2002年7月 8日
原口一博国会通信(86) DIGITAL SYOKASONJYUKU
規制改革特区 −規制改革のダイナミスム−
行政改革・規制改革部門会議で規制改革特区についてヒアリングを行い、議論をいたしました。 今年2月あたりから特区構想の議論が経済財政諮問会議と規制改革会議で持ち上がりました。全国ベースで進みにくい規制改革を、地域を決めてトライアルをしてみたらという考えが構想の端緒となっています。
二つの会議で同時並行的に議論が行われ(@経済財政諮問会議発表、構造改革特区について(4月24日)A規制改革会議中間報告とりまとめ(素案骨子6月11日))、これを政府の方で推進室として実施する母体を一本化して来年の通常国会に法案を提出する予定です。
経済財政諮問会議の出したものを見ると以下のようになっています。
1.構造改革特区
2.経済構造特区とは
@全国一律の規制について、地域の特性等に応じて特例的な規制を適用
A一定の規制を思考的に特定地域に鍵って緩和
B産業集積等地域の活性化のために、これらの規制改革に加えて、それぞれの地域 に応じた支援措置を行うことが定義できる
3.経済改革特区の実現について
(1) 地方の意見の尊重
(2)できるものから早急に取り組む
(3)政治的リーダーシップの必要
4.推進にあたっての留意点
(1)事前・事後の手続きの必要性
(2)財政改革との関係
(3)法律的検討
(1)IT関連産業集積特区
(2) バイオ・ライフサイセエンス特区
@大学教員の兼業基準明確化、外国人研究者の公立機関での任期付き任用
A 外国人研究活用のための就労ビザの発給緩和
B治験基幹の短縮
C ベンチャー支援のための国立大学施設の民間への貸与
(3)国際交流経済特区
@ 通関システムの夜間割増手数料の廃止等
A出入・港湾手続きの簡素化
B 総合保税地域指定の緩和
C 外国人向け専門サービス業(介護士、会計士等)の外国人への開放
D外資系企業等のセットアップ支援サービスのワンストップ・24時間化
E観光ビザ発給要件の緩和、特定免税店支援
F通信料金優遇、インテリジェントビル整備。交通基盤等社会整備への財政・金 融支援
ことがらのほうは、財政出動も想定していて「バラマキ」「地方の一本釣り」の懸念を指摘する声もありました。
一方、規制改革会議の中間取りまとめをみると下記のようになっていて、理念的な内容になっています。
@基本理念A実現に向けてB制度設計の方向C特区制度に関る主な法的論点D特区制度における「地域」についての考え方E特区制度の対象となる規制の選定基準(実験的手法としての特区制度に馴染む規制)F進め方に関して検討すべきその他の論点G内閣における推進方法(体制)H特区構想例I特区制度に関する申請主体
しかし政府与党の議論は何故、日本全体の規制改革が進まないのかというところが素通りされていて、しかもこれまでの特区事案をどう総括しているのか不明です。沖縄において次々と設定された特区がいかなる常態か総括が少なくとも評価と総括がなければなりません。また規制改革メニューを国から示されてそれを地方が選択するなど中央集権発想そのもので、魅力に乏しい内容だという厳しい指摘もありました。
「オールジャパンでスクリーニングをしているのか」「地域振興立法はなかなか廃止しにくい=サンセット条項がないためにオールジャパンの規制改革をかえって進めにくくなるのではないか」「世界的な規制改革のスタンダードに挑戦しようというときに、日本の中でちまちまとした特区をつくる発想がダイナミズムを欠いている。」「自由の領域をもっとグローバルに広げていくべきだ。」
民主党規制改革部門としては、特区よりも日本全体の大胆な規制改革への道筋をしっかりとつけることに重点を置くべきだという意見が主流をしめました。
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