郵政民営化に関する特別委員会

平成17年7月4日(月曜日)

○郵政民営化に関する特別委員長(二階俊博) 次に、原口一博君。

○原口一博 民主党の原口一博です。
 総理、先ほどのメールは、その中身については、私たち、理事会で整理をして、そして事実を解明していこうと、これは与党の皆さんも一緒にやってきた話なんです。ですから、私たちが、ためにするためにメールを出してきたということではないんです。
 きょう、ちょっとパネルを持ってきました。総理、これは前も議論させていただきましたが、官から民にという、単純にこういう形でやっていいのか。
 委員長、お許しいただいて、このパネルの資料を配付させていただきたいと思います。
 私は、きょうは、理念なき小泉郵政民営化に、この法案を廃案にするという立場から議論させていただくんですが、今一番困っているのは、この官が、官製談合や天下り、利権、そして私物化、依存と分配の政治で私物化されていることが問題なんです。それを単に民にしてしまえばどういうことが起こるかというと、国会のチェックがきかない、あるいは巨大な民業圧迫が起こるだけじゃないかというのをこの間議論させていただいた。
 今、私たちが必要なことは、不公正で非効率で国民不在のその官を本当の意味での公に変えていく、公平、公正、平等で、安全、安心、安定、国民の権利を保障する、そういう公をつくっていくことだ、私はそう考えているんですが、総理の基本的な御認識を伺いたいと思います。

○内閣総理大臣(小泉純一郎) 私は、民間にできることを公務員がやる必要はないと思っています。官から民へというのは民主党の主張でもあったんじゃないですか。だから、これは官でやるべき問題か、民でできるのかということをよく調査したり検証したりすることは必要だと思っております。
 同時に、民間でも公の仕事をやってもいいと思います。官は民の補完ということで今までやってまいりましたけれども、むしろ、民間でも公の部分の仕事をしている企業もありますし、民間人でも今や国家公務員と似たような仕事をされている方もおられます。ですから、私は、同じ仕事で公務員じゃなくてもできる仕事は民間企業なり民間人にどんどんゆだねていった方がよろしい。同時に、民間の方も公の分野で公共的な仕事もできるというんだったら手を挙げてほしい。
 そういう点については、官でできること、民でできることをよく調査しながら、できるだけ民間でできることは民間にゆだねていった方がいいと思っております。

○原口一博 きょうは法務省刑事局に来ていただきました。
 今、道路公団の橋梁をめぐる談合事件で、皆さん告発をされていると思います。その内容について伺います。

○法務省刑事局長 お答え申し上げます。
 平成十七年六月二十九日、公正取引委員会からなされた告発事実の概要ですが、株式会社横河ブリッジ、三菱重工業株式会社、石川島播磨重工業株式会社の三社は、平成十五年度にあっては他の鋼橋上部工事業者四十六社とともに、平成十六年度にあっては他の鋼橋上部工事業者四十四社とともに、日本道路公団が競争入札により発注する鋼橋上部工事について、受注予定者を決定するとともに、受注予定者が受注できるような価格等で入札を行う旨合意し、もって、被告発会社三社らが共同して、その事業活動を相互に拘束することにより、公共の利益に反して、前記鋼橋上部工事の受注に係る取引分野における競争を実質的に制限したというものであると承知しております。

○原口一博 総理、今刑事局長がおっしゃったように、私が伺っているのは、官をただ民にすればいいのではない。官というのは公僕ですよね。その公僕がまさに私物化されて、官製談合の山。つまり、本当の意味での公をきっちり確保しなければいけないんじゃないですかということを申し上げているのです。御異論がありますか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎) 別に異論はありません。官の分野の仕事、民間の分野の仕事、それぞれあると思います。

○原口一博 その官の分野、道路公団を鳴り物入りで民営化されました。四月の頭に発表された道路公団の会長、新しく株式会社になるその会長あるいは社長、それはどういう人ですか。ほとんどがこの道路公団OB。そして、今刑事局長がお話しになった、いわゆる長い間官製談合をしてきた、あるいは、私たちは先ごろ独禁法をこの国会に提出させていただいた、まさに官製談合をとめるためにどうすればいいかということを私たちはやっていたわけですが、その談合にかかわってきた人たちが会長になっているんじゃありませんか。違いますか、総理。

○国土交通大臣(北側一雄) 正確を期すために申し上げますが、道路公団は十月一日から民営化されます。会長予定者の方は、すべて民間から候補を選ばせていただいております。

○原口一博 道路公団のOBなんですよ。違いますか。そして、私が総理に申し上げているのは、ちょっと北側大臣、結構です、趣旨と違うことを。
 つまり、その談合の中の民間からもおとりになっているんだ。それでは本当の意味で私物化された官がさらなる私になるだけであって、国民の福祉、あるいは私たちの大切な今回の郵政事業。
 きょうも総理に申し上げたい。郵政事業における国民の権利というのは一体何なのか。郵便貯金法第一条、「この法律は、郵便貯金を簡易で確実な貯蓄の手段としてあまねく公平に利用させることによつて、国民の経済生活の安定を図り、その福祉を増進することを目的とする。」というふうに書かれています。簡易生命保険法の第一条についても同じです。つまり、国民の経済生活の安定と福祉の増進という政策目的があるわけです。
 これを廃止するということは、つまり、国民の側からいうと、この権利がなくなるということですか。中央政府の側からいうと、この権利を保障する責務を放棄するということですか。総理に伺います。

