
■ 郵政民営化に関する特別委員会 |
平成17年6月15日(水曜日) |
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| ○郵政民営化に関する特別委員長(二階俊博) 次に、原口一博君。 ○原口一博 民主党の原口一博でございます。 主に総理に、この郵政民営化についての質問をさせていただきたいと思います。 私も総理も同じ先生から教わっているんです。加藤寛さん。一九八〇年代。あのとき、民にできるものは民にということをおっしゃっていた。そのときは少しは理があったと思う。また、本に書かれていることもそう間違ってはいない。しかし、やはり一周おくれの改革になってしまった。そのために、きょう、まず質問に入る前に国民の皆さんにお願いしたいのは、郵政事業は国民の大切なインフラだ、このインフラであるということを確認させてほしい。 ここに会計検査院の報告書を、総理、持ってきています。もう本当に悪事の山ですよ。税金のむだ食いの山。会計検査院は全体の八%を検査していますから、実は五千億ものむだがここで生まれているんです。このことを放置しながら、天下りをずっとやらせながら、そしてこの二年間一生懸命頑張っている優等生である郵政を民営化する、その理屈がわからない。 多くの人たちが郵便局に感謝をしている、後で資料で示しますが。長年なれ親しんだシステムであるために、中には総理のように、そのありがたさを水と同じように感じていらっしゃらない方もあるかもわからないけれども、私は、郵政事業における国民の権利というのは一体何か、あるいは中央政府の責務は何かということを議論するのがここでの大きな柱じゃないかというふうに思います。 そこで、総理に数点、さっきの紙芝居のどっちになるかということを国民の皆さんに御理解をいただくために、少し詰めた議論をしたいと思います。 郵政民営化法案というのはやはり与党の中でも賛成少数で通されてきたのかなという印象を、私はよその党ですからよくわからない、だけれども、この委員会での質疑を理事として聞く中でも、ほとんど反対ですよ。賛成のことを言った、さっき石破さんがちらっとそんな話をされたけれども、中途まではやはりそれでいいのかなということですよね。三原さんに至っては、もっと郵便局を大事にしましょうという話でした。 私はそこで、同じ先生から習う中で、ただ民にできることを民にすればいいというだけを教わったんじゃないんです。衆知を集めろということを教わりました。衆知を集めて、例えばこの法案の中にどれだけ各省協議がされているんだろうか。 その最たるものが独禁法の九条です、総理。法案を提出したのは四月二十七日。その翌日に、ここでも何回も議論になりましたけれども、二十八日に、独禁法の九条に抵触するおそれがあるんじゃないか、抵触するんじゃなくて、抵触するおそれだと公取から指摘されているんです。法案を提出した後にこんなことが指摘される法律、あとずっと詰めていきますけれども、本当にこんな法律のつくり方でいいんでしょうか。随分お急ぎになったんじゃないか。 十年間で株を全部売却する、完全売却するということを言っていました。さすがに十年間で完全売却というのは、竹中さん、なかなかやりにくいですよね。JRの例を見ても、NTTの例を見ても、経済状況によって違うんです。だから完全処分という言葉にかえたけれども、何でそんなことを十年間と限ってやらなきゃいけないのか。麻生さんが去年の暮れ、経済財政諮問会議で議論されているときには、ほかの有識者もそうだったかもわからないけれども、仮に総理のおっしゃるような民有民営といったことをやるにしても、どれぐらいまで株を持てばいいかという議論だったんじゃないんでしょうか。それが十年でばっさりと株をもう放出しなきゃいけないということになった理由は何ですか。随分急いでいらっしゃるな。それは、二度と逆戻りできない、つまり国会の方が信頼できない、自分が改革者で、ほかの人たちはまた別のことをやるから、そういうお気持ちですか。総理の答弁をいただきたいと思います。 ○内閣総理大臣(小泉純一郎) 十年でできるかできないか、遅いか早いか、これは見方によって違いますが、十年よりもっと早くできる可能性もあります。完全売却可能の場合もあります。完全処分できる可能性もあります。それはやはり経済状況と関連してまいりますが、私は、十年というのはかなり余裕を持った期間だなと思っておりますし、貯金銀行にしても保険会社にしても、これは民間と同一条件にする。今の手足を縛られた制約条件のもとでやるよりは、早く、民有民営の本旨を生かして、お互い同一条件のもとに国民にどのようなサービスができるかということを考えてもらった方がいい。同時に、この四分社化におきましても、独自にリスクは負わないような形で創意工夫を発揮できるような形の方がいいなと思ってしたわけでございます。 ○原口一博 いや、よくわからないんです。莫大な資産を持っているこの郵貯銀行が貸し出しをしていなければ独禁法の九条にはかからないけれども、今総理がおっしゃったように十年間で株を売っていく、しかし、その間には二五%条項に必ずひっかかってくるんです。 今総理は、十年になる前にも完全民営化ということがあるかもわからないとおっしゃいましたが、完全な民の銀行になってしまえば貸し出しはどうするんですか。郵貯銀行は、主に安全資産だけ運営していて、どうやって成り立つんですか。貸し出しを三十五兆ぐらいまで広げるというような話をされていますけれども、三十五兆といったら今世にあるメガバンクと同じような貸し出しじゃないですか。そんなものをつくる間に独禁法九条に必ず抵触すると思うんですけれども、そんな検討はされなかったんですか、総理。 ○内閣総理大臣(小泉純一郎) 当然、民間と同一条件ですから、それは金融庁の監督下に入ります。御理解いただけると思うのであります。 ○原口一博 いや、金融庁の監督下に入るから、一体的経営と言っているじゃないですか、一方で。グループで、持ち株会社があって、六事業会社があって、これが一体的経営をやるんだと。一体的経営をやっていれば、なぜ独禁法があるかというのを、総理、絶対読んでほしい。 私は、総理の盟友の、私どもの同志ですけれども、神奈川の松沢知事ともいつもこの点で議論をしたんです。でっかい民、コントロールできない民をつくっちゃだめなんですよ。でっかい民は競争できないんですよ。競争できるから市場なんですよ。総理は競争で官のお金を民に変えようとされているんじゃないんですか。確認させてください。 ○内閣総理大臣(小泉純一郎) 今の原口さんの議論というのはわかりますが、相反する批判が出てくるんですね。でっかいものができるというものと、いや、そんなことはできないからどんどんどんどん縮小してできなくなるという、私は両方批判を受けているわけです。 批判する立場はどうでもできますよ。右の方からの批判、左の方からの批判、真ん中からの批判。しかし、私どもの考えているのは、民営化になった会社もやはり成り立ってもらわなきゃいけない、収益を上げてもらうようなことにしなきゃならない。今の郵便局のネットワーク、これは財産ですから、これも活用してもらわなきゃならない、そういういろいろな意見を入れて考えた案であります。 確かに、理論的に言えば、巨大化もあるでしょうし、縮小化、両方あると思います。しかし、民間の金融機関になれば、同じ民間の他の金融機関と同じような活動ができるようになっていく。