2005年11月7日
原口一博国会通信(179)                    DIGITAL SYOKASONJYUKU

              総合政策企画会議構想
     改革競争に打ち勝て ―  総理(代表)の強いリーダーシップ
                                   
 前原代表から郵政改革担当に加えて、「総合政策企画会議担当」をとつめるよう代表から指示されました。
代表の強いリーダーシップのもと、改革を主導するため、戦略的かつ強力な仕組みが必要です。
 強いリーダーシップ創造は、政党においても政権においても、とても重要です。

意思決定と実行に戦略性と機動性を持ち込むことで政治が変わります。
責任の所在を明確にすることで強いリーダーシップが生まれます。
 
 改革競争に打ち勝つためには何が必要か?総合政策企画会議の戦略的意義と在り方について考えてみたいと思います。


 98年の民主党政権運営構想に大きなヒントがあります。98年当時の問題意識は、とても興味深いものです。
 政府の構造改革に向けての明確な方向が示されています。
 
* 参考  民主党鳩山ネクスト内閣 政権運営委員会報告
 新しい政府の実現のために
      民主党政権運営委員会 座長 鹿野 道彦  1998年12月28日発表 
http://www.dpj.or.jp/seisaku/sogo/BOX2421.html

 民主党は、大きな問題として、まず政府運営の内閣・政党二元システムの問題を指摘しています。
 政府の構造的特徴は、「内閣」と「与党」との二元構造になっている点です。
 これが責任の曖昧性を生んできました。責任が曖昧では、同じ失敗が繰り返されます。失敗のつけは国民に回されます。

 「行政官による政府機能への浸透」も大きな問題です。
 長官に行政官が就任しています。内閣官房の首席参事官や首相秘書官まで各省出向者が配置されています。
 本来、政治的任用者があたるべき地位に行政官が充てられてきました。
 
 その結果、政府の小さく弱い政治機能の現状が生まれました。対政党・対官僚関係における縮減された政府。これでは、強いリーダーシップなど求められません。
 厄介な問題であればあるほど先送りされてきました。
 
 さらに、内閣の構成の派閥均衡人事等に伴う制約がありました。旧来の政権下では、派閥が内閣人事を拘束し、総理のリーダーシップを制約してきました。
 改革の実行を先送りさせる要因は「弱い政府機能」にあったのです。

 さらに族議員政治による制約が加わりました。族議員は、減ったと言えども、今なお隠然たる力を有しています。
 一党独裁の政治の歴史は族議員の歴史でもあります。行政の高度化・専門化に加
えて長期政権による澱みが族議員を作り出しました。族議員が、国益よりも省益や利権をしきりに主張しました。
 与党議員が無責任な行動をしても咎められるどころか、力をつけるようならば、内閣は脆弱です。内閣よりも族が強ければ、国益が損なわれてしまいます。
 これは、議院内閣制における国会優位とは別の問題です。

 閣議の意志決定段階における省庁縦割りの制約も大きなものがありました。
 分担管理の原則が閣議の中に省庁縦割型の割拠制をもたらしました。閣議は慣習としての全会一致制をとっています。
 総理大臣のリーダーシップはここでも大きな制約を受けてきました。

 内閣総理大臣のリーダーシップを制約するものには、法制度要因とともに、その政治構造的要因があります。

 政権党内の会派や派閥という分化構造。官僚と族議員のタテ割型分化構造。
この双方が、阻害要因です。
 総理大臣の統合的リーダーシップ発現のためには、内閣の構造改革が避けて通れない課題だったのです。

 この問題意識は、小泉内閣において特に経済財政諮問会議を頂点とする「改革」で一部実現されることとなりました。
 アメーバのように対立政党の長所を取り入れながら政権を維持してきた政党の特徴が良く出ています。民主党の戦略を取り入れたのです。

 小泉内閣の構造改革は、私たちが主張してきたものと非常に似た部分を持っています。がん細胞を自分の細胞と見分けられない人体に似ています。
 「似て非なる」ものであるが故に、余計に厄介です。ここにも民主党の政権交代が失敗してきた原因の一端があります。

 しかし、逆から物事を考えてみれば、これほどのチャンスはありません。
 現内閣は、方向性において私たちの改革遺伝子を植え付けられているからです。政党政派の枠を超え、良い所は伸ばし、限界をつけば、改革が進みます。

 小泉総理は、ポスト小泉と言われる人たちに改革を競わせることを明言しています。これは最大の好機です。
 改革対案をどんどん出し続ければ、古い政治は壊れます。民主党の議員年金廃止法案を総理が丸呑みするように指示をしたように。
 政府与党に民主党改革案をまるのみさせればよいのです。
 
 そのためにも選択と集中のもと、代表の強いリーダーシップを発揮させる仕組みが必要です。
 インナー・キャビネットはその名のとおり、内閣の中の内閣といわれています。

 今こそ民主党において、代表の強力な政治指導体制を構築すべき時です。

 小選挙区制における選挙は、首相公選制の色彩を色濃く持ちます。選挙の時だけでなく、平時においても代表のリーダーシップが一層強く問われます。

 代表が強いリーダーシップをどれだけ揮えるかが鍵を握っています。

 今日の議院内閣制は、与党たる政党が政府の運営を直接担当するという意味で、「政党内閣制」でもあると見ることができます。

 政府の構造は、政権を担う政党がいかなる構造を有しているかによって大きく規定されることになります。
 政府の担い手たる政党が自己改革にチャレンジしなければなりません。

 新たな政権の実現・改革を実行しうる政治集団としてさらに進化することが求められています。

○政権担当型政党への進化のための7つの課題

(1) 独自の政策形成力及びシンクタンク機能の確保
(2) 政党の統率力と政党経営能力(マネジメント能力)の確立
(3) 首相候補者として党首コアチームの形成と運営
(4) 国民との対話を重視する政党マーケティング力の発揮
(5) 優れた情報収集力と危機管理システムの形成
(6) 候補者人材の調達と選挙における政党主導の発揮
(7) 政権運営能力を培う人材リクルートシステムの整備  

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