財務金融委員会

平成17年3月16日(水曜日)

○財務金融委員長(金田英行) 次に、原口一博君。

○原口一博 民主党の原口一博でございます。
 委員長にお許しをいただいて、八枚の資料を配らせていただいています。
 きょうは、奧野社長、本当にありがとうございます。RCCを平成の適塾にしたいということで、企業倒産法制の権威であられます奧野社長がRCCの社長になられたことを私は大変喜んでおります。
 ただ、きょうここで明確にしておきたいのは、RCCのガバナンスです。そして、回収における実態です。かなりつらいものがあります。これは、もともとRCCができた経緯にもよる。
 あのころは、まさに国民負担をゼロにするという正義の御旗。しかし、現実に集まってこられた弁護士さんたちはどういう人たちだったのか。奧野先生と同じような、会社の倒産あるいは再生といったことを手がけてこられた方々なのか。いや、そうではなかったのではないか。そして、その弁護士さんが年収二千万円、顧問という形でですね、これは予算委員会でのお答えにありますから、約七十人の人たちが二千万円もの顧問料をもらう。その中で、現場でどういうことが起こったかということを、きょうは少し問題認識として共有化したいということで質問に立っています。
 まず質問でございますが、RCCが契約をされている弁護士の中で、金融整理管財人を務めてきた経験のある弁護士さんは何人おられますでしょうか。

○株式会社整理回収機構代表取締役社長 ただいま、破産している案件がかなり世の中に多うございますので、通常、弁護士は四年ほど経験いたしますと破産管財人の経験をされておりますので、私どもに勤務して顧問になっている、あるいはその他の弁護士も、ほとんどが管財人の経験を持っておられると思います。

○原口一博 私どもの調べているものと違いますので、そこはまた少し詰めていきたいと思います。
 お手元の資料をごらんになってください。
 私は、きょう、社長がお見えになるからには、RCCの貸借対照表を示し、そして現在の経営の状況、それから御自身の会社のガバナンスについてお話をされると思っていました。短い時間ですから、運用の実態だけお話をされたわけですけれども、この資料の一をごらんになってください。驚くべきことが起こっているんですよ。
 RCCの社員、これは福岡支店に勤務をしていた人物でございますが、この人物が、事もあろうに、回収したお金を長年にわたって着服しているんです。今裁判になっていますけれども、RCCの債務者からの借金もかなりあった。これは山田さんという方がRCCに申告したことで発覚したんです。まじめに返している人のお金をこの人間はポーカーゲームやそういったものに使っていた。そして、私の調査では、平成八年、まさに立ち上がったときから、平成八年といったら中川さんや私たちが国会議員になった年です、これまでにずっと悪事を重ねているじゃありませんか。しかも、この人間はRCCのその支店の管理課長、つまり、債権回収の管理をやる人間なんです。管理をやる人間と取り立てをやる人間が同じなんですよ。
 社長、なぜ長期間この犯行がわからないんですか。発覚後の調査をどうされましたか。そして、被害弁済、つまり、まじめに返した人のお金を横領していますから、この人間はポーカーゲームですってすってすりまくっているから何の弁済能力もない、この弁済はだれがやるんですか。明確にお答えください。

○株式会社整理回収機構代表取締役社長 この犯罪がRCCにとってわからなかった、私が社長に就任する二日前の出来事でございますけれども、そのとき初めてわかったというような、そういうことでありましたことは、RCCの社長といたしましても大変遺憾に思っております。
 長くわからなかったのは、まず犯行の手口となりました債務者がいわゆる正常債権扱いになっておりました関係で、その後、そういう不正が行われているということがわかるきっかけが組織上できていなかった、そういうことで発覚がおくれたものと考えております。そういう意味で、要するに、管理に当たる者が回収にも当たっている。当時、福岡支店では、七つの住専関係の支店がございまして、破綻行からの債権の譲り受け業務と回収業務とが非常に混沌一体の関係となって紛れ込んできておりまして、その当座の処理に追われている余りに不正がわからないで昨年まで来たというのが実情でございます。

○原口一博 弁済は国民のお金でやるんですよ。違いますか。違ったら違うとおっしゃってください。RCCは国民のお金でこの何千万という穴を埋めるんです。
 RCCがなぜ批判を浴びるかというのは、先ほど石井議員がお話しになった再生のところ、それから取り立てのところ、その案件そのものが大変争いのある案件である。この御苦労は大変わかります。しかし、一方で、国費に返るべきものについては強制調査権まである。国策会社、株式会社といいますけれども普通の会社じゃないんです、物すごく大きな権限を持った会社なんです。その権限を持った会社の課長が、先に弁済してくださいと言えば、債務者はもうひとたまりもないんです。ひとたまりもないものを着服する、そして八年間もそれが発覚をしないというのは、これから言いますような構造があるからです。
 その構造を正さない限り、この審議を何のためにやっているのか、RCCを本当に存続させた方がいいのか、そうじゃなくて早く整理をした方がいいのか。住専勘定というのは、十五年しないと国民の負担が確定しません。十五年後、つまりあと五年ぐらいですか、五年ぐらい後にふたをあけてみて。
 RCCの貸借対照表も資料の中にお示ししています。しかし、これを見れば、どう考えてみても、平成十四年、借用金が十六兆立っているんです。そして、有価証券を十兆七千億、資産の部で持っている。これが腐っていたら何が起こるか。国民負担は莫大なんです。だから、きょう来ていただいているということを、社長、御認識いただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。

