2005年11月26日
原口一博国会通信(184)                    DIGITAL SYOKASONJYUKU

           V−DEMOCRATS会議立ち上げ
           総合政策企画会議担当としての方針

 11月25日に第3回総合政策企画会議が開催されました。
 総合政策企画会議(略称COP-A)をサポートするコアチ−ムをV-DEMOCRATSと呼びます。
 コアチームの議論の内容を適時、公開することが前原代表によって承認されました。

 戦略的な位置づけやねらいについては、国会通信179でお伝えしました。

 これからは、立ち上げの時の議論の中身から第6回会議まで、主な議論の内容をご紹介したいと思います。

 まずは、前原代表に総合政策企画会議担当を指名していただいてすぐに提出した基本方針についてお伝えしたいと思います。

 1.基本的権能
 以下の項目について戦略的検討を行うとともに、
必要に応じて、NC関係大臣、有識者等を召集するなど、※機動的検討体制を整備
<項目>                    
  ○重点的に取り組む政策課題の検討
  ○優先順序付け
  ○各政策の有機的連携
  ○日程管理 等

 2.基本メンバー
・議  長  前原 誠司代表 
・鳩山幹事長  松本 剛明政調会長
・原口 一博(担当相)、直嶋 正行(政調会長代理)
・事務局長  松井 孝治
※ 議題によって、関係大臣、外部有識者を招く

 3.プロジェクト
    改革分野によっては、調査会・プロジェクト等を置く

二.総合政策企画会議のアウトライン   ・・・原口一博担当相

 基本的ねらいは、民主党結党の原点に立ち、理念を明確化して、政策形成・実現への戦略性を高めるところにあります。

成熟型の社会に入っているのに、発展途上国型をした官僚社会主義で澱んだ政治が続いています。

現内閣は、官から民にというものの、官僚社会主義支配の権限は強まりこそすれ、弱まってはいません。
この現状を成熟型社会にふさわしいものにすべく、一刻も早く、OS(基本ソフト)ごと書き換えなければなりません。

方向性を前原代表と確認して、総合政策企画会議を立ち上げました。

 外交安全保障分野改革など外政分野は別の通信で触れるとして、まずは内政における問題を整理しておきます。
 
 業界ごとの代表では、これまで古い政治と変わりません。リナックス型のネットワーク型組織を明確に志向していきます。
 具体的な改革主体として、次の3つの代表に積極的な参加をお願いしたいと思います。

(1)人権(人間の尊厳を保障する変革主体)の代表
(2)市民(市場や社会において自立し、創造を行う変革の主体)の代表
(3)未来(エコで温かな人に寄り添う世界を実現する変革主体)の代表

 3つの代表を中心に、これまでの枠を超えた「柔軟で創造的なプラットフォーム」を形成していきます。

2.総合政策組織企画会議 の組織(会議)の設置について

(1)総合政策企画会議(本会 略称案COP-A)
・開催頻度:1週間に1度 (政府の経済財政諮問会議に相当する部分)

(2)全体会議・勉強会
・機  能:外部有識者等を講師に迎えての会議
   ・メンバー:全議員を対象に呼び掛け
   ・開催頻度:月に一度(週に一度)

(3)コアチーム会議(略称案 V-DEMOCRATS)
  ・性格:エンジン部分に相当・担当大臣のもとプラットフォームを形成
  ・機能:各NCや改革分野の進捗状況についてモニター、チェックを行う
      常時、勉強会、ブレインストーミングを行う
      総合政策企画会議(本会)への戦略的な提言


 98年に発表された民主党の政権運営ビジョンでは、様々な改革を「未来との契約」に基づき実行していく中心機関という位置づけがなされています。
 改めて読み返すと政府与党に取り入れられた部分の多さに気づきます。
 経済財政諮問会議などにその原型が明確に示されています。

 総合政策企画会議のことを、その当時は、インナー・キャビネットという言葉で表現しています。

 改革には、確かなビジョンと理念に裏打ちされたスピードとダイナミズムが求められます。
 改革を行う強力なエンジンを形成するのが、総合政策企画会議です。
 これまでの政策立案における時間軸や空間軸の制約を大胆に取り払って「国のかたち」を創って行きたいと思います。

 コアチーム会議は、72時間以内に次の結論を得ることとします。内政部分においては、以下の3つのセクターの改革を有機的に進めていきます。

一つは、公的セクター。一つは、市場セクター。一つは、市民セクター。

 第一の公的セクター改革は、改革競争の主要テーマです。
 公務員制度改革・特別会計、特殊法人改革・地方分権改革・政府系金融機関改革・公共事業改革・公会計改革などが具体的な行程とともに提示する予定です。

