2002年6月15日
原口一博国会通信(78)                         DIGITAL SYOKASONJYUKU

              健康保険法改正案

 患者負担増を「医療改革」と読みかえた法案が衆議院厚生労働委員会で強行採決されました。抜本的な医療改革を先送りして、負担増のみを強行することに大きな疑問と怒りを感じます。

 公聴会でも「厚生労働官僚の天下りによる癒着がムダを生んでいる。適切なレセプト・チェックや漢方薬の活用などで医療費はもっと減らせる。今週末にも野党抜きで強行採決を予定しているとすれば、きわめて残念だ。十分な審議を経てよりよい法案にしてほしい。」「サラリーマンの本人負担は計算上1.5倍だが、高額の医療費を払っている人の負担額は非常に重くなる。これ以上の患者負担は患者を病院から遠ざけ、症状の悪化でかえって医療費を増大させる。」「今回の法案で本当にムダが省かれ、合理的効果的な医療提供につながるのか疑問。」など反対・慎重審議を求める意見が出ました。

 患者の負担増を強行して、政策不況をまねいた5年前の轍をもう一度踏むことは避けるべきだと考えます。そもそも3割の負担は保険の限界値ではないでしょうか。

 医療制度改革の視点
患者の視点からの改革を。「情報の開示・提供と、患者の選択」が改革の鍵

  • この間の「抜本改革」「構造改革」が、主として医療保険財政の視点に偏って論じられてきた反省を踏まえて、財政面と医療サービス内容の二つの側面から整合性をはかる視点に立って改革案をまとめる。特に、医療が生活に密着した身近な問題であることを考えれば、国民・患者が参加して議論できるように、「分権」の視点が重要。
  • 自らが受けている治療の内容が十分に説明されていない、医療事故が続発する、薬や医療材料が米国の35倍もする、薬が多量に処方されるなど、無駄な経費が浪費されているとの判断から、国民の医療への満足度は必ずしも高くはない。
  •  医療事故のない安心の医療、良好な療養環境などを求めれば、それなりのコストを負担しなければならないが、国民の医療に対する不信を解消しなければ、必要な負担への理解も得ることはできない。
  •  少子高齢化社会の進展や、生殖医療や再生医療などの技術革新が医療制度を含む社会保障制度に与える影響も考慮する必要がある。
  •  21世紀のキーワードは、「情報の公開」と、「市民の主体的な参加」である。これらの機能が欠如すれば、市民の利益が損なわれる。このことは、医療制度においても当てはまる。患者を医療の受け手として捉えるだけではなく、「消費者」という観点から捉え、医療に関する情報の開示・評価と、患者の選択を促すことで医療の質を向上させるような医療制度改革案を策定する。
  •  今後は「対症療法」ではなく、事前の「予防措置」が重視されなければならない。医療においても、予防医学や健康教育に重点を置くべきである。

などの視点を柱に民主党は医療改革案をまとめています。政府案を廃案にして安心の医療を築くべく努力を重ねたいと思います。

なお、私が座長をつとめる規制改革プロジェクトチームは、医療分野についての規制改革案について中間報告を行いました。



      
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