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2001年8月27日 原口一博国会通信(45) DIGITAL SYOKASONJYUKU 国連経済制裁 − この子たちに罪は無い イラクの首都バグダッド。サッダーム中央小児病院で私たちが目にしたものは衝撃的な事実でした。10年に及ぶ国連制裁。一つ一つのボールペンにいたるまで一回一回の国連の許可が必要です。医薬品は生物兵器に転用される恐れがあるということでさらに厳しい輸出入制限を受けています。 院長の説明は「必要な医療を必要なだけ施せない」無念さにあふれていました。ポリオなどのワクチンはもとより、心臓病の患者に用いるニトログリセリンも厳しい規制があります。小さな錠剤がどうして爆弾にばけることがあるでしょう。 「4000億円の拠出金。国連職員の職のためにあるようなものです。」「1000人の職員が一つ一つ検査しています。」「7年も査察を受け入れて、生物兵器、化学兵器はもう破壊され尽くしました。」「95%の兵器が破壊されたのです。」「もうこれ以上、何を減らせば制裁を解除してくれるのでしょうか?」「一軒一軒の家庭の冷蔵庫にある薬までしらべるつもりでしょうか?」事情をよく知る久間代議士が解説を加えてくれました。 「OIL FOR FOODS計画でも20%しか改善していません。」「助かるはずの命が失われています。」院長の話は人の命を救う職にある人独特の落ちついた口調ですが、苦悩が滲み出ています。 湾岸戦争の惨禍は、この経済制裁にとどまりません。米軍が使用した劣化ウラン弾が深刻な健康被害をもたらしています。特に戦火の激しかったイラク南部において、もっとも影響を受けやすい胎児に白血病が激増しています。 サッダーム中央病院のベッド(ここにこられる子どもたちは、ごく限られた子どもたちです。)には、お母さんと一緒にたくさんの子どもたちが入院しています。冷房もない、医薬品もない、劣悪な医療状態。大きな目がいっせいに私たちの方に向けられます。力のない目。放射線治療の副作用でしょうか、頭髪が抜けています。小児白血病の治癒率は他の白血病よりもよいとされますが、十分な医薬品が届かない状況では、この子どもたちも長く生きられません。胸が締め付けられるような思いがします。 「人を人でなくする力」が最も弱いこの子たちを直撃しています。 ここは世界文明の発祥の地です。多くの時代において医学の発達の先端を走ってきました。それが今の状況です。「1980年代の医療は、死亡率が1000人に40人でした。それが湾岸以降1000人のうち150人は生きられません。」私の質問に院長が答えてくれました。「ほぼ100%子どもたちに予防接種を受けさせることができていました。」「今では50%を切っています。」「たいへん言いにくいことですが、日本もかつてアメリカに気を使って、国連において非安保理常任理事国の時、医薬品の許可を妨害することに賛成しました。とても残念なことです。」「届いた薬も古くなっていて、使えないものもたくさんあることを知って欲しいと思います。」 もうこの状態は「人道への罪」という言葉でも表現できないくらい酷い状態です。 「経済制裁の問題は政治的な問題になっています。政治的問題で何故イラクの子どもたちは死ななければならないのでしょうか?」「子どもたちは、普通の医療を受けることが出来ないのでしょうか?」と問い返したいと思います。院長先生の最後の言葉です。 ■ DIGITAL松下村塾〜原口一博国会通信 メールマガジン登録 |
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