○内閣総理大臣(小泉純一郎) いつから民主党が公務員の方が信用できるという主張に変わったのか、理解に苦しみますが、民営化になっても郵貯サービス、保険サービスは十分機能されるという前提で民営化法案を提出しております。

○原口一博 いや、本当に総理、私は昔、非常に尊敬していましたよ、議論がかみ合っていた。しかし、今のは何ですか。私たちがいつから公務員が信用できると言いましたか。さっき、違うじゃないですか、公の世界で、公務員の世界が私物化されているということを言っているんですよ。その私物化されているものを本来のパブリックサーバントに戻すべきだということを申し上げているんです。
 もう一回聞きます。郵貯法、簡保法は廃止ですね。そして竹中大臣は、ここは民営化するわけです、民営化会社に。つまり、中央政府が担ってきた簡保あるいは郵貯、私は視察に行ってきました。馬渡島という、私のふるさとの佐賀県の唐津というところに行ってきまして、地方公聴会ですけれども、この船で郵便を一日四回運んでいるんです。そしてそれも、先ほど五十嵐議員がお話ししましたように、まさに公的な事業だからということで、一生懸命皆さんが、ある意味ではボランティア的にやっていらっしゃる。
 ここの皆さんに私聞きました。過疎化とそして高齢化が一気に進んでいる、そういうところの郵便局というのはどんな役割を果たしているんだろうと思って、私たちはこの委員会で視察と公聴会に行ったわけです。
 すごいですね。災害のときの避難地。それから、公述人がおっしゃったんですけれども、佐賀県はおれおれ詐欺あるいは振り込み詐欺も未然に、未遂に終わるのが一番多いと。なぜか。顔が見えるサービスをやっているからなんです。簡易保険あるいは郵便貯金、そこの人たちが、さっきも葉梨さんが大変いいお話をされました、他業をやったりコンビニをやったりなんということを国民は求めていませんよ。むしろ自分たちのしっかりとした決済手段が守られることを国民は求めているんじゃないですか。安全、安定、安心の機関を求めているんじゃないですか。
 文科大臣、お見えいただきました。文科大臣にお伺いしたいのは、小学校、中学校、この設置基準。やはり、歩いて行ける距離にある、その中で大変、地域のコミュニティーの中心となっている、あるいは教育の中心となっている、この義務教育の学校というものをしっかりと、設置基準を持って、そして予算を持って、守っていくのが中央政府の責務だと思いますが、文科大臣の御決意を聞きたいと思います。

○文部科学大臣(中山成彬) 公立の小中学校につきましては、学校教育法によりまして、その地区の学齢期の児童生徒の必要に応じて学校を設置するということになっているわけでございます。全国、都市部におきましても、あるいは僻地におきましても、子供たちがいる限り必ず学校をつくる、こういうふうになっているわけでございます。
 文部科学省といたしましては、今話がありましたように、学級数とか、あるいは子供たちが歩いて通うということも考えまして、例えば小学校の場合には四キロメートル以内とか、中学校の場合には六キロメートル以内とか、そういう目安を決めまして、そして市町村の学校設置の支援をやっているところでございまして、こういったことを制度的、財政的に担保しているものが義務教育費国庫負担制度であると考えているわけでございます。
 御承知のように、今、中央教育審議会におきまして議論をいただいているわけでございますが、それに基づきまして、私どもとしては、義務教育についての国の責任をしっかり果たしてまいりたい、このように考えております。

○原口一博 郵便局も、やはり地域においては大切な私たちの金融のインフラなんです。その金融のインフラというものは、何回もこれは竹中大臣も御答弁なさった、大切なものだ、決済のインフラというのは大切なものだ。この認識に変わりはありませんか、総理。

○内閣総理大臣(小泉純一郎) 私は、今回の政府の提案しております郵政民営化法案というのは、郵便局をなくすものではありませんし、郵便局のサービスをなくすものでもありません。これは、民営化されても、民間の会社になっても、民間の経営者になっても、今のサービスは展開される。さらに、今の役所なり公務員がやっている事業よりも、民間の創意工夫を発揮していただければ、今では想像できないようなサービスも展開されるのではないか。
 私は、民間に任せても今の機能が落ちるとは思っておりません。むしろ制約が解き放されて、我々の想像以上のサービスなり商品の開発もしてくれるのではないか。だからこそ、今の郵便局の存在というもの、これはネットワークとして資源である、資産である、これを生かしていこう、そういう物の考え方から民営化していくわけでございます。
 公務員でできることと、公務員でなくても民間でできること、これは先ほどからお話がありましたけれども、十分検証していただくというのが大事なことだと思っております。

