2001年9月15日
原口一博国会通信(48)                         DIGITAL SYOKASONJYUKU

       改正住民基本台帳法を考える−人間に背番号をつけるな

 2002年8月17日までに、1億2700万人全ての国民に11桁の番号を振られます。これは、1999年8月12日に成立した改正住民基本台帳法(賛成:自民・自由・公明、反対:民主、社民、共産)によるものです。当時、参議院の地方行政警察委員会の委員長は、民主党議員だったため、与党は、委員会採決を省略していきなり本会議で採決、(委員会採決省略は24年ぶり)法案を成立させました。

 住民転出入の際の利便向上に資するためというのが当時の自治省の説明でしたが、何故これほどの無理をしてまで成立させなければならなかったのでしょうか?自由の歴史を持つ国々が、技術的にやろうと思えばできることをやらないのは、「全ての人間に番号を振ること」が何を意味するか、知っているからに他なりません。人間の尊厳や自由に対する考え方が大きく問われています。

 私は、次の視点から「背番号法」反対の論陣を張りました。
   @ 人間の尊厳や自由を奪う抑圧の危険性を排除できないこと

   A 個人情報保護が確立されておらず、取り返しのつかないプライバシー侵害を防ぐ
   手立てが無いこと。
  (97‘に議員立法した発信者情報通知役務の利用における発信者情報保護に関す
  る法律(河村・小阪・原口共同提案)さえも実現していません。)


   B全国一元化するシステムが安全保障上の重大な問題をはらんでいること。

 住民票コードに入れる情報は、氏名・住所・性別・生年月日の4情報という説明でした。これにより「全国共通で本人確認ができる仕組み」が可能になるといいます。しかし、すでに広範な利用が検討されています。官民共用の多機能ICカードもこの秋から実験に入ります。

 9月5日に憲政記念館で開催された改正住民基本台帳法を考える国民会議(呼びかけ人 櫻井よしこ、屋山太郎、田中康夫、三枝成彰各氏ら)でも「ありとあらゆるところにこの番号が使われる。つまり、私たちの情報が全て一元管理される状況が生まれてきています。一人の人間の生まれたときから現在までの全体像が、番号一つで全部分かってしまう社会の実現です。」という強い危機感が続々と寄せられました。

 地方自治体のなかにも山田杉並区長のように住民基本台帳ネットワークシステムのダータ漏洩危険から区民を守るために「住民基本台帳に係わる個人情報保護に関する条例」を制定しようとする動きも見られます。

 「この法律が国家による国民の一元的管理強化、強い規制と抑圧の力となり、その結果として民主主義の根幹が蝕まれていくことを回避しなければなりません。」「目にみえにくい抑圧の力を軽視してはならないと思います。」同国民会議で配られた資料にはこう記されています。

 「改正住民基本台帳法を考える国民会議では、自由主義を守りプライバシーを尊重する観点から、改正住民基本台帳法の改正部分、国民総背番号制の廃止、凍結、再検討を小泉総理大臣に申し入れるとともに、広く国民の皆様に強くアピールいたします。(中略)」というアピールを発表し、具体的な行動をおこしていくことを確認しました。



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