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| 2001年1月25日 原口一博国会通信(6) DIGITAL SYOKASONJYUKU 昨年暮れにホットな論争が交わされた安全保障上の論点について整理をしました。 国立国会図書館の皆様にお願いしてコンパクトにまとまめていただきましたので議論の材料にしていただければと思います。積極的なご意見をいただければ幸いです。 集団的安全保障―国連の集団的安全保障、強制措置(制裁) 集団的自衛権 集団的安全保障 集団的安全保障は、全ての関係国が参加する集団(国際社会または地域)において、相互に戦争その他の武力行使を禁止する取極を締結し、紛争の平和的解決を義務づけ、取極に違反した国に対して集団的制裁を行う仕組みである。 国際連盟規約においては、制裁は経済制裁にとどまり、しかも実施は各加盟国の判断に委ねられていた。国際連合憲章においては、武力の行使・武力による威嚇を一般的に禁止し(2条4項)、安全保障理事会が平和に対する脅威、平和の破壊、侵略行為の存在を認定し、いかなる措置をとるか決定するとし、非軍事的及び軍事的強制措置について規定した。(憲章第7章)。また、地域的機関・地域的取極による地域的な集団的安全保障との両立も認められている(第8章)。 国連憲章の集団的安全保障では、禁止と制裁の対象は必ずしも対応していない。とくに「平和に対する脅威」(第39条)は、これまで安保理の決定により多様な事態が含まれるに至っている。(南アフリカのアパルトヘイト体制、ボスニア内戦など)。 集団的安全保障は、個別的安全保障の対概念である。個別的安全保障は国家が独力でまたは他国との同盟によって潜在的な敵対国に対して安全を確保しようと言うものであり、対立する国家群の間で力関係を均衡させるによって戦争を防止するという勢力均衡論に基づいていた。勢力均衡論は軍備拡張を招き、第一次世界大戦に至ったことから、第一次世界大戦後の国際連盟においては集団的安全保障が導入され、第二次世界大戦後の国際連合においてさらに強化が図られたという経緯がある。しかし、冷戦期においては、国連憲章が想定した集団的安全保障が機能しないことから、「集団的自衛権」(後述)を根拠にして本来克服されたはずの同盟が復活したとの指摘もある(北大西洋条約、ワルシャワ条約等)。 国際連合の集団的安全保障における強制措置(制裁) 国連憲章は、第7章において強制措置を規定する。安全保障理事会は、平和に対する脅威、平和の破壊、または侵略行動の決定をし、勧告を行う(憲章第39条)。さらに停戦・撤退の要請等の暫定措置(第40条)に続き、外交関係・経済関係の断絶などの非軍事的強制措置(第41条)、さらに不十分な場合、陸海空軍の行動である軍事的制裁措置をとることができる(第42条)。強制措置が発動されれば加盟国は協力する義務を負い中立を援用できない。 安保理は加盟国との間に兵力の使用等を取り決める特別協定を締結することとされているが(第43条)、国連軍の編成や規模について常任理事国の間で合意できず、憲章で予定した国連軍によって軍事的措置が実施できる状況にはない。このため、安保理は国際の平和と安全を回復するため加盟国に対し犠牲国に必要な援助を与えることを勧告する、または、特に冷戦後、憲章第7条に基づき必要なあらゆる手段をとる権限を加盟国に受権する方式をとっている(「湾岸戦争」など)。 安保理は、常任理事国が有する拒否権によって機能しないこともありうる。このような場合、一定の条件下で総会が勧告する制度がある(「平和のための結集措置」)。 集団的自衛権 集団的自衛権は、国連憲章第51条において初めて明文化され、自国と密接な関係にある他国が武力攻撃を受けた場合、被攻撃国を援助し共同して防衛にあたる権利であるとされる。その性格について、学説は次のように大別できる。 第一は、集団的自衛権は、個別的自衛権の共同行使とする説である。 第二は、集団的自衛権は、他国を防衛する権利とする説である。 第三は、他国における自国の死活的利益の防衛とする説である。 集団的自衛権は、権利であるが、その発動には被攻撃国が攻撃を受けたことを宣言すること、被攻撃国による要請があることが必要であるともされる。(国際司法裁判所ニカラグア事件判決)。また一般に、国家における侵害が急迫しており不正であること、防衛は、他の手段によることができず(必要性)、必要かつ相当な限度にとどまること(均衡性)が自衛権行使の要件とされており、集団的自衛権の行使もこれらの要件を満たさなければならない。 ■ DIGITAL松下村塾〜原口一博国会通信 メールマガジン登録 |
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