○原口一博 総理、私が聞きたいのは、今は公社法の中で、中央政府の責務として、その国民の大事なインフラである郵貯、簡保というものについての規定が書かれているわけです。その規定をなくして、純粋な民間会社、持ち株も放すわけですね、ファイアウオール、リスク遮断をして、そして完全民営化後には中央政府のコントロールというのはなくなるわけです。ということは、私は端的に聞いているんです、それは中央政府におけるこの大切な郵貯、簡保という国民のインフラの提供責務を放棄することですかと。
 民間会社が何をやるかというのは、それは民間は株主のもの、その株主が三分の二の議決で定款を変えれば、どんなにでもやれるんですよ。総理が幾らネットワークの価値があると言っても、株主がネットワークの価値がないと言えば、いつでもやめられるんです。設置基準をつくるというような、後で今回の修正案をどういうふうに受けとめていらっしゃるのかお伺いしますが、幾ら設置基準があっても、それに伴う財政的な裏づけがなければ消えるのは当たり前じゃないですか。総理は割と率直に、非効率的なところあるいはなくなるところもあるというふうにおっしゃっているのはそういう意味じゃないですか。
 総理、端的に伺います。中央政府の、簡易保険事業あるいは郵貯事業を提供する、そのインフラを整備するという責務を放棄するんですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎) 民営化された段階では郵貯法、簡保法は廃止されますが、私は、貯金サービス、保険サービスは、民間が国民に提供するようなサービスあるいは商品開発を展開してくれると思っております。原口さんが、それは公務員でやるべきだ、公務員の方が信用できると言うことに対しては、それは批判いたしませんが、私は、民間に任せても、今までやってきたサービスは維持されると思っております。

○原口一博 私は、きょう総理や竹中大臣に伺いたいのは、希望やあるいは経営の判断をここで聞くつもりはありません、限られた時間ですから。きょう伺いたいのは、もう端的に、法律のどこにそれが担保されているのか、そのことを聞きたいんです。どこに担保されていますか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎) それは、完全民営化されたときには義務づけしません、民間になれば。当然です。義務づけされていないものが、今まで公務員、役所がやってきたサービスを民間にできないということは断定できないと思います。

○原口一博 つまり、簡易保険やあるいは郵便貯金という大切な国民のインフラを整備し、そして保持していくという責務を、あなたはこの郵政民営化法で放棄するということを言っているわけです。
 私は、公務員が信頼できるなんて言っていませんからね、民主党。(小泉内閣総理大臣「信頼しているじゃないか」と呼ぶ)信頼していませんよ。すぐそうやって、総理と議論するときは冷静にやらなきゃいけないので、公務員が信頼できないことをやっているというのを何回も予算委員会でもやり……(小泉内閣総理大臣「民間の方がいいじゃないか」と呼ぶ)そういう単純な話じゃないんです、総理。
 公務員は本来、信頼をかち得てやるべき、そういう仕事なんです。しかし、それをゆがめているのは、公務員自身じゃなくて、それを依存と分配の手段に使ってきた政治そのものじゃないですか。政治そのものを変えないで、公務員が悪い、もともとの公僕に戻りなさいということを言っているんですよ。御理解いただけますか。
 伺ったことに答えてください、総理。つまり、簡易保険事業と貯金事業については、中央政府は、自分に課された責務、それはどこにもなくなりますね。国は、簡易保険事業やあるいは郵貯事業というものを国民に提供する義務、完全民営化後、残りますか、残りませんか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎) それは、国としては残しません。完全民営化して、民間がそのサービスを提供してくれるということでございます。

○原口一博 私は、それでは本当に、安住さんがあの紙芝居をやりましたけれども、八千円の年金を、さっきの船のあれでもそうですけれども、片道八百円かかるんですよ。そして今、日本の中では、五百以上のところが、郵便局しかない市町村、金融機関は郵便局しかないというところですよ。過疎化が急激に進んでいて、そしてその上に高齢化が進んでいる。八千円の年金を引き出しに行くのに、千六百円もあるいは千八百円もお金をかけて行くんですか、それを国民に強いるんですか。
 総理、国民が本当に求めているものは、郵便局に何を求めているのか。離島の皆さんもおっしゃいました、玄界島の方がこうおっしゃいました。自分たちは、被災の後、九電体育館に避難をしました、その翌日から郵便局の皆さんが自分たちに励ましの手紙を送ってくれました、玄界島が復興されて、実際にそこへ帰ってみて、実際に金融機関がなくなったら私たちはどうなるんでしょうか、建物は復興されたけれども住めない島になるんじゃないでしょうか、そういうお話だったんです。
 総理は、民間企業は玄界島にも来ていると言われていますが、松野議員が明らかにしたように、馬渡島もそうでした。入り口のところまでですよ、あとは電話をかけてとりに来てもらうんですよ。
 中央政府でしかできないそういうサービスを放棄する理由が私にはわからないんです。それは、必要最小限、中央政府が国民に対して保障すべき責務じゃないでしょうか、それこそ公共じゃないでしょうか。そこまで民間に任せて、そして、郵貯や簡保は民間がやってくれるかもわからない。そんなことで、百時間足らずのこの質疑の中でしたけれども、どれだけここの閣僚の皆さんが答弁を言い直したか、あるいは謝罪をしたか。そして、さっきの郵政民営化準備室、広報室、この人たちがでたらめな答弁をしてきたか。私は、そういう答弁を聞きながら、この郵政民営化法案で国民が幸せになるという実感はどこにもなかったんです。
 今、八人の私たちと同じような考え方をしている同志が、それこそもういませんね。一緒に馬渡島に行った人たちもいませんよ。議事録をごらんになってください。どうか国民の皆さん、この委員会の議事録をごらんになってください。九割は反対ですよ。議事録をごらんになってください。
 私は、総理、もう一回聞きます。郵貯や簡保というものは、つまり、民間にゆだねる、それを提供するという義務も国は負わない、そういうことですね。