○株式会社整理回収機構代表取締役社長 RCCは株式会社でございますが、通常の株式会社のような経理はできません。通常の株式会社と同じ経理の仕方をすれば、RCCは黒字会社でございます。本年度も、通常の株式会社であれば、税金とおぼしきお金を相当額納めることになるわけでございまして、そういう意味で、私は、究極のところ、国民負担はないというふうに考えておるわけでございます。
 ただ、住専勘定についてはやはり縦の勘定で、住専勘定なりの勘定をしなきゃいけないということがございますので、この点については引当金を積む等いたしまして、最終の出口に対しては国民負担を最小限にとどめるべく努力をしているということは御理解いただきたいと思っております。

○原口一博 国民の負担で埋めるということも御否定なさらなかったので、そのとおりだというふうに解釈をしておきます。
 資料二をごらんになってください。三ページです。整理回収機構は、この案件でも金融庁から業務改善命令を受けて、行政処分を受けているんです。ここに書いてあることを一つ一つ見てみると、基本的な、一般的な会社としての体裁もなしていないということを金融庁が言っているわけであります。
 五ページ目をごらんになってください。これは、私が理事会で何回も皆さんにお願いをして、やっと出てきたものです。実は、あの外務省不祥事で裁判にかかっているところはごく一部なんです。私たちは、ODAルート、北方ルート、ロシアルート、いろいろなところの不正を国会で追及をしました。外務省や厚生労働省ですらそこで何が起こったかという報告書を出しています。しかし、皆さんが出されたこの鎮西容疑者にかかわるものはたったこれだけなんです。
 内部調査をされていると思います。社長にお願いします。時系列で、なぜこんなことが起こったか。こんなことが長年発覚しないわけないんです。これは今、久留米で、舞台は久留米なんです、私は佐賀ですから、あの閉じられた空間、人と人との距離の近い空間の中でこんなことが発覚しないわけないんです。発覚しなかったのは、見て見ぬふりをしてきた、そして組織的に隠ぺいをしてきた、その疑いが強いんです。
 社長がなられる前、五日前に発覚した事案ですね。ですから、ここで社長を厳しく問うのは大変気の毒なところがあります。しかし、起こったことは変えることはできないけれども、次、どうしたらこういうことが起こらないか。いや、ほかでも起こっているんです。社長の手元に、これは皆さんのお手元の一番最後のページに出しています。
 先日、朝銀について、私はこの委員会で預保に朝銀の回収案件について調査を要請しました。あの案件は驚きました。サバイという管理会社が管理している案件でございましたが、ミレ信用組合は何億というお金を債権放棄していました。債権放棄をした相手は元気で頑張っているパチンコ屋さんじゃないですか。そして、その案件は、一番最後に何がいっていたかというと、その人間がつくった別の会社に落とされていたんです。こんなことが普通できますか。こういうむちゃくちゃな不良債権の処理を正すためにRCCがあり、預保があるんだというふうに思います。
 この物件はまた別の物件ですが、サバイ総合管理というRCCの管理会社です。管理会社が管理している物件を、その詳細は、今社長のお手元にすべてお届けしていますが、これはRCCが出した資料ですから、これを競争入札ではなくて簡易入札方式で売却しているんです。資料をごらんになってください。八ページ目です。
 皆さんの八ページ目、入札期間、平成十四年二月二十七日から平成十四年三月二十二日、約二十三日間の短い期間で入札をしている。しかし、上の日付をごらんになってください。サバイ管理会社様の一番上のところです。平成十四年の二月二十六日という整理回収機構の日付があります。きょう通知をして、あしたから入札をしますよという入札がありますか。
 RCCは特殊な機構をしているんです。債権の回収の現場では、それぞれの社員の皆さんが一生懸命頑張っている。しかし、現実に実権を握っているのは弁護士なんです。弁護士と管理会社が握って、価格を自分たちのいいように決めれば、自己競落を繰り返し、そして競売を不調に終わらせて、そこで癒着を繰り返せば幾らでも意図的にできるような仕組みなんです。自分の管理会社が管理している物件を、落としたらどうですか、そして入札の公示もしないで、こういう形にするということがありとあらゆるところで起こっているじゃありませんか。
 ですから、今回、鎮西の問題も、私の聞き取り調査では、部下が悪いことをしていても、その上の弁護士も似たようなことをしている、後ろで大きなキックバックをもらっている、そのおそれがある、だからお目こぼしをするしかないんだ、隠すしかないんだ、臭い物にふたをするしかないんだということをやってきているんじゃありませんか。
 社長、この文書はRCCが出した文書です。このことについて御所見があればお伝えください。