また、してもらわなきゃ困ると思っております。 ○原口一博 私は右から左から質問しているんじゃないんです、総理。真っ正面から質問しているんですよ。 それはなぜかといえば、大きな公であってもこれは独禁法にかかりません、公ですから。日本郵政公社は独禁法の対象にかかりません。公がやっているんですから。今度民営化するんでしょう。民営化した後も、継続的な保持といって一体化していくと言っているじゃないですか。大きなコングロマリットをつくるということじゃないですか。大きな民をつくると言っているじゃないですか。その瞬間に独禁法が発動しますよ。法律に沿わないことはできないわけで、では、独禁法を変えて、この郵便貯金銀行だけお目こぼしします、そういうことですか。 ○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) 今原口委員が御心配になっておられるのはこういうことでしょうか。移行期間中に政府がまだ株を持っておりますが、持ち株会社が株を持っておりますが、それがある程度の株を持っている。一方で、貸し出しの業務がふえてきて、そのときに独禁法との関係はどのようになるか、そういう御質問ですね。したがって、移行期間中の話ですね。 郵政民営化によって設立されるこの金融会社は、当初、一般の事業向けの貸し出し等を営んではおりません。そして、移行期間中、その業務範囲については主務大臣の認可等一定の規制が課されている、これも委員御承知のとおりだと思います。また、他の金融機関との合併が禁止されている等々の制約がございます。 そういう観点から、現時点では、いわゆる資金に係る取引に起因する他の事業者に対する影響力が著しく大きいというふうには考えにくいということでございます。 ○原口一博 どうしてそうなるんですか。中途までは合っているんです。それは公取の考え方ですよ。ほら、後ろから言わなきゃいけないじゃないですか。 総理、さっき安住さんに政治の話をしましょうと言われたから、私もきょうここで細かい話をする気はないんですよ。だって、郵便貯金会社は、私たちが負けてこの法案が通ったら民営化していくわけでしょう、株をその瞬間から放していくわけでしょう。放していく過程で一体的経営を六事業でやっていたら、独禁法は必ずかかるんですよ。逆に言うと、貸し出ししていなきゃいいですよ。三十五兆に貸し出しが残ると言っているから、独禁法のところが詰まっていないじゃないかということを言っているんです。こんなのは何も不思議な話でも何でもない。抵触するんですよ。 では、逆に聞きます。三十五兆の貸し出しの銀行というのは、十分大きな影響力のある、独禁法九条に関連する一つの要件、あれは三つあるんですけれども、全部読みません、その中の一つの要件でしょう。公取、お願いいたします。 ○公正取引委員会委員長 資金の取引に係って他の事業者に大きな影響を与える場合の資金の取引は、主なものはおっしゃるとおり貸し付け。 これは、今見ますと、もともと都市銀行の規模を想定してこの規定が設けられておりますので、数十兆円というものだろうと思いますが、そこに比べて三十兆円というのはどう考えるかということがございますが、これはやはり、ただ貸付規模だけを考えているわけじゃなくて、それに伴う情報提供力とか、いろいろなサービスもろもろ考えていますから、一言で申し上げますと、都市銀行と同等の影響力を持っているかどうかというのをその時点で判断させていただくことになると思います。 今、大きなメガバンクができてきておりますし、十年後に仮に三十兆ということであった場合に、今申し上げた、そのときの大きな銀行グループと同等の影響力を持っているかどうかはその時点で判断をするということになります。 ○原口一博 総理、お聞きでしょう。十兆とか十五兆のがメガバンクですよ。それの何倍もでかいものを貸し出しする。しかもネットワークで。ネットワーク価値というのを何回もこの委員会で言っているじゃないですか。今、公取の委員長は情報提供価値とか、そんなものだって比じゃないはずですよ、このモデルが成功すれば。そのときになって考えます、そんな無責任な話がありますか。 ちょっと委員長、整理をお願いします。 ○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) 一点だけ。原口委員が三十五兆円の貸し付けというふうにおっしゃっておられますけれども、三十五兆円は貸し付けではございません。信用ビジネスでございますから、そのうち貸し付けがどのぐらいになるかというのは、これは経営者の判断等々によります。どの程度の貸付規模になっているかというのは。そのときに、業務を段階的に拡大しているわけでございますから、当然、主務大臣が認可を与えるわけですから、そういうことも踏まえてしっかりとした認可を与えているということになろうかと思います。 繰り返しますが、郵政民営化によって設立されるこの金融会社は、当初、そういう一般の貸し出し等を行っているわけではない、そして、移行期間中、その業務範囲について主務大臣の認可等一定の規制が課せられている、そして、他の金融機関との合併が禁止されている等々、そういう条件がございますので、現時点で、資金に係る取引に起因する他の事業者に対する影響力が著しく大きい、独禁法の二五%云々ですね、それに抵触するとは考えにくいということでございます。 ○原口一博 まさか、そんなことを。 総理、私は総理と議論したいので、委員長、資料を配付させてください。 ○郵政民営化に関する特別委員長(二階俊博) はい、どうぞ。 ○原口一博 これの七ページ、インターネットでごらんになる方は、インターネットの私のホームページにアップしていますので、この七ページをごらんになってください。 「準備室の新たな試算における新規業務」「貸付業務(貸出金残高三十五兆円)」と、これは資料を出しているじゃないですか。何を言っているんですか。 いや、三十五兆円貸し出すんじゃないんだと。私は、そういうビジネスモデルをあなたたちが示しているから、他に影響のある、本当に一体として経営をすれば独禁法の九条にかかわる、それだけ大きな資本の会社になりますねと。手前の法律の解釈でああでもないこうでもないと言わないでほしい。 総理、どう思いますか。これは私が出したんじゃないですよ。あなた方が出されたんですよ。 ○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) 骨格経営試算におきまして我々が示しておりますのは、民営化されてから十年後に資産が百四十兆円になっているというふうに見込まれる、そのうち四分の一をいわゆる信用リスクビジネスに進出する、そういう収支試算をやっているわけでございますけれども、その信用リスクビジネスの中の一つは貸し出しでございますけれども、ほかに、いわゆる担保つきの証券、アセット・バックト・セキュリティーでありますとかファクタリング、債権買い取り、そういうのを合わせてでございますので、この資料については、どこから出たどのようなものかについてはちょっと確認をさせます。 ○原口一博 本当に、国民の皆さん、郵政のこの委員会というのは全部これですからね。一つ一つの証拠を出せば、後で確認させます。一つ一つの法律のそごをやれば、後で確認させます、いや、あれは違いましたと。こんな人たちと本当に質疑ができるでしょうか。 それでは後でやってください。あなたたちが貸出規模を三十五兆までやらないというんだったら、銀行はもちますか。 