○内閣総理大臣(小泉純一郎) これはわかりやすくていいと思いますね。基本的な考え方の違いがここに出ている、原口さんは民主党を代表して質問されているんだから。
 私は、郵貯サービス、簡保サービス、これは国の義務としてやる必要はないと思っています。民間にいわゆる公的な、国民が必要としている分野をゆだねても、民間は十分なサービスを提供してくれると思っております。公務員じゃなきゃ、役所じゃなきゃそういう義務を果たせないというふうには思っておりません。ここは極めて基本的な考え方の違いだから、はっきりしておきます。
 だからこそ、民間に任せることは民間に。民間に、私は、そんな不信感を持たない方がいいと思います。民間に任せて、民間が今、実に多くの公の分野に進出してくれております。今回の民営化法案は、役所がやらなくても、役人がやらなくても、民間に任せれば今までやってきた以上のサービスもしてくれるかもしれない、また、してくれる余地を残した法案であります。私は、だからこそ民営化を推進しているんです。
 この国会の場で、郵貯サービスはどういうものがいいかとか、郵貯の商品、簡保の商品はどういうものがいいか、私は、こういうことは国会議員よりも民間人に任せた方がはるかにいいサービス、商品を提供してくれると思っています。そこら辺は民主党と私どもとは基本的に違います。

○原口一博 私がなぜ文部科学大臣にお伺いしたか。それは、その気になればできることも、民にはできないことがあるんです。採算がとれないもの、株主利益につながらないもの。民間企業が責任を負うべきは、国民ではなくて株主なんです。営利追求のビジネスとしては成り立たない、そういう国民生活を守るための分野があるから公があるんじゃないですか。
 郵貯事業あるいは簡保事業というのはビジネスモデルが違う、きのうもお話がありました。それは、自民党の皆さんさえもそうおっしゃっているんです。営利追求のためには民にはできないことがあるからこそ、どの国にも政府が存在し、そして公的な公共サービスを行い、国民はその経費として税を払うんじゃないですか。その公のところを否定するというわけですか。
 修正案について後でお伺いしますが、総理、修正案については、文言を変えただけで実質的な中身は変わらない、こういうお考え方でいいですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎) そのとおりであります。実質的な内容は変わっておりません。文言は修正いたしました。

○原口一博 修正案の提出者に伺います。
 皆さんの修正案は、郵貯・簡保事業が中央政府の責務として大事だ、そういう観点に立った修正案だと私は思っていました。しかし、それを受け入れたと思っていた、今の今まで思っていた総理は、そうじゃないと言っています。それでいいんですか。

○衆議院議員(山崎拓) 総理の答弁のとおりでございますが、この修正案は、政府・与党合意に基づきまして、政府・与党合意を尊重する立場から修正案を作成いたしたものでございます。

○原口一博 私は他党の合意に口を挟むつもりはない。だけれども、聞いたことを答えてください。
 皆さんの修正案の骨格は、中央政府において、郵貯事業、簡保事業、この責務を中央政府がまだ負うんだ、そういうことじゃないんですか。総理は、そんなものは民間だ、自分たちは関係ないとおっしゃっていますが、それでいいですね。(発言する者あり)

○郵政民営化に関する特別委員長(二階俊博) 御静粛に願います。

○衆議院議員(柳澤伯夫) 私ども自民党の中で、与党として郵政民営化関連六法案を審議いたしました。そのときに、民営化の基本は総理が今力説されたとおりなんだけれども、その中で、貯金それから保険のサービスを何とかユニバーサルにやらせる道はないのか、これは国民の、利用者の立場に立った見地です。もう一つの立場は、それを実際に経営する立場からの見解で、この民営化の基本と折り合う形で一体的な経営ができないのか、これを工夫する道はないのか。こういうことで、一貫してすさまじい深みと広さのある議論をした。これはもう私、代表質問でも申し上げたところでございます。
 そうして、金融のユニバーサルサービスを確保する道としては四つの方途を講じていただきました。これは今、山崎筆頭理事が言ったように、私ども与党と政府の間で合意をした四月二十五日の合意に基づくものでございます。
 それからもう一つ、一体的な経営というものができる道はないのか、民営化の基本の中で一体的な経営ができる道はないのかということでやったのが、今度のいろいろな形での、株の持ち合いを民営化と背馳しない形で盛り込むことはできないか、こういうことから出た結論でございます。

○原口一博 具体的に、では法案で聞きますね。
 「郵便局を活用して行う地域住民の利便の増進に資する業務」として銀行業、生命保険業の代理業務を例示、修正案はこういう形になっていると思います。違うじゃないですか、総理がおっしゃったのと違うじゃないですか。
 つまり、総理は修正案に反対なんですね。つまり、中央政府が保険業あるいは郵便貯金業、これを中央政府の責務としてやることは反対でしょう。明確に言ってください。

