2002年7月12日
原口一博国会通信(87)                         DIGITAL SYOKASONJYUKU

  民主党市民政策議員懇談会報告「農薬散布と子どもの健康被害について」

 医師の青山美子さんに「農薬散布と子どもの健康被害」についてお話をうかがいました。「空中散布では、ヘリにつめる農薬の量が限られていることもあり、1000倍で撒くものを5倍希釈の高濃度で撒いています。農薬を撒いている場所の1.5kmはなれている人でも激しい健康被害が報告されています。

 集中力が失われる・記憶力が失われる・立つ事もできない・自分がどこにいるかもわからない・うつのような目をしている・一過性の痴呆・眠れない・情緒不安定・眼軒下垂・自律神経の異常・動向反応の異常・輻輳障害・引きこもり・肩こり・いらいらなど感情及び動作・抑制の障害・光に対する反応が悪い・自律神経が回復しない。臨床の現場を記録したビデオは、驚くべき農薬被害の実態を如実に物語っています。あまりにも深刻な実態に言葉を失いました。

 「無人ヘリコプターによる、有機リン系殺虫剤の空中散布は、1リットルの薬剤を1億5千万粒の霧に変え、ガス化した農薬は気温の上昇によって揮発性を急激に増し、大気中に拡散します。さらにいったん散布された農薬は残留し2週間たってもその気中濃度は半分以下ならないところもあります。また、呼吸を通して体内に入った環境化学物質は直接血液に入るため、(点滴と同じで)食物や水と比べて極めて危険度が高いと言えます。」

 「農薬中毒の症状としては、自律神経症状、精神症状、神経系症状等多岐に渡り、意識を失ってしまったケースもあり、非常に深刻です。現れる健康被害は遺伝子型によって異なり個人差があるため、なかなか認知されづらく、診断も難しいのが実態です。また新生児に限っていえば誰もが敏感な群に属しており、空中散布地域の新生児は危険にさらされています。」


 「水中投げ込み剤やフロワブル剤であれば水田の表面にしか農薬が広がらないので、危険性はぐっと低くなる。一刻も早い空中散布の中止が望まれます。」


 食品は肝臓で浄化されるがガスは静脈注射と同じです。肺から83%が化学物質を取り入れているのにたいし、食品からの摂取は7%です。いかに大気汚染が怖いか。体の中を有機リンが通り抜けている状態です。」

 「通学時間・通学路で撒いている実態では、都市より農村が危険と言われても反論できないかもしれません。」「PON1という遺伝子が違う(湾岸症候群)のですが、退治型レセプターを阻害し、胎児により大きな深刻な影響を与えます。」「空散地帯では、前頭葉の異常 キレルこども・機能の異常が揮発性の高い有機リン系農薬中毒によって引き起こされている危険性があります。」「家ではシックハウスと除草剤の庭、学校でも除草剤では子どもはたまりません。」「日本は人的資源しかない。このままでは元気なこどもの姿を見ることができなくなるかもしれません。」「シマジンは、環境ホルモン第11位の危険な物質ですが、これは精子のもとになる細胞を殺します。人工授精によらなければ妊娠できない夫婦が100組に1人もありますが、これがさらに増大する危険が増えています。」「気液相関といって大気が汚染されているところは水も汚染されています。」

 「すでに有機リン系の薬物は欧米では禁止されつつあり、日本もこの規制をすべきです。

 今回資料として提示された写真やVTRは文章では伝えきれないほどショッキングなものであり、空中散布の危険性をまざまざと示していました。一日も早い空中散布の禁止が必要だと思いますが、法規制には時間もかかります。水質汚染や食物の汚染とは違い、呼吸を続ける以上大気汚染から逃れる方法はなく、全ての人が危険にさらされている認識が必要です。空中散布を行っている本人も、その危険性を知らず、マスクすらつけずに行っているのが現状であり、この危険性を一人でも多くの人に把握してもらうことが重要だと考えます。

 なお危険度一覧表を把握できる冊子を特定非営利法人・日本子孫基金が作成しています。 


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