総理、これは八年間求めてやっと出てきた資料なんです。小泉総理があのときは厚生大臣だった。そのときに、二階委員長が私どもの国対委員長で、これをとってこいとおっしゃってやったものですね。 それは、各郵便局の収支なんです。六千の集配局の収支を出してくれと言ったら、出さないと言う。出さないでどうやって民営化の議論ができるんだというのでずっとやってきた。二年前、解散する前に出してくれと言ったら、出すという話をして、やっとことしの三月に出てきたものです。 これをごらんになると、各県の皆さんは、今、国民の皆さんは、自分の目の前の郵便局がどうなるだろうか、それを思っていらっしゃると思います。この収支相償方式、これも皆さんのお手元の資料にお示しをしていますけれども、これ自体、収入と支出をそのままバランスさせていますから、この計算方法で本当にいいのかなと思うけれども、一応、やっと八年ぶりに出していただいたので、これをもとに計算してみました。 一体、収益力が、黒字が赤字を大幅に下回るところはどこなんだろう。県名を申し上げて悪いけれども、島根県、黒字局はたったの四局しかなかった。赤字局は二百五十三局でした。秋田県、黒字局は四局、赤字局は二百六十九局。収支率をごらんになってください、一六七・九六%、これをどうやって埋めるんですか。 この法案を見ると、簡単に言うと、この発足後からずっと積み上げていって、一年間にどれぐらいですか。最初に一兆円あるんじゃないんですよ。与党の皆さんは二兆円まで上げろというような合意を政府とされたようですけれども、これは最初から二兆円あるんじゃないんですよ。(発言する者あり)合意していないと言っていますね。何にも合意していないみたいですね。一兆円とか二兆円、本当に積み上がるのか。どうやってやるんですか。先ほど三十五兆円も、その貸し出しもしない、どうやってやるんですか。 私が聞いたところによると、これも皆さんのお手元にあって、これは新勘定と旧勘定に変えるんですね。旧勘定のところは政府保証はついているんだけれども、政府保証がついていないのと同じように、この五ページをごらんになってください、5というところなんです。「新旧間のリスク遮断について」という資料でございますが、特別預金、百五十兆円ある。これは政府が保証をしていますね。ですから、預金保険の対象ではない。通常貯金、これはここから預金保険料を払うんです。 ところが、この基金のもとになるのは何かというと、上の特別預金が預金保険を持っていると仮想して、百五十兆円ですから、最初千六百億円ぐらい持ち株に上納するんです。そして、竹中大臣の答弁では、十年間で最終的にこれで六千億円ぐらいになりますかねということだったんですね。私は、この特別預金から持ち株会社に上納する理由もよくわからない。 ここはもう時間がないので聞きませんけれども、つまり、最初から基金は積まれているんじゃないんです。この基金、どうやって積んでいくんですか。その間に、さっきお示しをしたこういう赤字の郵便局、一兆円積まれていたら百八十億でしょうけれども、どうやって維持するんですか。この維持の仕方がわからないから出してくださいと言っていたんです。 出てきた数字では、私はこれを足していったけれども、とても百八十億なんかじゃできませんよ。つまり、新たに税金を投入するか、それとも、そこをつぶすかしかないんです。どっちですか。これは政治の話です。 ○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) まず、先ほど、ちょっと資料を検討させてくださいというふうに申し上げましたが、三十五兆円貸し付けと書いているではないか、これは今確認させましたが、準備室としてつくった資料ではないということでございます。これはちょっと、出所がどこなのか、引き続き私どもの方でも検討いたしますが、原口委員の方でもぜひ……(原口委員「いや、僕がつくったんです、皆さんの答弁で」と呼ぶ)貸出残高とは書いていないと思います。信用リスクというふうにきちっと書いて、その内訳も書いているというふうに思っているところでございます。 それで、幾つかおっしゃいましたけれども、積み上げられるのかということについてまず申し上げたいと思うんですが、この積み上げの資金の源といいますのは、持ち株会社が持っている、銀行そして保険の株式を売却していくわけですね。一〇〇%処分をするわけでございますけれども、これの総額、これは骨格経営試算における資本の額で申し上げますと、銀行と保険合わせまして両方で三・九兆円、約四兆円ございます。したがって、これを売却すればそれだけは入ってくるということになります。それがさらに上積みされてどれだけ益が出るかということは、これはいろいろあろうかと思いますが、それだけの少なくとも株の売却を行うということでございます。 それと、もう一つ。これも、持ち株会社は四事業から配当を受けます。骨格経営試算に基づきまして、十年間の税引き後の利益、その中の一定割合の配当を受けるということになると思いますが、十年間の税引き後の利益の額を合計いたしますと四兆円ということになります。そういうところから持ち株会社に入って、これが基金に積み立てられるわけでございますから、これは金額的には、一兆円積み立てるということは十分に可能な範囲であるというふうに思っております。 もう一点、ぜひ御説明させていただきたいのは、赤字局がこれだけあるから、それでは一兆円の運用益百八十億では足りないのではないかという趣旨でございますが、ここは、この基金の趣旨というのはそういうものではございませんので、何とぞ御理解を賜りたいのでございます。 まず、委員がお示しになった資料は、実は収支相償方式によるものでございます。実際にどれだけ赤字が出ているかどうかというのは、これは全体収支の方式で見なければなりません。全体収支の方式で見ますと、こんなに赤字局はないわけでございます。これが第一点。 それと、これは、局ごとにいえば、赤字の局があっても、トータルとして、しばしば議論されておりますネットワークとしての価値があるわけですから、ネットワークでもうかるところでもうかって、これを補てんして全体のネットワークを維持するというのが通常の考え方でございますから、赤字局がこれだけあるからこれだけのお金が必要になるという趣旨ではございません。 我々の考えております基金は、そういうネットワークとしての価値がそれでもなくなるような場合が、完全民営化後に万一過疎地の最前線等々で出てきた場合についてはその金融収支を見ましょう、そういうものでございますので、金融の、要するに、これは地域貢献として行うわけでございますから、局で金融の業務を行う、銀行の窓口業務そして保険の委託業務を行う。その金融の収支が、十分にネットワーク価値のなくなるような、過疎地の最前線のところで大きな損が出る、それを補うということの趣旨でございますので、その基金の御趣旨についても御理解を賜りたいと思います。 ○原口一博 いや、なかなか理解できないですね。だって、総理、全体収支という最初に出したものよりも、今私がお示しした方がより現実に近いんですよ。全体収支というのは中央でもうけているものじゃないですか。だって、民営化するんでしょう、窓口会社も。民営化して、なぜ各ブランチを出してくれと言っているかというと、そこの収支がわからなければ、今度、経営者、公でなくなった場合に、それをつぶすのか残すのかという判断がわからないからなんです。