○内閣総理大臣(小泉純一郎) それは、義務づけないということで、郵便局がそういう仕事はできるということなんですよ。親切でしょう。

○原口一博 そうなんですよ。法案修正と言っているけれども、今までの法案ではどうなっているかというと、郵便局会社は、では今までの法案でもできなかったのか。できるんですよ、今の原案でも、銀行業、生命保険業。
 では、今回の修正案は何のためのものですか。

○衆議院議員(柳澤伯夫) これは、先ほど言ったように、設置義務であるとかあるいは基金であるとか、そういうような四つの工夫をして、何とか義務づけないでできるだけ実現できるような方法はないのかということで、実は我々、そういう手だてを講じたわけです。
 そうして、その手だてに基づいてこの金融の二つのサービスはやるようになったんですが、これをやるものとするということになると、これは義務づけができたということになりますので、そういうことはできない。しかし、いろいろな手だてで事実上ユニバーサルサービスができるようにしたということが実現できましたので、できるものとするという例示の中にその二つのサービスを入れたというのが、今回の改正でより明確化した。法律に書くことによって、ある意味でその考え方が強化されたということも言い得ようかと考えております。

○原口一博 総理がおっしゃった方が正しいです。大体柳澤さんがおっしゃる方が正しいんだけれども、柳澤さんは正確に答弁する方ですけれども、今回は私は、総理がおっしゃったように、今まで可能であったが、この法文でより明確にした。つまりそれは、必須業務としない以上、やらなくてもいいんですよ。そうですね。

○内閣総理大臣(小泉純一郎) これは、郵貯・簡保サービスができないのではないかという不安があるから、そうではない、できるという今までの答弁をより明確にしようと。内容は変わっていないんです。(発言する者あり)

○原口一博 今、中井筆頭がお話しになったように、今までも可能であったものを例示しただけであって、何ら法的な効力においての意味はないんです。それでよろしいですか。

○内閣総理大臣(小泉純一郎) 内容は変わっていないんです。ただ、不安感を払拭するために、できますよ、心配しないでくださいと。小泉が修正は考えていないと言っているということをけしからぬと言っているから、文言の修正、不安感を修正、字句を修正するということは、内容は変わらないんだから、いいですよと。

○原口一博 では、国民の皆さんはもうおわかりになったと思います。民営化された後は金融のユニバーサルサービスは義務づけされていないということです。
 それでは、修正案について伺います。
 郵貯銀行の定款は、その設立に当たって何かを盛り込む旨を義務づけたとしても、その後の株主の議決権により修正が可能ですよね。そうですよね。定款というのは三分の二以上株主がいれば変えることができるわけですから。逆に言えば、修正について認可の対象としない限り、設立後定款を変えることができるのであれば、修正も、さっきの総理の答弁と同じように、ここの条文ですね、百五条、百三十四条、これも法的な効力としては何の意味もない。つまり、総理のお言葉をかりれば、不安だからあえて文言を変えた、そういうことですね、総理。

○内閣総理大臣(小泉純一郎) そう、明確にしただけです。

○原口一博 きょう私がここで伺いたかったのは、つまり、法案を私たちが議論していますから、法案によって何が法的な効力が変わったかということをここで明らかにしたいんです、修正案が出てきたのはちょっと前ですから。しかも、私たちが唐津の馬渡島で三メーターの波で本当にひっくり返っているときに、そこにも来ないで修正案を議論されるというのは本当に遺憾千万。自分たちの国会の外で、公述人についてもいろいろな話をしているときにこういうことをやられるというのは、まさに国会を軽視するということとしか思えない。
 もう一つ、私は、ここではまだほとんど議論されていないんですが、今までの私たちの資産、これはどう切り分けるんですか。総理、お手元に資料を差し上げていますけれども、郵便事業は五千億ぐらいの債務超過ですよね。そして、実質的には、郵貯事業、これでもってその後の民営化された株式会社の自己資本も補っていく、そのように考えていますが、これは事実ですか、総理。

○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) 資産の切り分けでございますが、資産の切り分けにつきましては、これはどのように切り分けるかというのは、承継会社等の目的と業務に照らしまして、公社の財産、その他の業務、資産負債を各承継会社に適切に承継させる、そのことによって承継会社等の業務が適切に遂行されるようにする、そのような形を法律の中に盛り込んでおります。
 どのように分けるのかというお尋ねだと思いますので、具体的に、まず内閣総理大臣と総務大臣が基本計画を作成いたします。その上で、それに従いまして、新会社の経営陣になる方が経営委員会を構成しますけれども、この経営委員会が、これは公社の協力を得なければなりません、公社の協力を得ながら、より詳細な承継の実施計画を決定する。そして、それを主務大臣が認可する、主務大臣の認可を受けるという仕組み、そういう手順を決めております。そうすることによって適正に行われることになるというふうに考えております。
 また、この主務大臣、内閣総理大臣と総務大臣ですけれども、この主務大臣は、民営化委員会の資本の配分、これは資本の配分がどうかについて、そうしたことを含む意見を民営化委員会が言うことになっていますので、それを十分に聞いた上で承継計画の認可を行う、かつ、民営化委員会の意見は国会に報告される、そのようなオープンなプロセスで適切な切り分けを行うということにしております。