○株式会社整理回収機構代表取締役社長 それでは、この一番最後の文書のことについてお答えいたします。
 入札期間がこの文書を出した翌日から始まるということで何か不正があるのではないかということでございますけれども、その入札期間は一カ月の期間が与えられているわけでございまして、こういう入札、簡易入札の方法は、RCCでは一般的に行われていることでございます。
 それで、ほとんどの案件は最終日に応札してくるという実態になっておりまして、十分な考慮期間を与えておりますし、その間に不正があるということは私は考えてございません。

○原口一博 私はこの物件を落札したいと思っています、しかし、当該会社は管理している会社で、どういうデータを持っているかというのは、情報が非対称的ですね。私は、今、大変なことをおっしゃっていると思いますよ。私は、奧野先生であれば、お父様はあの寄附金裁判でも有名な先生だと承知をしていますが、まさに日本の正義を代弁してきた、日本のさまざまなやみと闘ってきた、理不尽と闘ってきた方であれば、私は、ここで調査をしてみますというお答えを期待していました。
 これが一般的であれば、あの北方領土をめぐる、佐々木さんがこの後質問をされますが、あれだって公示の三日後に入札していましたよ。あれだってと言ったら悪いけれども。それだって不正な入札ですよ。こういうことを繰り返していて、これが一般的でございますということであれば、私たちはRCCに対する法律をやはり変えなければいけないというふうに思います。
 七ページをごらんになってください。平成十六年度の担保物件の売却実績というものでございます。住専勘定とそうでない勘定で分かれています。任意売却をこれだけやって、競売をこれだけやりました。この数字についても一つ一つ追っかけていくと、先ほど中津川委員が指摘をいたしましたように、まじめに頑張っている人からは厳しい取り立てをし、先ほど私が指摘をした朝銀のようにこの物件についてはぜひ調査をRCCもやっていただきたい。いや、これは預保の問題だと逃げないでほしい。何となれば、皆さんには、たくさんの預金保険機構の枠を通した回収の義務が課されている。
 社長に改めてお願いします。さまざまな債権回収現場の実態をもう一回洗いざらい調査をしてください。少なくとも今私が指摘をした二つの案件については調査をしていただくように強く要請をしたいと思いますが、御答弁をお願いいたします。

○株式会社整理回収機構代表取締役社長 この八ページの資料の案件については、十二の業者に対して入札の誘いをかけておりまして、十二の業者を通じて広く買い主を募る、そういう働きかけを現実にしているわけでございます。
 それで、なぜサバイをその一つに選んだのかというと、その十二の中の四つの、できるだけ地元の業者から四つの仲介業者を選ぼうということでその中にサバイが入った、そして、サバイがそこの管理会社であったということでサバイを選んだという報告を私は聞きました。それで、現実にだれが落としたのかというと、これは一流の不動産業者のあっせんに係る民間の方がこの物件を落としているわけでございまして、サバイが応札しているわけではないということは知っていただきたい。
 それからもう一つ、先ほど先生が御指摘の、九州の案件などで何か隠ぺい工作があるのではないかという、そういうことは断じてないということは信じていただきたい、そのように私は思います。

○原口一博 言葉で信じろと言われても、だったら信ずるに足る資料を、挙証責任はそちらにあると思います、その資料を出してください。皆さんは、九州のこの案件、鎮西の案件では聞き取り調査をされているはずです。その一片も出てこないわけです。
 RCCは、負債の部で十六兆の借用金を抱えています。有価証券も十兆円抱えています。債権回収の現場で起こっていることについて、これは委員長にお願いをいたしますが、当委員会で、このRCCの問題について、債権回収の問題について、集中的な審議をしていただきますようにお願いを申し上げます。
 社長には少し失礼なことがありましたかもわかりませんが、社長一人が頑張ってみても変わりません。現場から上がってくる報告が本当に正しいものとは私は思えないんです。すばらしい経験を生かしてRCCを立て直すか、それとも、それが無理だということであれば早く整理をする。RCC自体が整理の対象となっているのではないかという懸念を私たちは持っているということをお伝え申し上げまして、わざわざお忙しい中、お見えいただきましたことに対して謝辞を申し上げまして、質問にかえます。
 ありがとうございました。