2005年4月4日
原口一博国会通信(156)                  DIGITAL SYOKASONJYUKU

         偽造キャッシュカード等被害対策法案
        無権限預金等取引からの預金者等の保護に関する法律案

 民主党の偽造キャッシュカード等対策ワーキングチーム(中塚一宏座長、泉房穂副座長、城井崇事務局長)らと25日に「無権限預金等取引からの預金者等の保護に関する法律案」を提出いたしました。

銀行預金過誤払被害者の会、ひまわり草の会、預貯金過誤払い被害対策弁護団を招き、実際の被害状況についてヒアリングするとともに、法案の内容をご説明するとともに、今後の対応をめぐり意見交換しました。

 偽造キャッシュカード等の問題は非常に深刻な状況にあります。「全く身に覚えのないのに、預貯金が引き出されている。」「銀行に言ったけど、無過失の立証責任は預金者にあり、泣き寝入りしている。」「空き巣に盗まれた通帳によって翌日1600万円が引き出された。」「盗まれたカードで隣接する2つの市町村のATMから午前4時台に計1050万円が引き出された。」「電車に乗り込もうとした瞬間にスリ団に囲まれハンドバックをナイフで引き裂かれて盗られたカードで3分以内に400万円を引き出された。」など具体的な被害が語られました。
 それぞれの被害からは通帳で預金を引き出す際の銀行による本人確認の不徹底さが指摘されました。「24時間体制でATMの稼動が果たして必要なのか」「暗証番号が知られないよう細心の注意を払っても専門のスリ団等の前では容易に知られてしまう」等、利便性を逆手にとって巧妙化・組織化する犯罪被害の実態が浮き彫りになりました。「どのケースの場合も銀行は不誠実きわまりない対応でした。」という怒りの声も寄せられました。
 私たちが提出した法案では、偽造・変造・盗難のいずれの場合も取引きを無効とすることとし、本人確認をしなかった金融機関に責任があるとして、全ての金融機関を対象に、金融機関が引き出された預貯金を全額負担することとなっています。

 日本では、預金の払戻しは預金債務の弁済と捉えています。そのため、民法第478条「債権ノ準占有者ニ為シタル弁済ハ弁済者ノ善意ナリシトキニ限リ其効力ヲ有ス」の規定により、たとえ預金者に過失がなくとも、銀行に過失がなければ、民法第478条により銀行は免責されることとなっています。これに対し、私たちの法案では、偽造キャッシュカード・盗難通帳等による無権限預貯金取引について、立証責任を銀行側に転換して、預金者が無過失の場合損失は銀行が負担するなど損失負担ルールを明確化したものです。

「ドイツでは、預金の払戻しは、預金債務の弁済ではなく、銀行が預金者の指示に従い行う現金化という事務処理であり、銀行が預金者に現金を交付した後に、事務処理に要した費用の償還として銀行が預金者の口座から当該金額を引き落とすものと捉えている。この考え方に立てば、債務の弁済ではないため民法第478条を適用する必要はなく、日本においてもこうした解釈は可能と考えられる。」(偽造キャッシュカード問題に関するスタディグループ 金融庁)との見解もあります。

各党派に呼びかけて今国会での成立を期したいと思います。

  近年、偽札事件も起きています。技術が進み印鑑証明なども容易にできてしまう危険もあります。

「本人確認」が危うくなれば、経済活動の遅滞は免れません。抜本的な法改正、なかでも包括的な金融サービス利用者保護策である金融サービス法制定が急務です。


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