○原口一博 村井先生にお答えになったことを今そのままお答えになったと思います。
 私が聞いているのは、これは、よく皆さん、総理も、官のお金だとおっしゃっていますが、とんでもないですよ。これは国民のお金ですよ。あなたのお金じゃないんですよ。国民のお金を、では国会承認も要らないで、国会承認もしないで、簡単にどこかに切り分けるということができるんですか。これは憲法上の財産権の問題じゃないですか。BISの自己資本をどれぐらいにするかわからない。しかし、民営化するというわけでしょう。では、この人たちに聞かなくていいんですか、国会の承認を受けなくていいんですか、総理。

○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) 財産権のお話が出ましたが、まず、今申し上げたような形で、非常にしっかりと透明な形で、最終的には主務大臣がやるというような仕組みをつくっているというのが一つでございます。
 そして、その上で、郵便貯金銀行の自己資本比率というのは、これは承継計画に基づく資産負債の切り分けによって決まってまいります。その資産の安全性、財務の健全性が決まってくるわけですが、これは、公社の郵便貯金事業から継承される資産には多くのリスクアセットは含まれないと想定されますので、その意味で、BIS規制に基づく最低の所要自己資本比率は問題なくクリアできる水準、まずその財務がそうだというのが二点目でございます。
 その上で、もう一点重要なのは、独立行政法人の郵貯そして簡保の保険管理機構に前の旧勘定、政府保証つきのものは承継され、政府保証が継続される、これも重要な第三の点でございます。
 今申し上げたようなことを組み合わせて考えますと、民営化後におきましても、民営化前に預入された郵便貯金について、きちんと利払いまた払い戻しを行うということも言っておりますので、その意味で、預金者の財産権を侵害するものではないというふうに考えるわけでございます。

○原口一博 総理、長々と答えられましたけれども、全然違いますよ。
 BISの自己資本、一四%ぐらいとおっしゃっていましたかね。一般の銀行の平均値を上回った部分、その部分は勝手に、そのお金はあっちに行け、貯金銀行に行きなさい、郵便会社に行きなさい、窓口会社に行きなさい、持ち株会社に行きなさいと、皆さん勝手にやれますか。それこそ国民が合意をしなきゃいけない。何でもかんでも自分らで勝手にやっているんです。
 私は、今回の郵政広報についてもけしからぬと思う。自分たちの政策目的を達成するためにまだ法案が通る前に予算をつくり、そして、私が不思議に思うのは、隣に座っていらっしゃる石破先生にも随分御苦労をおかけしましたが、どうしてできたばかりの会社が随意契約できたのか。一億五千万ですよ。そして、なぜ随意契約をやったかという理由書も付さなきゃいけない。その理由書を見たけれども、中身はどこにでもあるような中身。それがどうして契約できるのか。そして、一月十八日につくられたとされている想定問答集、なぜ一月十八日につくらなければいけなかったのか。私は不思議でならないんです。
 総理、ここにこの間の答弁資料を全部持ってきました。石破さんがうわっと言っておられるぐらいに、二転、三転、四転、五転しているんです。なぜか。あり得ないことが起こっているからです。
 会計検査院に伺います。
 会計検査院は、参議院の行政監視委員会で、荒井委員に対して、この事案、私は、郵政イエスと国民に対してイエスを求めるような、そういう広報のあり方自体、絶対あってはならないと思う。そして、この会計のやり方についてもおかしいと思う。会計検査院がどのような検査をされるのか、基本的な認識について伺います。

○会計検査院長 お答えいたします。
 この政府広報契約につきまして、当委員会において数々の議論がなされておりまして、それは拝聴をいたしております。
 この件については、やはり一連の会計事務処理について実態を十分調査していく必要があると考えております。したがいまして、今後、検査を行う際には、当委員会での御議論などを十分念頭に置いて検査に当たってまいりたいというふうに思います。

○原口一博 法務省に伺います。
 公文書偽造罪はどのような場合に成立しますか。そして、虚偽公文書作成罪はどのような場合に成立しますか。二つ、刑事局長に伺います。

○法務省刑事局長 公文書偽造の罪は、行使の目的で名義を冒用して公務員の作成すべき文書を偽造した場合に成立し得るものと承知しております。
 また、虚偽公文書作成の罪は、公務員がその職務に関し、行使の目的で虚偽の文書を作成した場合に成立し得るものと承知しております。

○原口一博 竹中大臣、私は手元に、この会社の社長とあなたの岸秘書官が直接接触した証拠と言われるものを持っています。
 なぜあなたの秘書官が、あなたは郵政担当の事務をつかさどる、そういう大臣ですか。松野委員や多くの人たちには事務並びに調整をつかさどる大臣であるという答弁もされていますが、この委員会ではそうではないという答弁もされたように思います。どっちですか。

○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) 私は、郵政民営化法案を担当しておりまして、その範囲で必要な説明責任等々を果たしていかなければいけません。
 郵政民営化法案の作成に当たりましては、非常に大きな法案でありますから、政府の中での調整、そういった問題も当然に入ってまいりますが、法案を作成して、それを説明して、しっかりと国民の皆様に納得をしていただいた上で成立を図る、それが私の役割だと思っております。

