2001年3月27日
原口一博国会通信(18)                         DIGITAL SYOKASONJYUKU

 

   日米議員交流プログラム・日米議員共同研究プロジェクト概要報告

 財団法人国際交流センター(http://www.jcie.or.jp)主催のプログラムに参加し、318日から24日の間、超党派国会議員訪米団の一員としてワシントンDC、シアトルを訪れました。本プログラムは、今年で23回目、26年に及ぶ極めて重要な、伝統を誇るプログラムです。歴代の日米トップリーダー達の多くが、この日米議員交流プログラムの参加経験者です。首相・閣僚経験者も多く、日米の高いポジッションにある人たち、最前線にいる人たち、最も活動的な人たちが党派、国籍を超えて率直に議論を交わしてきました。

 訪問時期もまたとない時期でした。誕生したばかりのブッシュ新政権。改選されたての米議会。私たちは、新政権と本格的な意見交換を行う初めての国会議員訪米団でした。また日米首脳会談がちょうど19日に開催されたことも幸運でした。大統領と共同声明を出したばかりの総理が私たちの懇談会に飛び入りするなど日米関係を深め研究する上でも最も有効な時期に訪米することができたと思います。

 イーストウエストセンターのモリソン理事長ともども、フォーリィー駐日大使等ともじっくりとお話する機会を得ました。ペンタゴンでラムスフェルド米国防長官と会談するなど日米関係、とりわけ外交安全保障上の課題を腹蔵なく話し合いました。柳井全権大使らとの意見交換からも多くの示唆をえました。

 新政権の新しい政策はどのようなものになるのでしょうか?新政権と米議会は何を目指すのでしょうか。そして両者の関係は?米国世論は?

 上院は民主・共和両党が50対50の同数です。民主党と融和的に動くのではないかと当初予想された新政権ですが、「前代未聞の強硬さで減税法案が下院を通過させました。」(リック・バウチャー民主党下院議員)発足間もないこの時期にも係わらず議会民主党との対決が鮮明になりつつあるようです。大統領選挙の開票をめぐる混乱から、まだ固まりきれていない政策、議会承認されていない人事も見られます。

 新政権は日本との同盟関係をより重視し、中国との間には距離を測っています。ミサイル拡散に対しての防衛策としてNMDTMDについてもより積極的ポジッションを取ることが予想されています。北朝鮮の金成日書記を信用できないとする新政権は、韓国金大中大統領の太陽政策とも距離を置きつつあります。アジア太平洋における政策を日米はどのように展開すればよいのでしょうか?またアメリカの外交政策は、どのように変わるのでしょうか?(20日には、イスラエル首相、中国外相もワシントンを訪問しました。)

 トーマス・マン(ブルッキングス研究所シニア・フェロー)やビル・ブリアー(CSIS日本部長)らとの議論。ドーケル・パターソン(大統領特別補佐官)、リチャード・ハース(国務省政策企画スタッフ・デイレクター)らとの意見交換。グレイグ・トーマス上院外交小委員長ら多くの米国議会人会談。私は、アーミテージ・レポートを引用し、いかに日米の協力関係を強固に再構築していくか問題提起をしました。同レポートの執筆者(マイケル・グリーン(外交問題評議会シニア・フェロー)等との議論でも多くの示唆を得ました。

 「日本はどうなってしまったのか?」「日本経済の低迷が米国のみならず世界に大きな不安定をもたらすのではないか?」これまで日本の低迷は純粋に経済の問題だと考えていた米国関係者たちも「この低迷は政治そのものに原因があるのではないか?」と思い始めています。20世紀末、世界経済を引っ張ってきた唯一のエンジンである米国経済。年間5、000億ドルを集めフル回転してきた米国経済が急速に減速しています。日本は立ち直りの兆しさえ見えない状況です。今、私達は何ができるのか?何をしなければならないのか?真剣で白熱した議論を重ねました。

 シアトルでのプロジェクトもエキサイテイングでした。最新鋭旅客機747Xの開発に目を輝かせるボーイング社の担当者たち。世界最大の航空機メーカーの勝負をかけた緻密な戦略。1億8千人もの顧客を持つアマゾン・ドット・コム。情報の垣根を極端に下げ、カスタマー中心のネットワークを構築していくタフな意思。リアル・プレーヤーの大きな成功。大胆に挑戦し、日々、自らを見つめなおす謙虚な姿勢。「日々是新」(ひびこれあらた)という松下幸之助さんの声が今にも聞こえてきそうでした。

 美しきもの。善きもの。真なるもの。大きな志。魂を揺り動かすような感動が人を突き動かします。

 民族・宗教・国家の枠を越えて、時空を越えて。様々な挑戦、様々な智恵に出会う時。自らの置かれた座標が浮かび上がります。なすべきことが明らかになります。

 逢沢一郎(自民 団長)、枝野幸男(民主)、伊藤達也(自民)、下村博文(自民)原口一博(民主)、白保台一(公明)、達増拓也(自由)の7人の代議士らで構成された訪米団でした。日米交流に貢献された多くの方々の積み上げや実績がなければ実現できないプロジェクトです。何よりも国際交流センター山本理事長の功績は偉大です。善き隣人としての関係は、「照る日も降る日も」弛まずに信頼の絆を紡ぎ上げてきた人たちの努力があって始めて成し遂げることができます。いただいたチャンスに報えるよう、今後の活動につなげていきたいと思います。

 *それぞれの議論を逐次HPに掲載します。ご意見・ご感想をお待ちしています。



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