だから聞いているんです。 では、あなたの答弁だったら、四兆円、株の収益がありますね。だったら、その四兆円で赤字のところも補てんして、一兆円の基金なんと言わずと、上限を決めないとおっしゃっているわけでしょう。基金の上限を決めないんでしょう。上限を決めたものじゃないとおっしゃっているでしょう。そこ、どうですか。 ○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) まず、今全体として利益が出ているわけですね。全体として利益が出ている中で、それは個別の損益がどうなっていますかというのが全体収支方式でございますから、収支相償方式というのは、仮にその出ている全体の利益がゼロになったらどうなるか、平たく言えば、そういうことを仮定計算しているのが収支相償方式でございます。したがって、これは定義上、きちっとした規則正しい分布をしていれば、五〇%赤字になるし五〇%黒字になる、そういう収支でございます。 したがって、全体収支で今の現状を判断するべきではないかということを申し上げたわけでございます。 それとの関連で、委員が後半おっしゃった、金額全体を赤字補てんにすべきではないかというような趣旨のことをおっしゃったんでございましょうか。二番目の質問について、もう一度お願い申し上げます。 ○原口一博 本当に、こういうことで時間が過ぎていくんですよ。 基金の上限は決めませんねと、それを聞いただけですよ、あなたに。 ○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) 失礼をいたしました。 一兆円までは積み立てねばならないという義務がございますが、それ以上の上限について制限を設ける必要はないと考えております。 ○原口一博 ということは、株の収益が四兆円あるから、地方のネットワークはあなたたちの案でもしっかり守られる、そういう経営判断が行われるだろうということで理解します。 次に、特別送達について伺います。 特別送達のところは、非常に精緻な議論を、これは私の財務金融委員会の自民党側のパートナーである村井先生がなさっていました。総理、民にできることを民にというんじゃなくて、民でできないことまで民にさせようとしているんじゃないか、特別送達のところを。そう思うんです。特別送達は本当に民でできるんですか。 法務省、特別送達は我が国の司法の根幹にかかわる大変大事な制度だと思いますが、どういうものですか。 ○法務大臣(南野知惠子) お答え申し上げます。 特別送達は、裁判手続において、訴状や判決等の重要な書類を名あて人に交付する、その人に交付するという行為でございます。この送達は、その書類の内容を当事者に知らせて、その者に手続の保障を与えるものでありまして、それを前提として以後の裁判手続が進められるということになります。 このように、送達は、裁判手続上、重要な意味を有していると認識しております。 ○原口一博 今法務大臣がお答えになったように、もし仮に裁判所から訴状が届いていなくて、そして自分が知らなかったとなれば、有利になるのは訴えた方ですよ。何月何日までに出てこいということになって、そしてその送達について知らなかったと。 だから、こんなことが本当に民でできるんでしょうか。民でできないからこそ、今度、郵便認証司の皆さんにも、それから配達される皆さんにも、みなし公務員という規定を設けているんじゃないでしょうか。いかがですか。 わざわざ、民でできるんだったら、民間人にすると言っているけれども、特別送達がもし滞ってしまえば、我が国の司法制度、その運用が崩壊するから、だからみなし公務員じゃないですか。どこが民間人ですか。聞かせてください。 ○法務大臣(南野知惠子) 特別送達は裁判手続において重要な意味を有するということは先ほども申し上げましたが、民事訴訟法はその事実を明確にするため、送達をした者に対して送達報告書の作成を要求しておりますけれども、この報告書は高い証明力を備えたものである必要があります。 今回の郵便法の改正案では、特別送達の業務に従事する者を刑罰の適用についてみなし公務員としておりますけれども、これに加えて、新たにその送達をした者を管理監督する地位にある者を郵便認証司として、その者が送達の事実を認証することとしておりますので、現在の特別送達と同程度に送達報告書の証明力があると考えられるところでございます。 そこで、今回の郵便法の改正案では、新たに設けられた郵便認証司が送達の事実を認証するということとして、民事訴訟法における特別送達を維持することとしたものであります。 ○原口一博 これは本当に民間人にできないでしょう。民間の仕事じゃないんですよ。 それで、今、郵便局の方が送達を送って、そして報告書を書いていますよ。そうすると、今の答弁だと、どういうことですか。郵便認証司、これは恐らく今の特定郵便局長さんたちを想定したものだと思うけれども、この方にも今お話しになったみなし公務員と同じものを与えて、そして二重に確認書類というのが出てくることになるんですか。 ○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) これは郵便の話でございますので、私の方から当然答えさせていただきます。 原口委員の御指摘は、大変重要な御指摘ではあると思います。つまり、これは大変重要な社会性、公共性を有している、そういう機能があるから、それを本当に民営化した場合にどのような形で担保していくかというのは、これは我々にとっても極めて重要な課題でございます。 では、公務員でなければできないのかということでございますが、現行の民事訴訟法の九十九条の二項でございますけれども、「郵便による送達にあっては、郵便の業務に従事する者を送達をする公務員とする。」と規定しておりますけれども、この規定は、郵便の業務に従事する者が同法百九条の「送達をした公務員は、書面を作成し、送達に関する事項を記載して、これを裁判所に提出しなければならない。」との規定において、この書面の作成等を行わなければならないとされている送達をした公務員に該当する旨を規定したものでございます。 そこで、これらの規定において、送達をする、した公務員という表現がとられておりますけれども、これは、現行法が採用している送達の実施機関が執行官と郵便の業務に従事する者、公社職員という、公務員であることを前提としているからでございまして、送達する者が公務員であることを義務づけるという趣旨ではございません。 したがいまして、今回の郵政民営化に伴いまして公務員でない者が送達を実施することになるとしても、三点申し上げますけれども、特殊会社として総務大臣の監督を受ける郵便事業会社の法定業務として、これは法定業務として従来どおり特別送達の取り扱いの実質が堅持されること、送達の業務に従事する者を当該業務については罰則の適用に関し公務員とみなす、そして郵便認証司の送達についての証明がされる、そのような形で、委員御指摘のようなその公的な機能が担保されるように制度設計をしているわけでございます。 ○原口一博 総理、私は総理にさっき政治の話をしたいと言ったんです。だから、細かいことは大臣に聞いていますよ。二人、今度は手続が要るんですかという、そんな単純な質問に今全然違うことを答えているのですよ。政治の話ができないじゃないですか。二人要るんですよ。そして、それはみなし公務員じゃないと、文書偽造したときに、今度偽造された側が賠償しなきゃいけないんですよ。