対して調査権限を発動するということは、準司法的な行為であるがゆえに慎まなければいけないということでございまして、やはり、犯則の嫌疑があるとか犯則の何らかの手がかりがあるという場合に初めてこれを適用していくということができるわけでございます。しかし、いろいろな困難はございますけれども、そういう権限の中で、この種事案に対して十分な対応をしてまいりたいというふうに考えております。 それから、御質問にありましたアメリカSECとの比較でございますけれども、確かにおっしゃるとおり、規模、数の問題では相当な違いがございます。ただ、その場合に、SECの持っております諸種の広い権限、広い事項ということを考慮に入れまして、さらには証券市場の規模とか、あるいはそこで取引される証券の大きさというものを考えてみますと、必ずしも一概には、これを比べるということは困難であろうというふうには考えております。 私といたしましては、委員会の人数がこれで十分かということを御下問になっているんだと思いますけれども、確かに数は少のうございます。ただ、平成十三年以降、各方面の御理解をいただきまして大幅な人員の増加をいただいておりまして、大変感謝申し上げているところでございます。 実は、こういうふうな調査あるいは検査、審査ということになりますと、どれほどの人間があれば完璧な仕事ができるのかということでございますけれども、これもなかなかはかり知れないところがございまして、日々の仕事の中で、やはりこの面が足りないというような観点から人員の増加をお願いするというような方法で委員会を充実させていきたいというふうに考えているところでございます。 〔茂木委員長代理退席、委員長着席〕 ○原口一博 もうこれで質問を終わりにしますが、私は、委員長、さまざまな法と正義を守る部門の、公取もそうですけれども、権限は拡大すべきだと思っています。しかし、それだけ犯則調査権を持っている、そういうところであればあるほど国民に対する説明責任はより重くなるわけで、国会に対する説明責任もより重くなる。そして、法と正義のもとで経済司法の大改革をやっていく。その中できっちりとしたパフォーマンスを維持いただきますように強く要請をいたしまして、質問といたします。 ありがとうございました。 ○予算委員長(甘利明) これにて原口君の質疑は終了いたしました。 | |