2001年11月16日
原口一博国会通信(57)                         DIGITAL SYOKASONJYUKU

               国連人権小委員会決議

               大量無差別殺戮兵器

 アフガニスタン情勢がめまぐるしく変化しています。北部同盟のカブール陥落に続き、タリバーンの本拠カンダハルでは15日、同勢力に反対するパシュトゥン人らが攻勢をかけ、同市周辺各地で攻防が続いています。しかし、この戦争でもデイジー・カッターをはじめとする大量無差別破壊兵器が使用されたことが報じられています。

 「人権、とくに生命への権利の享受に不可欠な条件としての国際の平和及び安全」と題して国連人権委員会差別防止及び少数者保護小委員会は決議をしています。(1996年)国連憲章、世界人権宣言、国際人権規約、1949年8月12日のジュネーブ諸条約・・・を引いて、いわゆる大量無差別破壊兵器の生産、売却、使用の禁止及びその完全な廃棄への世論喚起を決議しています。そこには核兵器、化学兵器、ナパーム、クラスター爆弾、生物兵器及び劣化ウラニウムを含有する兵器などが列記されています。

 これらの兵器の使用がもたらす悲惨な死、苦痛、及び傷害、人間の生活及び健康、環境に与える長期的な影響、汚染され遺棄された装備が生命に対する深刻な危険を明確に示唆しています。

 国会通信(45)で報告しましたがイラクにおいては、11年前に使用された劣化ウラン弾の影響で現在でも小児白血病等の健康に対する深刻な問題が発生しています。ボスニア・ヘルツェゴビナでも同様の危機的状況が報告されています。沖縄米軍基地における劣化ウラン弾問題、硫黄島での劣化ウラン弾問題などこれまで国会でも幾度となく取り上げられてきましたが、答弁は「健康に特段の影響を与える因果関係はない。」ということでした。

 10月14日、日本の若手国会議員とキッシンジャー博士と懇談をいたしました。そこでもダブル・スタンダードが議論に上がりました。国連決議についてもしかりで、安保理決議の中にも金科玉条のごとくそれを振りかざすものと、何年も守られる気配すらないものとがあります。拒否権を持つ超大国がダブル・スタンダードを頻繁に取れば、国連そのものもその意義を問われる事態になりかねません。大量無差別破壊兵器を生産・使用・売却することが上記決議に反することは明らかです。人道に対する罪を新たな罪を犯して罰することは決して許されません。国際的な決定事項をもいとも簡単に破ることを「国益」を守るとは言いません。核廃絶を含め非人道兵器を地球上から完全に追放することは人類の悲願ですが、現実と理想との距離は縮まっていません。法と正義に忠実であることを私達は確認したいと思います。少しでも現実を理想に近づける努力を払いたいと思います。



 DIGITAL松下村塾〜原口一博国会通信 メールマガジン登録
電子メールアドレス(半角):