 「官から民に」「官から市場に」「中央から地方に」という改革の流れは、民主党結党時からの主張です。

  成熟社会にふさわしい多様な価値観に答えていくシステムが求められています。
 これまで100年続いた中央集権・官僚主導型システムは、もはや機能不全に陥っています。
 機能不全だけでなく、新たな創造の芽を潰す最大の阻害要因となってもいます。

 古い依存と分配の政治は、日本の活力を奪い、失政のつけを莫大な財政赤字として垂れ流しています。
 私たちは、公的セクターのOSそのものを書き換える必要に迫られているのです。

 事態は切迫しているにもかかわらず、国民は変革主体を確信できないでいます。あまりにも大きな経済規模と官の分配機構。
 そのピラミッドの中に多くの経済主体も組み込まれているために、「場の制約」を受けているためだと考えられます。
 
 人間の認知は、自己の立ち位置に大きな制約を受けます。今、そこにあるものや時代から大きな制約を受けます。
 しかし、だからといってこのような政治を続けていけば、資源がどんどん枯渇して行くだけです。

 優れてプラグマティックな「自民党型」政治は、その時々の対応に成功してきました。勤勉な国民の努力でGDPは世界の6分の1にもなりました。
しかし、絆創膏を張るような対策は、ビジョンと戦略に欠け、長期的な膨大なロスを生んでいます。

 今、求められているのは、時間軸と空間軸を飛び超えた変革主体です。
 イデオロギーではなく、ユートピアを形にすることができるタフなリーダーシップの創造を私たちは目指します。

 
 第二の市場セクターの改革は、私が規制改革担当としてこの5年間、取り組んできたテーマです。
 経済・司法の大改革を伴うもので独占禁止法改正・証券取引法改正・商法・会社法改正など最大のテーマです。
 そのどれもが、官僚社会主義の不公正さを市場から取り除くことにより、日本の人的資源をはじめとする経営資源の活性を極大化することを目指すものでした。

 談合問題を一例として上げたいと思います。 
 昭和16年、統制経済下で作られた談合罪が、今なお改正されずに放置されています。
 特別国会に、先の通常国会で準備してきた官製談合防止のための刑法改正等改正案を提出しました。
 しかし、成立には至りませんでした。
 選択肢を奪い、匠の技さえも奪う「依存と分配の政治」は今尚続いています。

 選挙の主体が特定業界である地域は、どれくらいあるのでしょうか?
 隷属と談合の頚木を抜け出したいと考える経済主体も多いはずです。
 しかし、現実は理想に遠く改革者には困難をもたらします。「ギルド」から抜けることは自ら潰れることを意味するからです。

 選択の自由がないところに、民主主義はありません。
 私も仲間も選挙の度に、うんざりするような醜い現実と戦ってきました。
 これまで「弾圧の体験」は、本当にこの国は民主主義国家なのだろうか疑問を深めるとうな酷い体験でした。小泉内閣は、その一部を確かに壊しました。

 しかし、一方で巧妙なすり替えによって、返って「息を吹き返した」ものが多数あることも忘れてはなりません。

 第3の市民セクター創造は、私が民主党市民政策議員懇談会事務局長として取り組んできたテーマでもあります。
 
 NPO法案・NPO税制改正案などを作成してきましたが、いずれも官に公益を寡占させる古い政治の壁を突き破るまでに至っていません。
 
 現内閣がいうような、官か民かという単なるガバメントの仕切りが重要なのではありません。
 公益は、誰がどのように担えば、バリューフォーマネーが最大化されるかという視点が最も重要です。
 公益の官による独占的供給形態から、官民による協働的で多様な供給形態へと変革していくことが必要です。
 このような改革の流れを私は、「市民公益」の拡大によって実現していくべきだと考えています。
 新しい市民協働セクター改革を私は、公益の自由化あるいは、市民化と呼んでいます。

 この流れは政策形成過程そのものにも変革をせまり、民主主義の成熟化をさらに促進していくものだと考えます。

 民主党結党時の設立理念として「未来との契約」「市民が主役」「中央から地方に」の3つの理念が高々とうわれています。
 成熟社会にふさわしいシステムへの転換は「自由」を保障するものでなければなりません。
 
 人間の尊厳と自由のために、積極的な活動を行っていきたいと思います。   

    DIGITAL松下村塾〜原口一博国会通信 メールマガジン登録