○原口一博 あなたは、この一連の各省の事務、広報も含めてですが、その事務の責任者ですか。

○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) 政府は大きな組織でございますから、事務そのものはそれぞれの担当でしっかりと対応してもらっていると思っております。

○原口一博 わざと答えていない。事務の担当は、官僚がやるのが当たり前じゃないですか。それをまとめて責任を持つ、それが政治の責任でしょう。だから政治家を大臣にし、あなたは学者でいらしたときも大臣でいらっしゃいましたけれども、大臣の責任として所掌していますねということを聞いているんです。

○郵政民営化担当大臣(竹中平蔵) 郵政民営化の法案の作成、それに必要な説明、必要な場合の調整、それが私の仕事でございます。

○原口一博 広報や事務の調整もあなたの責任だという答弁があります。
 そしてここには、今回のターゲット層認知と強度から上記プライオリティー、竹中大臣から指示を受けています、当該社長が岸秘書官と直接話し、竹中大臣の意向を確認しました、こう書いてある。
 これを総理、ごらんになりましたか。これが小泉「郵政民営化フライヤー戦略」、今回のまさに一億五千万のチラシのメディア戦略の基礎となった考え方です。この考え方を採用しています。だから、今回のターゲット層の認知と強度から上記プライオリティーが指示された。
 これをごらんになってください。B層と言われるところ。A層は、さっき私が申し上げた道路公団、道路等の結果から小泉構造改革についてはネガティブだ、A層ですね。B層、「民営化の大儀と構造改革上の重要性 認識レベルを高めることが必要要件。」「大儀」の「儀」が間違っていますが、これは私が間違っているんじゃないですよ、政府から出されたのをそのまま資料として出しているんです。小泉内閣支持基盤、主婦層、子供を中心、シルバー層、そして、具体的なことはわからないが、小泉総理のキャラクターを支持する層、IQ軸ロー。何ということですか。
 官房長官、あなたは男女共同参画担当大臣ですね。こういう事態について、所見を伺います。

○内閣官房長官(細田博之) この企画書の中におきまして、国民の皆様あるいは各界各層の皆様をIQが高いとか低いとか、そういう表現を使っておること自体は極めて問題があり、私も不適切だと思っております。

○原口一博 法務大臣に伺います。
 人権の、まさにそのつかさの長として、法務大臣がこういう人権侵犯のおそれのある事案について適切に対処しなければならない、私はそう考えますが、法務大臣の所見を伺います。

○法務大臣(南野知惠子) お答え申し上げます。
 法務省は、法務省設置法第四条第二十六号で定めるところにより、人権侵犯事件に係る調査並びに被害の救済及び予防に関する事務をつかさどることとされておりますが、これは、人権侵犯事件等として申し立てがなされた場合等において、その調査を行って、所要の措置を講ずることを意味するものであります。このような手続のほかにあります個別の案件につき一般論を超えて所見を述べることは差し控えさせていただきたいと考えております。
 なお、人権擁護は政府全体として取り組むべき課題であって、行政遂行に係る問題については、原則として、まずはそれぞれの所管府省庁において自身の責任において調査の上、これを踏まえて適切な判断を下されるものと承知しております。その上で、法務省といたしましても、人権に関する問題があれば、各部署の報告に対して、これに意見を申し述べることはあり得ると考えております。
 対象をIQによって分類したかのような記載部分については、法務大臣である私も行政が認容すべきものではないと考えております。

○原口一博 石破さんからいただいた文書をそのまま読んでいただきましたけれども、では、あなたがお読みになったその二行目、何と書いてありますか。「予防」と書いてあるじゃないですか。単に人権侵犯事件として申し立てがなされた場合においてだけあなたたちが出てくるんじゃないんです。わかりますか、予防が必要なんです。
 そして、こういう主婦層、シルバー層、具体的なことはわからないが単なるイメージである、ファシストのやり方じゃないですか。自分たちの政策を、この郵政民営化法というのは、国民の中からわき起こってきた、そういう改革法じゃないんです。
 前に予算委員会で御一緒していた自見さんから檄文が届きました。「理念なき郵政民営化に反対する十の理由」、その中で、十七回もアメリカと協議を重ねて、アメリカのその要求どおりに法案をつくったとこの資料の中には書いてある。
 今の法務大臣の答弁では、今人権擁護法が議論されていますが、法務省の中にそのチェック機関を置くことはできません、そんなことをやったらだめですというのを答えているようなものじゃないですか。所管において適切さに欠いているから私たちはあなたに聞いているんです。所管がやったことが、今官房長官がおっしゃったように、まさに適切さを欠いているからあなたに聞いているんです。
 この事案について法務省としてどのような対処をするのか、明確な答弁を求めます。

○法務大臣(南野知惠子) 今申し上げましたように、対象をIQによって分類したかのような記載部分については、法務大臣である私としましても、行政が容認すべきものではないとこれは考えております。
 特定の私人の行為について、調査を得ないで人権侵害に当たるかどうかを確定的に申し上げることは、これは適当ではないと思いますけれども、今伺っている範囲では、行政としてこれを容認すべきものではないと考えておるということでございます。
 今後とも適切に対処してまいるということは申し上げるまでもありません。