だから、これは公務員しかできないんです。わざわざ民にする必要ないんですよ。いや、しちゃいけないんですよ。 ○内閣総理大臣(小泉純一郎) 政治的にわかりやすく答弁しましょう。 民間でできないものに対しては公務員並みの資格を与えましょうということであります。今、常勤公務員、郵便局、約二十七万人、短時間公務員十二万人、約四十万人。この中で、民間でできるものについてほとんど民間人になってもらいます。しかし、民間人ではできないものに対してみなし公務員、郵便認証司の資格を与えようということであります。 ○原口一博 やはり政治の話になると国民の方にわかりやすくなるので、そのわかりやすい答弁としてはあれだけれども、答えが間違っています。 さっき法務大臣が読まれたじゃないですか、配る人もみなし公務員なんですよ。そして、今おっしゃった認証司もみなし公務員なんですよ。だから、今は総理は一部の人だけ、一部の人だけに、官でしかやれない人だけにその資格を与えると言われたけれども、配達する人もみなし公務員ですよ。 ○内閣総理大臣(小泉純一郎) 私の答弁、よく調べていただきたいと思いますよ。矛盾していないんです。 ○郵政民営化に関する特別委員長(二階俊博) ちょっと速記をとめてください。 〔速記中止〕 ○郵政民営化に関する特別委員長(二階俊博) 速記を起こしてください。 原口一博君。 ○原口一博 だから、総理は民間になる人をふやすと言っているんでしょう。(小泉内閣総理大臣「ふやさない」と呼ぶ)いや、ふやすんでしょう。(小泉内閣総理大臣「ふやさない。民間になる人はふやす、公務員はふやさない」と呼ぶ)ふやすでしょう。公務員をふやさないんでしょう。 では聞き方を変えますけれども、特別送達を運ぶ人はみなし公務員ですね、みなし公務員でしょう。 ○内閣総理大臣(小泉純一郎) 約四十万人の公務員のうち、圧倒的に民間人になりますよ。しかし、配達するみなし公務員、これは四十万人に比べればごく少数です。それはみなし公務員ですよ。 ○原口一博 配達する人はみなし公務員ですね。それから、さっき法務大臣がおっしゃった認証司、これもみなし公務員ですね。 ○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) そのとおりでございます。 ○原口一博 そうすると、やはり重大な問題が起こるわけですよ。これも、民間人になったという規定になっているから争議権が生じる、争議権が生じたときに、JRとかNTTもそうだけれども、争議が起こったときにとまりますよね、鉄道がとまる、NTTも随分困ったことになる。 だけれども、特別送達のところは、じゃ、運ぶ人たち、今おっしゃったみなし公務員の運ぶ人たちがストを起こしたときに、だれが配るんですか。だれが配るんですか。さっきおっしゃったじゃないですか。総理、私、細かいことを聞いているんじゃないんですよ。これは司法の根幹にかかわることなんですよ。(小泉内閣総理大臣「細かいよ」と呼ぶ)何で。どうして。司法の根幹にかかわることがどうして細かいんですか。 ○内閣総理大臣(小泉純一郎) わかりやすく答弁しましょう。 法律的にどうしても必要なもの、民間でできないものに対してはそれなりの措置を考えます。しかし、民間にできるところはほとんど民間人になってもらいます。これは極めてわかりやすい答弁だと思います。 ○原口一博 私が言ったことを理解なさっていないんです。全然理解していない。無理無理こんなふうに多くの国民に対して民間人をふやすなんということを言っているけれども、実は、公を担う部分というのは郵便局にはたっぷりあって、それを無理無理みなし公務員にして、そしてストがあれば、じゃ、今度は郵便認証司が配って回るんですか。そうしたら、訴状が届きませんよ。訴状が届かなくなったら、我が国の司法制度の根幹が壊れると言っているんですよ。どこが細かいですか。法務大臣。 ○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) 郵便の事業というのは、これは委員おっしゃったように、大変公的な性格が確かにございます。そこで、労働関係調整法におきまして、公益事業というふうにされております。したがって、郵便事業株式会社等の職員は、郵便の業務について争議行為をする場合は、少なくともその十日前までに労働委員会及び厚生労働大臣または都道府県知事にその旨を通知しなければならない、また、緊急調整によって五十日間争議行為を禁じられるなど、一般の事業とは異なる特別の規制を受けることになります。また、労働争議の調停につきましては、優先的に処理をされるということになります。 すなわち、郵便事業株式会社等につきましては、突然争議行為が起きて混乱する、その生じるおそれというのはないわけであって、仮に争議行為が避けられない、仮にそれが避けられない状態となった場合でも、事前の準備が可能でございます。 したがって、争議行為下における内容証明、特別送達につきましても、管理者による処理体制を整備しまして、当日現に必要となる処理能力を確保するという対応がとられることになるものと考えております。 ○原口一博 ここの委員会で答弁したことを二度聞きしているんじゃないんですよ。事前に、仮に争議行為が避けられない場合でも事前の準備が可能だと今おっしゃいましたね。これも答弁にあった。だから、わざわざ繰り返されなくたって覚えていますよ。 では、どうして可能なんですか。どうやって可能なんですか。多くのストが起こって、それは十日とか五十日ありますよ、それで全部が麻痺したときにだれが、管理者、どれぐらいいるんでしょうか。だって、公務員減らすとおっしゃったじゃないですか。 特別送達というのはそんなに少ないものじゃないですよ。年間四百万件ぐらいあるんじゃないですか。一日一万通ぐらい配っているでしょう、今の郵便局の皆さんが。違いますか、法務大臣。 ○法務大臣(南野知惠子) 送達の件数については今知り得ておりません。 ○原口一博 今、知り得ていませんとおっしゃったんですか。統計出ているでしょう。四百万通ぐらい出しているじゃないですか。三百万から四百万あるんでしょう。(小泉内閣総理大臣「後で調べりゃわかるんだから」と呼ぶ)調べてわからないから、彼らしかわからないから聞いているんですよ、総理。あなたが大事じゃないと言ったから聞いているんですよ、総理。席からやじるのやめてください。 ○法務大臣(南野知惠子) これは昭和六十三年のあれですけれども、約四百万でございます。 ○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) 特別送達の取扱件数、ちょっと急に数字が出なくて大変失礼いたしましたが、平成十五年度の推計で約三百六十三万通というふうに承知をしております。 ○原口一博 年間それだけ。だから三百六十何万だったら一日一万通ですね。一日一万通だれが配るんですか。 ○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) 先ほど申し上げましたように、ストが仮に生じる場合でも事前準備が可能なわけでございますから、これは管理者による処理体制の整備、さらにはストに参加しない方々の確保、いろいろなやり方があろうかと思いますが、郵便事業そのものが総務大臣の一般監督下にも置かれておりますので、これは協力をしてしっかりとした体制をとるということになります。 ○原口一博 国民の皆さんはよくおわかりだと思います。二万四千六百のうち集配しているのはどのぐらいあるんだ。 生田総裁、今竹中大臣がそういう答弁をされましたけれども、本当にむちゃくちゃなことを言って、できないこともやると。私は、システムについても本当に考えにくいことをやっているなと思います。 一問目は生田総裁、さっきの竹中大臣みたいな、準備ができるのかと言われたら、やりますと言う以外ないかもわからないけれども、しかし、本当にできないことはできないと言った方がいいですよ。システム開発についても、これも総理はむちゃくちゃ急いでいるんですよ。 加藤委員会ではベンダーを呼んで、やり切れないことが検証されているじゃないですか。そこで、また総理お得意かしらぬけれども、逆転の発想で、二〇〇七年の四月までに間に合うものだけで暫定的にスタートしてほしいという強い要請があったので、生田総裁は、政府の御意思であればそれは甘受します、ただし、金融庁の規則だとか商法、会社法に対する不備が出てくるので、セーフガードを張っていただくことを前提に最善を尽くすこととしたというふうに言われています。 この商法上あるいは銀行法上あるいは会社法上の不備、例えば、システムなんて中途半端でスタートして、いや万全だといってスタートした銀行だって、つい最近ありましたね。そして、その責任を問われて業務改善命令やさまざまな批判あるいは訴訟になるわけですよ。もしシステムがダウンして、これだけ巨大なシステムがダウンして、そして国民に不測の事態が起こったり、あるいは大きな損害が起こったときに、この責めはだれが負うんですか、生田総裁。 ○日本郵政公社総裁 簡単にお答えします。 システム問題をどうするかというのは、私は初めから本格対応でスタートするものだろうと思っていましたから、暫定とか本格というのは今出てきている言葉で、その意味でできないということを去年八月末から九月ごろ申し上げまして、最後は総理にお目にかからせていただいて率直に申し上げました。 総理も大変率直に、そう言われれば、自分もシステム、そんなに詳しいわけじゃないから、第三者にきちっと見てもらってその結果をお互いに尊重することでどうだろうかと言っていただいたので、私は非常に公正だと思ったから、その場で、それはいいアイデア、私はそれはお受けしますということになって加藤委員会につながるわけですね。 加藤委員会は、私が考えていたようなというか、今のいわゆる本格対応、四千二百万ステップスの開発が要るんですが、それはやはりとてもじゃないけれども間に合わないと。だけれども、これは政治日程でいらっしゃるのかなと思いますが、二〇〇七年四月にはやはり民営・分社化を進めたいという御意向があったのは、これは事実だと思います。 そういったことで、それなら、四月までにできるもので何とか暫定でできないかというお話があり、これは加藤検討委員会も、一定の条件を満たせば、それで暫定でいけるんじゃないかというお話もあったので、私としては、やはり経営責任がありますから、中途半端なことはできないから、我々でできる応急手当てはいっぱいあります、例えば、窓口会社が新規開発はほとんど間に合わないとか、いろいろなシステムが間に合わないところは、マニュアルでできるものはマニュアルでやる、ただ、私どもの努力でできない面がある、それは法的なことあるいは金融庁のガイダンスであるとか、そういうことですから、そういったものは私どもの努力では手に負えないから、ひとつ政府の方できちっと、それで市場の信認を失わないようにセーフガードを張っていただく、そういう前提でお受けしましょう、こう申し上げたので、そういう前提でやっていただく限りにおいては私の責任だと思っています。万全を期すために努力を当然いたしていきます。 ただ、今ちょっと心配しているのは、こんなところで余り率直なことを言っていいのかどうかあれなんですけれども、暫定対応千七百万です、四千二百万ステップス中の千七百万。これもやはり要件を凍結してから、これでやれと言ってから応分の期間が要るんですよ。とりあえずは二十カ月とか二十一カ月と言っていますが、多少縮められるでしょうけれども、余り結論が出るのが遅くなると凍結のタイミングがずれますから、これは暫定といえどもちょっとその分難しくなるのかなという感じがありまして、極力、できることならば、民営化するのであればそういう御指示をお早目にいただいて、要件を凍結して、それでテストランというのをやるんです、チョンボが起こらないように。それを六カ月予定していますけれども、それができるだけ短縮しない格好でやらせていただければありがたいなと思っております。 万全を期しますけれども、もし問題があれば、やはり現場の責任者ですから、私の責任だと思っています。 ○原口一博 私は、これだけテロだ何だと言っているときに、お隣の中国の例を挙げて悪いけれども、資金は物すごい勢いであそこに集まっている、そして過熱している、もうPKOしなきゃいけない、あるいはいろいろなバブルも心配しなきゃいけない、あるいはテロリストが、まさに金融テロを企画している。そんなときに、暫定対応でスタートして、バグを入れられたり、あるいはテロリストでなくても、通常のオペレーションでも、それを、では、民間会社ですから、何か責めがあれば、私が損害を受けたとしたら、生田総裁に損害賠償請求をするんですね。賄い切れますか。 私は、そんなことやるべきじゃないと思うんです。システムは万全になって初めてやらなきゃいけないんですよ。法案も通る前から皆さんはシステムを改変しているじゃないですか。私はこの法案は絶対廃案にするべきだと思っているけれども、修正の話もだれかがやっている。修正になったらまた別のお金をかけてやるんですか。私はこんな無責任なことはないと思う。 今、これは国民の資産なんですよ。総理は民営化してもう民間会社みたいに思っていらっしゃるかもわからないけれども、国民の資産なんですよ。国民の資産を、法案も通らないのに、勝手に次のプログラムを進めていいんでしょうか。いかがですか。 ○日本郵政公社総裁 責任がとれるのかというまず御質問があったんですが、責任、どうとるかという内容はもちろんありますから、私個人でとり切れない面もそれは多分にあると思いますけれども、やはり私が一応御要請を受けてお引き受けする、ただしセーフガードだけはきちっと張ってくださいよということをお願いしているわけですから、そこをきちっと張っていただき、また、今想定している応分の開発期間をいただいたら、第一義的には私が責任をとるべきだろうと思っております。 ただし、先生御指摘のように、とれるような責任じゃないですからね、実際上、大きさからいったら。だから、私の心の中にあるのは、とにかく、暫定対応とはいえ、たった四千二百万分の千七百万しかできないんですよ。あとはマニュアルでカバーしたり、いろいろなことをやるわけです。だけれども、暫定対応とはいえ、とにかく事故が起こらないように万全を期すことであろう、かように考えております。 ○原口一博 いや、総裁、率直におっしゃっていると思いますよ。何かわからないけれども政治が無理無理やれと言うから、自分はそれを引き受けるけれども、率直に言って、総裁がおっしゃっているのは危ないですということじゃないですか。 そして、セーフガードを張ってくれと今も繰り返しておっしゃいましたけれども、セーフガードは張られていますか。