2005年2月5日
原口一博国会通信(150)                     DIGITAL SYOKASONJYUKU

            不良債権処理の実態
           不良債権問題はこれから

 衆議院予算委員会総括質疑で不良債権処理の現状について質問をいたしました。預金保険機構の政府保証枠は、平成16年度が総額591500億円だったのに対して、平成17年度は、金融機関等経営安定化勘定の1兆円がなくなっただけで、後は変わりません。

 一般勘定(19兆円)金融再生勘定(14兆円)金融機能早期健全化勘定(6兆円)危機対応勘定(17兆円)金融機能強化勘定(2兆円)産業再生勘定(0.15兆円)です。

 預金保険機構による資金援助等の回収状況(平成163月末)についても質問いたしました。一部与党の説明では、枠をつくっただけなので回収されるものがほとんどだということでしたが、実態はそれを大きく下回っています。

 これまで468053億円が資金援助されています。しかし、回収の類型は、115732億円に過ぎません。

 資金援助の内訳を見ると、186162億円が金融機関に金銭贈与されています。このうち破綻処理においてペイオフコストを超える金銭贈与のために手当てされた13兆円の交付国債の153月末までの償還額累計104326億円は国民負担として確定しています。平成16331日までに預金保険機構が金融機関から徴収された保険料の累計金額は、46496億円ですから、ここだけで預金保険機構には3兆円を超える穴が開いたことになります。

 このほか資産買取りでは96483億円が投入され49661億円が回収、資本増強では、123869億円が投入、2716億円が回収です。その他は、金融再生法第61条に基づく特別公的管理銀行に対する資金の貸付け公的資金投入額42000億円、全額回収額、旧長銀及び旧日債銀に係る瑕疵担保関連資産の取得に係る預金保険機構の支払11732億円中、回収額3248億円。金融機能再生法62条に基づく特別公的管理銀行に対する損失補てん4500億円、回収額―。

 この10年間のゼロ金利政策で国民が得るはずだった利子所得だけで154兆円を超えています。これほどの大きな所得移転を金融機関に対して行うのは、我が国の歴史の中でも未曾有のことです。金融機関のバランスシートが改善したことから、不良債権処理は終わったと言う人がいますが、しかし、上記の実態を見れば不良債権を国民の家計と中央政府のバランスシートに転嫁した形が理解できると思います。

 不良債権処理はまさにこれからです。国民負担の極小化原則を貫徹するためには、まさに政治の責任が問われています。 


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