○原口一博 私は、十分に調査をして、そして、さっきの修正案、六項目全部について伺おうと思いましたけれども、総理が看破されたように、ほとんど法的な意味はないんです。つまり、具体的なことは詰めずにイメージだけで物が進んでいけば、実際オペレートするときに困るんです。実際に国民の権利が侵害されたときにそれを回復できないんです。
 最後に、公社総裁に伺います。
 前回の私の質疑で、四千万ステップスでしたか、その中の一千七百万ステップスだけを、それだけを今回やるんだ、そして、それをやるためには前提があるんだ、政府がセーフティーネットを張ってくれることなんだと明確にお答えになりました。こんなことでやりたくないというお気持ちがにじみ出ていました。政府はセーフティーネットを張りましたか。
 そして、この修正案によって、今まさに法案が通る前にシステムの改変をなさっていますが、システムの改変は必要ですか。
 二点について伺います。

○日本郵政公社総裁 お答えします。
 公社全体のシステムの近代化、これは今、一生懸命取り組んでおりますが、民営・分社化に関する新規の開発というのは、これは要件が凍結できませんから、まだ一切発注も何もしておりませんで、動いておりません。
 今回の修正は、法案修正及び一部附帯的な省令は基本的なフレームワークは変わらない。変わらないわけでありますから、それによって、今私どもが考えている暫定対応の内容が変わるものではありません。
 いずれにしましても、今先生おっしゃったように、四千二百万ステップ分の千七百万ステップしかできないわけなんですから、いずれにしても、要件が凍結できましても、前提条件の、政府としてセーフガードをきちんと張っていただくということが絶対的に必要な要件であるというふうに考えております。

○原口一博 総裁、私が伺っているのは、今の段階で、つまり、総裁がおっしゃっているのは、何もガイドラインとか、あるいは金融庁のさまざまな中身の内規を変えればいいというだけの話じゃないと私は思うんです。つまり、法的な担保もこの時点でもう終えていますかということを伺っているんです。

○日本郵政公社総裁 お答えします。
 主としまして、商法とか銀行法等による法律で決まっている提出期限までに決算書類が出ない等のできないことがございまして、これは、法的あるいは行政的に規則を緩めていただければ乗り切れるんだと思います。それを乗り切るために、今、準備室の副室長それから公社の副総裁及び山下専務が出まして、何をどういうふうにカバーすればいいかというのを詰めている最中でございまして、法案がもしこのまま通るとすれば、それでカバーし得る体制に、準備といいますか勉強が進んでいる、こう御理解いただいていいと思います。

○原口一博 委員長もお聞きになりましたように、今勉強が進んでいる、そういうお答えであります。
 システムというのは、金融やさまざまな、あるいは保険といったものの心臓ですよね。その心臓がまさに、総理には申しわけないけれども、どこかのカルト教の教主を見ているようだと言う人がいました。私はそこまでは言わない。だけれども、本当に郵政民営化ありきで、そして何が何でも自分の、御自身の時代にやらなければいけない、そこが先に来ているから困るんです。
 本来であれば公を、私は、修正案の皆さん、これだけ苦労されたので、だけれども、法的に何の実効性もない。法的な実効性がなければ、三十三条についての大臣答弁だって法的拘束力はないと言っているわけでしょう。
 総理に伺います。総理は、この中央省庁等改革基本法の三十三条、これを取れとおっしゃいましたね、削除しろと。そういう働きかけをされていますね。

○内閣総理大臣(小泉純一郎) しかし、これはもう前にも答弁いたしましたように、法制局等で何ら問題はないということでありますので、民営化法案は、提出されたときにもたびたび御質問ありますが、今までの答弁と同じでございます。

○原口一博 しかしということは、私が伺ったのは、それでも削除しろと御指示をなさったでしょうと。法制局に聞いてみて、まあこれでも何とかやれる、そういうお話だったけれども、削除すべきだ、そういう御指示をされたことはありますかということを伺っているんです。

○内閣総理大臣(小泉純一郎) それは覚えておりませんが、いろいろ議論した中でその必要はないと言うから、別にこだわらないということでございます。

○原口一博 議事録にちゃんと、当時の片山総務大臣がお答えになっていますから、御指示されているんですよ。
 私は、この国会で、法律について答えている大臣答弁が、単にそのときの政治の信条を答えたとか、あるいは将来における政策の見通しを答えたという答弁が出てきて、それがまかり通れば、一回一回私たちは国会で聞かなきゃいけませんよ、大臣、今の答弁はあなたの信条を述べたものですか、法律に対する解釈を述べたものですかと。こんな審議をやってはならない。正々堂々と、本当に郵政民営化が正しいというのであれば、三十三条をまさに取ってからやればいいじゃないですか。
 小泉内閣に求められているのは、国民の今置かれている現状をしっかりと認識するその立場であります。竹中さんがおっしゃっているリスクマネーがいいのか、私がきょうお話をした、安心、安定、安全のその金融がいいのか。廃案にするというんだったら解散だとおっしゃっていますから、ぜひ解散して、国民に信を問うてください。

○内閣総理大臣(小泉純一郎) 成立すると思いますから、解散する必要はないと思っています。

○原口一博 終わります。