例えば会社法で、株主が総裁にあなたの経営責任だ、あなたは絶対間に合わないと言っていたけれども、小泉総理が早くやれとおっしゃったから、逆転の発想でやらざるを得なかった、こんな言いわけをされても株主は聞きませんよ。 恐らく総裁個人の責任では払い切れないような損害といったことも場合によっては起こる。じゃ、そのときに何が起こるかというと、それは国民負担じゃないですか。総理がおっしゃった、政治がやった、だからそれは国家賠償ですという話になるんじゃないですか。私は、そんなことは絶対にやるべきじゃないと思う。無責任だと思う。 総理が、公正に皆さんの意見を聞かれたと言うんだったら、できないという意見を聞くべきじゃないですか。できないと加藤委員会が言ったと今おっしゃったじゃないですか。じゃ、できないとやればいいじゃないですか、総理。 ○内閣総理大臣(小泉純一郎) システムの問題については、先ほども答弁いたしましたように、私は専門家ではないから生田総裁と相談して、専門家の意見を尊重しましょうということで、これならできるということで、そのための制度設計をしたわけであります。 ○原口一博 いや、こういう無責任な答弁では私はだめだと思う。せっかく、公正に専門家の意見に耳を傾けようといったら、素直にそれを聞けばいいじゃないか。聞かないで逆のことをやる。 さっきの三十五兆円についても、残高三十五兆円というのは皆さんの数字じゃないですか。これは、あなたのところが出した数字ですよ。あなたのところが出した数字を僕は加工したんですよ。本当に信じられない。違いますか。残高三十五兆円というのは、あなたの、政府が出した数字でしょう。私がつくった数字みたいに言うな。 ○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) 先ほど、こちらの方でも確認しますと申し上げましたが、私が申し上げたのは、貸し付け等信用リスクをとるビジネスで三十五兆、貸し付け等でございますから、その中には貸し付け以外のものも入っているわけでございます。先ほど独禁法との関係で貸し出しのことが議論になっておりましたので、貸し出しだけで三十五兆円ではない、貸し付け等その他のものでということで、こちらの資料のことを言わせていただきました。 そのような趣旨でございますので、御理解を賜りたいと思います。 ○原口一博 では、貸し付け等の等をつけてくれと言えば済む話じゃないですか。 では、貸し付けは幾らですか。 ○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) 信用リスクビジネスという枠組みで三十五兆程度ということを想定しておりますが、その中で、貸し出しに重点を置くのか、債権の買い取りに重点を置くのか、それはまさに、その時々の状況を判断した経営者の判断、ビジネスモデルでございますから、そういう経営者の判断に立ち入ったようなことは、私たちはしておりません。 ○原口一博 都合のいいときは自分たちの楽観的な数字を出して、さっき安住さんがやっていたけれども、骨格経営試算のところだっておかしいじゃないですか。おととい西村智奈美さんがやったけれども、コンビニで九%、むちゃくちゃな話じゃないか。一般の保険の皆さんが一生懸命汗を流していらっしゃる、その人たちと同じことを、いや、それ以上のことを私たちはやります。 都合のいいときにはそういう数字を出して、今度は、独禁法とどれぐらいでかかるかわからない、都合が悪くなれば、それは経営者の判断です。あなたは、ほとんど経営者の判断じゃないですか。これも資料に、あなたがいろいろなところで、何でもかんでも経営者の判断なんですよ。本当にそれでいいんですか。片っ方で経営者の判断と言いながら、この新しい郵貯バンクには本当に大きな規制をかけている。縛りまくっている。 そして、もう一個聞いておきますけれども、連続的保有とは何ですか。株を連続的保有する、これは何ですか。教えてください。 ○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) 試算は民間準拠でしっかりやっているつもりでございます。 それで、連続的保有でございますけれども、これは、銀行と保険というのは信用が何といっても絶対的に重要なビジネスでございますので、国の関与というのをしっかり断ち切るという意味で、十年で一〇〇%完全処分ということを義務づけているわけでございます。 その上で、完全処分された後につきましては、これは、通常の民間の会社でございますから、持ち株会社等々特殊会社におかれては、特殊会社のそれぞれの制約の範囲で、かつ銀行法、独禁法等の一般法規を適用されて、経営判断によって株式を所有することを妨げるものではない。結果的にそれが連続的保有を可能にするということを政府・与党の合意で確認しております。 加えまして、株主の権利の行使という観点からは、これは何が一番重要かといいますと、やはり株主名簿に連続してその名前、株主の記載があって、配当を受けたり議決権を行使したり株主としての権利を行使するということでございますから、これが民有民営になる直前の年と直後の年とを連続してそういう状況になるために、株主の確定の基準日につきまして、そういうことがしっかりと確定されるような基準日のあり方を定款で定めるということを考えております。 ○原口一博 そうすると、では一回処分するわけですね。これは、処分信託とかそういったものですね。いわゆる完全売却、株を市場でみずから売却するだけじゃないというふうに理解していいですね。 ○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) 今も申し上げましたように、これを義務づける趣旨は、これは、信用が重要な金融業において国の関与を断ち切るというところに意味がございます。 その意味では、売却を行って所有権がなくなるというのは非常にわかりやすいケース、典型的なケースでございますけれども、それだけに限らない。株式の相場等々で後々マーケットに売却を出す方が有利な場合もこれはあり得るわけでございますから、そういうことも想定されますので、完全処分としましては、所有権が何らかの形で戻ってこないような形の処分型の信託、信託といってもいろいろあるようでございますけれども、後々所有権が返ってくることがないような、そういう枠組みで決められた処分型の信託等々、そういう形も処分の中には含まれるというふうに考えております。 ○原口一博 私は、そこの合理性が全くわからないんですよ。 連続的保有を認めるというんだったら、何で一回完全売却した、いや、処分という言い方にしてもいいですね、処分したものを買い戻さなきゃいけないんですか。買い戻すのにもコストがかかる。そして、あなた方の試算でいけば、右肩上がりの試算を示していらっしゃいますよね。皆さんがおつくりになる郵便のさまざまな六事業というのは右肩上がりに上がっていくわけでしょう。そうすると、十年後に完全処分をしたら、そのときよりも今度買うとき高くなるじゃないですか。 結局、ここを詰めておきたいけれども、何%ぐらいまで買えるんですか。どれぐらいまで買い戻すということを想定しているんですか。それはもう、やはり経営者の判断ですか。 ○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) 完全民営化をしました後で、銀行、保険は、これは普通の銀行、普通の保険会社になります。