2001年3月17日
原口一博国会通信(72) DIGITAL SYOKASONJYUKU
菜の花プロジェクト
菜の花のエネルギー
民主党の川端代議士の紹介で藤井絢子さん(菜の花プロジェクト会長)にお話をいただく機会をいただきました。藤井さんは、日本で唯一の滋賀県環境生活協同組合の設立者であり、琵琶湖の洗剤汚染を憂い、「石けん運動」に取り組んできた、環境問題のトップランナーです。
3月24日に佐賀県伊万里市(伊万里は菜の花プロジェクトの先進地)で九州菜の花サミットが開催されます。「テンプラ油を燃料に」「化石エネルギーを菜の花からのバイオディ―ゼルに転換」しようという大きな試みが日本全国に広がっています。
BDF(バイオディ―ゼル燃料)は、欧州ではもうかなり実用化されてきた環境負荷の少ないエネルギーです。例えば、スウェーデンのベクショーでは、2010年までに化石燃料ゼロを目指し、数々の挑戦が行われていますし、ドイツでもオランダでもバイオディ―ゼルの普及が20−30%に上っています。
この背景には、循環型社会を目指すしっかりとした理念の裏打ちがありますが、一方で、国の環境保護政策によりバイオディ―ゼルが安いことも見逃せません。
藤井さんたちの挑戦が始まった5700人の小さな町、滋賀県愛東町。ここでは、ロダン21(東大阪)と組んで地域の中小企業がバイオマスプラントを開発、送迎バスや循環バスにも使われています。
簡単なプラントで100リットルのテンプラ油から100リットルのバイオディ―ゼル燃料をつくることができます。一面の菜の花畑。農業が元気になり、地域の中小企業が元気になります。循環型の地域システムに対する理解をさらに進める時がきました。小さな道具と身の丈にあったネットワークで力を合わせれば、大きな可能性が広がることがわかってきました。大量にものを集めて大量に動かすのではない新しい社会の姿があります。
森の間伐材をペレットにしていたり、環境創造のプロジェクトに参加する人が増えています。
ただし、私たち国会が果たさなければならない課題も山積しています。化石燃料に対する炭素税の問題もその一つです。菜の花の栽培面積をもっと増やしたいという人たちがいても何故広げられないのか?エネルギー作物という位置付けが議論されていません。
農林水産業と環境がクロスしたプログラムが整備途上です。
転作奨励金の限界は前から指摘されています。ドイツのように経済的インセンティブで農業再生を行うべきだと私は考えます。
バイオマスプラントもドイツ・デンマーク・オランダから買っている状態です。
企業もモノを作る、売る、利潤をポケットにという今までの企業ではなく、新しい企業に生まれ変わる時です。特にNPOと組む時は、その利潤は世間に子孫にという姿勢が求められています。
「近江商人には、もともと“三方良し”という言葉があります。その三方とは、“売り手良し、買い手良し、世間良し”ということです。」「私たちは、それにプラス“孫子良し”という言葉を加えています。」藤井さんの爽やかな笑顔が印象的でした。
千葉県でも循環型システムを菜の花プロジェクトで行うことになっています。5年間で300億円に環境再生基金を積む挑戦です
バイオディ―ゼル燃料は1リットル33円くらいで生産できます。しかし、これに軽油税をたせば、一挙に倍近くに値段が跳ね上がります。「立ち上がりかけた子どもに大きな荷物を背負わせるようなことをするべきではないのではないか。」という意見が議員からでました。環境負荷の少ないエネルギーが生まれようとして、それが根付かない理由を私たちは見極めなければなりません。
黄色い帯び、土に根ざした営み。この菜の花プロジェクトがさらに飛躍するために智恵と力を結集したいとも思います。
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