2003年9月8日
原口一博国会通信(109)                    DIGITAL SYOKASONJYUKU

                         地域経済の課題
            甘えの構造と隠蔽体質−佐賀商工共済事件から見えてきたもの

 佐賀商工共済が破綻しました。大幅な債務超過と粉飾決算、負債60億円の大きな額も問題ですが、もっと問題なのは、長年にわたり認可権者である佐賀県の幹部を天下りにしてきた癒着の構造です。 商工会議所で集金をするなど公的機関と錯覚するかのような装いをしながら、その実、参議院議員、県議が理事長、監事をつとめ杜撰な経営を続けてきたとの報道もあります。不透明で無責任なこの経営体質を厳しく検査・監督すべき県は、その責任を全く果たさず、結果として中小零細企業の皆様が営々として預けてきたものを、一瞬にして気泡に帰す事態を招きました。自分が引き継いだ時にはすでに粉飾決算がおこなわれていたという現理事長の証言は重く、民事・刑事で司直の追及も取り沙汰されています。

 この事件の背景をたどっていくと県と癒着を繰り返して権力を得ていたものの正体が見えてきます。出資金3200万しかないところに借り入れが36億も立っていることを見れば、誰の目にも異常は明らかです。資金運営も不透明でアルゼンチン債運用などでの損失も異常ですが、本来あるべき資金そのものが消えているのではないかと疑わざるを得ない帳簿には絶句します。

 破綻直後に対策本部を民主党佐賀県連内部に立ち上げ、佐賀県に申し入れを行いましたが、県がおこなった説明は到底納得のいくものではなく、自らの責任を回避するために言い訳を重ねたように映りました。経済産業省など担当省庁とも精査しましたが、佐賀県の無責任さと隠蔽体質を中央省庁の担当者ですらあきれと怒りを隠しませんでした。

 法の隙間を潜り抜けるその手口、求められても追い詰められるまで隠し続けようとする不誠実さ。土着権力と癒着して隠蔽が当たり前のようになってきた組織にコンプライアンスは働いていません。

 地域経済の9割を同じ金融機関が独占しています。商工共済破綻直前に破綻をした建設会社は資本金5000万円で負債総額が50億円もあります。このような貸し込みが常態化していたとすれば、危機的なことです。銀行は株式保有に代えて大規模に国債保有をしていますが、長期金利が急上昇して国債が暴落の危機に瀕しています。長期金利が瞬時に1%も上昇するのは今年で2度目です。政策不況で金融機関の経営体力が弱まっている中で、大型倒産が相継ぎ地域経済そのものが溶解する危惧が広がっています。北海道拓殖銀行の破綻前後のことが想起されます。

 あの時と違うのは、様々な金融のファイアーウォールを整備してきたことです。しかし、いまなお私たちがつくった地域金融再生のための法律案はいまだに日の目を見ていません。

 徹底的に事実関係を解明し、被害者救済と経済安定のために全力を尽くしたいと思います。

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