そして、持ち株会社及びその子会社がその経営判断によって、独禁法とか銀行法等の一般法規制のもとで、各特殊会社という範囲もありますけれども、その規制の範囲内で銀行や保険の株式を取得することは、これは可能でございます。 郵政株式会社及びその子会社が、例えば資産運用の一環として、普通の銀行、普通の保険会社になったところの郵貯銀行、郵便保険会社の株式を取得することについて、これは、各特殊会社法上特別な規制はございませんので、独禁法、銀行法等の一般的な規制で考えるということでございます。 また、日本郵政株式会社、その子会社が、業務として銀行または保険業に資本参加するために株式をストックする場合は、これは、先ほど言いました独禁法、銀行法等の一般的な法規のほかに、それぞれの特殊会社に基づく主務大臣の認可または届け出が必要になるという根拠の法律がございます。資本参加の必要性でありますとか本来業務への支障があるかないかといったような点を総合的に勘案しまして、主務大臣がそれを適切に判断するということになります。 ○原口一博 連続的保有というのは、結局何のことかよくわからないということですね。これが答えです。全然わからないじゃないですか。高く買い戻さなきゃいけなくなるんじゃないですかということを言っているんです。そうでしょう。そうですと言えばいいじゃないですか。 小泉内閣になって、よく竹中大臣はリスクマネーとおっしゃいますけれども、リスクマネーってなんですか。国民はリスクマネーを求めていますか。逆でしょう。安定的に自分たちの、暮らしのインフラをこれ以上もう破壊されたくないというのが国民の声じゃないですか。 日銀の理事にも来ていただいていますけれども、小泉内閣になってからどれぐらい預金は減りましたか、一世帯当たり。そして預金を持っていない世帯はどれぐらいありますか、教えてください。 ○日本銀行理事 お答え申し上げます。 今委員がおっしゃった傾向でございますけれども、金融広報中央委員会の調べ、データによりますと、二人以上の世帯一世帯当たりの金融資産の保有残高、これは預貯金も含みますけれども、十六年度調査では千五十二万円でございました。四年前の十二年調査では千二百四十六万円でございましたので、比較いたしますと二百万円ほど減少しているということでございます。これは、大きなところは貯蓄型の保険などが減っておりますが、預貯金だけを見てみますと約七十万円ほど減少しております。 また、同じように調査で、貯蓄を保有しているかどうかという質問項目がございます。これはお金を持っているか持っていないかということではなくて、預貯金もある、あるいは、現金も持っているんだけれども積極的に貯蓄をしているかという問いでございますが、そういう意味で、貯蓄を積極的に資産運用としてやっているというふうに認識していない、つまり貯蓄を保有していないとお答えになった先が、十六年度調査では二二・一%でございました。 ○原口一博 預金を切り崩しているんですよ。日銀総裁がかつて我が党の岩國議員の問いにお答えになりましたけれども、この十年間で得べかりし利子を百五十四兆国民は失っている、こういう数字でした。 私は、このお金が本当に民に流れると思っていないんです。この法案を精細に見ると、国債を保有できるような仕組みばかりをやっているんです。民間に流れる仕組みじゃないというのは、午前中、海江田議員が言いましたけれども、金融機関イメージ、ここに持ってきました。利用したい金融機関、一位、郵便局です。対応がよい金融機関、郵便局です。そして、簡保の例を持ち出すまでもなく、だれでもどこでも利用できる、これは国民のインフラじゃないですか。そこをわざわざリスクマネーをとる必要がありますか。 私は財務金融委員会の筆頭理事ですけれども、さっきこれは海江田議員が出しました。銀行は貸し出しをどんどんどんどん落としているんですよ。国債ばかり保有しているんですよ。これと同じようなメガバンクをつくる理由がどこにありますか。今でも、公的資金を入れた、自己資本に注入した分だって、八兆円ぐらいは返ってきていないじゃないですか。 それを一方で、ではまた大銀行と消費者金融、預金がゼロの人たちはどうやって暮らせばいいんですか。不慮の事故が起こったり、病気になったとき、どうやってやるんですか。一年間に銀行に百万円預けておいても、この間、〇・〇〇五という数字を麻生大臣はおっしゃったけれども、〇・〇〇三ですよ、三十円にしかならない。一方で、不慮の事故やいろいろなことでお金が必要になったら、最高二九・二%。御利用は計画的にと言われたって、計画できませんよ。 いずれにせよ、これだけの国債残高、これは国内でだれかが持つんでしょうか、財務大臣。海外に持たせるんですか。つまり、公的なお金というのはここに張りついたままなんですよ。ここが改革の本丸なんですよ。 総理、総理は松沢さんとの本の中で、郵貯の改革、郵便事業の改革というのは行政改革なんだと、まさに特殊法人に流れている金を遮断するんだとおっしゃっている。私も特殊法人の改革をずっと叫んできて、いろいろなものを取り上げてきた。だったら、財投債にことし四十一兆円も行っているんですよ、それをなくすのが一番じゃないですか。郵便局を民営化することじゃないんじゃないですか、総理。総理、今でもやれるんですよ。財投債の発行を予算から外せばいいんですよ。首を振っていらっしゃいますが、どうしてですか。 ○内閣総理大臣(小泉純一郎) 後から財務大臣が答弁いたしますが、それでは、今のままで官のお金が民に行くんですか。そうじゃないでしょう。財投債におきましても、急激に廃止することはできません。平成十三年度に預託制度を廃止しましたけれども、貯蓄から投資へという流れをつくらなきゃいけないというのは民主党も同じだと思います。そうでしょう。官のお金を民間に使う、これも同じだと思います。今の郵政公社のままで、安全な、リスクを伴わない資産管理をしなきゃならないといったら、必然的に国債に行くじゃないですか。 今回、民間になれば、国債を買ってもよし、ほかの方に投資してもよし、より民間に資金は流れていく。それを一挙にやれなんてできるわけないじゃないですか。そのぐらいわかるでしょう。 ○原口一博 一気にやっているんじゃないですよ。逆にふやしているんです。 それで、民のお金じゃないんです。官のお金じゃないんです。民に流すんだったら、ローンだって、いろいろなベンチャーローンだって組めるじゃないですか。それを野方図に流して国民を苦しめているのが小泉内閣だ。一刻も早い退陣をお願いしたい。そうでもないんだったら、解散して国民に信を問うてほしい。 ○財務大臣(谷垣禎一) 今、原口委員が財投債のことをおっしゃいました。四十兆ぐらいの規模だとおっしゃいまして、これまで年間四十兆から六十兆出してきたのは事実です。 しかし、これは、今まで郵貯、簡保から財投に預託されてきた、その預託金を返さなきゃならないということでやってまいりまして、平成十九年度で基本的に終わります。それで、平成十七年度の財投計画は十七・二兆でございますし、市中で発行している財投債は十二兆ですから、もう随分、委員のおっしゃる数字よりもスリム化してきているということを申し上げたいと思います。 ○原口一博 郵貯、簡保で買うなということを言っているんです。 ○財務大臣(谷垣禎一) 財投債で引き受けるのは十九年度までということは、今度の法案にも明記をいたしております。 ○原口一博 では、特殊法人にその官のお金は行かないということじゃないですか。 | |