2004年9月29日
原口一博国会通信(143)                   DIGITAL SYOKASONJYUKU

        民主党規制改革調査会の位置づけと進め方について
                規制改革を推進するための権能

 現状の規制改革は、中途半端で官業経済を温存しています。これは、古い政治の体質によるものもさることながら、規制改革を推進する組織に強力な権限がなかったことに主因があります。総合規制改革会議は、総理の諮問機関で意見を具申するだけにすぎず、抵抗する各省庁に対して公開討論などの方法を除いて規制改革を推進させる強制力がありませんでした。また、規制改革担当の特命大臣も、内閣法上の勧告権を行使してきませんでした。民間人のみの審議会の審議は、「特定の利益と結びついているのでは」との批判を生むとともに、実際の法令等の作成過程において官僚の独占を許し「骨抜き」や「やったふり」が横行しています。規制と様々な公益法人をたくみに利用することにより、自らの支持基盤を形成してきた古い政治は、そもそも規制を改革する動機に欠けていたと見ることもできます。

 現在、政府の規制改革は、民間人らによる総合規制改革会議と各大臣全員参加の合議体の2本柱で「推進」しているものの、見るべき成果を得られていないとの批判もああります。


(民主党次の内閣の現状認識と対策)
 一方、民主党は、税を無駄食いする官業経済を根本から改革するために規制改革に重点を置いてきました。公益を官により独占する一党支配を終わらせるためにも、日本経済を再生するためにも、自由で安心な社会を創るためにも、「規制改革」こそが、民主党の最重点政策とならなければなりません。

 しかし、民主党「次の内閣」は与党のそれと同じような矛盾を抱え、大胆な規制改革案の作成に手間取ってきたのも事実です。矛盾の最大の点は、規制改革担当大臣の所管と権限が極めて曖昧なことです。第1次岡田内閣でも、規制改革調査会副会長を各部門から推薦して充てましたが、出身部門の意見との調整に追われ自公政権と同じ罠にはまっています。このまま規制改革、特にサービス分野における大胆な規制改革案を出すことができなければ、民主党の政策における国民の信任は得られません。

 政府は、景気は回復したと言っていますが、中小零細企業の経営環境が益々悪化する事態は、雇用環境を悪化させ、さらなる格差を生んでいます。日本の労働者の7割を占める中小零細企業の労働者の現状をこのまま放置するわけにはいきません。一部大企業の利益が非常に増えた反面、家計の所得と中小企業が相当痛んでいることを直視すべきです。中小、零細は賃金レベルが低い上にさらに落ち続けています。私たちは就業を確保し、日本全体の賃金水準を上げることをしなければなりません。

 民主党は、これまで就業率を政策のベンチマークとした規制改革案を討議してきました。しかし、国民の目から見て、政府自民党との差別化は判然としていません。医療や福祉、教育、農業といった分野は、○○法人に代表されるような規制の山の分野です。この分野で大胆な規制改革案を出すことができず、このまま長期金利が上がり続ければ、雇用が直撃される事態となります。

 次の内閣で議論をして決断をしなければなりません。このまま、規制改革については、政府与党の後塵を拝していくのか、それとも民主党らしい大胆な規制改革案を実行するのか。次の内閣規制改革担当大臣の所管と権能をどこまでとするのか。次の内閣総理に直結するような実効権限を次の内閣規制改革担当が持たなければ、時間と労力だけを費やすだけです。

 民主党の規制改革に対する理念を再確認し、行動計画をまとめる時期が訪れました。代表が変わる度に、規制改革調査会が模様替えをしていては、戦略的・継続的な改革ができません。コアチームを確認しながら規制改革のプログラムを発展させて行きたいと思います。


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